■ Assignment - Paris
冷戦時代、アメリカ人のアンダーソンがブダペストでスパイの疑いで捕らえられた。
パリ、記者のジムはハンガリー大使館を取材した。その後ブダペスト特派員が死亡し、ジムはブダペストに向かった。
しかしジムは当局に捕らえられて拷問を受けた。
一方ハンガリーから亡命して来たケキも捕らえられそうになったが救われた。
しかしケキはジムが捕らえられたことを知ってハンガリーに戻ることにした。


製作年:1952、監督:Robert Parrish、脚本:William Bowers、Walter Goetz、Jack Palmer White、原作:Trial of Terror(Paul Gallico、Pauline Gallico)


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 ニコラ・ストラング(ジョージ・サンダース) 二ゅヨーク・ヘラルド・トリビューン、パリ支局長
 ジム・レース(ダナ・アンドリュース) 記者
 ジーン・モーレイ(マータ・トレーン) 記者、フランス人
 サンディ・テイト(オードリー・トッター) 記者?
 ガボール・ケキ(サンドロ・ジリオ) 用務員、ハンガリー人
 ゴゴ・ケキ(ジョージニア・ウルフ) 娘
 ?・ケキ(?) 息子

 アンダーソン(-) スパイとして捕らえられたアメリカ人
 ベーカー(?) ブダペスト特派員

サンディは支局内にいるが役目が不明。イラストを描いていたりする。単に有名女優を登場させたかっただけか?
 


■ あらすじ

◆ パリ支局

時代は1950年代。冷戦の最中。舞台はパリ。

ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン、パリ支局。ヨーロッパ中の情報がパリ支局に集められる。

電話室には、各地に繋がっている電話があり、各地の時刻が分かるようにいくつもの時計がある。

時々刻々、情報が集まる。重要な電話は支局長のニコラ・ストラングが直接受ける。そして部下に指示を出す。

◆ スパイ容疑

ソ連の衛星国家ハンガリーはアメリカ人のアンダーソンをスパイとして捕らえた。

彼を裁判にかけてアメリカ帝国主事に対するプロパガンダに利用した。

ブダペスト特派員のベイカーは、本件に対するニュースを送ってきた。しかしこれは当局により検閲されたものである。

◆ ハンガリー大使館を訪問

支局長は、ジム・レース記者とフランス人のジーン・モーレイ記者に本件をハンガリー大使に取材するように命じた。

二人は大使館を訪問した。しかし彼らはマジックミラーの後ろから監視されていた。

特にジーンについては、彼女がブダペストにいた時に、ソ連の支配に属さないユーゴスラヴィアとの関係を調査していたことを問題視した。

彼女の取材した情報が真実ならば、ハンガリー指導部を失墜させることができるからである。

◆ ジーンは尾行された

ハンガリーのエージェントはジーンを尾行した。

一方アンダーソンに対する判決は20年の強制労働となった。

ハンガリー指導部は、さらにアメリカのスパイを捕らえようとする。

◆ ガボール・ケキ

ガボール・ケキはハンガリーを離反した亡命者である。一応死亡したことになっているが、その情報は不確実であり「フランスのどこかで生きているかもしれない」と思っている。

ハンガリー大使館では「彼に対する情報をジーンが持っているかもしれない」と考えた。

◆ ベイカーは死亡した

一方、ブダペストではベイカーが心臓マヒを起こして入院した。

支局長は、ジムを次のブダペスト特派員に任命した。

ジムはブダペストに向かった。もちろんハンガリー当局により監視されている。

ジムは病院にベイカーを訪ねた。ベイカーは死亡した。

◆ ジムは逮捕された

ハンガリー当局は、強引にもジムを逮捕した。

そして彼に対して拷問をした。ただし肉体的に証拠が残るような方法は使わない。

長時間の尋問、ライトをずっと当てて眠らせない。などなど。

◆ ケキが捕らえられた

一方パリではジーンは執拗に尾行された。

ジーンは用事があって、支局で用務員をしているケキのアパートに行き、彼の娘と会った。

チャイムが鳴りドアを開けた。拳銃を突き付けられた。

ハンガリー当局が探しているケキとは、彼のことである。

脅されてジーンは支局に電話して、ケキにアパートに戻ってくるように伝えた。

電話を受けたケキは、ジーンは何も言わなかったが、事態を把握してアパートに戻って来た。

一味はケキに拳銃を突き付けて車に乗せたが、しかしパトカーが車を包囲してケキは救い出された。

◆ しかしケキはハンガリーに戻った

ケキはジムが捕らえられていることを知り、自らハンガリーに戻ることにした。戻れば何をされるか分からない。しかしそれでも戻ることにした。

国境。注、どことどこの国境かははっきりしないが。

双方の国境守備隊が銃を構えて警戒している。

それぞれ両側から車が来た。

一方からはジムが下ろされ、もう一方からはケキが下りた。

それぞれが国境線から等距離を保ちながら連れてこられた。二人は交換された。

ケキは向こう側の車に乗せられ去っていった。

ジムは放心状態で、声をかけても応答がないような状態だった。
 


■ 出演作

◆ ジョージ・サンダース
(1940)レベッカ/Rebecca
(1947)永遠のアンバー/Forever Amber
(1949)サムソンとデリラ/Samson and Delilah
(1945)ハリーおじさんの悪夢/The Strange Affair of Uncle Harry
(1942)海の征服者/THE BLACK SWAN
(1950)イヴの総て/All about Eve
(1945)戦慄の調べ/Hangover Square
(1942)激闘/ベンジャミンの復讐
(1946)奇妙な女/The Strange Woman
(1956)口紅殺人事件/While the City Sleeps
(1945)ドリアン・グレイの肖像/The Picture of Dorian Gray
(1952)パリの記者とハンガリーのスパイ/Assignment Paris

オードリー・トッター
(1949)罠/THE SET-UP
(1947)湖中の女/The Lady In The Lake
(1955)暗黒の叫び/A BULLET FOR JOEY
(1947)高い壁/High Wall
「郵便配達は二度ベルを鳴らす/The Postman Always Rings Twice(1946)」
(1952)パリの記者とハンガリーのスパイ/Assignment Paris

ダナ・アンドリュース
(1940)スワンプ・ウォーター/Swamp Water
(1944)ローラ殺人事件/Laura
(1945)堕ちた天使/Fallen Angel
(1946)我等の生涯の最良の年/The Best Years of Our Lives
(1947)影なき殺人/Boomerang
(1948)海の呼ぶ声/Deep Water
(1950)恐怖の一夜/Edge of Doom
(1956)口紅殺人事件/While the City Sleeps
(1949)禁じられた街/Forbidden Street/Britannia Mews
(1945)ステート・フェア/State Fair
(1952)パリの記者とハンガリーのスパイ/Assignment Paris