• 14 Jan
    • 再録:心が和む素晴らしいCDの誕生「平和の鳩」〜浜田宏一先生−デビューアルバム〜

      今や世界的に有名になった"アベノミクス"と命名された日本経済再生の経済理論の震源地と目される内閣官房参与=浜田宏一氏(イェール大学名誉教授)が、実は若い頃から作曲家を志していた・・・という話が、2016年頭に具体的なCDとなって遂に皆さんにお聴きいただけるアルバムとしてリリースされています。私は、勤務先の洗足学園音楽大学で懇意にさせていただいている、ピアニスト=吉武雅子教授にお繋ぎいただいたご縁から、このアルバムの楽曲の演奏楽譜の浄書作成、伴奏の付与等の編曲のお手伝いをさせていただきました。浜田宏一先生の穏やかで愛情に満ちたお人柄と、素朴で且つ大らかな楽想に魅せられながら、私の作業を進めていくことができました。心暖まる素敵なアルバムが誕生しました。皆様も是非お手にとってお聴きください。###心が和む素晴らしいCDの誕生「平和の鳩」####    ~浜田宏一先生-デビューアルバム~1. メヌエット2. 平和の鳩 [作詞:不詳] 3. 川土手 [作詞:不詳] 4. すずらん [作詞:北原白秋] 5. たぬきの腹づつみ [作詞:不詳]6. あひるの小屋 [作詞:北原白秋]7. 鬼ごっこ [作詞:不詳]8. 月の夜 [作詞:野口雨情]9. げんげ草 [作詞:北原白秋]10. ねずみとお馬 [作詞:北原白秋]11. かんこどり [作詞:不詳]12. 三日月さん [作詞:野口雨情]13. さくら[作詞:西條八十]14. 山 [作詞:北原白秋]15. 梨 [作詞:北原白秋]16. ヴァイオリンとピアノのためのファンタジー17. 信州に行こう18. 東京大学 昭和32年度応援歌「美しく夜は明けて」アーティスト: 浜田宏一(全曲作曲) 瀬川祥子(ヴァイオリン) 吉武雅子(ピアノ) 佐藤容子(ソプラノ) 佐藤寛子(メゾ・ソプラノ) 工藤夏子(ソプラノ) 行天祥晃(テノール) 中嶋克彦(テノール) 山本悠尋(バリトン) 松尾祐孝(編曲)出版社 / メーカー:アートユニオンCD番号:ART-3145発売日: 2016/01/08関連情報<Hatena Diary / Economics Lovers Live>http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20151201/p1<オリコン当該サイト>http://www.oricon.co.jp/prof/665811/

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  • 31 Dec
    • 新橋演舞場に進出!〜【邦楽ミュージカル「夏花火♥恋名残」】2018年2月25日開催

      洗足学園音楽大学が広く社会に提案しているオリジナル邦楽ミュージカルが、遂に来年2月に新橋演舞場に進出します。どうぞご期待ください。昆夏美はじめ、多数のミュージカル俳優を輩出した洗足学園音楽大学ミュージカルコースと現代邦楽研究所によるオリジナル・ミュージカル。脚本に中屋敷法仁を迎え、疾走感のあるストーリー、怒涛のタップダンス、洋楽器と邦楽器が奇跡の融合を果たす。時は天保、ところは西両国・柳橋。エンターテイメント禁止の時代を駆け抜ける、義太夫、三味線、歌舞伎に花魁、花火職人に火消しの「を組」と、熱くエネルギッシュな若者たちによるレジスタンスの物語。毎年、圧倒的な人気を誇った人気作が大学を飛び出し、新橋演舞場で大きな花火、打ち上げます! ###【邦楽ミュージカル「夏花火♥恋名残」】###   2018年2月25日(日) 開場14:30 開演15:00          新橋演舞場 <出演>柴田 実奈 / 宮川 実生 / 吉川 加那 他 <脚本>中屋敷 法仁<演出>倉迫 康史(講師)<作曲・音楽監督>篠原 真 (教授・ミュージカルコース統括)<日本舞踊・所作指導>花柳 輔瑞佳 <邦楽>邦楽アンサンブル / ミュージカルアンサンブル■入場料:S席4,000円/A席3,000円(全席指定)※満4歳よりお一人様につき一枚チケットが必要です。※3歳以下のご入場はご遠慮ください。【チケット取扱い】チケットぴあ(Pコード:483218)

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  • 10 Dec
    • クリスマスプレゼントCDに如何!?〜<魔法革命プロコフィエフ>

      今年=2017年に創設30周年を迎えたNAXOSレーベルの日本法人、ナクソス・ジャパンが、このことろ活発な展開を見せています。邦人作曲家のシリーズを多数リリースする等、文化的な意義も高いプロジェクトを継続している一方、若い人にもっとクラシック音楽に目を向けてもらおうといった趣向を凝らしたアルバムのリリースも注目されています。その先兵となったのが<交響戦艦ショスタコーヴィチ>、第2弾が<幻想魔神ハチャトゥリアン>、そして第3弾がこの<魔法革命プロコフィエフ>という訳です。###ナクソス・ジャパン<魔法革命プロコフィエフ>###■ 品番:NYCC-27269■ 定価:1890円(CD)■ 収録楽曲:プロコフィエフ/バレエ音楽「ロミオとジュリエット」 Op.64                       – 導入曲レスピーギ/バレエ音楽「魔法の鍋」 P129 – コサックの踊りエルガー/「子供の魔法の杖」組曲第1番 – 序曲アンダーソン/鐘の歌プロコフィエフ/バレエ音楽「シンデレラ」組曲第1番 Op.107                       – 真夜中ストラヴィンスキー/バレエ音楽「火の鳥」           – 火の鳥の出現~カスチェイ王の魔の踊りチャイコフスキー/バレエ音楽「くるみ割り人形」 Op.71                   – こんぺいとうの踊りラター/レクイエム – サンクトゥスツェムリンスキー>/交響詩「人魚姫」 – 第2楽章(抜粋)ヴィヴァルディ/フルート協奏曲 ト短調 「夜」          Op.10 No.2 RV439 – 第6楽章プロコフィエフ>/バレ エ音楽「シンデレラ」組曲第1番              Op.107 – シンデレラのワルツデュカス/交響詩「魔法使いの弟子」グリーグ/ヴァイオリ ン・ソナタ第3番 ハ短調 Op.45                      – 第2楽章プロコフィエフ/ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 Op.26 – 第1楽章グラズノフ/バレエ音楽「四季」 Op.67 – XV. 秋(アレグロ)チャイコフスキー/バレエ音楽「くるみ割り人形」 Op.71                        – 花のワルツプロコフィエフ/バレエ音楽「ロミオとジュリエット」 Op.64                           – 終曲http://naxos.jp/special/proko#############################ヒロイン風の楽想を湛えた名曲を中心とした選曲によるラインナップ、なかなか壮観ですね。このシリーズの企画や選曲には、きっと若いスタッフのアイデアが盛り込まれているのでしょう。このようなアルバムとの出会いからまずは気軽にクラシック音楽にアクセスして、そして興味を持ったらトコトンのめり込んで、本格的な愛好家になっていく・・・音楽文化は、人類の、そして人間の一人一人の心の宝物です。

