松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~ -2ページ目

松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~

創造芸術は人間の根源的な表現欲求と知的好奇心の発露の最も崇高な形。音楽家・作曲家を目指す貴方、自分の信じる道(未知)を進んでいきましょう。芸術・音楽・文化と共に人生と社会を豊かにしていきましょう。~頑張れ日本!〜がんばろうニッポン!

アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が発行してきた
「国産鉄道コレクション」(全240巻/発行完了)の付録の模型の写真を中心に、
全号を順番に振り返る記事シリーズを紹介を続けています。
今回は第216巻の紹介です。

 

 

毎号のお楽しみになっているNゲージサイズ車両模型ですが、本号では、

近代化初期の山手線で採用されたカナリアイエローを纏った103系通勤形直流電車の

先頭車、クハ103の赤羽線で活躍した当時の姿をお楽しみいただけます。

 

 

それではいつものようにパッケージを解いて、

奥底から第217巻の冊子を取り出しましょう。

 

 

巻頭記事はこのところの通例で、付録模型の車両形式の解説です。

山手線は新性能車投入当初はカナリアイエローの101系でしたが、

間も無くウグイス色の103系となった。また京浜東北線には、

スカイブルーの103系が投入された。

その山手線とは池袋駅で、京浜東北線とは赤羽駅で接続しる赤羽線は、

101系から103系に置き換えられつつ、両線と見分けやすく

カナリアイエローが採用されていました。

 

 

次のページでは、都心では見かけない通勤型電車の姿が目を惹かれます。

電化された相模線を走る個性派電車、205系直流通勤型電車500番台の特集です。

山手線などを長編成で席巻した205系を、単線非電化の郊外路線だった相模線の

電化に際して投入するために各種新基軸を盛り込んだ500番台が設計され、

4両編成13本が投入されて活躍しましたが、2022年中に引退となりました。

 

 

更にページをめくると、更にローカルな景色の写真が並んでいます。

京都丹後鉄道の一般形気動車のエース、KTR700形/KTR800形の特集です。

平成に開業した北近畿地方の第三セクター=北近畿タンゴ鉄道は、

2015年に新たな体制に移行しました。

北近畿タンゴ鉄道は設備を保有する第三種鉄道事業者となり、

鉄道の運営はWILLER TRAINSが第二種鉄道事業者として引き継ぎ、

鉄道の商号は京都丹後鉄道となりました。

その新体制発足と同時にデビューした軽快気動車をバースに開発されて投入された車両が、

KTR700形/KTR800形という訳です。

トイレ付きの700が9両、トイレ無しの800が3両、計12両の布陣で、

同鉄道の主力として活躍しています。

 

 

「路線と旅路」シリーズは、南海高野線の特集です。

山上と聖地と下界を結ぶ関西屈指の山岳鉄道の性格を持つ同線は、

特に橋本駅から終点の極楽橋駅までの間に標高92mから535mまで登り、

勾配だけでなく急カーブも連続する路線となっています。

そのため、同区間は17m級の車両が活躍する独特の線区で、

特徴的な車両が秘境的な雰囲気の山間を行き交っています。

 

 

巻末記事はいつものように「観光列車」シリーズです。

本号ではJR北海道で特急「おおぞら」としてデビューした、

新世代新性能特急電車の嚆矢となったキハ283系の特集となっています。

気象条件や線路条件が極めて厳しい道東エリア向けに開発され、

1997年に「(スーパー)おおぞら」としてデビュー、以後「(スーパー)とかち」、

「(スーパー)北斗」にも活躍の場を広げていきました。

しかし、2022年中に全て定期運用から外れることになり、

主力の座を後継のキハ261系に譲っています。

JR北海道の高速化に大いに貢献したキハ283系も終焉の日が近づいています。

 

 

「国産鉄道コレクション」シリーズは、まだまだ続きます。

 

 

2020年の大作曲家生誕250年に寄せて、
ベートーヴェンの交響曲全9曲の探訪を続けてきましたが、
ここ数日は最後の巨峰「第九」の話題に入っています。
三日前から各楽章を探訪してきましたが、今日がいよいよ最終回です。

