「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
結局何がしたかったのか?
★★☆
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)
(2012年/アメリカ/113分/Dark Shadows)
【 監督 】
ティム・バートン
【 出演 】
ジョニー・デップ
エヴァ・グリーン
ベラ・ヒースコート
ミシェル・ファイファー
クロエ・グレース・モレッツ
ヘレナ・ボナム=カーター
ジャッキー・アール・ヘイリー
クリストファー・リー
アリス・クーパー
【あらすじ】
18世紀半ばのアメリカ・メイン州。
未開の地だったメイン州で事業を起こし、街の名前が“コリンズポート”と名付けられるくらいの繁栄を築き上げたコリンズ家だったが、息子のバーナバスはプレイボーイに育ち、恋に浮かれる毎日を送っていた。
しかし、ほんの遊びだったメイドのアンジェリークからの嫉妬で、最愛の恋人ジョゼットを殺され、バーナバスも呪いでヴァンパイアにさせられ、棺に閉じ込められ土に埋められる。
そこから200年後の1972年。建設工事現場で棺が掘り起こされ、バーナバスは復活。コリンズ家に戻るが、200年の間にコリンズ家は衰退し、代わりに街はアンジェリークが支配していた―
【コメント】
さてさて、いつもの名コンビ“デップ&バートン”最新作の登場だが、CMではあたかも「200年ぶりに目覚めたヴァンパイア・デップと現代のおもしろおかしいなカルチャーギャップコメディ」のような宣伝をしていたが、蓋を開ければまあびっくり。200年という時空を超えたドロドロの愛憎劇でした、というわけです。
よくよく見れば本作は“PG-12”指定とのお触れが。またもや映画会社は宣伝で詐欺行為を行ったようだ。
まあ、そんなことは集客のためによくやる映画会社のセコい手口なので、そんなことで作品の評価が左右されるような俺様ではない!
しかしはっきり言う。全然おもんなかった。
前作『アリス・イン・ワンダーランド』もたいがいの出来だったが、本作はそれよりつまらなかったと言っていい。
上で述べた“カルチャーギャップ”で笑わせたいのか?と思えば、それも中途半端な笑いであったし、コリンズ家の再興というサクセスなストーリーか?と思えば、最後の最後まで再興には至っていない。
じゃあ、クライマックスでガラリと雰囲気が変わったように、結局はバーナバスとアンジェリークとの愛憎を描きたかったのか?と思っても、冷静にストーリーをたどれば、結局は主人公バーナバスの女遊びが原因でこうなってしまったわけで、まったくもって同情の余地がないというか感情移入ができない。
そもそも“1972年”という舞台設定にも、果たして意味があったのかどうか不明瞭だし、“狼女”の登場はあまりにも唐突過ぎて、あっけにとられてしまった。
結局のところ一体何がしたかったのか全くつかめない映画だった。
ラストに“続編を匂わせる”ようなカットがあるのだが、もしかしたら現在の21世紀を舞台にするために、わざわざ1972年にしたのかもしれない。が、続編ができたとしても、僕は食指が伸びないものであることは間違いなさそうだ。
【2012年度 Myランキング】(5/20時点)
本作は、本年度のワースト3中3位(暫定)にランクイン。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
1位:ライアーゲーム ‐再生(REBORN)‐ ★★★★
2位:ドライヴ ★★★★
3位:ドラゴン・タトゥーの女 ★★★★
4位:ゾンビアス ★★★☆
5位:アーティスト ★★★☆
6位:テルマエ・ロマエ ★★★☆
7位:劇場版SPEC~天~ ★★★☆
8位:麒麟の翼~劇場版・新参者~ ★★★☆
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ★★
2位:逆転裁判 ★★☆
3位:ダーク・シャドウ ★★☆
<その他ランク外一覧>
ロボジーヒミズALWAYS三丁目の夕日'64メランコリアヒューゴの不思議な発明TIME/タイムバトルシップ捜査官XREC/レック3ジェネシス
『ダーク・シャドウ』公式サイトはこちら