松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~

松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~

創造芸術は人間の根源的な表現欲求と知的好奇心の発露の最も崇高な形。音楽家・作曲家を目指す貴方、自分の信じる道(未知)を進んでいきましょう。芸術・音楽・文化と共に人生と社会を豊かにしていきましょう。~頑張れ日本!〜がんばろうニッポン!

松尾祐孝(作曲家・指揮者・音楽プランナー)の
ブログへようこそ!。
音楽を中心に据えつつ記事のテーマや内容は
様々な方向に展開しています。
朝の記事、昼の記事、夕方の記事、夜の記事を基本に、
それぞれの時間帯に個別のシリーズをアップすることもあります。
気軽に覗いてみてください。
皆さんも、音楽と共に在る素敵な人生を!
私は、おきなわ発達研究会とのご縁を持って以来、
時折「音楽づくりワークショップ」を実施するために、
沖縄県後面に出向いています。

2011年の旅程で最後に訪ねた南大東島の
自然の風景の想い出を振り返ります。
「音楽づくりサークショップ研修会」で訪ねたのですが、
前にもレポートした通り、素晴らしい所でした。

フィリピン海プレートの真ん中の海嶺のような場所から
誕生した海底火山の頂上にできたサンゴ礁が更に隆起して
絶海の孤島として忽然と誕生したこの島は、
石灰岩の塊なのだということです。
このような経緯のために、島の地形は、
海岸線は断崖絶壁の礒浜で、
中はクレーター状に低地になっているという
独特の地形をしています。

松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-南大東島の青い海と空

断面図を想像してください。
両端が高く中が緩やかに凹んでいる形になります。
ちょうど王冠のようです。
ですから、南大東島の新しい名産品のラム酒の銘柄は、
コーラル・クラウン(珊瑚の王冠)を短縮して
CORCOR=コルコルと名付けられたのです。

松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-コルコルの事務所・販売所

南大東島には3白4日の滞在でしたが、
普通に生活していると海は全く見えないのです。
漁業や港湾関係の仕事でもしていない限り、
滅多に海を見ない住民も多いのかもしれません。
盆地状の島の内部は、
延々と続くサトウキビ畑と青い空に囲まれて、
内陸のユートピアのような錯覚に陥るような所なのです。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-南大東島の青空


しかし、島全体が石灰岩の塊というころですから、
地下には無数の鍾乳洞があるものと推測されます。
その中で、観光地としてしっかり整備されているのが、
「星野洞」なのです。
1日に39人乗りのプロペラ機が2便しか
那覇から飛ばないという立地の離島ですから、
観光客の入れ込みはそれほど多くはありませんが、
この鍾乳洞を見に行くだけでも、
この地を訪れる価値があると私は思います。

写真は、星野洞の入り口付近の風景です。
どこに鍾乳洞があるのか?
という青空と太陽燦々の光景ですが、
こういう場所の地下に、鍾乳洞が眠っているのです。
自然の不思議です!

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-星野洞の入り口付近の情景

鍾乳洞(星野洞)の内部に足を踏み入れると、
自然が造り出した不思議な造形の数々を目の当たりのできます。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-星野洞の鍾乳石と石筍

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-星野洞の鍾乳石の造形の不思議

南大東島・・・素敵なところでした。

アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が発行してきた
「国産鉄道コレクション」(全240巻/発行完了)の付録の模型の写真を中心に、
全号を順番に振り返る記事シリーズを紹介を続けています。
今回は第129巻の紹介です。

 

 

毎号のお楽しみのNゲージサイズ車両模型は、

国鉄初の高性能通勤型電車という記念碑的車両=101系が、

関西本線電化の奈良駅〜湊町駅(現・JR難波駅)の電化に

際して、普通列車用に投入された際の姿でした。

 

 

それではいつものようにパッケージを解いて、

第129巻の冊子を取り出してみましょう。

 

 

巻頭記事は、このところの定例通り、

付録模型車両の解説になっています。

大阪環状線に103系が投入されて余剰になった101系が、

関西本線に転入されて運用に就きました。

その際、塗装も変更されて、大阪環状線のオレンジから、

東京の山手線でお馴染のウグイス色に前面のみ黄色い帯を

配した姿となりました。現在はこの塗色を見ることはできません。

 

 

次の頁は、珍車の部類に入るでしょうか、クハ85形の特集です。

「湘南型」モハ80系の一等車(現・グリーン車)

