絵本専門士2人のユニット、sakaguraです。働く大人にもぜひ絵本を届けたいと願い、活動をしています。はじめましての方は、こちらをご覧ください
「絵本専門士リレートーク」では、 個性豊かな絵本専門士のみなさんが、私たちからの「4つの質問」に答えてくれます
今回ご登場いただくのは、金築良枝(かねつきよしえ)さんです。大阪府出身、松江市在住の現役の保育士さんですお子さんとの関わりを軸に、絵本専門士としての活動が保育園という枠をこえてどんどん広がっているようですお話をお伺いしました。
1. 金築良枝さんのプロフィール
絵本専門士6期
大阪府生まれ、松江市在住。市内公立保育園に勤務する現役保育士。
子どもと接する中で、絵本の多様な魅力を実感。保護者に絵本がある子育ての楽しさを伝えるため、親子向けのおはなし会の開催などの活動に取り組む。
2. 金築良枝さんに「4つの質問」
①なぜ絵本専門士になろうと思ったのですか?
私は、色んな子どもと出会えることが楽しくて、保育士として働く傍ら、ボランティアで図書館や書店のおはなし会や、小学校の読み聞かせなどに出掛けていました。初対面の子どもたちとは、お互いに距離を感じます。でも、そこに絵本1冊あることで、ぐっと距離が縮まっていくんです。一緒にページを開くことで自然に「楽しみを共にする仲間」になれる。絵本って、子どもと大人が互いに心を寄せていくことができる素晴らしいツールだな、と実感しました。
経験を重ねていく中で、絵本は子育て支援に役立つという確信に変わり、市の子育て支援策に絵本を位置付けたいと考えるようになりました。絵本を起点に地域コミュニティを活発化させ、他機関と連携しながら人と人との繋がりを作っていくことで子育て支援につなげていきたいという思いから、絵本専門士を目指しました。
②現在、どのような活動やお仕事をされていますか?
保育現場では主に0.1.2歳の乳幼児とその保護者の方に関わることが多く、赤ちゃん絵本を中心とした絵本の読み聞かせや紹介などの活動をしています。
新型コロナウィルス感染拡大の影響で対面での活動が難しい時期には、市立図書館のボランティア団体でおすすめ絵本のブックリストを制作して配布しました。
現在は、おうち時間の充実に役立ててもらおうと、地方紙(山陰中央新報)の連載企画に絵本の紹介記事を執筆し、絵本の魅力を発信しています。どんな世情であっても、子どもたちは日々育っていきますから、今できることで、途切れることなく支援していくことを大切に考えて活動しています。
③これからどのような活動をしていきたいですか?
絵本専門士講座を通して、ブックスタートの取り組みについて深く知りました。「share books!~赤ちゃんと絵本の楽しみを分かち合おう!~」という理念に感銘を受けたその時から、住んでいる地域でもブックスタートを実現することが、私の絵本専門士としての大きな一つの目標となりました。そして、今年度から松江市でもブックスタート事業が始まります!
ブックスタートは、絵本をひらく楽しい「体験」と絵本をセットでプレゼントする活動です。自治体の取り組みとして様々な人が事業に関わることで、「みんなで子育てを応援しているよ」というメッセージも一緒に伝えることができます。保育士、絵本専門士として活動に携わりながら、地域に根付かせていきたいと思います。
④「働く大人」にオススメの絵本を教えてください
「そら はだかんぼ!」五味太郎
子どもって、大人があっと驚くような発想や行動をすることがあります。常識という枠にとらわれない分、時には突拍子もない、斬新なアイディアを持ちます。子どもの目から見えている世界、それは私の憧れる世界です。大人になった自分は、もう一人では見ることのできない世界です。子どもは楽しもうとすることの天才!そんなワクワクする子どもたちの頭の中を覗いたようなこの絵本。表紙に描かれたライオンは、すでにはだかんぼ!…ではなかったの!?愉快などんでん返しの連続に、誰もが子ども時代の笑顔に戻ります。
sakaguraより…
絵本が一冊あれば、距離がぐんと縮まって「楽しみを共にする仲間」になれるという金築さんの言葉に、ほんとそうだ!!と力強く頷いてしまいました。絵本は心の距離を縮めてつながりを作ってくれますね。
現役の保育士さんとしてのお仕事に加えて、絵本の紹介記事などの発信、そして地元松江市でのブックスタート事業開始の働きかけ。保育の現場での経験を活かし、地域に絵本を根付かせる絵本専門士さん、とても心強い存在ですね
オススメ絵本として挙げてくださったのは「そら はだかんぼ!」。五味太郎さんの絵本の力で、大人も子どもの心を取り戻してリフレッシュできそうです
過去の絵本専門士リレートーク
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