■ Heaven Can Wait
ヘンリーは金持ちだったが女好きの性格。浮気もいっぱいしてきた。
死亡して地獄の入り口まできた。エンマ大王がヘンリーの行き先を判定する。


製作年:1943、監督:Ernst Lubitsch、脚本:Samson Raphaelson


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 ヘンリー・ヴァン・クリーヴ(ドン・アメチー) 主人公
 ヒューゴ・ヴァン・クリーヴ(チャールズ・コバーン) 父親
 バーサ・ヴァン・クリーヴ(スプリング・バイイントン) 母親
 マーサ(ジーン・ティアニー) ヘンリーの妻
 アルバート・ヴァン・クリーヴ(アリン・ジョスリン) 従兄弟

 エンマ大王(レアード・クリーガー)

1943にしては、綺麗でシャープなカラー画面
 


■ あらすじ

◆ 地獄の受付

ヘンリー・ヴァン・クリーヴは死亡して、地獄の受付へやってきた。エンマ大王が出迎えた。

エンマ大王の怖そうな顔に怖れをなしたのかは不明だが、ヘンリーは「自分は地獄行きになるのが当然」と喋ってしまう。

エンマ大王は職務柄「そうか、お前は地獄行きだ」と簡単にいうわけにはいかず、ヘンリーの生涯を聞くことにする。

◆ ヘンリーは大人になりスケベに

ヘンリーはニューヨークで生まれた。上流階級で甘やかされて育った。結果として我がままで女好きの青年となった。

親が金をくれるので、仕事もせずに遊びまわっていた。

一方従兄弟のアルバートは、まじめな性格で弁護士となって、マジメに仕事をしていた。金があるかないかの違いではなさそうである。

ある日ヘンリーは、街ですばらしい美女を見かけた。彼女が入った書店に先回りして入り、店員を装って話しかけたが、すげなく断られた。

◆ マーサと結婚した

アルバートが婚約したとのことでヘンリーの自宅に来た。

その女性はヘンリーが書店で出会った女性であった。マーサと言う。

マーサの実家はカンザスの金持ちであるが、両親の仲が悪くて早く家を出たかったとのこと。

ヘンリーは、マーサを口説きパーティの会場から二人で抜け出した。

二人はアルバートを差し置いて結婚してしまった。

◆ マーサは実家に帰ったが、

時は経過したが、ヘンリーの両親は相変わらず、ヘンリーには甘い態度である。

ヘンリーはマーサと言う美女と結婚したにもかかわらず浮気をしてしまった。怒ったマーサは実家に戻った。

しかしヘンリーはマーサを追いかけ、マーサを説得してニューヨークに戻ってきた。

◆ その後もずっとヘンリーは女好き

その後もヘンリーの浮気癖は治らなかった。不思議なのは、マーサとはそれなりにうまく行っていたことである。

二人には息子ができていたが、想像される通り息子もヘンリーと同じく女好きであった。

45歳になったとき、ヘンリーは舞台で見かけた女優を口説いたが、彼女は息子が付き合っていた女性であった。

◆ ヘンリーは死亡した

結婚25周年をすぎて、マーサは体調を壊して死亡した。

マーサ死亡後もヘンリーの女漁りが続いたことはもちろんだが、さすがに70歳になって病床に伏した。

ヘンリーには中年の看護師が付き添っていたが、若くて美しい看護師に変えた。

だが、ヘンリーは看護師から口に体温計を差し込まれた時に、興奮して死亡してしまった。

◆ エンマ大王の判定

さてヘンリーの話が終わって、エンマ大王が判定を下す。

我々の感覚では「地獄へ直行」の判定のような気がしている。

しかしエンマ大王は「天国行き」を指示して、上へのエレヴェーターにヘンリーを乗せた。
 


■ 出演作

◆ ジーン・ティアニー
(1941)上海ジェスチャー/The Shanghai Gesture
(1942)激闘/ベンジャミンの復讐
(1944)ローラ殺人事件/Laura
(1945)哀愁の湖/Leave Her to Heaven
(1946)呪われた城/Dragonwyck
(1946)剃刀の刃/The Razor's Edge
(1950)街の野獣/Night and the City
(1954)エジプト人/The Egyptian
(1949)疑惑の渦巻/Whirlpool