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ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱」を正格に聴く!
・・・・・「第4楽章」解説・・・・・

いよいよ合唱(と独唱)が登場する、終楽章に進みます。
第1~3楽章を通じて、「順次進行3音」の素材を周到に配置して
聴き手の潜在意識に浸透させて、この楽章を迎えます。

そして、下記の段落構成1)の中で第1~3楽章の音楽が回想される中、
「順次進行3音」の素材による究極のメロディー=
すっと探し求めていたテーマ=「歓喜の歌」への萌芽が現れ、
そして遂に、2)の部分で「歓喜の歌」が、
コントラバスで奏されて現出するのです。
カタカナ表記でメロデフィーを簡単に書くと、
「ファ♯~ソラ」ラ「ソファ♯ミ」
「レ~ミファ♯」ファ~ミミ~
「ファ♯~ソラ」ラ「ソファ♯ミ」
「レ~ミファ♯」ミ~~レレ~
ミ~ファ♯レ「ミ~ファ♯ソ」ファ♯レ「ミ~ファ♯ソ」
「ファ♯ミレ」ミラ「ファ♯~~ファ♯ソラ」
ラ「ソファ♯ミ」「レ~ミファ♯」ミ~~レレ~
という具合で、「 」で示した「順次進行3音」素材の
組み合わせであることが一目瞭然です。
第1楽章冒頭の第1主題からずっと探しに探してきたテーマが、
遂にここに見つかるという訳ですから、
「第九」は全曲を通して聴いてこそ本当の価値を体験できるのです。

段落構成を簡単に記しましょう。
1)序奏+レチタティーヴォ
  (器楽のみ/第1~3楽章の引用有り)
2)「歓喜の歌」テーマと1~3変奏(器楽のみ)
3)序奏+レチタティーヴォ(声楽付)
4)「歓喜の歌」4~6変奏(声楽付)
5)トルコ行進曲的発展=「歓喜の歌」7~8変奏(声楽付)
6)フーガ的発展(器楽のみ)
7)「歓喜の歌」再現~9変奏(声楽付)
8)コラール(声楽付)
9)二重フーガによるクライマックス=
  「歓喜の歌」と「コラール」の融合(声楽付)
10)終結部 Ⅰ
11)終結部 Ⅱ
となります。

1)~7)を「歓喜の歌」の部分=第1部と捉えます。すると、
1)2)が提示部(器楽のみ)
3)4)が再提示部(声楽付)
5)6)が展開部
7)が再現部
というように、協奏曲風ソナタ形式を応用した構成という事が
理解できます。変奏曲形式とソナタ形式とフーガの技法の、
高度な統合が図られているのです。
そう考えると、ホグウッド&エンシェント盤(下掲写真)の
5)と6)における遅めのテンポ設定が俄然しっくり感じられるようになります。
早めのテンポでは、ベートーヴェンの展開部としてはあまりにも短すぎるのです。
遅めのテンポでじっくる聴かせて展開部の存在感を彫琢する演奏を、
私は支持します。

8)を、対立要素の提示=第2部と捉えます。
この作品は、人類愛交響曲とでも言うべきものです。
シラーによるテキストの内容も正にそういった内容です。
ベートーヴェンは、そのテーマを、音楽形式構成でも具現してみせているのです。
「歓喜の歌」の部分=第1部に対して、
異人種・異民族・異国家・異宗教・異宗教・・・etc
を象徴する対立要素をコラール=第2部として提示して、
続く第3部でそれらが共同作業(融合)を果たす、
つまり、様々な差違や壁を乗り越えて皆が手に手を携えて
協力していくという人類愛・博愛を、
音楽そのものの形式構成でも表現しているのです。
何と素晴らしいことでしょうか!