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  • 09 Dec
    • クリスマスプレゼントCDに如何!?〜<幻想魔神ハチャトゥリアン>

      今年=2017年に創設30周年を迎えたNAXOSレーベルの日本法人=ナクソス・ジャパンが、この10年あまり活発な展開を見せています。邦人作曲家のシリーズを多数リリースする等、文化的な意義も高いプロジェクトを継続している一方、若い人にもっとクラシック音楽に目を向けてもらおうといった趣向を凝らしたアルバムのリリースも注目されています。その先兵となったのが<交響戦艦ショスタコーヴィチ>でしたが、続くシリーズ第2弾が、この<幻想魔神ハチャトゥリアン>という訳です。##ナクソス・ジャパン/<幻想魔神ハチャトゥリアン>##■ 品番: NYCC-27268■ 定価: 1,890円(税抜価格:1,800 円)■ 収録楽曲:カバレフスキー/組曲「道化師」 Op. 26 – パントマイムプロコフィエフ/バレエ音楽「ロミオとジュリエット」 Op.64         – モンタギュー家とキャピュレット家(抜粋)ハチャトゥリアン/バレエ音楽「ガイーヌ」 – 山岳人の踊りショスタコーヴィチ/交響曲第10番 ホ短調 Op.93 – 第2楽章ハチャトゥリアン/バレエ音楽「スパルタクス」                 – ギリシャ奴隷の踊りウォルトン/管弦楽のためのパルティータ – I. トッカータボエルマン/ゴシック組曲(抜粋)ハチャトゥリアン/仮面舞踏会 – ワルツ伝承曲/速いチャルダーシュハチャトゥリアン/舞踏組曲 – レズギンカモーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 K.527                  – 地獄落ちの場面ムソルグスキー/交響詩「禿山の一夜」(原曲)ブラームス/弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 Op.18                   – 第2楽章(抜粋)レスピーギ/交響詩「ローマの祭り」 – チルチェンチェスリスト/死の舞踏 S126/R457(抜粋)ベルリオーズ/幻想交響曲 Op.14 – V.           ワルプルギス(サバト)の夜の夢(抜粋)ショスタコーヴィチ/組曲「馬あぶ」 Op.97a – 序曲フィンジ/前奏曲http://naxos.jp/cat/featured/khachaturian############################「ダークヒーロー風のクラシック作品を集めた」というコンセプトが実にユニークですが、確かにそういう感じの楽章が並んでいます。こんなCDをクリスマスプレゼントに贈るのも悪くないかもしれませんね。

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  • 08 Dec
    • “歓喜の歌” を高らかに!=「第4楽章」〜ベートーヴェン「第9」を正格に聴く!

      ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱」を正格に聴く!・・・・・「第4楽章」解説・・・・・いよいよ合唱(と独唱)が登場する、終楽章に進みます。第1~3楽章を通じて、「順次進行3音」の素材を周到に配置して聴き手の潜在意識に浸透させて、この楽章を迎えます。そして、下記の段落構成1)の中で第1~3楽章の音楽が回想される中、「順次進行3音」の素材による究極のメロディー=すっと探し求めていたテーマ=「歓喜の歌」への萌芽が現れ、そして遂に、2)の部分で「歓喜の歌」が、コントラバスで奏されて現出するのです。カタカナ表記でメロデフィーを簡単に書くと、「ファ♯~ソラ」ラ「ソファ♯ミ」「レ~ミファ♯」ファ~ミミ~「ファ♯~ソラ」ラ「ソファ♯ミ」「レ~ミファ♯」ミ~~レレ~ミ~ファ♯レ「ミ~ファ♯ソ」ファ♯レ「ミ~ファ♯ソ」「ファ♯ミレ」ミラ「ファ♯~~ファ♯ソラ」ラ「ソファ♯ミ」「レ~ミファ♯」ミ~~レレ~という具合で、「 」で示した「順次進行3音」素材の組み合わせであることが一目瞭然です。第1楽章冒頭の第1主題から、ずっと探しに探して居たテーマが、遂にここに見つかるという訳ですから、「第九」は全曲を通して聴いてこそ本当の価値を体験できるのです。段落構成を簡単に記しましょう。1)序奏+レチタティーヴォ  (器楽のみ/第1~3楽章の引用有り)2)「歓喜の歌」テーマと1~3変奏(器楽のみ)3)序奏+レチタティーヴォ(声楽付)4)「歓喜の歌」4~6変奏(声楽付)5)トルコ行進曲的発展=「歓喜の歌」7~8変奏(声楽付)6)フーガ的発展(器楽のみ)7)「歓喜の歌」再現~9変奏(声楽付)8)コラール(声楽付)9)二重フーガによるクライマックス=  「歓喜の歌」と「コラール」の融合(声楽付)10)終結部 Ⅰ11)終結部 Ⅱとなります。1)~7)を「歓喜の歌」の部分=第1部と捉えます。すると、1)2)が提示部(器楽のみ)3)4)が再提示部(声楽付)5)6)が展開部7)が再現部というように、協奏曲風ソナタ形式を応用した構成という事が理解できます。変奏曲形式とソナタ形式とフーガの技法の、高度な統合が図られているのです。そう考えると、ホグウッド&エンシェント盤(下掲写真)の5)と6)における遅めのテンポ設定が俄然しっくり感じられるようになります。早めのテンポでは、ベートーヴェンの展開部としてはあまりにも短すぎるのです。遅めのテンポでじっくる聴かせて展開部の存在感を彫琢する演奏を、私は支持します。8)を、対立要素の提示=第2部と捉えます。この作品は、人類愛交響曲とでも言うべきものです。シラーによるテキストの内容も正にそういった内容です。ベートーヴェンは、そのテーマを、音楽形式構成でも具現してみせているのです。「歓喜の歌」の部分=第1部に対して、異人種・異民族・異国家・異宗教・異宗教・・・etcを象徴する対立要素をコラール=第2部として提示して、続く第3部でそれらが共同作業(融合)を果たす、つまり、様々な差違や壁を乗り越えて皆が手に手を携えて協力していくという人類愛・博愛を、音楽そのものの形式構成でも表現しているのです。何と素晴らしいことでしょうか!したがって、9)10)11)を第3部と捉えます。特に、9)の二重フーガが印象的です。「歓喜の歌」に由来するテーマ=「ファ♯~ファ♯ソ~ラ」ラ~「ソファ♯~ミ」「レ~レミ~ファ♯」ファ♯~「ミレ~ド♯」「シ~シド♯~レ」レ~「ド♯シ~ラ」ソ~「ファ♯ミ~レ」ラ~ララ~・・・と「コラール」の主要音型を敷延したテーマレ~~レ~~ド♯~~ラ~~シ~~シ~~ラ~~ファ♯~~ソ~~ソ~~ファ♯~~レ~~シ~~シ~~ラ~~~~・・・が重なって奏されて、様々な差違や壁を乗り越えて皆が手に手を携えて協力していくという人類愛・博愛を、壮大に象徴します。ですから、この部分がこの作品のクライマックスであるべきなのです。続く10)11)の部分でも、意識して聴いていると、「歓喜の歌」や「コラール」の音型をいたるところから聴き出すことができます。音楽そのものの構成に思想を盛り込んだベートーヴェンのこのアイデアは、本当に凄いと思います。クラシック音楽という範疇を超えて、人類の偉大なる文化財産として、今後も語り継がれ、演奏され続けていくことでしょう。余談ですが、この「第九」を1枚のディスクに収められるように、CDの企画が約74分に決定したという話もあります。この暮れに「第九」をお聴きになる方も多いと思います。どうぞ、第1楽章から最後まで、耳を凝らして、存分に味わってください。上記解説で言及した、クリストファー・ホグウッド指揮/アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックのCDです。L'OISEAU-LYRE / F25L-29148 / CD中高生時代によく聴いたのは、指揮=小澤征爾/管弦楽=ニュー・フィルハーモニア管弦楽団合唱=アンブロジアン・シンガーズによるLPでした。PHILIPS / SFX-7996~97(6700-085)これまたかつてよく聴いた伝説的名盤、フルトヴェングラーのバイロイト盤LPです。ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団及び合唱団EMI(Anhel)EAC-60027

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    • クリスマスプレゼントCDに如何!?〜<交響戦艦ショスタコーヴィチ>

      今年=2017年に創設30年周年を迎えたNAXOSレーベル、創設当初は名曲以外でもとにかく有名作曲家の全作品のライブラリーを揃えていくマニアックなレーベルといった、一般的な印象でしたが、やがて世界に冠たるレーベルに成長、今や世界一のレーベルといっても過言ではない状況です。そのNAXOSの日本法人が、ナクソス・ジャパンです。ナクソス・ジャパンはここ10年あまり活発な動きを見せていて、邦人作曲家のシリーズを多数リリースする等、文化的な意義も高いプロジェクトを継続している一方、若い人にもっとクラシック音楽に目を向けてもらおうといった趣向を凝らしたアルバムのリリースも注目されています。その先兵となったのが<交響戦艦ショスタコーヴィチ>です。##ナクソス・ジャパン/<交響戦艦ショスタコーヴィチ>##■ 品番: NYCC-27263■ JAN: 4582218181505■ 定価: 1,890円(税抜価格:1,800 円)■ 収録楽曲ショスタコーヴィチ/交響曲第5番 – 第4楽章(抜粋)ワーグナー/ワルキューレの騎行ラヴェル/「ダフニスとクロエ」第1組曲 – 戦いの踊りヴェルディ/レクイエム – 怒りの日ワーグナー/歌劇「ローエングリン」 – 第3幕への前奏曲芥川也寸志/交響管弦楽のための音楽- 第2楽章ハチャトゥリアン/組曲「ガイーヌ」 – 剣の舞ウォルトン/スピットファイアの前奏曲とフーガクニッペル/ポーリュシュカ・ポーレマーラー/交響曲第1番「巨人」 – 第4楽章(抜粋)プロコフィエフ/スキタイ組曲        – 邪神チュジボーグと魔界の悪鬼の踊りショスタコーヴィチ/交響曲第8番 – 第3楽章オルフ/カルミナ・ブラーナ – おお、運命の女神よホルスト/組曲「惑星」 – 火星(戦争の神)ストラヴィンスキー/バレエ音楽「火の鳥」 -終曲エルガー/行進曲「威風堂々」第1番(合唱編)http://naxos.jp/cat/featured/shostakovich##########################成程!といった選曲ラインナップですね!聴いていると元気が出てくるような、勇壮な楽想による楽章がずらりと並んでいます。このシリーズ、後続も登場しました。何れもクリスマスプレゼントCDにも相応しい、楽しく充実した内容が満載です。

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  • 07 Dec
    • ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱」を正格に聴く! ・・・・・「第3楽章」解説・・・・

      ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱」を正格に聴く!・・・・・第3楽章」解説・・・・・古典派に確立したソナタ・交響曲の楽章構成の基本形は、ソナタ形式に夜冒頭楽章→緩徐楽章→舞曲楽章(メヌエットまたはスケルツォ)→ロンドまたはソナタ形式による終楽章という4楽章でした。ところが、この「第九」は中間楽章の順序を入れ替えています。楽章の順番くらいは別に大した問題ではないと思われるかもしれませんが、上記の4楽章構成の成立経緯には、舞曲による組曲を核としたヨーロッパ芸術音楽の器楽作品の歴史・伝統の中で育まれたものですから、実は結構な大事件なのです。終楽章を、声楽をも導入した未曾有の規模の壮大な音楽にしようと考えると、直前の音楽は速度の早いスケルツォよりも、心を鎮めて終楽章を迎えるように深遠な緩徐楽章が相応しいということなのでしょう。それにしても、なんと厳かなで美しい音楽でしょうか。この楽章には、二つの主題が登場します。冒頭から登場して、全曲わたって何度も奏される主要主題は・・・レ~~~ラ~~~シ♭~~~「ファ~~ミ♭レ~」ファ~「シ♭~~~ドレ~」ファミ♭ド~・・・楽章前半に二度奏される副主題は・・・ファ♯~ミ~~「ミ~ファ♯ソ」ミソファ♯~「ファ♯~ソラ」ファ♯ラソ~「ラシド♯」ミレ~・・・といった具合です。ここでも、昨日・一昨日の記事で説明した第1楽章と第2楽章の主題達と同様に、「 」で示した「順次進行3音」が重要な構成素材になっていることが判ります。そうなのです。この「順次進行3音」の三つの楽章にわたる深層心理への刷り込みが、来る終楽章で遂に登場する「歓喜の歌」のあの旋律に聴き手を無意識のうちに誘っているのです。明日はいよいよ、その終楽章の解説に進みます。写真は、この楽章の厳かな緊張感に寄せて、澄んだ空気がピーンと張りつめたような雪景色をアップしましょう。

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  • 06 Dec
    • 主部がソナタ形式の巨大スケルツォ=「第2楽章」〜ベートーヴェン「第9」を正格に聴く!

      ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱」を正格に聴く!・・・・・「第2楽章」解説・・・・・交響曲は、謂わば、オーケストラの為のソナタです。古典派に確立した多楽章ソナタは、ソナタ形式による冒頭楽章・緩徐楽章・メヌエット・終楽章という4楽章構成がスタンダードとなりました。やがて、メヌエットはスケルツォにとって替わられて、ベートーヴェンの交響曲では、ソナタ形式・緩徐楽章・スケルツォ・終楽章という構成がスタンダードになりました。ところが、この「第九」では、第2楽章にスケルツォが置かれています。理由は、勿論お解りの方も多いでしょうが、明日の第3楽章の記事で言及するしましょう。さて、このスケルツォ、当時の舞曲楽章(メヌエットやスケルツォを分類して称します)としては異例の規模を誇っています。反復記号を遵守すると、10分を遥かに超える演奏時間になります。何と、スケルツォ主部がソナタ形式で構成されていて、トリオ(中間部)を挟んで繰り返して、またソナタ形式による主部を演奏してから、もう一度トリオに突入すると見せかけおいて、スパッと終わるフェイクが見事な短い終結部で楽章を閉じます。つまり、ソナタ形式を二度聴くことになるのです。この構成は、後世の作曲家、シューベルトによって、交響曲第8番「ザ・グレイト」の第3楽章スケルツォで応用されています。さて、スケルツォ主部の第1主題は・・・ラ・ララ・「レミファ」「ミファソ」「ファミレ」「シ♭ラソ」「ファミレ」「ド♯レミ」レ・・・という具合です。スケルツォ主部第2主題は・・・「ド~レミ」「ファ・ミレ」・ドレ・ド「ミ~ファソ」「ラ・ソファ」・ミファ・ミ・・・という具合です。トリオの主題は・・・「レ~~ミファ♯~~」ソラ「ソ・ソ・ファ♯・ファ♯・ミ」・・・という具合です。どれも、昨日の記事の第1楽章の二つの主題と同様に、「順次進行による3音」を組み合わせて創られていることが判ります。写真は、伝説的名盤として有名なフルトヴェングラーのバイロイト盤LPのジャケットです。ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団及び合唱団EMI(Anhel)EAC-60027

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    • フィンランド独立100年〜今日12月6日が建国100周年記念日です!

      今年はフィンランド独立100年にあたります。1917年12月6日に当時のフィンランド議会で独立宣言が採択されたということですから、今日2017年12月6日が100歳の誕生日、建国100周年の記念日です。おめでとうございます。フィンランドは、スウェーデンやロシアやドイツなどに属国にされたり支配されたりと翻弄されてきた苦難の歴史がありますが、100年前から独立国として独自の歩みをみせています。クラシック音楽の世界では、何と言ってもシベリウスの存在が格別の輝きを放っています。また、日本人ピアニストの舘野泉氏が長年にわたりヘルシンキを本拠地として活躍されてきたことで、日本にも馴染が深い国でもあります。そして、在日本フィンランド大使館のマスコット「フィンたん」が、アニメとなって世界に羽ばたいています。日本で誕生した公式アニメですが、世界中のフィンランド大使館でも利用されているそうです。YouTube / フィンランド独立100周年      「フィンたん」アニメ化(17/02/28)残念ながら私はまだフィンランドを訪ねたことがないのですが、是非行ってみたいと願っています。祝・フィンランド建国100周年!

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  • 05 Dec
    • 四部分構成ソナタ形式の集大成=「第1楽章」〜ベートーヴェン「第9」を正格に聴く!

      ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱」を正格に聴く!・・・・・「第1楽章」解説・・・・・ベートーヴェンが確立した四部構成のソナタ形式、即ち、提示部・展開部・再現部・終結部から構成されています。しかも、4角部分が概ね均衡した小節数になっていて、均整の取れた構造美を持っています。また、バロック時代の舞曲の構成の名残を留める提示部終始の反復記号が、遂に姿を消しているところにも、時代の推移を認めることができます。この冒頭の開始の手法は既に語り尽くされていますが、実に独特なものです。空虚5度の響きから動機が断片的に見え隠れしながら次第にヴォルテージを挙げて、遂には総奏による第一主題に至るというドラマは、何度聴いても劇的です。後世の作曲家、例えばブルックナーは、明らかにこの手法の虜になって、同じようなスタイルの冒頭楽章の開始を、ほとんど全ての交響曲で採用しています。また、フランクの「交響曲ニ短調」の第一楽章の第1主題の提示方法も、この楽章のアイデアを拡大したものに他なりません。さて、この第一楽章の第1主題と第2主題(分析によってはその導入句)の音型を、カタカナ表記で書いてみましょう。まず第1主題は・・・レラ~ ファレ~ ラファ~ ラファレ~「ファミレ」ラ・ソ・ミ・ラ・「レ・ミ・ファ・・・」「ソ・ラ・シ♭~~~」ラソファミレド♯・・・という具合ですが、「 」で囲んだ所が、順次進行(音階の隣の音に滑らかに進行する2度進行)による3つの音というパターンになっています。そして第2主題は・・・「ミ♭~~~ファソ」「ソ~ファミ♭」「ミ♭~レド」ド~シ♭・・・という具合ですが、やはり、「 」で囲んだ所が、順次進行による3音のパターンになっています。「順次進行3音」のキーワードを覚えておいてください。明日以降の記事の後続楽章の解説に続きます。写真は・・・中学生~高校生時代によく聴いたLPのジャケットです。PHILIPS / SFX-7996~97(6700-085)日本発売/1974年指揮=小澤征爾管弦楽=ニュー・フィルハーモニア管弦楽団合唱=アンブロジアン・シンガーズ