サロ85には、優等列車運用の減少から二等車(現・普通車)に

改造されて、サハ85になったものもありました。

そして更に、長編成が不要になって短編成に組み替えるにあたって

先頭車が不足したため、サロ85やサハ85を改造して先頭車化して、

クハ85形が誕生したのでした。

 

 

続く頁もなかなか渋い車両の紹介です。

荷卸しの際に荷台の床を開閉できる貨車を、

ホッパー車と総称するそうです。

その中で、線路の敷石=バラスト(砕石)運搬用の仕様の、

ホキ800形があります。

現在でも保線や工事に大活躍をしている、縁の下の力持ちです。

 

 

更に頁をめくると「路線と旅路」シリーズで、

秋田内陸縦貫鉄道の特集です。

秋田犬・マタギ・武家屋敷の里や金銀銅を産出した

鉱山都市でもあった阿仁合など、秋田県の内陸を縦貫する

ローカル線です。

国鉄時代に南北の各終点から建設が始まり、

途中で第三セクター化の後に全線が繋がった経緯を持っています。

 

 

そして巻末は恒例の「観光列車」シリーズで、

南海電鉄が、関西国際空港アクセス特急専用車両として、

思い切ったデザインで登場させて世界の鉄道ファンの度肝を抜いた

ラピートの特集です。

大陸横断鉄道の蒸気機関車をイメージしてデザインされた外観の、

まるで"鉄仮面"か"ダース・ベイダー"のような強烈な面構えは、

私の世代には"鉄人28号"にも見えるのですが、

皆さんは如何でしょうか。

 

 

「国産鉄道コレクション」シリーズは、まだまだ続きます!

チャイコフスキーの交響曲を探訪するシリーズもいよいよ終盤に入ってきました。
今日は三大交響曲の二曲目、第5番の紹介となります。

交響曲第1番と第2番の初演がそれぞれ大成功となって、
またシンメトリックな5楽章構成を持つ第3番も発表して、
ロシアで最初の本格的なシンフォニストとしての地歩を
確固たるものに固めていったチャイコフスキーは、
メック夫人のパトロネージュによって経済的安定を得て
大作の作曲に没頭できた成果が、第4番の強烈で
ドラマティックな音楽に結実しました。
しかしその後は楽想の枯渇や疲労感等、スランプに陥りました。
何とかマンフレッド交響曲を書いたものの、
第5番への道のりは遠かったようです。

しかし、1986年のヨーロッパ演奏旅行で作品が好評を博し、
マーラーやR.シュトラウスやグリーグとの交遊に刺激を得て、
再び意欲を取り戻して、1888年にこの第5番を一気に書き上げました。

初演当初は、作曲家本人はこの作品を必ずしも評価していなかったようですが、
演奏毎に聴衆の支持を得るに従って、
次第に本人も納得していったという逸話が残っています。

第1楽章の第3主題、第2楽章の副主題、
第3楽章の主要主題と、3つもワルツが主役になるという
いささか珍しい特徴を持った交響曲ですが、
冒頭に現れる単調の序奏主題が展開部等で巧みに展開された後、
終楽章の冒頭で長調で回帰して、
更にコーダでは高らかな行進曲となって全曲を閉じるという
一環した構成感は、チャイコフスキーの交響曲随一と言えるでしょう。

私が生演奏を聴いた中での名演としては、
ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルの
来日公演に足を運んだ経験を挙げておきましょう。
私の仕事場のライブラリーでは、カラヤン盤LPが棚の奥に眠っている他、
下のCDが愛聴盤となっています。

チャイコフスキー/交響曲第5番
         幻想序曲「ハムレット」
シャルル・デュトワ指揮 モントリオール管弦楽団
LONDON / POCL 5081
チャイコフスキー/交響曲第5番CD

### チャイコフスキー/交響曲第5番 ホ単調 作品64 ###

第1楽章は、北の大地の針葉樹林を思わせるような
陰鬱な序奏主題に始まります。
この序奏主題は、第4番の序奏と同様に
"運命の主題"と呼ばれることもあります。
やがてソナタ形式主部に入り、序奏主題から派生した
一歩一歩踏み出すような第一主題が発展的の提示され、
次に激情が迸るような第二主題が情感を煽り、
やがてロシア風のワルツによる第三主題に至ります。
展開部は第一主題を中心に序奏主題も交えて充実を見せて、
クライマックスが収まったところで再現部になり、
三つの主題が再現された後、
第一主題を敷延した終結部によって音楽が鎮まります。