したがって、9)10)11)を第3部と捉えます。
特に、9)の二重フーガが印象的です。
「歓喜の歌」に由来するテーマ=
「ファ♯~ファ♯ソ~ラ」ラ~「ソファ♯~ミ」
「レ~レミ~ファ♯」ファ♯~「ミレ~ド♯」
「シ~シド♯~レ」レ~「ド♯シ~ラ」
ソ~「ファ♯ミ~レ」ラ~ララ~・・・と
「コラール」の主要音型を敷延したテーマ
レ~~レ~~ド♯~~ラ~~
シ~~シ~~ラ~~ファ♯~~
ソ~~ソ~~ファ♯~~レ~~
シ~~シ~~ラ~~~~・・・が重なって奏されて、
様々な差違や壁を乗り越えて皆が手に手を携えて
協力していくという人類愛・博愛を、壮大に象徴します。
ですから、この部分がこの作品のクライマックスであるべきなのです。
続く10)11)の部分でも、意識して聴いていると、
「歓喜の歌」や「コラール」の音型をいたるところから聴き出すことができます。

音楽そのものの構成に思想を盛り込んだベートーヴェンの
このアイデアは、本当に凄いと思います。
クラシック音楽という範疇を超えて、人類の偉大なる文化財産として、
今後も語り継がれ、演奏され続けていくことでしょう。

余談ですが、
この「第九」を1枚のディスクに収められるように、
CDの企画が約74分に決定したという話もあります。

この暮れに「第九」をお聴きになる方も多いと思います。
どうぞ、第1楽章から最後まで、耳を凝らして、
存分に味わってください。


上記解説で言及した、クリストファー・ホグウッド指揮/
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックのCDです。
L'OISEAU-LYRE / F25L-29148 / CD
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-第九・ホグウッド盤

中高生時代によく聴いたのは、指揮=小澤征爾/
管弦楽=ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
合唱=アンブロジアン・シンガーズによるLPでした。
PHILIPS / SFX-7996~97(6700-085)
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-第九・小澤征爾盤

これまたかつてよく聴いた伝説的名盤、
フルトヴェングラーのバイロイト盤LPです。
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
バイロイト祝祭管弦楽団及び合唱団
EMI(Anhel)EAC-60027
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-第九・フルトヴェングラー盤

〈現音 Music of Our Time 2024〉をご案内する記事を、このところ毎日アップしています。

一昨日からは、公演実施日の順番に企画別の紹介を進めていきます。

昨日と今日は会員作曲家による自由出品展に相当する

<フォーラム・コンサート>Seriesの初日の紹介です。

オンライン視聴のチケットもあります。

皆様のご来場、ご視聴をお待ちしております。

 

 

フォーラム・コンサート 第2夜
2024年1129日(金)18:15開場 18:30開演
会場:東京オペラシティリサイタルホール

1.小坂直敏/パルメット—ピアノのための(作曲2024年初演)
小坂紘未(ピアノ)

2.早川和子/暁~オーボエ、コーラングレとハープのための~(作曲2024年初演)
蠣崎耕三(オーボエ/コーラングレ)篠史子(ハープ)

3.大野和子/Scenes〜ピアノソロのための(作曲2023年/改訂2024年改訂初演) 大野和子(ピアノ)

4.植野洋美/ハイ・センシティビティ・ワールド—打楽器とピアノのための(作曲2024年初演)
近藤礼隆(打楽器)植野洋美(ピアノ)

5.田中範康/響の残像II(作曲2024年初演)
木ノ脇道元(フルート)甲斐史子(ヴァイオリン)菊地秀夫(クラリネット)松本卓以(チェロ)

6.橘晋太郎/「萩原朔太郎の詩による歌曲集」より(作曲2024年初演含む)
伊藤祐子(ソプラノ) 星野苗緒(ピアノ)

7.露木正登/クラリネット・ソナタ第5番(作曲2024年初演)
鈴木生子(クラリネット)及川夕美(ピアノ)

8.くりもとようこ/部屋 透明な空間―声のための(作曲2024年)
荻野砂和子(ソプラノ)

9.河内琢夫/《2つのクラフト・ワークス》~ヴァイオリンとピアノのための(作曲2018年/改訂2024年改訂初演)
1)オホーツクのヴィーナス 2)ドラムを打ち鳴らすシャーマン
千葉純子(ヴァイオリン)小笠原貞宗(ピアノ)

●座席券:4,000円 ⇒ ネットで購入
●インターネット視聴券:1,500円 ⇒ ネットで購入

 