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  • 04 Dec
    • ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱」を正格に聴く!

      ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの交響曲第9番ニ短調作品125は、泣く子も黙る!?クラシック音楽の名曲中の名曲です。日本では親しみを込めて「第九=だいく」とも呼ばれています。第四楽章には独唱および合唱が導入されていて、歌詞にはシラーの詩『歓喜に寄す』が用いられています。その主要主題の旋律は『歓喜の歌』としても、広く一般に親しまれていますね。第四楽章の「歓喜」の主題は、欧州評議会において公式に「欧州の歌」として採択されているほか、欧州連合においても連合における統一性を象徴するものとして採択されています。ベルリン国立図書館所蔵の自筆譜資料は2001年にユネスコ『世界の記憶』(『世界記録遺産』)のリストに登録されました。このように誰しもが認める記念碑的大作ですが、本場のヨーロッパでは、その規模の大きさ等の諸条件から、必ずしも頻繁に演奏されてきた訳ではないようです。海外の中堅指揮者が、日本に来日した際に、初めてこの「第九」を指揮したというケースもあるようです。それにひきかえ、日本では12月(師走)になると、そこかしこのプロ・オーケストラからアマチュア・オーケストラまで、競い合うように、この「第九」を演奏します。俳句の季語になってもおかしくない程に、もはや日本の年末の風物詩といっても過言ではないでしょう。戦後まもない1940年代後半はオーケストラの収入が少なく、楽団員が年末年始の生活に困る状況を改善するため、合唱団も含めて演奏に参加するメンバーが多く、しかも当時としては集客が見込める演目であった『第九』を日本交響楽団(現在のNHK交響楽団)が年末に演奏するようになったことが、今日の慣習定着の発端であったようです。その「第九」ですが、何と言っても一般の方々にとっての魅力の焦点は、声楽が導入される終楽章にあると言えるでしょう。実際に、アマチュア合唱団主催の演奏会等では、第四楽章のみを演奏することも散見されます。ですが、真の音楽愛好家の皆さんは、できるだけ、第一楽章からじっくりと全曲を味わって聴いていただきたいと思います。作曲開始当初は器楽による通常の終楽章を計画していたものの、声楽付終楽章を計画していた後続の交響曲第10番(ドイツ交響曲)の構想と諸般の事情から合体させて、最終的に今日の姿となって誕生した「第九」です。様々な研究や解釈も為されてきていますが、結果的には「流石はベートーヴェン!」、第一楽章から終楽章まで、周到な動機関連が施されていて、聴き始めからあの「歓喜の歌」に向かって、聴き手の潜在意識にあのメロディーが浸透していくように、しっかりと設計されているのです。その設計意図を理解しないままに観賞したり演奏したりしても、この偉大な作品を本当に理解したことにはならないと、私は確信しているのです。 明日の記事から、楽章を順番に追いながら、その見事な設計・構成を覗いていきましょう!連日21時に私なりの解説をアップしていきます。今までに様々なLPやCDを聴きましたし,また多くの実演に接してきました。様々な解釈を受け入れる懐の深さを持った作品ですが、私が最も頼りにしている愛聴盤は、クリストファー・ホグウッド指揮/アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックのCDです。このCDの演奏のテンポ設定は、リリース当初には随分と物議を醸しましたが、私は大いに支持したいと考えています。作曲家の動機労作・楽曲の有機構造といった観点に照らして考察すると、極めて妥当な判断と考えられるのです。演奏そのものの魅力としても素晴らしいものがあります。L'OISEAU-LYRE / F25L-29148 / CD

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  • 27 Nov
    • 糸電話が楽器に!世界でたったひとつの楽器「ストリングラフィ」

      水島一江さんが考案した糸電話を楽器にした大型インスタレーションのような、"ストリングラフィー"が、exciteニュースで先日取り上げられました。http://www.excite.co.jp/News/bit/E1506762672816.htmlこの世界で唯一に楽器は、1992年に考案されて以来、次第に知名度を上げてきています。#############################私が開催総指揮を執って国際現代音楽協会世界大会の日本初開催となった<ISCM世界音楽の日々2001横浜大会>では、私からお願いして、会場を横浜市美術館内に設定したオープニング・パフォーマンスを、ストリングラフィーのパフォーマンスで飾っていただきました。<ISCM世界音楽の日々2001横浜大会   ~日本現代音楽協会新世紀音楽祭>《オープニング・パフォーマンス》水島一江+ストリングラフィー・アンサンブル            2001年10月3日(水)1回目/15:00~15:30       2回目/16:30~17:00横浜美術館 レクチャーホールプログラム1) 鳥の記憶(作曲:水嶋一江)2) 越天楽(編曲:水嶋一江)3) ナイマン組曲:(作曲:Michael Nyman/編曲:水嶋一江)4) 晩秋2001(作曲:水島一江)5) Silence in June(作曲:水島一江)出演:水嶋一江 小池千尋 井上丸 篠原元子 中村菊代協力:八重樫みどり(スタジオ・イヴ プロデューサー)   横浜美術館照明:東京舞台照明近年では、全国の学校訪問公演にもひっぱりだこで、全国に、そして全世界にその名を轟かせています。YouTubeに様々なパフォーマンスの動画がアップされているようですので、検索してご覧になってください。ストリングラフィー公式HPhttp://stringraphy.com/

