イギリスの作曲家、グスターヴ・ホルスト
(Gustav Holst / Gustavus Theodore von Holst)は、
1874年生まれで1934年没ですから、
今から約100年前の作曲家と言える存在です。
今年は生誕150年、没後90年にあたります。
バロック時代のパーセル以降のヨーロッパ芸術音楽界には、
イギリス生まれの大作曲家が居ないというジンクスがありました。
エルガーの登場によって、漸くそのジンクスが払拭された後、
このホルストをはじめ、ヴォーン・ウィリアムズや
ウィリア厶・ウォルトンやベンジャミン・ブリテン等、
20世紀前半には世界的な作曲家が続々と輩出されました。
それらの作曲家の作品の中でも、ホルストの組曲「惑星」は
今日では大衆的な人気を博している名曲として、
世界中のオーケストラでしばしば演奏されて、
広く親しまれています。
初演当初、イギリス国内では好評をもって迎えられたそうですが、
その後は当時の意欲的な作品(例えばストラヴィンスキー等の)
に比べて穏健な作風のために国際的な評価が高まらず、
しばらくは忘れられた存在になっていたようです。
1961年にヘルベルト・フォン・カラヤンがウィーン・フィルの
演奏会でこの作品を発掘上演したことを契機として、
また同じ組み合わせでレコードがリリースされてから、
一気に人気を得ることになっていったということです。
実は、私もそのカラヤン盤LPを持っています。
・・・ロンドン/GT-9002・・・
作曲は1914から1916年にかけて先ず基本骨子の作曲が行われ、
1917年にオーケストレーションが施されて
今日の形での完成を見たということです。
3管編成+αのオーケストラにオルガン、
更には女声合唱まで使用する、大規模な作品となっています。
##### 組曲「惑星」/ The Planets #####
第1曲:火星~戦争をもたらずもの(戦争の神)
第2曲:金星~平和をもたらずもの(平和の神)
第3曲:水星~翼のある使者(翼のある使いの神)
第4曲:木星~快楽をもたらずもの(快楽の神)
第5曲:土星~老いをもたらずもの(老年の神)
第6曲:天王星~魔術師(魔術の神)
第7曲:海王星~神秘主義者(神秘の神)
#######################
各曲のサブタイトルは、ローマ神話に登場する神の名で、
曲の音楽的な性格を象徴しています。
つまり、この作品は一般的にはスペース・ファンタジーと
思われていますが、神々の性格を通して人間の感情を表現した
とでも言えるような、精神的な作品と捉えることもできます。
私がクラシック音楽を本格的に聴き始めた中学校1年生の頃、
たまたま聴く機会があったのが、当時は新進気鋭の指揮者として
彗星の如く登場してロサンゼルス・フィルの常任指揮者に
なったばかりのズビン・メータが指揮したLPを自分でも買って
何度も何度も針を落として聴いた想い出があります。
・・・ロンドン/SLA-1031・・・
指揮=ズビン・メータ
管弦楽=ロスアンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団
女声合唱=ロスアンジェルス・マスター・コラール
明日以降の記事で、各曲の簡単な考察と
想い出を語っていきたいと考えています。
引き続き、どうぞお楽しみに!
(Gustav Holst / Gustavus Theodore von Holst)は、
1874年生まれで1934年没ですから、
今から約100年前の作曲家と言える存在です。
今年は生誕150年、没後90年にあたります。
バロック時代のパーセル以降のヨーロッパ芸術音楽界には、
イギリス生まれの大作曲家が居ないというジンクスがありました。
エルガーの登場によって、漸くそのジンクスが払拭された後、
このホルストをはじめ、ヴォーン・ウィリアムズや
ウィリア厶・ウォルトンやベンジャミン・ブリテン等、
20世紀前半には世界的な作曲家が続々と輩出されました。
それらの作曲家の作品の中でも、ホルストの組曲「惑星」は
今日では大衆的な人気を博している名曲として、
世界中のオーケストラでしばしば演奏されて、
広く親しまれています。
初演当初、イギリス国内では好評をもって迎えられたそうですが、
その後は当時の意欲的な作品(例えばストラヴィンスキー等の)
に比べて穏健な作風のために国際的な評価が高まらず、
しばらくは忘れられた存在になっていたようです。
1961年にヘルベルト・フォン・カラヤンがウィーン・フィルの
演奏会でこの作品を発掘上演したことを契機として、
また同じ組み合わせでレコードがリリースされてから、
一気に人気を得ることになっていったということです。
実は、私もそのカラヤン盤LPを持っています。
・・・ロンドン/GT-9002・・・
作曲は1914から1916年にかけて先ず基本骨子の作曲が行われ、
1917年にオーケストレーションが施されて
今日の形での完成を見たということです。
3管編成+αのオーケストラにオルガン、
更には女声合唱まで使用する、大規模な作品となっています。
##### 組曲「惑星」/ The Planets #####
第1曲:火星~戦争をもたらずもの(戦争の神)
第2曲:金星~平和をもたらずもの(平和の神)
第3曲:水星~翼のある使者(翼のある使いの神)
第4曲:木星~快楽をもたらずもの(快楽の神)
第5曲:土星~老いをもたらずもの(老年の神)
第6曲:天王星~魔術師(魔術の神)
第7曲:海王星~神秘主義者(神秘の神)
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各曲のサブタイトルは、ローマ神話に登場する神の名で、
曲の音楽的な性格を象徴しています。
つまり、この作品は一般的にはスペース・ファンタジーと
思われていますが、神々の性格を通して人間の感情を表現した
とでも言えるような、精神的な作品と捉えることもできます。
私がクラシック音楽を本格的に聴き始めた中学校1年生の頃、
たまたま聴く機会があったのが、当時は新進気鋭の指揮者として
彗星の如く登場してロサンゼルス・フィルの常任指揮者に
なったばかりのズビン・メータが指揮したLPを自分でも買って
何度も何度も針を落として聴いた想い出があります。
・・・ロンドン/SLA-1031・・・
指揮=ズビン・メータ
管弦楽=ロスアンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団
女声合唱=ロスアンジェルス・マスター・コラール
明日以降の記事で、各曲の簡単な考察と
想い出を語っていきたいと考えています。
引き続き、どうぞお楽しみに!