絵本専門士2人のユニット、sakaguraです。働く大人にもぜひ絵本を届けたいと願い、活動をしています。はじめましての方は、こちらをご覧ください
「絵本専門士リレートーク」では、 個性豊かな絵本専門士のみなさんが、私たちからの「4つの質問」に答えてくれます
前回の金築良枝さんからのバトンを受け取ってくださるのは、岐阜県の木下慎一朗(きのしたしんいちろう)さんです。
11年お勤めになられた公立学校の先生から絵本専門店兼探究型学習塾兼フリースクール経営へと、昨年転身されました!どんなお店・塾・フリースクールなのかしら・・わたしたちも興味津々です
1. 木下慎一朗さんのプロフィール
絵本専門士6期
公立学校教員として11年勤めた後、
岐阜県羽島市で
2021年7月に絵本専門店兼探究型学習塾兼フリースクール「みんなの学び舎ことのは」を開業
夢は公立学校の競合になり得る学校を創ること
「みんなの学び舎ことのは」
ホームページ https://school-kotonoha.studio.site
〒501-6257
岐阜県羽島市福寿町平方6丁目40番地2
営業時間 平日13:00~19:00 土10:00~19:00 定休日 日・祝
2. 木下慎一朗さんに「4つの質問」
①なぜ絵本専門士になろうと思ったのですか?
国語の先生を目指していた大学在学中から絵本が好きで個人的に収集していました。教師として働き始めてからは、物語を通した関わりや学びが子どもの情操や言語能力にプラスに作用する実感を感じる場面が何度もあり、もっと絵本というメディアそのものをしっかり学んでみたいと考えました。
②現在、どのような活動やお仕事をされていますか?
現在は教員を辞し、夢に向かって自分のお店をもちました。絵本専門店兼探究型学習塾兼フリースクールで、不登校の児童生徒も含めて全ての子どもに「言葉の力」と「自学の気持ち」を育成する手法を模索する日々です。絵本専門士の講座で得た知見を生かして選書した絵本たちの販売はもちろん、探究型学習や言語能力を伸ばす講座で使用するテキストとしても絵本を活用しています。地元での講演活動・出張講座の機会もいただき、絵本の読み聞かせ講座やおはなしづくり講座を行いました。
③これからどのような活動をしていきたいですか?
先述の「言葉の力」と「自学の気持ち」は、これからの教育を考える上で、私が一番大切にしたいテーマです。このどちらの能力も、絵本を介したコミュニケーションや、物語を味わい意味を知って伝え合うことで学びのきっかけをつかめると考えています。自分の思い描く学校を建てるという夢を叶えるために、まだまだ時間がかかります。これからしばらくは、もっと多くの地元の方に当店での教育活動を知ってもらうために、地域の中で活動したり新しい教育スタイルを提案したりしたいと思っています。
④「働く大人」にオススメの絵本を教えてください
「コーネリアス」レオ=レオニ作 谷川俊太郎訳 好学社
「職場でうまくいかない」のほとんどが、一緒に働いている人と「モノの見方が違っている」が原因なんじゃないかと感じる今日この頃。「どうしたら見方の違いに気づけるか」「見方が違う人とうまくやる方法はあるのか」そんな働く上での悩みに、さりげないヒントを示してくれる1冊だと思います。
絵本は子ども向けに描かれた幼稚なものだと捉えている人が多いと思うのですが、それこそモノの見方を変えてじっくり味わってみてほしいです。子どもに手渡すものだからこそ、純度高く「よりよい生き方」を示してくれる名作がそこにあります。
sakaguraより…
「言葉の力」と「自学の気持ち」を育成する絵本専門店兼探究型学習塾兼フリースクール なんて素敵なんでしょう!
いま、求められているたくさんのことが、この場にぎゅっと詰め込まれているように感じました。不登校の子も、学校に通っている子も、自由に自分を探求し表現できる居場所になるだろうなぁ、我が街にもこんな場所があったらいいなぁ・・としみじみ思いました。
おすすめ絵本としてあげてくださったのは、「自分探し」をテーマにたくさんの美しい絵本を生み出したレオ=レオニの「コーネリアス」です。「子どもに手渡すものだからこそ、純度高く「よりよい生き方」を示してくれる」というご紹介のとおり、シンプルだけど深い絵本、ぜひ手に取ってみてくださいね!
地元での講演活動・出張講座を通じて地域とも繋がっていく姿にも、これからの可能性を感じる木下さんの活動。新しい試みにご苦労もあることと思いますが、未来を生きる子どもたちのためにぜひ広がっていってほしいです
過去の絵本専門士リレートーク
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