第2楽章は、美しい緩徐楽章です。
一般には(複合)三部形式を応用した構成と言われていますが、
細かく分析すると実はかなり複雑です。
柔らかに和音を紡ぐ序奏の後に
有名なホルンの主題がたおやかに奏でられます。
続いて、オーボエによる副主題が
束の間の夢のように過ぎ去ります。
そして直ぐにまた主要主題が今度は弦で再提示され、
盛り上がったところで"運命の主題"を暗示します。
続く副主題は、ロシア風のワルツの色合いが濃厚です。
ここまでを主部と捉えるのが一般的でしょう。

続く中間部に相当する部分では、
クラリネットによる寂しげな中間主題から始まり、
発展的に推移していきます。
このあたりの筆致は、単なるメロディー・メイカーではない
チャイコフスキーの構造的手腕の面目躍如といった感じです。
そして、"運命の主題"が強烈に回帰した後、主部に戻ります。
主要主題が変奏曲風に再現され、
そしてまた副主題がワルツ風に高らかに歌われます。
そして、楽章を閉じると思いきや、
突然"運命の主題"が荒々しく回帰して聴き手の度肝を抜いた後、
副主題が穏やかに奏でられて静かに音楽を閉じます。

第3楽章は、スケルツォの替わりにワルツ楽章になっています。
チャイコフスキーらしい創意による舞曲楽章と言えるでしょう。
短く地味な中間部を持つ(複合)三部形式です。
終わり間際に、木管に"運命の主題"が静かに顔を出し、
次の終楽章の序奏での華々しい回帰を暗示します。

第4楽章は、序奏と勇壮な終結部を擁する
堂々たるソナタ形式による終楽章です。
第1楽章冒頭の序奏主題="運命の主題"が、
この楽章の冒頭の序奏に長調になって回帰して、
"闘争から歓喜へ"というベートーヴェン以来の
モットーを、チャイコフスキー流に象徴しています。
主部は、二つの主題がキリリと引き締まったソナタ形式です。
展開部の後半の強烈なクライマックスからそのまま
再現部に強奏のままなだれ込む手法は、
チャイコフスキーの得意技です。
終結部では再び長調になった"運命の主題"が高らかに、
そして今度は更に行進曲長に勇壮になって鳴り響き、
圧倒的な迫力の中で全曲を閉じます。



第6番「悲愴」と人気を二分するこの第5番は、
やはり何度聴いても飽きない交響曲です。


日本現代音楽協会が皆様にお贈りしているYouTube番組<GEN ON AIR>
(現音エアー)は、お陰様で遂に100回を超えるアップに到達しています。
皆様のご愛顧、誠にありがとうございます。

日本現代音楽協会は、2016年度に、作曲家団体としては世界で始めて、
MAXOS MUSIC LIBRARY にレーベルを持つことができました。

頭文字をとってJSCMレーベルで、コンテンツno.は GEN-ON となりました。

YouTube /「現音」レーベル音楽配信開始
        - GEN ON AIR #26


最初にアップしたアルバムを簡単にご紹介しましょう。

http://ml.naxos.jp/album/GENON-001

<GEN-ON Just Now Composed 2015>
   現音 生まれたての室内楽 2015

GEN-ON 000

日本現代音楽協会(JSCM)は、
現代音楽界で活動する作 曲家の統括団体です。
国際現代音楽協会(ISCM)の日本支 部でもあります。
この程、作曲家団体としては世界で初めて、
ナクソス・ミュー ジック・ライブラリーに
レーベルを持つことができました。
その パイロット・プロジェクトとして、
このアルバムを制作しました。
2015年11月18日と19日に開催した
アンデパンダン展(自由 出品展)で初演された作品から
7人の作曲家の作品を収録し ています。
様々な楽器編成やスタイルによる室内楽作品を
お楽しみください。

その後に第2弾のアルバムもアップされました。
このブログでも以前に紹介しています。

更に今年中に、新しい2〜3点のアルバムを
アップできるように現在準備と制作を進めています。

現音のNMLレーベルを、どうぞよろしくお願いします。

2025年1月時点での追記)
ここ数年、このレーベルへの新しいアルバムのアップが止まっていますが、
近い将来に新たな展開を始める予定で、現在調整中です。ご期待ください。

