「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
「トータル・リコール」はやっぱシュワちゃんだよな～
★★★
（★…1点 ☆…0.5点，★5つで満点）
（2012年／アメリカ／118分／Total Recall）
【 監督 】
レン・ワイズマン
【 原作 】
フィリップ・K・ディック
【 出演 】
コリン・ファレル
ケイト・ベッキンセール
ジェシカ・ビール
ブライアン・クランストン
ボキーム・ウッドバイン
【あらすじ】
世界大戦により、地上の一部しか居住することができなくなった近未来の地球。人類は、富裕層が住むブリテン連邦と、その裏側に貧困層が住むコロニーに二分されていた。
コロニーで妻ローリーと暮らすダグラスは、毎夜見知らぬ女性と脱走する夢に悩まされていた。ある日、ダグラスは仮想の記憶を脳に書き込むことで娯楽を提供する“リコール社”を訪れ、諜報員の記憶を書き込もうとしたその時、警官隊が突入、ダグラスは無意識に警官隊を叩きのめしてしまう。
自分の目覚めた能力が理解できないまま、妻ローリーをはじめ次々とダグラスを狙う者が現れ、ダグラスは逃走するが、その裏にはブリテン連邦を支配するコーヘイゲンの陰があった―
【コメント】
トータル・リコール―よもやこの映画がリメイクされるとはね…
1990年版『トータル・リコール』は、映画好きなら誰もが知っているSFアクション映画だ。ポール・バーホーベンとアーノルド・シュワルツェネッガーというヒットメーカータッグであることもさることながら、すでに22年前という作品でありながら、そのSFの完成度やストーリーの面白さはまったく色褪せていない。いや、もしかしたら僕の記憶がおもしろ補正されてしまってるのかもしれないけどね。当時まだ多感な19歳だったから。
おばちゃんの中からカシャンカシャーンってシュワちゃんが出てきたり、鼻の穴から脳内にあった光る丸い球を取り出したり、火星で目ん玉飛び出そうになったり、名場面もいろいろとあるわけですよ。
そんな唯一無二な作品をリメイクするということは、よほど度胸があるか、面白くさせる算段があるのか、ネタに困ってるのかしかあり得ないわね。
僕は、ネタに困ってる、に1万ペリカだ。
ということで、学生時代に観たシュワちゃん版を思い起こしつつ本作を鑑賞したわけだが、まあこんな感じになっちゃうよな、というのが感想。
“格差社会”という現代の社会問題も織り込みつつ、1990年当時では不可能だったCGをとにかく駆使し、スピーディーで派手な展開となっていて、観ていて退屈はしない。
が、結局それだけ。過去の作品を最新技術で派手にしてみました程度の作品に成り下がってしまってる。まあ、リメイクなんて所詮そんな感じに落ち着いちゃいますよね～。いつの時代でも色褪せない不朽の名作のリメイクなんてまさにそう。よほどアイデアに自信がある限り、手を付けちゃならんのですよ、名作は。最新技術なんて所詮は小手先、面白さというのはもっと違うところにあると思うわけです。
というわけでまあ、『トータル・リコール』はやっぱりシュワちゃんだよな～と、改めて1990年版を評価した今日この頃です。
【2012年度 Myランキング】（8/16時点）
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
（ベスト）… ★★★☆以上が基準
１位：ムカデ人間２ ★★★★☆
２位：ライアーゲーム ‐再生（REBORN）‐ ★★★★
３位：ドライヴ ★★★★
４位：ドラゴン・タトゥーの女 ★★★★
５位：ダークナイト ライジング ★★★☆
６位：ゾンビアス ★★★☆
７位：アーティスト ★★★☆
８位：テルマエ・ロマエ ★★★☆
９位：愛と誠 ★★★☆
１０位：劇場版SPEC～天～ ★★★☆
次点：麒麟の翼～劇場版・新参者～ ★★★☆
タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら ★★★☆
（ワースト）… ★★☆以下が基準
１位：KOTOKO ★
２位：ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ★★
３位：シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム ★★
＜その他ランク外一覧＞
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