「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
ファンなので大甘に採点しときますが・・・
★★★☆
（★…1点 ☆…0.5点，★5つで満点）
（2012年／日本／119分）
【 監督 】
堤幸彦
【 脚本 】
西荻弓絵
【 出演 】
戸田恵梨香
加瀬亮
福田沙紀
神木隆之介
伊藤淳史
栗山千明
三浦貴大
浅野ゆう子
椎名桔平
竜雷太
【あらすじ】
警視庁捜査一課が手におえない特殊な事件を捜査する未詳事件特別対策係（通称“ミショウ”）。
ある日、ミショウに警視総監と内閣情報官が訪れ、海上で発見したクルーザー内のミイラ化した死体について捜査するよう依頼される。しかし、二人には特殊能力を持つ謎の“スペックホルダー”が乗り移っており「“シンプルプラン”やめないと全員を殺す」というメッセージを告げる。
ミショウに所属するIQ201の変人・当麻紗綾と元特殊部隊（SIT）の瀬文焚流は、ミイラ死体をスペックホルダーの仕業と断定、捜査を開始するが、そこには死んだはずのニノマエがスペックホルダーたちを束ね“ファティマ第三の預言”を実行しようとしていた―
【コメント】
いや～楽しみだったんスよ～この映画！
TVドラマ「SPEC」のファンであることはもちろんのこと、その前作にあたる「ケイゾク」のファンでもあり、「TRICK」をはじめとする堤幸彦ワールドの大ファンでもある僕にとって、本作は一日千秋の思いで待ち焦がれていた作品だったのです。
そんなフリークな僕の本作の評価は非常に大甘です。
しょうがないよね～だってファンなんだもん。同じ堤幸彦監督『劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル』なんかもファンゆえの高評価をしてますからね。
まあこのようにTVドラマの延長線上にある映画なんて所詮はそんなもんですよ。基本はファンのためのプレゼントであって、「あれ？これで金儲けできるんじゃね？」と映画会社が電卓叩いちゃったりするようなソフトなんです。
スケールやグレードがTVドラマと大して変わらなかったとしても、それはそれで許されちゃったりするんですね。
まあでも正直に言ってしまうと、笑いも展開も非常にスベっていた気がしますが。
本作はとにかく「TRICK」ばりに小ネタのオンパレードで、堤幸彦監督が生き生きと撮っていった様が目に浮かぶようなのだが、あえての昭和ネタが裏目に出てしまったようで、笑いが起きるはずの場面はシーンと静まり返ったまま。そらそうだ。客層若かったもん、みんな。そんな彼らが「マダムヤン」とか「食べた～い、でも痩せた～い」なんてネタ知りませんてwwwまさかの伊藤淳史そのまんまの登場でもダダスベリのまま、結局全編通してクスクス程度の笑いが数回起こったくらい。どうした堤！？腕が鈍ったか！？
キャラ的な部分を見ても、TVドラマに登場した冷泉やサトリのような、ありえないけどなんかありそうな能力を持った魅力的なスペックホルダーでもなく、もはやXメンやファンタスティック・フォーのようなSFヒーロー並の能力者が登場してしまい、本来の考えうる超能力とはかけ離れてしまった部分も残念。伊藤淳史のタコ足はやり過ぎだ。なぜ最初の設定のまま通さずタコになってしまったのだろうか？
しかも“ファティマ第三の預言”なんて、かなり大風呂敷を敷いてしまった設定も痛い。
結局根本が何も解決しないまま、ラストで登場した謎の男（向井理だな）や、日本崩壊の絵図などの謎を残すだけ残して映画が終わってしまうわけで、これは無論完結編となるであろう“結（欠？）”に向けた壮大な伏線となると思うのだが、果たしてそこで大団円とすることができるのだろうか？主人公二人の刑事という設定の枠を超えてしまってはいまいか？一体どうやって物語を着地させるのか？
次回作が楽しみではあるが、反面このばらまきにばらまいたこの伏線を本当に回収できるのか？という心配のほうが大きかったりする。
堤幸彦監督だからな～抵当に端折って無かったことにする設定になることも十分に考えられるな～
まあ、「“結”なんて絶対作らねぇから」なんて言わずに、次回作楽しみにしてまっせ。
【2012年度 Myランキング】（4/8時点）
本作は、本年度のベスト10中6位（暫定）にランクイン。
（ベスト）… ★★★☆以上が基準
１位：ライアーゲーム ‐再生（REBORN）‐ ★★★★
２位：ドライヴ
３位：ドラゴン・タトゥーの女 ★★★★
４位：ゾンビアス ★★★☆
５位：アーティスト ★★★☆
６位：劇場版SPEC～天～ ★★★☆
７位：麒麟の翼～劇場版・新参者～ ★★★☆
８位：
９位：
１０位：
次点：
（ワースト）… ★★☆以下が基準
１位：ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ★★
２位：逆転裁判 ★★☆
３位：
＜その他ランク外一覧＞
ロボジーヒミズALWAYS三丁目の夕日'64メランコリアヒューゴの不思議な発明TIME／タイム
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