テルマエ・ロマエ (評価:★★★☆) | そんなことより恋をしろ

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。



タイムスリップ系バカ映画の佳作

★★★☆
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)

そんなことより恋をしろ-テルマエ・ロマエ


(2012年/日本/108分)

【 監督 】
竹内英樹

【 原作 】
ヤマザキマリ

【 出演 】
阿部寛
上戸彩
北村一輝
宍戸開
笹野高史
竹内力
市村正規




【あらすじ】

 時代は、風呂文化が盛んな古代ローマ帝国。
 テルマエ(浴場)の設計技師ルシウスは、変化する浴場のニーズについていけず、職を失ってしまう。落ち込むルシウスは、大衆浴場で考え込むあまり溺れてしまう。
 気が付くと、そこは現代日本の銭湯と“平たい顔族”(日本人)の群れの中。彼らの作りだした風呂文化に衝撃を受けたルシウスは、古代ローマに戻ると、それらを模倣し、たちまちテルマエ技師の名声を手に入れ、皇帝ハドリアヌスの信頼をも手に入れる。
 ある時、皇帝の後継者ケイオニウスのために浴場を作るよう依頼を受けるが、傲慢で残虐なケイオニウスのために作ることをルシウスは断ってしまい―


【コメント】

 さて、またしても原作知らないのに、宣伝につられて観に行った本作。
 GWの帰省中に鑑賞したんだが、故郷の映画館は毎週木曜日がメンズデーとあって、連休初日の大入りの状態でみんなで笑って観たほうがさぞかし楽しかろうと、劇場に足を運んだ次第だ。

 最近のきなみ評判のよろしくないフジテレビだが、そんなことはお構いなしに情報番組での宣伝はもちろんのこと、阿部ちゃんを多種多様なCMに出してはゴリ押しにゴリ押しで宣伝しまくっている本作。
 もはやゴリ押しはフジテレビの専売特許と化し、本気でウンザリする気持ちも分からんでもないが、本作においてはタイムスリップ系バカ映画の佳作として、十分に楽しめる作品であることは伝えておきたい。

 “風呂文化”における、日本と古代ローマ帝国との対比という着眼点もさることながら、古代ローマ人をあろうことか“ソース顔(死語)”の日本人に演じさせる強引さもすごい。過去の人間が現代のテクノロジーに驚愕するといった内容は凡百ではあるがやっぱり面白いし、クライマックスの盛り上がりや、ラストのちょっとした感動シーンも実にいい。
 とにかく、全編通して“お風呂”ネタで突っ走った姿勢は賞賛すべきだ。

 相変わらず阿部ちゃんのクソ真面目にすっとぼけた演技は板についていて面白いし、ヒロイン役の上戸彩なんかも「あれ、ちょっと可愛い」と、あまり彼女に興味のなかった僕でさえもそう感じさせるキュートな演技。
 それとやはり、重鎮の市村正規の生き生きとした舞台演技は、皇帝としての迫力を十分に発散していたのではないかと感じる。

 というわけで、佳作止まりではあるものの、宣伝・ゴリ押しが鼻につくのをちょっと我慢して劇場に足を運んでもらえば、頭を空っぽにして存分に笑って楽しめる一作であります。


【2012年度 Myランキング】(5/3時点)

 本作は、本年度のベスト10中6位(暫定)にランクイン。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:ライアーゲーム ‐再生(REBORN)‐ ★★★★
  2位:ドライヴ ★★★★
  3位:ドラゴン・タトゥーの女 ★★★★
  4位:ゾンビアス ★★★☆
  5位:アーティスト ★★★☆
  6位:テルマエ・ロマエ ★★★☆
  7位:劇場版SPEC~天~ ★★★☆
  8位:麒麟の翼~劇場版・新参者~ ★★★☆
  9位:
 10位:
  次点:




(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ★★
  2位:逆転裁判 ★★☆
  3位:


<その他ランク外一覧>
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