ドライヴ (評価:★★★★) | そんなことより恋をしろ

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。



「シビれる」とはまさにこのこと

★★★★
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)

そんなことより恋をしろ-ドライヴ


(2011年/アメリカ/100分/Drive)

【 監督 】
ニコラス・ウィンディング・レフン

【 原作 】
ジェイムズ・サリス

【 出演 】
ライアン・ゴズリング
キャリー・マリガン
ブライアン・クランストン
アルバート・ブルックス
オスカー・アイザック
ロン・パールマン




【あらすじ】

 昼は自動車整備工場の社員と映画のカースタントマン、夜は強盗の逃走を手助けする運転手の顔を持つ寡黙な“ドライバー”。整備工場の社長シャノンは、天才的なドライブテクニックを持つ彼をレーサーに仕立てるべく、マフィアのバーニーとニーノに資金援助を申し込む。
 ある日“ドライバー”は、自分が住むアパートの隣に住む子持ちのアイリーンと良い仲になるが、アイリーンの夫スタンダードが刑務所から出所、“ドライバー”は静かに身を引く。
 しかし、スタンダードは服役中の用心棒代として多額の借金を背負っており、強引に強盗の依頼を受け、“ドライバー”に助けを求める。
 しかし、その強盗がマフィアのクックの陰謀であり、スタンダードは射殺され、やがてアイリーンとその子供にも魔の手が伸びる。まだひそかに思いを寄せるアイリーンに“ドライバー”はマフィアに戦いを挑む―


【コメント】

 「しゃべらなければモテるのに」
 昔はそんな心無い言葉を何回も言われたもんだぜ。残念ながら、しゃべらずして人を呼び込むカリスマ性を僕は持ち合わせていなかったようだ。なのでとりあえずしゃべります。めんどくさい時は一言も発しませんが。

 しかしながら“寡黙=クール”が似合う男ってのはやっぱり男から見てもカッコいいわけで、本作の主人公なんかまさにそう。
 感情を表に出さず言葉も必要最低限。しかも天才的なドライブテクの才能を持ち合わせ、純愛というピュアな心も持り、愛する女性のために自己犠牲も厭わない精神も持っていればまさに鬼に金棒。


               . -―- .      さすがドライバー!
             /       ヽ
          //         ',      おれたちにできないドライブテクを
            | { _____  |        平然とやってのけるッ!
        (⌒ヽ7´        ``ヒニ¨ヽ
        ヽ、..二二二二二二二. -r‐''′     そこにシビれる!
        /´ 〉'">、、,,.ィ二¨' {.  ヽ     _ _      あこがれるゥ!
         `r、| ゙._(9,)Y´_(9_l′ )  (  , -'′ `¨¨´ ̄`ヽ、
         {(,| `'''7、,. 、 ⌒  |/ニY {              \
           ヾ|   ^'^ ′-、 ,ノr')リ  ,ゝ、ー`――-'- ∠,_  ノ
           |   「匸匸匚| '"|ィ'( (,ノ,r'゙へ. ̄ ̄,二ニ、゙}了
    , ヘー‐- 、 l  | /^''⌒|  | | ,ゝ )、,>(_9,`!i!}i!ィ_9,) |人
  -‐ノ .ヘー‐-ィ ヽ  !‐}__,..ノ  || /-‐ヽ|   -イ,__,.>‐  ハ }
 ''"//ヽー、  ノヽ∧ `ー一'´ / |′ 丿!  , -===- 、  }くー- ..._
  //^\  ヾ-、 :| ハ   ̄ / ノ |.  { {ハ.  V'二'二ソ  ノ| |   `ヽ
,ノ   ヽ,_ ヽノヽ_)ノ:l 'ーー<.  /  |.  ヽヽヽ._ `二¨´ /ノ ノ
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 そう、まさに本作は「シビれる」映画だった。
 
 ぶっちゃけ、全体的に抑揚がないフラットな展開が続き、登場人物のセリフも必要最小限。『ドライヴ』というタイトルに反し、大したカーチェイスもド派手な爆発なんかもなければ、アッと驚く意外性もない。ストーリーとしては想定内だ。
 しかし、そんなのっぺり感漂う雰囲気と、鬼気迫る展開が不思議とマッチしており、オープニングの逃がし屋稼業の場面からラストシーンまで、僕は終始ゾクゾクしながら見入ってしまいましたね。本作の見どころはまさにそこだと思う。
 もっとも、いやな見方をすると“恋愛下手な男が暴走して愛する女がドン引き”してしまう映画ではあるが、そこは映画、純愛のため、愛する女性の幸せのために孤立奮闘する映画として観るべきだ。“顔面ストンピング”シーンは許してやって。
 登場する男たちのバッドボーイぶりも主人公の味を引き立たせているし、アイリーンのキャラがアメリカ映画によく登場するキツめのセクシーギャルではない、愛らしいほんわかとした感じなのもいい。

 本作を観ながら、昨年観た『SOMEWHERE』なんかと空気感というか雰囲気が似ているな~とも感じたり。ジャンルは全く違うけどね。
 アメリカ映画でありながら、大味なハリウッドエンタテイメントではないハードボイルドな本作。こんなピュアでダーティーな映画をもっともっと観てみたいもんです。


【2012年度 Myランキング】(4/1時点)

 本作は、本年度のベスト10中2位(暫定)にランクイン。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:ライアーゲーム ‐再生(REBORN)‐ ★★★★
  2位:ドライヴ
  3位:ドラゴン・タトゥーの女 ★★★★
  4位:ゾンビアス ★★★☆
  5位:麒麟の翼~劇場版・新参者~ ★★★☆
  6位:
  7位:
  8位:
  9位:
 10位:
  次点:




(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ★★
  2位:逆転裁判 ★★☆
  3位:


<その他ランク外一覧>
ロボジーヒミズALWAYS三丁目の夕日'64メランコリアヒューゴの不思議な発明TIME/タイム




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