サロマ湖100kmウルトラマラソンは、1人で参加するのは大変な大会です。100kmの部と50kmの部がありますが、100kmの部は午前5時に湧別町をスタートし、サロマ湖沿いに佐呂間町を通り、常呂町(現在の北見市常呂町)にゴールします。沿線3町合わせても人口が1万人に満たない地域に、2千人を超える参加者(2012年の定員は、2種目合わせて4千人)があります。宿泊先を確保するのも大変です。
さらにスタート地点とゴール地点が50km以上離れているうえに、その間を結ぶ公共交通機関がありません。ですから1人で参加する場合は、ツアーバスを利用する以外に移動する手段がありません。
ですがここでも仲間に助けられました。
宿泊するホテルについても、仲間が押さえていたホテルに泊ることができました。現地入りからの行動も10名ほどの仲間で車に分乗することとなり、移動も宿もすべて仲間に助けてもらうことができたのです。初めてのサロマ挑戦で、走ることだけに専念できる環境を作れたということは、私にとって最大の幸運でした。
本番前日の土曜日。私は旭川で仲間の車に拾ってもらい、サロマに向かいました。湧別町で前日受付を済ませ、前夜祭に参加して、隣町の遠軽町のホテルに泊ります。そして早めにベッドに入りましたが、緊張のためあまり熟睡できませんでした。夜中に2~3度目が覚め、その都度再び眠りにつくことを繰り返しました。
午前2時20分に起床し、準備を開始します。トイレを済ませ、ウェアに着替え、前夜のうちに用意しておいたレストステーションとゴール地点に送る荷物も確認します。バナナとおにぎりの食事を済ませ、ホテルのロビーに降りました。
仲間たちと車に分乗して、午前4時前にスタート地点の湧別町に到着しました。もうすでに日は昇っており、早朝という感じはしません。わずかに空気の涼しさのみが、午前4時という時間を感じさせてくれます。
どんどん参加者が集まってくる中、仲間とともに過ごせます。この緊張の瞬間。もしも単独での参加だったら、初めての北海道マラソンのときのように、緊張に押しつぶされていたかもしれません。
バックナンバー
1.無言の抗議
2.思い上がり
3.初フルでの挫折
4.ホームページ開設
5.北海道マラソン、奇跡の完走
6.そしてサロマへ・・・