今日ご紹介する邦楽器作品は、
CONTRASTRINGSシリーズの第2弾にあたります。

<コントラストリングス第2番~悠久の書からの断章>
2014年11月2日に開催された
<アジア音楽祭2014~オーケストラコンサート>
で再演された琵琶協奏曲からのスピンオフ作品です。

2015年3月2日に開催された演奏会、
<邦楽2010コンサート~音のカタログvol.5>でも
再演された二重奏曲です。

2015年3月2日(月) 18:30開演 @ 杉並公会堂小ホール
  チケット=3,000円(前売り・当日券共)
音のカタログvol.5

<悠久の書>~琵琶と弦楽の為に~(2008)の初演の後、
初演独奏者の田原順子さんのご紹介と依頼で、
急な話ではありましたが、
琵琶とヴァイオリンの二重奏作品を作曲しました。

時間的制約も有り、また<悠久の書>のスピンオフ作品
のようなイメージが依頼を聞いた瞬間に脳裏を駆け巡ったので、
結果として下記のような作品が誕生しました。

この作品もまた、邦楽器の中の絃楽器=琵琶と、
西欧楽器の中の弦楽器=ヴァイオリンとの
対照と協創をコンセプトとしている作品になったので、

1999年に作曲した三味線とコントラバスの為の作品に続いて、
“コントラストリングス”のタイトルを冠することにしました。

♪♪♪<CONTRASTRINGS no.2>
             ~"悠久の書"からの断章~♪♪♪

洗足学園音楽大学/伝統音楽デジタルライブラリー
(http://www.senzoku-online.jp/traditional/)
及び(YouTube)にアップされています。
演奏は、水野佐知香さん(vn.)と田原順子さん(琵琶)です。

実演の演奏会としての初演は、田原順子さんのお計らいで、
私としては初めて書いた琵琶独奏曲の初演と併せて
翌年の夏に実現しました。

####### ~弾き・語り・琵琶~ 田原順子 #######
          2009年7月23日(木)
      昼の部:14:00開演 夜の部:19:00開演
          会場:門仲天井ホール

 琵琶弾き語り/うたうされこうべ
        (原作=松谷みよ子 作曲=田原順子)
 川崎絵都夫/琵琶とヴァイオリンの為の組曲(改訂初演)
 松尾祐孝/コントラストリングス第2番
       ~悠久の書からの断章~ (舞台初演)
 J.S.バッハ/シャコンヌ
 松尾祐孝/<波唄>~亀山社中幻想~(委嘱初演)

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-田原順子@門仲天井2009
南大東島には、2011年の7月初旬に、
「音楽づくりサークショップ研修会」で訪ねたのですが、
以前にもレポートした通り、素晴らしい所でした。

フィリピン海プレートの真ん中の海嶺のような場所から
誕生した海底火山の頂上にできたサンゴ礁が更に隆起して
絶海の孤島として忽然と誕生したこの島は、
石灰岩の塊なのだということです。
このような経緯のために、島の地形は、
海岸線は断崖絶壁の礒浜で、
中はクレーター状に低地になっているという
独特の地形をしています。

断面図を想像してください。
両端が高く中が緩やかに凹んでいる形になります。
ちょうど王冠のようです。
ですから、南大東島の新しい名産品のラム酒の銘柄は、
コーラル・クラウン(珊瑚の王冠)を短縮して
CORCOR=コルコルと名付けられたのです。

南大東島には3白4日の滞在でしたが、
普通に生活していると海は全く見えないのです。
漁業や港湾関係の仕事でもしていない限り、
滅多に海を見ない住民も多いのかもしれません。
盆地状の島の内部は、
延々と続くサトウキビ畑と青い空に囲まれて、
内陸のユートピアのような錯覚に陥るような所なのです。

しかし、島全体が石灰岩の塊というころですから、
地下には無数の鍾乳洞があるものと推測されます。
その中で、観光地としてしっかり整備されているのが、
「星野洞」なのです。
1日に39人乗りのプロペラ機が2便しか
那覇から飛ばないという立地の離島ですから、
観光客の入れ込みはそれほど多くはありませんが、
この鍾乳洞を見に行くだけでも、
この地を訪れる価値があると私は思います。

写真は、星野洞の入り口付近の風景です。
どこに鍾乳洞があるのか?
という青空と太陽燦々の光景ですが、
こういう場所の地下に、鍾乳洞が眠っているのです。
自然の不思議です!

