本感想55「パズル」 | それいけ ツナガー!!

本感想55「パズル」

ツナガー・おにぎりです。
長~い通勤中は読書の毎日。

そこで本の感想
読んだ上でデザイナー・おにぎり(←本業です...)が
表紙デザイン(装丁)デザインしてみました。
1冊でも手に取って読んでもらえたら
皆さんとつながりが持てるような気がします。
(注意:懐具合もありまして本は全て文庫本です。)

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それいけ ツナガー!!

vol.55
パズル〈山田悠介 著〉
角川文庫


「パズル」の感想です。

突如有名進学校・私立徳明館高等学校が武装グループに教われる。
犯人達は3年A組の担任・安田寛を拉致し職員室に立てこもる。
犯人グループの要求は学校中にバラまかれた
2000ピースのパズルを2日以内に完成させること。
湯浅茂央はA組の生徒13名で安田と
退学し偶然職員室に居合わせた三留を救うためパズルのピースを集めだす。

もともと進学校で特別クラスである3年A組。
他人のことより、まず自分がどれだけ上へ上がれるかのエリート集団。
日頃から交友もなく、挨拶もろくにせず、落ちこぼれは学校を去って行く運命。
そんな競争社会で育った子供たちが
いくら担任とは言え他人のために手を貸すことができるのか?
初めは世間体を気にし表面上ピース集めに参加する生徒達だが
次第に結束力やお互いを思う気持ちが芽生えはじめていく。

読み進むうち犯人の思惑が担任への復讐?
また、こいつも犯人グループの一員では?と
先が見えてしまう展開ではあります。
また、いくら人質をとっての立てこもりとは言え、
警察が介入出来ない点には、
もう少し手の込んだ仕掛けが欲しいところでした。

しかし2000ピースのパズルの意味、
そして、いくら酷い教師でも命の重さを重んじて
協力する生徒達には好感を持てました。
著者のあとがきにもある、
まだまだ荒削りな作品というコメントもありますが
その後のドラマ化(2007年)、漫画化などゲーム性があって
若い人にはオススメの一冊ではないでしょうか?



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では読み終わったうえで、おにぎりが感じたイメージで
「パズル」の表紙を装丁(デザイン)してみました!

それいけ ツナガー!!


























クラスの全員がライバル。
そんな環境で育った子供たち。
でも一つの事件、1つのピースで次第に心を通わせ始める。
そんなイメージでデザインしてみました。


これまでの感想&表紙デザイン---------------------------------------------------(=⌒▽⌒=)


〈青空の卵/坂木司〉 〈悪夢のエレベーター/木下半太〉 〈fの魔弾/柄刀一〉 〈オテル モル/栗田有起〉

彼女は存在しない/浦賀和宏軀(からだ)/乃南アサ 〈君に舞い降りる白/関口尚〉  〈求愛/柴田よしき〉 〈金のゆりかご/北川歩実〉  〈告白/湊かなえ〉   〈凍える牙/乃南アサ〉   〈殺し屋シュウ/野沢尚〉

〈桜ハウス/藤堂志津子〉 〈サマータイム /佐藤多佳子〉 〈シーズザデイ/鈴木光司〉   〈ジウⅠ・ジウⅡ・ジウⅢ/誉田哲也〉   〈ジャンプ/佐藤正午〉 〈真相/横山秀夫〉 〈ストロベリーナイト/誉田哲也〉   〈スパイラル・エイジ/新津きよみ〉

〈竜巻ガール/垣谷美雨〉 誰かSomebody/宮部みゆき〈チョコレートゲーム/岡嶋二人〉 〈手紙/東野圭吾〉  〈転落/永嶋恵美〉   〈逃亡作法/東山彰良〉

〈バージョンアップ/小泉すみれ〉   〈働く女/群ようこ〉  〈100回泣くこと/中村航〉 〈ビンゴ/西村健〉  〈プラナリア/山本文緒〉  〈プリズム/貫井徳郎〉 〈フルタイムライフ/柴崎友香〉 〈ブレイクスルー・トライアル/井園 旬〉 〈僕を殺した彼女/北川歩実〉 〈星々の舟/村山由佳〉

〈無制限/渡辺容子〉    〈もう君を探さない/新野剛志〉 〈MOMENT/本多孝好〉

〈誘拐症候群/貫井徳郎〉   〈雪が降る/藤原伊織〉   〈ゆび/柴田よしき〉 四つの
嘘/大石静
   〈夜の果てまで/盛田隆二〉 〈呼人/野沢尚〉

〈LAST/石田衣良〉 〈ラッシュライフ/伊坂幸太郎〉 〈ラブ@メール/黒史郎〉  〈ランドリー/森淳一〉  〈リアルワールド/桐野夏生 リピート/乾くるみ 臨場/横山秀夫〈ルアーに恋した日/喜多嶋隆〉  

〈笑う警官/佐々木譲〉