「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
ふたりの笑顔がたまらなく素敵！
★★★★
（★…1点 ☆…0.5点，★5つで満点）
（2011年／フランス／113分／Intouchables）
【 監督・脚本 】
エリック・トレダノ
オリヴィエ・ナカシェ
【 出演 】
フランソワ・クリュゼ
オマール・シー
アンヌ・ル・ニ
オドレイ・フルーロ
クロティルド・モレ
【あらすじ】
事故により首から下が麻痺し、車椅子生活を送っている富豪フィリップ。彼の介護者の面接に訪れたドリス。失業手当のために面接に来たドリスだったが、そんな彼をフィリップが気に入り介護に採用することに。
何をするにもマイペースで介護も適当なドリスだったが、フィリップはそんな彼を“対等に扱ってくれる”人間と見込み、ふたりの間には次第に絆が芽生えてくる―
【コメント】
今年の9月1日は土曜日や！
というわけで、映画1,000円デーのこの日、映画館で何を観てやろうかといろいろ物色したところ、上映館数は少ないものの、何やらえらいユーザー評価の高い映画が…
まあ、『るろうに剣心』も『ひみつのアッコちゃん』も正直食指が全然伸びなかったので、よっしゃ観てみよう！と鑑賞しに行ったのが本作『最強のふたり』だ。
いや、観て良かった！これは隠れた良作ですぜ！
笑えて、泣けて、ハートフルで、とても心温まる素晴らしい映画なのに、なぜこんなにも劇場数が少ないのだろうか？宣伝すれば動員も見込める良作ですよ、これは。
ははーん、分かったぞ。障がい者が主人公であったが故の、いわゆる自主規制ってやつですか。人権団体からの批判やら何やらが怖くてそんなことを。
そんなへっぴり腰でどうするんだ配給会社！これこそ、健常者と障がい者とのコミュニケーションを活性化させるための絶好の作品ではないか！儲けばかり考えず、映画というツールがどのように社会貢献できるかを少しは考えたまえよ！
おっと、最近映画会社に文句付けてばっかりのレビューだが、派手な演出もなく、どちらかといえば小粒な本作。しかし、本作は間違いなく良作の部類に入る。
劇場内でも笑いが絶えず起こってましたね～。それでいてサラッと感動させる。実話だけに王道のストーリーながら、音楽の使い方でそれをカバーしていてとても楽しい。アースウィンド＆ファイヤーの「SEPTEMBER」のシーンはほんと名場面ですよ、いやマジで。
そして何よりも、主人公である“最強のふたり”の表情の豊かさが実に良い！ふたりが揃って出す笑顔がたまらなく素敵！あの笑顔を見るだけで「生きてるって素晴らしい！」と感じさせる。ドリスの手にかかってしまうと、車椅子のフィリップが障がい者だと感じさせないくらい生き生きとしている。“対等”って、まさにこんなコミュニケーションを言うのではないだろうか。
障がい者に必要なものとは“介護者”ではなく“パートナー”、共に生き、共に笑って過ごす存在なのではないだろうか。そんなこともチラッと感じさせる、笑えて泣ける本当に良い映画でしたね。
【その他】
Earth,Wind & Fire「SEPTEMBER」
【2012年度 Myランキング】（9/1時点）
本作は、本年度のベスト10中5位（暫定）にランクイン。
（ベスト）… ★★★☆以上が基準
１位：ムカデ人間２ ★★★★☆
２位：ライアーゲーム ‐再生（REBORN）‐ ★★★★
３位：ドライヴ ★★★★
４位：ドラゴン・タトゥーの女 ★★★★
５位：最強のふたり ★★★★
６位：ダークナイト ライジング ★★★☆
７位：ゾンビアス ★★★☆
８位：アーティスト ★★★☆
９位：テルマエ・ロマエ ★★★☆
１０位：愛と誠 ★★★☆
次点：劇場版SPEC～天～ ★★★☆
麒麟の翼～劇場版・新参者～ ★★★☆
タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら ★★★☆
（ワースト）… ★★☆以下が基準
１位：KOTOKO ★
２位：ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ★★
３位：シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム ★★
＜その他ランク外一覧＞
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『最強のふたり』公式サイトはこちら