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=あらすじ=

時は江戸時代。

山に囲まれた小藩の藩主に、双子の男子が産まれた。

弟は、里親に預けられた。

それから、7年後にお家騒動が起きた。

藩を取り仕切る城代家老の大杉に、家老・加藤が反旗を翻したのだ。

加藤は、家臣の中でも名家な上に、妻の親族が藩主の御生母にあたり、藩内で実力を持っていた。

しかし、数年前に大杉の娘が藩主の側室になった途端、藩主が大杉だけに藩政を任せる様になってしまい、自分の力が衰えていくのが加藤にとって我慢ならなかったのだ。

始めに、加藤は藩主の正室を味方に付けることに成功した。

子供がいない正室は、大杉の娘で藩主の子を産んだ側室に嫉妬していた所を利用された。

次に、加藤は里子に出した藩主の次男・小次郎を引っ張り出して、正室の養子にしようといた。

大杉は、加藤の策略を防いだが、嫡男の藤千代は加藤の手に落ちてしまった。

加藤は、従兄弟で藩主の御殿医を使って、藩主と用済みとなった小次郎の毒殺を目論む。

幼い藤千代を次期藩主にして、藩の実権を握ろうとしたのだ。

加藤の陰謀を察知した大杉は、藤千代達を密かに暗殺したのだった。

騒動は沈静化したが、子を失った藩主は、政を投げ出してしまい、正室と側室は病で亡くなってしまう。



7年の歳月が経った。


大杉の妻・八重は、夢の中で藤千代と再会した。

それから不思議な事が起こり、寺へ相談しようとした時、若い行商人と出会う。

清吉と名乗る行商人は、一目で八重に惚れてしまう。

自分の気持ちを隠して、清吉は八重に代わって、藤千代が夢に現れた理由を探った。

清吉は、藤千代がお家騒動がまた勃発し、弟の藤丸(小次郎改め)の身に危険が及ぶ事を知らせ様としていた事を掴んだ。

それと同時に、7年前に夫が藤千代を暗殺した事実を知り、悲しみにくれる八重であったが、お家の為に藤丸を守る決意をした。

八重の前では、世話になったこの藩の人々の為に藤丸を守ると言った清吉であったが、本心では八重の為であった。


清吉は、昔教え込まれた忍びの術を使って、藤丸の周辺を調べた。

すると、再び加藤が策略を巡らせていた。

加藤は藤丸を暗殺し、別の側室が産んだ松千代を次期藩主にしようとしていた。

大杉も加藤の陰謀に気付くものの、逆に策に嵌まってしまう。

騒動の最中、藤丸は成長して老中の娘との婚約が成立した。

元々、藩政には興味が無かった藩主は、藤丸の婚約が成立した日に家臣の前で、年内に藤丸の元服式を済ませたら藩主の座を藤丸に譲り、自分は隠居すると宣言してしまう。

その言葉を聞いて、大杉、加藤、八重、清吉の動きが更に活発になった。

刻々と藤丸の元服式が迫る中、八重は藤丸の側に仕えて辺りに目を配り、清吉は藩内を動き回っていた。

藤丸は、元服式を前に先祖の墓参りと養母に会う旅に出た。
旅の供の中には、八重がいた。

この時を狙って、加藤は腕利きの浪人達を使って藤丸暗殺を企んでいた。

清吉は、加藤の魔の手から八重と藤丸を守ろうと奔走する。

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