うつ病ランナー サロマを走る(第26回) | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

 ハーフ地点を過ぎていますから、確かにレースでは未知の距離に入っています。でもダメージに苦しむのはちょっと早すぎます。まだ20kmも残っているのですから。しかし次々と後続のランナーにも抜かれるようになっていますから、ペースが落ちていることはラップを確認するまでもなく明らかです。案の定25kmのラップは30分を超え、ついに6分/kmを超えるペースになっていました。これは自分の想像以上に激しいペースダウンでした。


 ペースがどんどん落ちているのが体感的にもわかるというのは、自分の気持ちをもどんどん弱気にさせていきます。これほど足が動かなくなることは、これまで経験をしたことがありません。序盤でまったくダメージを感じずに走っていたというのに、あれは嘘だったのでしょうか。


 どうやらマラソンって、自分が考えていた以上に大変なもののようです。ようやくそのことに気がつきました。単純にハーフマラソンを2回走るというものではありません。ハーフマラソンを越えてからの世界は、今まで自分が見てきた世界とはまったく違うものでした。自分がマラソンを甘くとらえていたということを思い知らされました。でもこのときでさえ、まだまだマラソンの苦しさの入り口に立ったにすぎなかったのです。


 残りの距離と現在のタイム、そしてこの状態を考えると、サブフォーなんてもはや無理なことでしょう。仕方がありません、完走狙いに切り替えました。タイムの目標は諦めましたから、ペースはゆっくりで構いません。初めてのフルマラソンですから、とにかく途中棄権はしないでゴールを目指しましょう。最後まで歩かずにゴールを目指すことにしましょう。サブフォー挑戦は次の機会に持ち越しです。自分にそう言い聞かせました。


 ペースはどんどん落ちていきます。30kmのラップはさらに激しく落ちていました。かろうじて6分台後半を維持していましたが、もはや7分台に落ちるのも時間の問題のようです。


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