プロメテウス (評価:★★☆) | そんなことより恋をしろ

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。



続編で初めて評価される映画か?

★★☆
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)

そんなことより恋をしろ-プロメテウス


(2012年/アメリカ/124分/Prometheus)

【 製作・監督 】
リドリー・スコット

【 出演 】
ノオミ・ラパス
マイケル・ファスベンダー
ガイ・ピアース
シャーリーズ・セロン
イドリス・エルバ
ローガン・マーシャル=グリーン




【あらすじ】

 2089年、世界各地の古代遺跡から共通して見られる巨人と星の絵。考古学者エリザベスは、この巨人こそ人類の創造主“エンジニア”であると確信、2093年、ウェイランド社が放った宇宙船プロメテウス号は、まさに古代遺跡に描かれた惑星に辿り着こうとしていた。
 惑星に降り立った宇宙船クルーたちは、謎の建造物から巨大な人間の顔の彫像と死体を発見する。そして、調査を進めるうちクルーたちは謎の死を遂げていき、惑星の真実に迫るとともに、未知なる恐怖がさらにクルーたちを襲っていく―


【コメント】

 さて、映画監督の巨匠リドリー・スコットが放つSF超大作の登場だが、事前情報によれば賛否両論、いやむしろ否のほうが多いと噂されていた、いわゆる“爆弾”と言われる本作。
 懸命な映画ファンや、すでに観た人はすでに理解したと思うが、本作はリドリー自身が1979年に監督したSFホラーの傑作『エイリアン』の前日譚、つまり“エピソード0”と位置付けられる映画である。
 というか、そこってかなりのポイントになる部分だと思うんスよね。本作では、あのおなじみのエイリアンのお姿は最後まで引っ張って引っ張って引っ張っりまくって、やっとちょっとだけ登場することで、そこでやっと『エイリアン』との関連性を匂わせる憎い終わり方をするわけです。
 確かに『エイリアン』エピソード0と言うには、エイリアンの雄姿は現れないのでちょっと厳しいかもしれない。しかしそこはしっかり「これは『エイリアン』のエピソード0なんです!」と推すべきだと思うんです。
 だって、内容からしてどう考えたって続編ありきでしょ?「俺の『エイリアン』に対する集大成は、たった2時間くらいでまとまるもんじゃねぇ!」って監督が言っちゃってるようなもんですよ。実際すでに続編決定したみたいだし。だったらもう最初からスター・ウォーズみたいに「プロメテウス3部作」なりなんなり最初から打ち立てて進めちゃえばよかったじゃん!イケるだろ普通に。
 そんな中途半端な進め方だから、人類の起源がうんたらかんたらなどとわけ分からん宣伝になっちゃうのよ。映画会社もそこは気を利かせて「あの名作『エイリアン』のエピソード0がついに!」みたく素直に宣伝すりゃいいのに…と。

 そんなわけで、もしリドリー・スコット監督自身にそんな壮大なイメージがあり、本作がその“序章”として位置付けられているのであれば、決して悪い出来ではなかったように思うが、いかんせん“単なる一本の作品”としてはあまりにも中途半端。
 盛り上がらんわ、全然怖くないわ、ストーリー見えんわ、主役の女優は可愛くないわで、唯一褒められるのは映像の綿密さくらい。謎が謎を呼んで、結局謎のまま終わるという。確かにこれは“爆弾”と言われても仕方ないかもしれない。
 しかしこれを“序章”と見た場合、もしかしたら続編で初めて評価される作品なのかもしれない。本作が“謎”編で、続編が“解答”編とかね。
 そうだよ、リドリー・スコット御大が自身の『エイリアン』をこんな映画で終わらせるわけないじゃないか!次で絶対に挽回してくれるさ!いや絶対!
 というわけで、続編に期待するしかないでしょう、これは。


【2012年度 Myランキング】(8/26時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。



(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:ムカデ人間2 ★★★★☆
  2位:ライアーゲーム ‐再生(REBORN)‐ ★★★★
  3位:ドライヴ ★★★★
  4位:ドラゴン・タトゥーの女 ★★★★
  5位:ダークナイト ライジング ★★★☆
  6位:ゾンビアス ★★★☆
  7位:アーティスト ★★★☆
  8位:テルマエ・ロマエ ★★★☆
  9位:愛と誠 ★★★☆
 10位:劇場版SPEC~天~ ★★★☆
  次点:麒麟の翼~劇場版・新参者~ ★★★☆
     タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら ★★★☆




(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:KOTOKO ★
  2位:ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ★★
  3位:シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム ★★


<その他ランク外一覧>
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