 

公式HPはこちらです。

 

###新・刑事コロンボDVDコレクション vol.3 ###
         新シリーズ第3作
          「幻の娼婦」

監督=ジェームズ・フローリー
脚本=ジェリー・ルドウィッグ
制作総指揮=リチャード・アラン・シモンズ
音楽=パトリック・ウィリアムズ
出演:
ピーター・フォーク(刑事コロンボ)
リンゼイ・クローズ(ジェーン・アレンビー役)
スティーヴン・マクト(デヴィッド・キンケイト役)
マージ・レッドモンド(ヘレン役)
ジュリア・モンゴメリー(シンディ役)


《幻の娼婦》DVD
隔週刊「新・刑事コロンボ DVDコレクション」
        通巻3号付録
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-「幻の娼婦」DVD


本国アメリカでは1989年2月から放送が始り、
日本での放送は1993年5月から開始された
新シリーズの、第3弾がこの作品です。

主人公が有名セックス・カウンセラーという設定が、
なかなか大胆な作品になっています。
コロンボが、表面上は少し照れながらも、
実は的確に相手の深層心理に食い込むように
会話や質問を仕掛けていきます。

途中で、コロンボがテューバを吹いて
ミュージカル仕立てのような行進シーンになる等、
演出も一味工夫が凝らされています。

監督や脚本や制作が毎回少しづつ異なるというこのシリーズの
回毎の微妙な味付けの違いも、このシリーズの楽しみの
一つかもしれませんね。

《幻の娼婦》パンフレット
隔週刊「新・刑事コロンボ DVDコレクション」通巻3号冊子
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-「幻の娼婦」冊子


尚、日本では「刑事コロンボのテーマ」として親しまれている
ヘンリー・マンシーニ作曲の名テーマ音楽は、
このシリーズの放送枠であった「ミステリー・ムーヴィー」の
テーマ音楽として作曲されたものです。


邦楽器作品の創作と邦楽器演奏界の更なる振興を
ライフワークの柱に据えている私です。
このところ、自作邦楽器作品の紹介を続けています。

2014年9月8日に開催した<松尾祐孝邦楽器作品個展>で
全曲版世界初演が行われた琵琶の為の作品、全12曲の
曲毎の紹介を続けています。曲の巡りは夏たけなわです。

<歳時記~琵琶の為の現代音楽小品集>
「一月:瀧凍る」(独奏曲)
「二月:梅仰ぐ」(二重奏曲)
「三月:燕飛ぶ」(二重奏曲)
「四月:しゃぼん玉」(二重奏曲)
「五月:粽結う」(二重奏曲)
「六月:草蛍」(独奏曲)
「七月:大雷雨」(三重奏曲)
「八月:走馬燈」(独奏曲)
「九月:大やんま」(二重奏曲)
「十月:阿蘇噴煙」(三重奏曲)
「十一月:冬紅葉」(二重奏曲)
「十二月:初雪~降誕祭」(三重奏曲)

歳時記初演ステージ

この組曲の中の、
「一月:瀧凍る」(独奏曲)
「三月:燕飛ぶ」(二重奏曲)
「七月:大雷雨」(三重奏曲)
「八月:走馬燈」(独奏曲)
「九月:大やんま」(二重奏曲)
「十月:阿蘇噴煙」(三重奏曲)
の6曲が、
2018年8月31日に【全国邦楽合奏フェスティバル】で再演されました。
その記録動画は、主催団体=NPO法人全国邦楽合奏協会公式HPの新サイト、
“今邦楽ができること、夏の終わり創作リレー"にアップされています。
http://zensokyo.org/natsu.html



昨日で半年分、六月までご紹介しました。
今日は<歳時記>第7曲=「七月:大雷雨」を
ご紹介しましょう。
ここで初めて三重奏曲が登場します。
演奏時間約1分20秒ですが、一気に演奏するのは
至難の業と言える超難曲になっています。

雷、驟雨、と言えば・・・
ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」の第5楽章が
有名ですが、それとは全く異なるアプローチながら、
琵琶という楽器の音(音魂)を通して、
大雷雨が表現されています。