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-星野洞の入り口付近の情景

明日の記事で、星野洞の内部の光景をご紹介しましょう!

アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が発行してきた
「国産鉄道コレクション」(全240巻/発行完了)の付録の模型の写真を中心に、
全号を順番に振り返る記事シリーズを紹介を続けています。
今回は第128巻の紹介です。

 

 

毎号のお楽しみのNゲージサイズ車両模型は、

国鉄の新性能直流電気機関車のスタンダード、EF65形0番台の、

岡山エリアでジョイフルトレイン牽引専用色をまとった

マルーンに輝く雄姿です。

 

 

それではいつものようにパッケージを解いて、

第128巻の冊子を取り出してみましょう。

 

 

巻頭記事は、このところの定例通り、

付録模型車両の解説になっています。

国鉄の新性能直流電気機関車のスタンダードとして登場した

EF65形のうち、一般貨物列車用の0番台は、

寝台特急を牽引した500番台や1000番台等に比べて

地味な存在でした。

しかし、国鉄末期には岡山エリアで

欧風客車によるジョイフルトレインの牽引に抜擢され、

マルーンの専用色塗装をまとったスターも登場しました。

そのジョイフルトレイン「ゆうゆうサロン岡山」は、

2011年まで運用されました。

 

 

続くページは、東京急行電鉄(東急)の懐かしいステンレス車、

初代6000系の写真が満載の記事でした。

後に登場する初のオールステンレス車=7000系の開発に向かう

試作も兼ねた時代(1960年頃)であったこともあって、

3種類の走行メカニズム(垂直カルダン、平行カルダン、

平行カルダン主電動機出力増強)が試行された形式でもありました。

私自身は、幼少期に大井町線でたびたび

この6000系に乗る機会がありました。

 

 

次のページは、一転して蒸気機関車の記事でした。

東武鉄道で観光列車「SL大樹」を牽引している

旧国鉄のC11形蒸気機関車のエピソードが紹介されていました。

 

 

本号の「鉄道建築」シリーズの記事は、

日本初のコンクリートトラス鉄道橋=岩鼻架道橋の特集です。

檜(ヒノキ)づくりから始まった日本の鉄道橋は、

やがて鉄橋が主流となり、更に鉄筋コンクリート(RC)

によるものも建設されるようになりました。

そして、戦後になると更に強度の高い鋼弦コンクリート(PC)橋

の研究も進んで、実際に造られるようになりました。

そのパイロットケースとなったの橋の一つが、

PCを使ったトラス橋の山陽新幹線の岩鼻架道橋という訳です。

岩鼻架道橋を含めた四つのPCトラス橋は、

その後のPC橋建設の先駆けになったのでした。

 

 

そして巻末は恒例の「観光列車」シリーズで、

本号は秋田新幹線"こまち"のE6系の特集です。

ビジネス色が強い新幹線の中で、茜色の流麗なラインが特徴的の

正に秋田美人のような"こまち"は、観光列車としても魅力満点です。

 

 

「国産鉄道コレクション」シリーズはまだまだ続きます。

チャイコフスキーの交響曲を探訪するシリーズも、
回を重ねて、昨日から有名な三大交響曲の紹介に入りました。

交響曲第1番と第2番の初演がそれぞれ大成功となって、
またシンメトリックな5楽章構成を持つ第3番も発表して、
ロシアで最初の本格的なシンフォニストとしての地歩を
確固たるものに固めていったチャイコフスキーは、
メック夫人のパトロネージュによって経済的安定を得て
大作の作曲に没頭できた成果が、第4番の強烈で
ドラマティックな音楽に結実しました。

ここでもう一度、チャイコフスキーの
交響曲の作曲年を書き出してみましょう。

♪ 交響曲第1番ト短調作品13「冬の日の幻想」(1866年)
♪ 交響曲第2番ハ短調作品17「小ロシア」(1872年)
♪ 交響曲第3番ニ長調作品29「ポーランド」(1875年)
♪ 交響曲第4番ヘ短調作品36(1878年)
♪ マンフレッド交響曲作品58 (1885年)
♪ 交響曲 第5番ホ短調作品64(1888年)
♪ 交響曲 第6番ロ短調作品74「悲愴」 (1893年)

