でも暑さが最大の課題であるこの大会。この練習内容は結果的にはよかったようです。練習量を抑えたおかげで、アキレス腱や膝など、ほかにも痛みが出ていたところも徐々に痛みが薄らぎました。いろいろな部分の疲労をとることができたようです。また、暑い中での散歩をしていたおかげで、体も暑さに慣れてきたようです。振り返ってみると、すべてがいい方に転がっていたようです。
もうひとつ心がけたことは自己暗示です。
私よりもはるかに走力があり、ほかの大会ではいいタイムで走っているのに、北海道マラソンではリタイアが続いているという仲間もいます。そうした仲間に共通しているのは弱気な発言でした。自分は暑さに弱いから・・・。涼しい北海道マラソンになってほしい・・・。レース前から白旗を揚げているように感じられました。
私の乏しいフルマラソン経験の中でも、「もうダメか?」という思いが首をもたげたとたん、レースはそこで終わっています。それなのに、スタート前からそんな弱気でいたら・・・。
絶対弱気にならないために、自分は絶好調である、自分は絶対に完走する、そう言い聞かせて、自己暗示をかけていました。
それでもやはり、経験のない暑さは不安でした。
そんな私の不安を解消してくれたのは、釧路で一緒に走ってくれた仲間の一言でした。
「Ogamanさん、暑いからこそ北海道マラソンですよ」
暑くならなきゃいいと思っていたら、当日暑くなったときにそれだけで滅入ってしまいます。でも逆に、北海道マラソンは暑いからこそ克服しがいのあるレースと思っていれば、暑くなっても立ち向かう気持ちになれます。私はそのときから、涼しくなるよう望むのをやめ、むしろ例年通りに暑い北海道マラソンになるよう祈りました。
そしていよいよ、北海道マラソン当日を迎えたのです。
バックナンバー
1.無言の抗議
2.思い上がり
3.初フルでの挫折
4.ホームページ開設