「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
茶番劇でした
★★☆
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)
(2012年/日本/135分)
【 監督 】
三池崇史
【 出演 】
成宮寛貴
斎藤工
桐谷美鈴
中尾明慶
大東駿介
谷村美月
鮎川誠
余貴美子
柄本明
檀れい
石橋凌
小日向文世
【あらすじ】
凶悪犯罪の増加に対応した新たな司法システム“序審裁判”を導入した20XX年の日本。
新米弁護士・成歩堂龍一は、正義感と熱い信念で日々法廷に立つも、いつも空回りの日々。
ある日、信頼を置いていた上司の綾里千尋が事務所で殺害され、たまたま現場にいた霊媒師でもある妹の真宵が殺人の容疑者となり、成歩堂は彼女の無実を信じ弁護にあたる。
法廷では成歩堂の幼馴染でもあり、凄腕と謳われる検事・御剣と対決、なんとか真宵の無実を晴らすことはできたものの、それは綾里千尋が長年追い続けていた“DL6号事件”にまつわる新たな事件の序章に過ぎなかった―
【コメント】
う~む、僕はなぜこの映画を映画館で観ようと思ったんだろう…
そもそも本作の元ネタであるゲームをやってないし(というかゲームやらないし)、まあ別に知らなくてよしとしても、さんざん観た予告編でなんとな~く出来は判断できてたんですけどね~。
まあ、もしかしたら…という期待を持って観に行ってしまったわけですね、結局。結果的には2時間15分茶番劇を観させられたわけですが。
どこをどうツッコんでいいものか迷うところではあるが、まず、役者たちの取ってつけたような浮きまくりの扮装もさることながら、演技のほうも軽率で落ち着かない。法廷モノというより学園モノみたいな雰囲気がある。あんなコスプレしてたらなおさらだ。小日向文世なんか『酔拳』のマスター蘇かと思ったぜ。唯一、桐谷美鈴は可愛かったけどね。
謎解きのストーリー展開なんかもあっさりしすぎだし、法廷での弁護士VS検事の鬼気迫る舌戦が楽しめるわけでもない。つーか、主人公の成歩堂がどうにも活躍しているように見えない。
あとは、何といっても、随所に差し込まれる笑いが寒すぎる。
思うに、三池崇史監督は、“男の中の男”を映像化すれば右に出る者はいないくらいのセンスの持ち主だが、残念ながら“笑い”を映像化するセンスはない。これは本作に限らず、『ヤッターマン』を観たときからすでに感じていたことだ。
個人的には好きな日本人監督の一人なんですけどね。なにぶん当たりはずれが激しいというか、ジャンル問わず幅広に映画を監督する人ながら、そのセンスがイマイチ伴っていないと感じる。特にコメディ系は。
三池監督には、もっと『クローズ』シリーズや『十三人の刺客』みたいなストレートで男クサい映画を作ってもらいたいと切に願う今日この頃です。
【2012年度 Myランキング】(2/26時点)
本作は、本年度のワースト3中2位(暫定)にランクイン。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
1位:ドラゴン・タトゥーの女 ★★★★
2位:麒麟の翼~劇場版・新参者~ ★★★☆
3位:
4位:
5位:
6位:
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ★★
2位:逆転裁判 ★★☆
3位:
<その他ランク外一覧>
ロボジーヒミズALWAYS三丁目の夕日'64メランコリア
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