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    • フィンランド独立100年

      今年はフィンランド独立100年にあたります。1917年12月6日に当時のフィンランド議会で独立宣言が採択されたということですから、来たる2017年12月6日が100歳の誕生日、丁度100周年になります。フィンランドは、スウェーデンやロシアやドイツなどに属国にされたり支配されたりと翻弄されてきた苦難の歴史がありますが、100年前から独立国として独自の歩みをみせています。クラシック音楽の世界では、何と言ってもシベリウスの存在が格別の輝きを放っています。また、日本人ピアニストの舘野泉氏が長年にわたりヘルシンキを本拠地として活躍されてきたことで、日本にも馴染が深い国でもあります。そして、在日本フィンランド大使館のマスコット「フィンたん」が、アニメとなって世界に羽ばたいています。日本で誕生した公式アニメですが、世界中のフィンランド大使館でも利用されているそうです。YouTube / フィンランド独立100周年      「フィンたん」アニメ化(17/02/28)残念ながら私はまだフィンランドを訪ねたことがないのですが、是非行ってみたいと願っています。祝・フィンランド建国100周年!

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  • 07 Nov
    • 日本AI音楽学会とは!?・・・設立イベント11月11日&12日開催

      来たる11月11日から、日本AI音楽学会が始動します。・・・・・日本AI音楽学会とは!?・・・・・日本AI音楽学会は、AI音楽に関しての情報および音楽活動を通して、ひろくAI音楽に関する研究を振興し、その普及発展を図ることを目的として、下記のような活動の展開を目指していきます。1.AI音楽およびAI音楽研究に関するシンポジウムの開催 2.AI音楽に関する研究資料の収集および調査 3.国内外の関係団体との情報交換 4.学会誌その他出版物の発行5.その他本会の目的を遂行するために必要な事業会員資格は特に限定せず、AI研究者はもとより、AI音楽に関心がある方に広く門戸を開放します。社会人の方は一般会員、学生の方は学生会員となります。入会ご希望の方は、学会facebookサイトのメッセージ(messenger)から、もしくは下記メールアドレスまでお問い合わせください。また、11月11日(土)開催の設立イベントの会場受付でも入会登録を受け付けます。皆様のアプローチをお待ちしております。 問合せメールアドレス:info-jaims@senzoku.ac.jpFBサイト:https://www.facebook.com/jaims2017/設立イベントの詳細は、本日の一つ前の記事をご参照ください。

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  • 06 Nov
    • 日本AI音楽学会設立イベントは11月11日(土)@SENZOKU GAKUEN FESTIVAL

      ・・・日本AI音楽学会 設立イベント・・・ Japan Artificial Intelligence Music Society2017年 11月11日(土)& 12日(日)洗足学園音楽大学 溝の口キャンパスアンサンブルシティ3階 C301 & C302SENZOKU GAKUEN FESTIVAL 2017 連系開催日本AI音楽学会設立イベント・・・ @【C301】 2017年 11月11日(土)(14:00〜14:30  設立総会 / 関係者限定・非公開)14:30〜15:00 開場・受付  ※ 受付で入会登録ができます。15:00〜17:30  シンポジウム"日本AI音楽学会"の設立を記念したイベントです。入会登録された方でなくても、どなたでも自由に聴講・見学できます。 15:00〜 設立スピーチ(松尾祐孝 洗足学園音楽大学教授) 15:20〜 AI音楽デモンストレーション      (大谷紀子 東京都市大学教授) 16:00〜 パネルディスカッション  パネラー:大谷紀子 AI研究者 東京都市大学教授        黒木正郎 建築家 東京建築士会副会長 /          株式会社日本設計執行役員フェロー       白柳龍一 音楽プロデューサー            株式会社アールレゾナンス代表                        他を予定  司会:松尾祐孝 作曲家 指揮者 洗足学園音楽大学教授 17:30終了予定                  AI体験コーナー ・・・@【C302】      協力:東京都市大学 大谷紀子教授研究室皆様にAIを体験していただくコーナーです。どなたでもご参加いただけます。2017年 11月11日(土) 12:00〜18:00    11月12日(日) 11:00〜17:00    ・こども向けAI音楽体験ブース    ・大人向けAI音楽体験ブース    ・AIデザイン体験ブース  等開催協力:洗足学園音楽大学     SENZOKU GAKUEN FESTIVAL 2017技術協力:東京都市大学 大谷紀子教授研究室主催:日本AI音楽学会(準備委員会)    213-8580 神奈川県川崎市高津区2-3-1      洗足学園音楽大学 キャンパス内【問合せ】日本AI音楽学会(準備委員会)       info-jaims@senzoku.ac.jp    https://www.facebook.com/jaims2017/

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  • 20 Sep
    • 鈴木真希子 讚 !!! 素晴らしかった【朝日現代音楽賞受賞記念 SALLE DE HARPE】

      去る9月15日に、鈴木真希子さんが素晴らしいリサイタルを開催されました。朝日現代音楽賞を受賞されて以来の鈴木さんの活躍は、正に八面六臂というに相応しいものです。その多忙の中で、このような意欲的な自主リサイタルを開催されたことに、敬意を表したいと思います。会場のムジカーザは、代々木上原の完成な住宅街の傾斜地に建つモダンなコンサートスポットでした。鈴木エドワード氏設計の素敵な建物で、音響も雰囲気も素敵でした。これらの写真から、会場内の雰囲気をお解りいただけると思います。鈴木真希子さんは、このスペースの中心で光り輝きました。先日に金沢公演を終えたばかりの"チーム百万石"(当夜の曲目の作曲家では橋本信さんと私がメンバー)から、気持ちばかりのお花をお届けしました。(近々に、チーム百万石と鈴木さんのコラボを実現する予定ですので、どうぞお楽しみに!)終演後のツーショット、嬉しい瞬間でした。当日のプログラムは周到に配慮されたもので、実際の曲順は下記の通りでした。各作品の個性に適応してそれぞれを見事に彫琢した素晴らしい演奏によって、それらが飛翔したのでした。###【朝日現代音楽賞受賞記念 SALLE DE HARPE 】###   2017年9月15日[金] 18:30開場 19:00開演ムジカーザ(小田急線・東京メトロ千代田線「代々木上原」)棚田文紀/Mysterious Morning I pour Harpe solo [1995]松尾祐孝/PHONO no.15 - Fantasy for Harp solo -                    新曲初演 [2017]橋本 信/庭の眺め 新曲初演 [2017] 露木正登/Fantasia for Harp solo [2010]・・・・・休憩・・・・・Luciano Berio/Sequenza II per arpa sola [1963]R. Murray Schafer/The Crown of Ariadne           for solo harp with percussion [1979]Luciano Berio/Sequenza II per arpa sola [1963]演奏:鈴木真希子(ハープ) 【主催】Salle de Harpe コンサート企画【後援】日本現代音楽協会・日仏現代音楽協会【マネジメント】プランニングオフィスネイチャ

