■ Laura
デザイナーのローラが自宅で散弾銃で頭を撃たれて殺害された。刑事のマクファーソンは捜査を進めた。
マクファーソンは疲れてローラの家で眠り込んだ。目を覚ますと死んだはずのローラが現れた。


製作年:1944、監督:オットー・プレミンジャー、脚本:ジェイ・ドラトラー、サミュエル・ホッフェンシュタイン、エリザベス・ラインハルト


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 ローラ・ハント(ジーン・ティアニー) デザイナー
 ウォルド・ライデッカー(クリフトン・ウェッブ) 批評家
 シェルビー・カーペンター(ヴィンセント・プライス) ローラの婚約者
 アン・トリードウェル(ジュディス・アンダーソン) ローラのおば
 ダイアン(-) モデル
 ベッシー・クラリー(ドロシー・アダムス) ローラのメイド
 マーク・マクファーソン(ダナ・アンドリュース) 刑事

ダイアンはシェルビーを好きだった。アンもシェルビーを好き。
 


■ あらすじ

◆ ローラが殺されたっ!

有名デザイナーのローラ・ハントが殺された。自宅で散弾銃で頭を撃たれたという衝撃的な事件。頭が跡形もなくなってしまった。

マーク・マクファーソン刑事は捜査を開始した。まず関係者の聴取。批評家ウォルド・ライデッカー、ローラの叔母アン・トレッドウェル、ローラの婚約者のシェルビー・カーペンター、メイドのベッシー・クラリー。

特にライデッカーからは、ローラが業界に入った時からの経緯を聞いた。

現場には、ローラが飲みそうには思えない安酒があった。クラリーに聞いたが理由は不明だが「金曜日(事件の前日)にはなかった」。

月曜日にローラの自宅でライデッカーに話を聞いた後、マクファーソンは眠ってしまった。

◆ ローラは生きていたっ!

女性が入ってきた。ローラっ!不審者(マクファーソン)がいるので追求した。

マクファーソンは刑事であると自己紹介し「ローラ殺人事件」が発生していることを説明した。ローラは初めて事件を知った。

ローラはモデルのダイアンの服があるのに気が付いた。死体がダイアンであったとすると、ローラの婚約者のカーペンターがダイアンを連れ込んだ可能性がある。

ローラはカーペンターを庇うが「カーペンターとは結婚しない」とマクファーソンに伝える。そしてローラ自身も容疑者のリストに入ることになった。

マクファーソンはローラに「ここから出るな」と言い渡して立ち去った。ローラの安全を守るためである。

再度遺体を確認した結果、犠牲者はダイアンであることが分かった。

◆ ローラが逮捕されたっ!

マクファーソンはローラの家に行った。ローラと会っていると、メイドのクラリーが現れてローラが生きていることに驚く。

さらにカーペンター、ライデッカーが現れた。ライデッカーはローラを見て卒倒する。

バーティが開かれた。トリードウェルは(ローラの婚約者の)カーペンターに結婚を迫る。

ローラ、カーペンター、ライデッカーなど、それぞれが怪しいとという状況にみんな疑心暗鬼になる。

マクファーソンはローラを「逮捕する」と言って警察に連れていくが、ごく簡単に話しただけ。

◆ 散弾銃と時計

ここで補足。この後散弾銃が二丁、時計が二台でてくる。散弾銃の一つはカーペンターがローラにプレゼントしたもの。時計はもともとライデッカーのもので一つをローラにプレゼント。

どちらかの散弾銃がダイアンを射殺したもの。これがどこにあるかがポイント。

時計は、二つとも同じ型のもので据え置き型の時計。高さは人間くらい。一番上に時計があり、その下は振り子。一番下が土台になっており、その部分に物が格納できるようになっている。

蛇足。時計の中に散弾銃が隠されているのだが、なぜ時計の中と分かるのかは示されていない。

◆ カーペンターを追う

ローラとカーペンターが電話連絡。それを盗聴している。二人は会った後、別れる。

マクファーソンはカーペンターを追いかける。ローラの実家に到着。

カーペンターは棚から散弾銃を取り出す。ここでマクファーソンが現れる。散弾銃をチェックする。聞くと「ローラに護身用としてプレゼントした」と言う。

ここでカーペンターはダイアンをローラの家に連れ込んだことを認めた。さらに状況を説明した。そして玄関のベルが鳴り来客。ダイアンが玄関に行って、突然銃声。犯人は見ていないとのこと。

その後、マクファーソンはライデッカーの家に行って忍び込んだ。時計の中を調べて、何も入っていないことを確認した。

◆ ローラの家

ローラとライデッカーが言い争いをしている。マクファーソンが入ってきた。ローラに「犯行に使われたのは、君の散弾銃ではない」と言う。

ライデッカーは出て行った。

もうこの段階ではマクファーソンはライデッカーが怪しいと思っている。

時計の中に散弾銃が入っているのを確認した。弾を抜いて「指紋が大事だ。触るな」と言って元に戻した。

ローラをある部屋に入れてカギをかけて「ここから絶対に出るな」と言って出て行った。

実はライデッカーは外には行っておらず中に潜んでいる。

マクファーソンは玄関を出たが、見張っている部下が「ライデッカーは出て来てない」と言うので、中に駆け戻る。

ライデッカーは時計の中から例の散弾銃を取り出してポケットから出した弾をこめて、ローラがいる部屋に行く。なぜかカギを持っている。ドアを開けてローラに散弾銃をつきつけた。

ここでマクファーソンがドアを叩くのでライデッカーは気を取られた。ローラは散弾銃を跳ね上げて反撃。その間にマクファーソンがドアを破って入ってきた。

ライデッカーは散弾銃の引き金を引くが、先にマクファーソンに撃たれて死亡した。

ここでマクファーソンとローラがキス。なんでキスする?そんな兆候はなかったぞ。
 


■ 出演作

◆ ジーン・ティアニー
「上海ジェスチャー/The Shanghai Gesture(1941)」
「哀愁の湖/Leave Her to Heaven(1945)」
「剃刀の刃/The Razor's Edge(1946)」

◆ クリフトン・ウェッブ
「剃刀の刃/The Razor's Edge(1946)」
「愛の泉/Three Coins in the Fountain(1954)」

◆ ジュディス・アンダーソン
「レベッカ/Rebecca(1940)」
「呪いの血/マーサの奇妙な愛情/The Strange Love of Martha Ivers(1946)」
「十戒/The Ten Commandments(1956)」

ダナ・アンドリュース
(1940)スワンプ・ウォーター/Swamp Water
(1944)ローラ殺人事件/Laura
(1945)堕ちた天使/Fallen Angel
(1946)我等の生涯の最良の年/The Best Years of Our Lives
(1947)影なき殺人/Boomerang
(1948)海の呼ぶ声/Deep Water
(1950)恐怖の一夜/Edge of Doom
(1956)口紅殺人事件/While the City Sleeps