アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が発行してきた
「国産鉄道コレクション」(全240巻/発行完了)の付録の模型の写真を中心に、
全号を順番に振り返る記事シリーズを紹介を続けています。
今回は第216巻の紹介です。
毎号のお楽しみになっているNゲージサイズ車両模型ですが、本号では、
近代化初期の山手線で採用されたカナリアイエローを纏った103系通勤形直流電車の
先頭車、クハ103の赤羽線で活躍した当時の姿をお楽しみいただけます。
それではいつものようにパッケージを解いて、
奥底から第217巻の冊子を取り出しましょう。
巻頭記事はこのところの通例で、付録模型の車両形式の解説です。
山手線は新性能車投入当初はカナリアイエローの101系でしたが、
間も無くウグイス色の103系となった。また京浜東北線には、
スカイブルーの103系が投入された。
その山手線とは池袋駅で、京浜東北線とは赤羽駅で接続しる赤羽線は、
101系から103系に置き換えられつつ、両線と見分けやすく
カナリアイエローが採用されていました。
次のページでは、都心では見かけない通勤型電車の姿が目を惹かれます。
電化された相模線を走る個性派電車、205系直流通勤型電車500番台の特集です。
山手線などを長編成で席巻した205系を、単線非電化の郊外路線だった相模線の
電化に際して投入するために各種新基軸を盛り込んだ500番台が設計され、
4両編成13本が投入されて活躍しましたが、2022年中に引退となりました。
更にページをめくると、更にローカルな景色の写真が並んでいます。
京都丹後鉄道の一般形気動車のエース、KTR700形/KTR800形の特集です。
平成に開業した北近畿地方の第三セクター=北近畿タンゴ鉄道は、
2015年に新たな体制に移行しました。
北近畿タンゴ鉄道は設備を保有する第三種鉄道事業者となり、
鉄道の運営はWILLER TRAINSが第二種鉄道事業者として引き継ぎ、
鉄道の商号は京都丹後鉄道となりました。
その新体制発足と同時にデビューした軽快気動車をバースに開発されて投入された車両が、
KTR700形/KTR800形という訳です。
トイレ付きの700が9両、トイレ無しの800が3両、計12両の布陣で、
同鉄道の主力として活躍しています。
「路線と旅路」シリーズは、南海高野線の特集です。
山上と聖地と下界を結ぶ関西屈指の山岳鉄道の性格を持つ同線は、
特に橋本駅から終点の極楽橋駅までの間に標高92mから535mまで登り、
勾配だけでなく急カーブも連続する路線となっています。
そのため、同区間は17m級の車両が活躍する独特の線区で、
特徴的な車両が秘境的な雰囲気の山間を行き交っています。
巻末記事はいつものように「観光列車」シリーズです。
本号ではJR北海道で特急「おおぞら」としてデビューした、
新世代新性能特急電車の嚆矢となったキハ283系の特集となっています。
気象条件や線路条件が極めて厳しい道東エリア向けに開発され、
1997年に「(スーパー)おおぞら」としてデビュー、以後「(スーパー)とかち」、
「(スーパー)北斗」にも活躍の場を広げていきました。
しかし、2022年中に全て定期運用から外れることになり、
主力の座を後継のキハ261系に譲っています。
JR北海道の高速化に大いに貢献したキハ283系も終焉の日が近づいています。
「国産鉄道コレクション」シリーズは、まだまだ続きます。