低音の開放絃の響きを基盤としたアクセントと、
グリッサンド奏法を駆使した連打様の音細胞が、
3つのパートに時にランダムに、時にシンクロして、
丁々発止の掛け合いが繰り広げられます。
難曲中の難曲で、
実際に初演に漕ぎ着けるまでは大変でしたが、
ピタリと決まると豪快な音楽に仕上がります。

YouTube / 【決定的瞬間】危機一髪!
      目の前に雷が落ちた!!マジ危なかった。 
  The moment when thunder comes off in front.
昨日の記事からの続きです。
いよいよニューヨーク公演です。

2006年秋に一度訪れていたニューヨークに、
あまり間を空けずに再び来ることができました。
ニューヨークの中心地にほど近い立地の良いホテルにも恵まれ、
私は徒歩で会場に向かいました。
<MFJ2007>の会場は、下の写真のような佇まいでした。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-マーキン・コンサート・ホールの外観(NY)

ホテルからの歩く道々、
クラシック音楽の殿堂=カーネギーホールや、
オペラハウスやコンサートホールが複合する
リンカーン・センターの壮大な建物や
ジュリアード音楽院が在りました。

カーネギーホールの威厳
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-カーネギーホール外観

リンカーン・センターの冬景色
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-リンカーン・センター冬景色

東の方向へちょっと足を延ばすと、
私の大好きな場所=MoMAもありますし、
下の写真のようなお洒落な
アップル・ストアも見かけました。
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-お洒落なアップルストア

そして、<ミュージック・フロム・ジャパン2007>
本公演として、3月3日に<湯浅譲二コンサート>、
4日に<田原順子コンサート>が、開催されました。
流石にニューヨークの地での作品発表は
とても緊張するものでしたが、
無事に公演を終了できて安堵しました。

ツアーの最後は、3月5日のアットホームなイベントでした。
ニューヨーク近郊の小さな町=マホパックの、
その名も "やすらぎセンター" を訪ねました。
田舎町の小さな日本文化教育施設といった趣で、
剣道や華道や書道等を勉強する大人や子供が集う場所で、
近隣の家族連れなどが詰めかけくださり、
和やかな雰囲気でのレクチャーとコンサートになりました。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-手作りアットホームな最終公演マホパック



<Music From Japan>は、毎年開催されています。
事務局を運営されておられる
三浦尚之氏とご家族の皆様のご健康と、
音楽祭の益々の発展を祈念するものです。

アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が発行してきた
「国産鉄道コレクション」(全240巻/発行完了)の付録の模型の写真を中心に、
全号を順番に振り返る記事シリーズを紹介を続けています。
今回は第215巻の紹介です。

 

 

毎号のお楽しみになっているNゲージサイズ車両模型ですが、本号では、

往年の名門特急「はと」のヘッドマークも誇らしげな

EF58形「青大将」の、流麗な勇姿を楽しむことができます。

 

 

それではいつものようにパッケージを解いて、

奥底から第215巻の冊子を取り出しましょう。

 

 

巻頭記事はこのところの通例で、付録模型の車両形式の解説です。

東海道本線の往年の名門特急「はと」の先頭に立ったEF58形直流電気機関車の特集です。

「つばめ」と「はと」は、淡緑色の専用色をまとった機関車と客車に統一されて、

昭和31年からEF58形を先頭に、編成美を誇りながら疾走したのでした。

 

 

次のページでは、雪景色の中を走る都会的なステンレス車両の写真が目に飛び込みます。

長野電鉄の3500系・3600系の特集です。

この車両は、東京の営団地下鉄(現 東京メトロ)日比谷線の初代車両、

3000系電車に譲渡を受けて、改造して導入した者です。

おでこが大きい独特のスタイルから"マッコウクジラ"のニックネームで親しまれました。

長野電鉄では、2両編成が3500系、3両編成が3600系とされました。

最盛期には2両編成14本、3両編成3本が揃いましたが、今では引退が進んできています。

 

 