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  • 15 Aug
    • 伝説的大混乱の初演から104年〜ストラヴィンスキー「春の祭典」

      ストラヴィンスキーの三大バレエについての記事、いよいよ今日は最後の「春の祭典」です。この作品の初演は104年目の5月29日でした。1913年5月29日、パリのシャンゼリゼ劇場で、ピエール・モントゥーの指揮によってこのバレエ音楽「春の祭典」の初演が行われました。客席にはサン=サーンス、ドビュッシー、ラヴェルなどの錚々たる顔ぶれが揃っていたということです。公開のゲネプロ(ステージ・リハーサル)は、平穏無事に終わったそうですが、本番は大スキャンダルと言われるようになった、伝説的な大混乱となったことは、あまりにも有名です。曲が始まると、客席から嘲笑の声が上がり始め、。次第に野次がひどくなっていき、賛成派と反対派の観客達がお互いを罵り合い、殴り合りあい、野次や足踏みなどで音楽がほとんど聞こえなくなり・・・という前代未聞の状況になったそうです。タイムマシーンがあったら是非行ってみたい場面です。翌年に演奏会形式で再演(指揮は再びピエール・モントゥー)は大成功を博し、以後はロンドンやニューヨークでも絶賛され、名曲としての不動の地位を獲得していったのでした。その世紀の初演の指揮者=ピエール・モントゥーのタクトによる演奏のYouTubeをリンクしておきましょう。YouTube / ストラヴィンスキー 春の祭典ピエール・モントゥー指揮 パリ音楽院管弦楽団 1956年第1部 大地の礼賛第2部 生贄の儀式この作品は、まだ「火の鳥」を作曲していた頃に見た夢(幻想)からインスピレーションを得て作曲を開始したものと言われています。<第1部:大地の礼賛>#序奏#春のきざし(乙女達の踊り)#誘拐#春の輪舞(春のロンド)#敵の部族の遊戯#長老の行進#長老の大地への口づけ#大地の踊り<第2部:生贄の儀式>#序奏#乙女の神秘的な踊り#選ばれし生贄への賛美#祖先の召還#祖先の儀式#生贄の踊り(選ばれし生贄の乙女)この作品のスコアは、作曲家にとっては正にバイブルの一つです。私も随分と目を通しました。様々な場面で示唆に富んだ、独創的なオーケストレーションが展開されています。私の仕事場の一番の愛聴盤(CD)はこのディスクです。ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」ウラディーミル・フェドセーエフ指揮/           モスクワ放送交響楽団JVC/VDCー1028「ペトルーシュカ」も収録されているブーレーズ盤はお得です!ストラヴィンスキー/       バレエ音楽「ペトルーシュカ」&「春の祭典」ピエール・ブーレーズ指揮/クリーヴランド管弦楽団グラモフォン/435 769ー2嘗てのLP時代に一世を風靡した名盤はこれです。ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」ピエール・ブーレーズ指揮/クリーヴランド管弦楽団CBS-SONY / SOCL-1076

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  • 14 Aug
    • 天才の煌めき〜まばゆいばかりのオーケストレーション!「ペトルーシュカ」

      「火の鳥」の大成功によって、一躍クラシック音楽界の、そしてパリの社交界のスターとなったストラヴィンスキーは、その素質・才能を見出した天才的興行師=ディアギレフとの協働を更に続けていきます。そして、三大バレエの第2弾、「ペトルーシュカ」を発表します。バレエ・リュッス(ロシアバレエ団)によってパリ・シャトレ座で初演されましたが、「火の鳥」から僅かの間に長足の進展を遂げた複調やドビュッシーの確立した作曲技法に通じる進歩的な書法から生み出される新しい音楽の響きに、保守的な聴衆やオーケストラは、少なからず拒絶反応も示したようです。しかし、この作品の持つ大らかな音楽とまばゆいばかりのオーケストレーションは、正に“天才の煌めき”というに相応しいものであると私は確信しています。物語は、サーカス小屋の人形達が主人公で、命を吹き込まれて、恋をし、悩み、決闘まで起し、カーニヴァルが大騒ぎになったところで魂が抜かれて、もとの静けさに返っていくというような寓話になっています。ストーリー本筋に関係ないカーニヴァルの出し物(行進)の場面が華やかなステージを繰り広げる第4場が、バレエの華やかさを表出しつつも、どこかドライな印象が漂うステージになります。<第1場:謝肉祭の市>#導入 - 群集 #人形使いの見世物小屋#ロシアの踊り<第2場:ペトルーシュカの部屋>#ペトルーシュカの部屋<第3場:ムーア人の部屋>#ムーア人の部屋#バレリーナの踊り#ワルツ(バレリーナとムーア人の踊り)<第4場:謝肉祭の市(夕景) >#乳母の踊り#熊を連れた農夫の踊り#行商人と二人のジプシー娘#馭者と馬丁たちの踊り#仮装した人々#格闘(ペトルーシュカとムーア人の喧嘩)#終景:ペトルーシュカの死#警官と人形使い#ペトルーシュカの亡霊3管編成で演奏できる1947年版も魅力がありますが、やはり4管編成を必要とする原典版を聴くことをお勧めします。私の仕事場に在る愛聴版(CD)です。ストラヴィンスキー/    バレエ音楽「ペトルーシュカ」&「春の祭典」ピエール・ブーレーズ指揮/クリーヴランド管弦楽団グラモフォン/435 769ー2嘗ての名盤LP=ブーレーズ&ニューヨーク・フィル盤です。ストラヴィンスキー/     バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1911年版)ピエール・ブーレーズ指揮/     ニューヨーク・フィルハーモニックCBS-SONY / SOCL-1015