第2番から第4番にかけては3年に1曲のペースで
交響曲を発表してきたのですが、その後、
長いブランクができることが判ります。

この間、ソナタ形式を如何に扱うべきか等、
大規模器楽作品の作曲に対してかなり悩んでいたらしいのです。
その中で、以前にロシアの作曲家のバラキレフから
"バイロンの「マンフレッド」に基づく標題交響曲"の作曲を
勧められ、1885年に書き上げた作品が、
日本ではあまり演奏されない「マンフレッド交響曲」です。
ヨーロッパのメジャー・オーケストラでは
結構な頻度で演奏されているようですが・・・。

演奏時間は50分を遥かに超える規模を有する
後期ロマン派的と言えるなかなかの大作です。
私の仕事場のライブラリーには、往年の名盤として有名な
オーマンディ盤のCD復刻版が在ります。

チャイコフスキー/マンフレッド交響曲
ユージン・オーマンディ指揮
フィラデルフィア管弦楽団
RCA / BVCC 38291
マンフレッド交響曲CD

### チャイコフスキー/
       マンフレッド交響曲 ロ短調 作品58 ###

第1楽章~アルプスの山中を彷徨うマンフレッド~
悲痛な雰囲気の頂戴な序奏からこの曲の道のりは始まります。
バス・クラリネットとファゴットに、
"マンフレッドの主題"が聴こえてきます。
やがて、ソナタ形式の提示部に相当する主部に入っていきます。
標題性を帯びている影響もあってか、
これまでの4曲の交響曲のソナタ形式の提示部とは
かなり趣が異り、茫洋としたスケール感があります。
主部を終えると序奏の楽想が回帰した後、
更に濃厚なロマンの放射となって
クライマックスに到達していきます。

第2楽章~アルプスの妖精~
二拍子のスケルツォ楽章です。
トリオ(中間部)とコーダで
"マンフレッドの主題"が聴こえてきます。
ハープの伴奏が典雅な雰囲気を醸し出します。

第3楽章~山人の生活~
ロンド形式を応用した構成による緩徐楽章と考えてよいでしょう。
細かく分析すると相当に複雑なロンド形式的構成になりますが、
大局的に分析すると、主要主題と幾つかの楽想が
パッチワークのようにランダムに繋げられた主部に
ワルツのリズムに乗せて"マンフレッドの主題"が
高らかに歌われる中間部が挟んであるという構図です。

第4楽章~アリマーナの地下宮殿~
一つの楽章のような大きな規模を持つ前半部が、
楽章開始から猛進します。
対位法的手腕も発揮しながら激情が迸るような主要部が
ひとしきり終わると、穏やかな緩徐部が続きます。
その後に、第1楽章の主部の提示部に対する再現部に相当する
第4楽章の後半部となります。
楽章の枠組みを超えたソナタ形式の応用という、
この曲が作曲された時代としては極めて大胆なアイデアです。
終盤のクライマックスでは、オルガン(ハーモニウム)
の荘厳な和音も聴こえてきます。
そして最後は、穏やかに眠りにつくように
緩やかなテンポで静かに全曲を閉じます。

YouTube / Tschaikowsky: Manfred-Sinfonie ∙
     hr-Sinfonieorchester ∙ Vasily Petrenko


チャイコフスキーの交響曲の中では、
構造的には多少曖昧な感も否めませんが、
後期ロマン派的大作としての存在感が
充分な作品と言えるでしょう。


日本現代音楽協会が皆様にお贈りしているYouTube番組<GEN ON AIR>
(現音エアー)は、お陰様で既に90回を超えるアップに到達しています。
総再生アクセス数は20万回を遥かに超えてきました。
皆様のご愛顧、誠にありがとうございます。

私=松尾(現・広報室長)が進行役で、
中川俊郎氏(前・副会長)と佐藤昌弘氏(前・事務局長)
と、計3名がT形のテーブルを囲む鼎談なので、
「現音T談」とも称しています。
(尚、第35回からは、山内雅弘氏(現・理事)が
佐藤氏に代わって登壇しています。)

今日は第25回 「わが師を語る」をリンクしておきましょう。
3人の作曲家のそれぞれ異る師の想い出、
薫陶を受けた事柄など、切々と語られています。
どうぞゆっくりとご覧ください。