更にページをめくると、今度は軽快気動車の写真が並んでいます。

岐阜県内の国鉄垂水線を第三セクター化した樽見鉄道のハイモ330-700形の特集です。

ハイモという形式名称が珍しい存在でもあります。

同鉄道の最新形式で、3両が在籍していますが、

その内の1両は観光列車用に改造されて、訪れる人々を楽しませてくれています。

 

 

「日本の鉄道の歴史」シリーズは、室蘭本線支線の特集です。

特に、東室蘭から室蘭港までの区間は、

北海道屈指の工業都市を支えた良港を巡る産業路線でした。

しかし、町の発展と衰退の中で姿を変えてきた歴史を、

保存されている旧室蘭駅舎が今に伝えています。

現在では、東室蘭ー室蘭間は、地域輸送の支線になっています。

 

 

巻末記事はいつものように「観光列車」シリーズです。

本号では、JR東日本「おいこっと」の特集記事となっています。

飯山線を走る観光列車で、土休日を中心に長野ー十日町間を往復しています。

普段は一般の列車としても運行され、出会える機会が多い嬉しい存在でもあります。

種車はキハ110系で、窓と窓の間のピラー毎に沿線をイメージしたアイコンが描かれていたり、

ツートーンの塗装の塗り分けが極めて繊細であったり、なかなかの存在感があります。

 

 

「国産鉄道コレクション」シリーズは、まだまだ続きます。

 

 

2020年の大作曲家生誕250年に寄せて、
ベートーヴェンの交響曲全9曲の探訪を続けてきましたが、
ここ数日は最後の巨峰「第九」の話題に入っています。
そして一昨日から各楽章を探訪しています。

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ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱」を正格に聴く!
・・・・・第3楽章」解説・・・・・

古典派に確立したソナタ・交響曲の楽章構成の基本形は、
ソナタ形式に夜冒頭楽章→
緩徐楽章→
舞曲楽章(メヌエットまたはスケルツォ)→
ロンドまたはソナタ形式による終楽章
という4楽章でした。

ところが、この「第九」は中間楽章の順序を入れ替えています。
楽章の順番くらいは別に大した問題ではないと思われるかもしれませんが、
上記の4楽章構成の成立経緯には、舞曲による組曲を核とした
ヨーロッパ芸術音楽の器楽作品の歴史・伝統の中で育まれたものですから、
実は結構な大事件なのです。

終楽章を、声楽をも導入した未曾有の規模の壮大な音楽にしようと考えると、
直前の音楽は速度の早いスケルツォよりも、心を鎮めて終楽章を迎えるように
深遠な緩徐楽章が相応しいということなのでしょう。
それにしても、なんと厳かなで美しい音楽でしょうか。

この楽章には、二つの主題が登場します。
冒頭から登場して、全曲わたって何度も奏される主要主題は・・・
レ~~~ラ~~~シ♭~~~「ファ~~ミ♭レ~」
ファ~「シ♭~~~ドレ~」ファミ♭ド~・・・
楽章前半に二度奏される副主題は・・・
ファ♯~ミ~~「ミ~ファ♯ソ」ミソファ♯~
「ファ♯~ソラ」ファ♯ラソ~「ラシド♯」ミレ~・・・
といった具合です。
ここでも、昨日・一昨日の記事で説明した第1楽章と第2楽章の主題達と同様に、
「 」で示した「順次進行3音」が重要な構成素材になっていることが判ります。

そうなのです。この「順次進行3音」の
三つの楽章にわたる深層心理への刷り込みが、
来る終楽章で遂に登場する「歓喜の歌」のあの旋律に
聴き手を無意識のうちに誘っているのです。

明日はいよいよ、その終楽章の解説に進みます。


写真は、この楽章の厳かな緊張感に寄せて、澄んだ空気が
ピーンと張りつめたような雪景色をアップしましょう。

雪原と霧氷

〈現音 Music of Our Time 2024〉をご案内する記事を、一昨日から連日アップしています。

昨日から公演実施日の順番に企画別の紹介を進めています。

今日と明日は会員作曲家による自由出品展に相当する

<フォーラム・コンサート>Seriesの初日の紹介です。

オンライン視聴のチケットもあります。

皆様のご来場、ご視聴をお待ちしております。

 

 

