■ Where the Sidewalk Ends
刑事のマークはカジノで発生した刺殺事件を捜査した。容疑者ケンのアパートで厳しく追及した。
ケンと喧嘩になりケンが死亡した。死体を運びだし自分の罪を隠蔽した。ケンの事件についてケンの別居中の妻モーガンの父親ジグスが逮捕された。
すでにマークはモーガンを好きになっていた。ジグスを救うためには、自分の罪を告白しなければならない。


製作年:1950、監督:Otto Preminger、脚本:Ben Hecht、Victor Trivas、Frank P. Rosenberg、Robert E. Kent、原作:Night Cry(William L. Stuart)


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 マーク・ディクソン刑事(ダナ・アンドリュース)
 ポール・クライン刑事(Bert Freed)
 トーマス刑事(Karl Malden)
 ニコラス・フォーリー警部(?)

 モーガン・テイラー(ジーン・ティアニー)
 ジグス・テイラー(Tom Tully) モーガンの父親、タクシー運転手
 ケン・ペイン(Craig Stevens) モーガンの夫、モーガンとは別居中
 トミー・スカリーズ(ゲイリー・メリル) ギャング、違法カジノ経営
 テッド・モリソン(Harry von Zell) テキサスの大富豪
 マーサ(Ruth Donnelly) ケンのアパートの一階

「歩道の終わる所」の意味は不明(笑)。全然分からなかった。

ダナ・アンドリュースは、善人役も悪人役もこなす男優である。わりと奥深い役もする。ゲイリー・メリルが珍しく悪人役である。

結局モリソン刺殺の犯人は、(本作の範囲では)検挙されない。

「ジーン」という名前は男性にも女性にもあるが、通常、男性は「Gene」で女性は「Jean」「Jeanne」である。だがジーン・ティアニーは「Gene」。また映画監督のジーン・ネグレスコは男性だが「Jean」。
 


■ あらすじ

◆ マークは刑事になった

ニューヨーク。マーク・ディクソンはすでに亡くなっている父親が犯罪者であった。

大きくなって刑事となった。マークは犯罪者に対して異常に厳しい態度で接した。それは父親を憎む気持からであったかもしれない。

メディアから攻撃され、上司から注意を受けた。

◆ モリソン氏が殺された

ギャングのトミー・スカリーズは違法な賭博場を経営している。そこにケン・ペインとモーガン・テイラーが現れた。二人は夫婦だが、今は別居している。

しかしモーガンは家に帰ることにする。そこにいたテキサスの大富豪モリソンがモーガンを送ることになった。

スカリーズはモリソンがすでに19000ドルを稼いでいたため、モリソンを帰したくない。ケンもモーガンが帰ることに反対する。しかしモーガンは出ていくと言う。

ケンはモーガンを平手打ちにし、モリソンとケンが殴り合いとなった。モリソンは気絶した。その後モリソンは刺殺された。

さっそく警察が到着した。マークはスカリーズを取り調べた。スカリーズを二年前に殺人容疑で逮捕したが、無罪となった因縁がある。

◆ ケンは死亡した

その後、マークはケンのアパートを訪れて、例によって厳しく尋問した。

ケンはマークの態度に怒り二人は喧嘩した。ケンは倒れて死亡した。ケンの頭には戦争で負傷した時に、治療のために金属板が入れられていたことをマークは知らなかった。

ともかくマークは、ケンが死亡したことを隠蔽しようとする。

補足。ケンのアパートは(この時代の映画によくあるような)一階が地面から少し掘り下げられており、地上からの階段が二階につながっている構造になっている。一階に住んでいるマーサが、いつも出入りを監視している。

◆ ケンの死体を捨てた

マークは、ケンのコートを着て顔に包帯を巻いて、ケンを偽装してアパートから出る。アパートの鍵も持っている。それをマーサが見ている。

今度は変装を取ってケンのアパートに行く。ちょうどモーガンの父親でタクシー運転手のジグス・テイラーが来て、ドアを激しくたたいているところだった。ジグスはモーガンが殴られたことに怒っていた。

ジグスが帰るのを見届けて、マークはケンの死体を持ち出して川に捨てた。ここはマーサに目撃されない。

ケンの死体が発見され、マークはスカリーズがケンも殺したことを示唆した。

◆ ジグスは逮捕された

事件当夜モーガンとケンは別居中だったが数か月ぶりに再会した。

モーガンの父親ジグスはケンのアパートに来たところをマーサに目撃されている。ジグスは逮捕された。

おまけにマークはモーガンを好きになったのだが、ジグスの無実を証明しようとすると、自分の罪を告白しなければならない。

◆ スカリーズとの対決

マークはニコラス・フォーリー警部に真実を記した手紙を書いて「自分が死んだら開封するように」と渡した。

その後、マークはスカリーズと対決に行く。スカリーズはケンの死亡の事情を推測して知っていた。

スカリーズは腕を負傷しエレヴェーターで脱出しようとするが、マークはそれを阻止し、スカリーズは逮捕された。

◆ マークは逮捕された

フォーリー警部はマークの手柄を褒めて、受け取っていた手紙を未開封のまま返そうとする。

ここに至ってマークは手紙を読むように言った。結果マークは逮捕された。

その場にいたモーガンにも、マークの所業は分かったのだが、モーガンはマークへの愛を捨てなかった。
 


■ 出演作

◆ ジーン・ティアニー
(1942)ベンジャミンの復讐/Son of Fury
(1944)ローラ殺人事件/Laura
(1945)哀愁の湖/Leave Her to Heaven
(1946)呪われた城/Dragonwyck
(1946)剃刀の刃/The Razor's Edge
(1950)街の野獣/Night and the City
(1949)疑惑の渦巻/Whirlpool
(1943)天国は待ってくれる/Heaven Can Wait
(1951)脱獄者の秘密/The Secret of Convict Lake

ダナ・アンドリュース
(1940)スワンプ・ウォーター/Swamp Water
(1944)ローラ殺人事件/Laura
(1945)堕ちた天使/Fallen Angel
(1946)我等の生涯の最良の年/The Best Years of Our Lives
(1947)影なき殺人/Boomerang
(1948)海の呼ぶ声/Deep Water
(1950)恐怖の一夜/Edge of Doom
(1956)口紅殺人事件/While the City Sleeps
(1949)禁じられた街/Forbidden Street/Britannia Mews
(1945)ステート・フェア/State Fair
(1952)パリの記者とハンガリーのスパイ/Assignment - Paris
(1965)勇者の街/Town Tamer