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  • 13 Aug
    • ドイツ・ロマン派の燻し銀の魅力満載〜ブラームスの交響曲

      クラシック音楽に詳しい者同志が、お酒のグラスを傾けて語り合うと、時には、ある作曲家の作品の中で最も好きな曲や、あるジャンルで最も好きな作品を、披露しあったりすることがあります。そんな話題で何時間も話題が持つのですから、趣味や嗜好というものは凄いものです。わたしたち作曲家仲間の中でも、「ブラームスの4曲の交響曲の中でどれが一番好きか」というような話題で、宴席が盛り上がることがあります。ベートーヴェンの偉大なる交響曲群の前で恥ずかしくない作品を書こうと精進を重ねて40歳を過ぎてようやく発表した<交響曲第1番ハ短調>の若々しさと渋さが同居した迫力。第1番を書き上げた解放感から今度は自然な生気に溢れた健康的で明るい曲調が印象的な<交響曲第2番ニ長調>。最も柔軟性を兼ね備えたロマンテフィズ厶に溢れつつ、最後は(当時としては極めて珍しく)静かに音楽を閉じる<交響曲第3番ヘ長調>。いぶし銀のような風格とバロック時代の構成原理・音楽様式であったパッサカリア(シャコンヌ)を終楽章に置いて、伝統と革新を見事に融合した<交響曲第4番ホ短調>。皆さんは、どれが一番お好きでしょうか。これから暫く、飛び飛びの日程でのアップになりますが、今夜から、各曲に対する私の簡単な考察をご紹介していきましょう。私の仕事場のライブラリーにあるブラームス交響曲全集CDのひとつをご紹介しておきましょう。指揮=キュンター・ヴァント管弦楽=北ドイツ放送交響楽団RCA / BVCC-8841~42

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    • パリで大成功を収めたストラヴィンスキー三大バレエの第一弾!「火の鳥」

      昨日の記事「第一次世界大戦開戦から100年」を受けて、今日からストラヴィンスキーの三大バレエ作品をご紹介します。天才的な興行師であったセルゲイ・ディアギレフが、ロシアの豊富なバレエ界の人材を夏のシーズンオフを活用してパリに集結して公演を打つようになった「ロシアバレエ団」の活動の中で、もっとも輝かしい功績は何かと言えば、イーゴリ・ストラヴィンスキーという希有な才能を見出して世に送り出したという点が筆頭に挙げられるでしょう。ストラヴィンスキーの三大バレエを、今日から3日連続で私なりに紹介していきます。三日目の日付は、「春の祭典」の初演から丁度100年目になります。三大バレエの最初は「火の鳥」です。実は、当初はリャードフに作曲が委嘱されていたそうですが、この作曲家の性癖もあって順調に仕上がることはなく、急遽ストラヴィンスキーに白羽の矢がたったということです。そういう経緯が無ければ、この名曲は誕生しなかったのでしょうし、ひょっとしたらストラヴィンスキーの存在もここまでビッグネームにはならなかったかもしれません。人の縁の綾とは、実に奇跡的な巡り合わせの上に成り立っています。#######バレエ音楽「火の鳥」#######構成=1幕2場振付・台本=M・フォーキン作曲=イーゴリ・ストラヴィンスキー美術=A・ゴロヴィン衣装=A・ゴロヴィン L・バクスト初演=1910年6月25日/パリ・オペラ座初演バレエ団=バレエ・リュス(ロシアバレエ団)主な初演バレエダンサー: 【火の鳥】=T・カルサヴィナ【イワン王子】=M・フォーキン【王女】=V・フォーキナ【不死身のコシチェイ】=E・チェケッティ楽曲構成:1 導入部2 カスチェイの魔法の庭園3 イワンに追われた火の鳥の出現4 火の鳥の踊り5 イワンに捕らえられた火の鳥6 火の鳥の嘆願7 魔法にかけられた13人の王女たちの出現8 金のリンゴと戯れる王女たち9 イワン王子の突然の出現10 王女たちのロンド11 夜明け12 魔法のカリヨン~カスチェイの番兵の怪物たちの登場  ~イワンの捕獲13 不死の魔王カスチェイの登場14 カスチェイとイワンの対話15 王女たちのとりなし16 火の鳥の出現17 火の鳥の魔法にかかったカスチェイの手下たちの踊り18 カスチェイ一党の凶悪な踊り19 火の鳥の子守歌20 カスチェイの目覚め21 カスチェイの死~深い闇22 カスチェイの城と魔法の消滅~石にされていた騎士たちの復活  ~大団円##############################数種類の組曲版も存在しますが、何と言っても原曲、全曲版の魅力に留めをさすでしょう。4管編成にも及ぶ大管弦楽を駆使した、鮮烈なオーケストレーションは、ロシア民謡のエッセンスに溢れた大らかな楽想やストラヴィンスキー独特の鋭敏なリズム感の炸裂も交えながら、若くして大家の風格さえ漂わせるような、壮大な音楽を具現してみせています。オスティナートを活用する場面もある近代的に拡張された調性音楽手法による作品ですが、第一次世界大戦直前の、様々な意味で飽和状態だったヨーロッパ、パリの聴衆のエキゾチズムへの憧れを擽るに充分な音楽だったのでしょう。興行的にも大成功となり、後続の「ペトルーシュカ」、そして「春の祭典」の誕生への繋がっていったのです。私の仕事場のライブラリーに在る愛聴盤はこれです。ストラヴィンスキ/バレエ音楽「火の鳥」全曲版(「幻想的スケルツォ」「花火」も収録)シャルル・デュトワ指揮/モントリオール管弦楽団LONDON/414 409-2嘗て聴いたLP、ハイティンク盤も懐かしいです。ベルナルト・ハイティンク指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団PHILIPS / SFX-8656

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プロフィール

マリオ

性別:
男性
誕生日:
猛初夏日
自己紹介:
松尾祐孝(まつお・まさたか) 1959年 東京生まれ 1982年 東京藝術大学音楽学部作曲科...

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