フォーラム・コンサート 第1夜
2024年1128日(木)18:15開場 18:30開演
会場:東京オペラシティリサイタルホール

1.大平泰志/Vajrakaya(作曲2024年初演)
迫田圭(ヴァイオリン)

2.田口雅英/クラリネットとピアノの為の「もれ出づる影」(作曲2024年初演)
岩瀬龍太(クラリネット)川村恵里佳(ピアノ)

3.浅野藤也/ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための音楽(作曲2024年初演)
甲斐史子(ヴァイオリン)松本卓以(チェロ)大須賀かおり(ピアノ)

4.松岡貴史/“il racconto tramandato” per soprano e violoncello(作曲2024年初演)
佐藤裕希恵(ソプラノ)北嶋愛季(チェロ)

5.平良伊津美/Affectus Ⅵ〜フルートとハープのための〜(作曲2024年初演)
大野和子(フルート)田中淳子(ハープ)

6.北條直彦/出会いの時 ヴァイオリンとピアノの為の(作曲1994年/改訂2024年改訂初演)
甲斐史子(ヴァイオリン)松山元(ピアノ)

7.松岡みち子/冬隣/ FUYUDONARI(作曲2024年初演)
甲斐史子(ヴィオラ)小濱明人(尺八)

8.ロクリアン正岡/弦楽四重奏曲第6番「ピカソ流」(作曲2024年)
迫田圭・加藤綾子(ヴァイオリン)亀井庸州(ヴィオラ)北嶋愛季(チェロ)

●座席券:4,000円 ⇒ ネットで購入
●インターネット視聴券:1,500円 ⇒ ネットで購入

 

 

公式HPはこちらです。

 

テレビ映画シリーズ「刑事コロンボ」を、
日本での放送のほぼ全てを初回放送で見続けてきた
私にとっては、今発売されているDVD雑誌シリーズは、
懐かしい想い出の宝庫といった感じです。

今日は発売第2弾、新シリーズ第2作の紹介です。

###新・刑事コロンボDVDコレクション vol.2 ###
          新シリーズ第2作
         「狂ったシナリオ」

監督=ジェームズ・フローリー
脚本&制作総指揮=リチャード・アラン・シモンズ
撮影=ロバート・シーマン
音楽=パトリック・ウィリアムズ
出演:
ピーター・フォーク(刑事コロンボ)
フィッシャー・スティーヴン(アレックス・フレディ役)
ジェフ・ペリー(レニー・フッシャー役)
ナン・マーティン(ローズ・ウォーカー博士役)
スティーヴン・ヒル(モロコス氏役)


《狂ったシナリオ》DVD
隔週刊「新・刑事コロンボ DVDコレクション」
        通巻2号付録
松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-「狂ったシナリオ」DVD


本国アメリカでは1989年2月から放送が始り、
日本での放送は1993年5月から開始された
新シリーズの第2弾が、この作品です。

主人公は若手天才映画プロデューサー氏で、
しかし封印すべき過去の事件という秘密を抱えています。
その秘密を、その事件の犠牲者の兄である友人に
嗅ぎつけられ、遂にはその兄をも手にかけてしまい・・・

この作品では特にコロンボが慇懃無礼な態度で
自己顕示欲が強くて気が短い犯人を追いつめていく様が
強調されて描かれています。

コロンボ・シリーズは、誰が監督を務めているかによって、
毎回微妙に味付けが変わるところも
見どころと言えるでしょう。

尚、この作品の犯人に設定されている人物像は、
当時新進気鋭の天才的映画監督として話題になっていた
スティーヴン・スピルバーグ監督だと思われます。
実際、若い頃のスティーヴンは、「コロンボ」旧シリーズの
「構想の死角」で監督に起用されたこともあったのです。

新シリーズが企画化された時も、もう一度やってみたいと
自らオファーを出したしたそうですが、
タイミングが合わずに実現しなかったということです。

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尚、日本では「刑事コロンボのテーマ」として親しまれている
ヘンリー・マンシーニ作曲の名テーマ音楽は、
このシリーズの放送枠であった「ミステリー・ムーヴィー」の
テーマ音楽として作曲されたものです。