「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
ドニー・イェンあってこそのイップ・マン
★★☆
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)
(2010年/香港/100分/葉問前傳)
【 監督 】
ハーマン・ヤウ
【 出演 】
デニス・トー
ルイス・ファン
クリスタル・ホアン
ローズ・チャン
ユン・ピョウ
サモ・ハン・キンポー
【あらすじ】
1905年の中国広東省・佛山。
詠春拳武館に預けられた6歳のイップ・マンとその義兄ティンチーは、日々の厳しい訓練とともに立派な青年に成長する。
若きイップ・マンは香港の学校に入学、そこで詠春拳の達人ピックと出会い、技に更なる磨きをかけていく。
一方、中国は戦争により日本の侵攻が進み、佛山も日本の貿易職人・北野の手中に治まろうとしていたが、精武体育会のリー会長だけは頑なに抵抗し続けていたが、リー会長が何者かに殺害され、イップ・マンに殺人容疑がかけられてしまう―
【コメント】
昨年劇場公開された、久々のカンフー映画の良作『イップ・マン 葉問』と『イップ・マン 序章』。
本作はそれらを引き継いだ、イップ・マンのエピソード0とでもいうべき位置付けで、修行あり恋あり闘いありといった、青春の血潮ほとばしる若かりし頃のイップ・マンが描かれている。
とはいえ、本作はイップ・マン=ドニー・イェンではない。ぶっちゃけ、これはかなり痛い。僕が本作を観るために劇場に足を運ばず、あえてDVDスルーしたのは、そこが一番大きい。
豪華キャストだったんだけどね。サモハン師匠も出てるし(『葉問』と同じ役かと思ったら全く別物だった)、久々にユン・ピョウ兄貴の雄姿も観られるし、正直劇場で鑑賞しようかどうか迷ったところだったわけだが、そこはやっぱり、ドニー・イェンあってのイップ・マンでしょうと。そんなこだわりもあって、DVDでの鑑賞とした次第です。
というわけで今回のYoungイップ・マン役のデニス・トーという役者、似せたのか似てたのか、確かにドニーの若い頃はこんな感じだったかも、という容姿だ。いや、ちょっとシャープすぎる気もするが。とはいえ、ドニーが演じてきたイップ・マンの真摯な雰囲気を引き継いでいるし、カンフーもできる。カンフー離れが進んでいる香港映画界では大切な存在だ。
しかしながら、やはりドニーのような目にも止まらぬ手技とパワフルなバトルには遠く及ばず、カンフーを堪能するにはパワー不足。もっともっとがんばってほしい。
そしてユン・ピョウ、キレが悪くなったな~。昔のアクロバチックでピョンピョンと跳ね回っていた時代は過ぎ去ってしまったのか。やはり寄る年波には勝てなかったか。残念。
ストーリー的なことを言えば、前作でもあった反日風味が漂う内容であったが、ラストのお兄ちゃんの出生の秘密は少々強引ではなかったか?と。
ちなみにお兄ちゃんの雄姿がこれ。
やべぇ、劇団ひとりにクリソツじゃねーか!!!
ぶっちゃけそれが気になって気になってもうね、正直集中できる状態ではなかったわけで。
というわけで、前作までのドニーが良すぎたのか、カンフー映画としては迫力不足といったところでしたな。
【2012年度 Myランキング】(6/2時点)
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
1位:ライアーゲーム ‐再生(REBORN)‐ ★★★★
2位:ドライヴ ★★★★
3位:ドラゴン・タトゥーの女 ★★★★
4位:ゾンビアス ★★★☆
5位:アーティスト ★★★☆
6位:テルマエ・ロマエ ★★★☆
7位:劇場版SPEC~天~ ★★★☆
8位:麒麟の翼~劇場版・新参者~ ★★★☆
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ★★
2位:逆転裁判 ★★☆
3位:メン・イン・ブラック3 ★★☆
<その他ランク外一覧>
ロボジーヒミズALWAYS三丁目の夕日'64メランコリアヒューゴの不思議な発明TIME/タイムバトルシップ捜査官XREC/レック3ジェネシスダーク・シャドウイップ・マン誕生
『イップ・マン 誕生』公式サイトはこちら
『イップ・マン 誕生』DVD&Blue-Ray絶賛発売中!
イップ・マン 誕生 【DVD版】
イップ・マン 誕生 【Blu-ray版】