YouTube / 心動いた「わが師」のひと言 - GEN ON AIR #25


2007年の<Music From Japan 2007>USA Tourで、
初めての琵琶作品=<琵琶悠遊>(琵琶・笛・鼓の為に)
を発表した私は、すっかり琵琶に魅了されていました。
そういった折りに、久しぶりの<深新会作品展
の開催の話が持ち上がり、その企画内容が
弦楽オーケストラを含む弦楽作品展に決まったのでした。

そこで私は、その作品展に、琵琶を独奏楽器とした
協奏曲作品を出品しようと決心したのでした。
<PHONOSPHERE Ⅰ >~尺八と管弦楽の為に(1993年)と
胡琴協奏曲<天風愛舞和庵>に続く、
邦楽器(アジアの民俗楽器を含む)と
西欧オーケストラの協演の為の協奏曲の
第3弾を書き進めました。

作品は、琵琶の中低音主体の音域という特性を考慮して、
弦楽オーケストラは全体的のハーモニクスの多用を含めて
高音域をフル活用して、両者の音色の個性を聴衆の聴覚に
十全にアピールすることを意図したものとなりました。
前半は、私の協奏曲作品固有の
和音テーマとミニ・カデンツァの交代による音楽が中心で、
琵琶のカデンツァを挟んだ後半は、
空中庭園を回遊するようなイメージの
不思議な時空が走馬灯のように繰り返されます。

初演の独奏者は勿論、田原順子さんで、
弦楽オーケストラは、私が芸大の和声の授業クラスで教えていた
(元)学生を中心とする若手俊英を招集したアンサンブル、
"フォノスフェール・ミュージカル・ストリング・アンサンブル"
を、私自身が指揮をして演奏しました。
同夜に弦楽オーケストラ作品を出品された
太田彌生さんと河内琢夫さんの作品も併せて、
非常に充実した初演を実現することができました。

###<悠久の書>~琵琶と弦楽の為に(2008)###
      深新會第30回作品展出品作品

演奏時間:約13分
初演:2008年10月/横浜みなとみらいホール(小)
演奏:指揮=松尾祐孝 琵琶=田原順子 
弦楽:フォノスフェール・ミュージカル
             ・ストリング・アンサンブル

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-深新會第30回作品展

<琵琶悠遊>と<悠久の書>の作曲と初演を通じて、
私は琵琶の持つ不思議な力に益々魅了されていったのです。

尚、2013年5月には、この曲の独奏パートをギターで、
ヴァイオリンによる準独奏をチェロに置き換えた
特別ヴァージョンをウクライナで、
これまた私自身の指揮で初演する機会を得ました。
これが思いのほか好評を博しました。

<Donbas Modern Music Art / Festival & Competition>
=[DMMA・2013] ファイナル・コンサート
[ Music of our time / Japan - Sweden/Finland - Ukraine ]

*2013年5月17日 / ウクライナ・ドネツク
フィルハーモニー協会 / セルゲイ・プロコフィエフ・ホール
*プログラム:
- Mirjam Tally / Winter Island (b) (c) *
- Thomas Liljeholm / Merging (b) (c) ***
- Masataka Matsuo / Phonosphere 4b (a) **
- Vadim Larchikov / Gethsemane *
- Masataka Matsuo / Eternal Livre (new version) (a) (c) **
- Kalevi Aho / 2-cellos Concerto (b) (c) *
(*** 世界初演 ** 欧州初演 *ウクライナ初演)
*演奏:
guit. / Magnus Anderssion (a)
cello / Vadim Larchikov (b)  Olga Veselina (c)
cond. / Masataka Matsuo 
orch. / Donetsk Academic Philharmonic Orchestra

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-Phonosphere4-b演奏直後

また、2014年11月には日本で再演されました。

<アジア音楽祭2014/オーケストラコンサート “アジアの風”>
11月2日(日) 14:00開演 @ 横浜みなとみらいホール 大ホール

     梁 志邦(香港・中国) / コロナ    
   松尾祐孝(日本) / 悠久の書~琵琶と弦楽の為に
    キム・ヒージョン(韓国)/ 風が吹いて
  遠藤雅夫(日本)/ 風の塔~尺八とオーケストラの為に
    ラモン・サントス(フィリピン)/ ルバット

 演奏:矢崎彦太郎指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
    尺八=福田輝久 琵琶=田原順子 
    ダンスシアター加頭(韓国)