本感想27「雪が降る」 | それいけ ツナガー!!

本感想27「雪が降る」

ツナガー・おにぎりです。
通勤中はもっぱら読書...
活字離れもあり、折角良い本が読まれずに終わるのは寂しい。

そこで本の感想
読んだ上でデザイナー・おにぎり(←本業です)が
表紙デザイン考えてみました。
1冊でも手に取って読んでもらえたら
皆さんとつながりが持てるような気がします。
(注意:懐具合もありまして本は全て文庫本です、あしからず...)

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それいけ ツナガー!!
vol.27
雪が降る〈藤原伊織 著〉
講談社文庫


昨夜も関東地方は雪が降りましたね。
ちょうどグットタイミングな1冊をご紹介します。


「雪が降る」を読んだ感想です。

◯台風
◯雪が降る
◯銀の塩
◯トマト
◯紅の樹
◯ダリアの夏
の6本の短編をまとめた1冊です。

◯台風
卓也は、職場の殺人未遂をきっかけに
少年時代にあった殺人事件へと記憶はさかのぼる。
父親のビリヤード場で出会ったある青年。
その頃の非力な僕は、彼に何もしてあげれなかった。
そして中年になった今も同じ過ちを繰り返すのか。

◯雪が降る
同僚の息子から届いたメール。
「母を殺したのはあなたですね」
彼女はどんな思いでこの世を去ったのか。
一人の少年の告白が
志村の中で止まっていた時間を動かす。

◯紅の樹
堀江徹は和興銀行常務襲撃を機に組から逃走する。
数年後塗装工となりアパートで一人暮らし。
ある日夫の借金を苦に離婚した幸枝と娘の舞が同じアパートに越してくる。
少しずつだが徹は、幸枝や舞と打ち解ける始める。
しかし取り立て屋・福本組の魔の手が幸枝に迫る。
世話になった組にケジメをつけるため、
幸枝を取り戻すために徹は単身乗り込んでいく。

3作を代表してあらすじを書きました。
どの作品も主人公がかかえる過去の苦い思い出
そして数年後・数十年後に封印した過去が
あるきっかけで首をもたげ鮮明によみがえる。

過去を清算すべく、または受け入れ一歩踏み出す。
様々な主人公達の心の葛藤が
短編ながら良く描かれた1冊でした。


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では読み終わったうえで
おにぎりが感じたイメージで
「雪が降る」の表紙をデザインしてみました!

それいけ ツナガー!!































さて表紙のデザインですが
本編は雪の降るベンチを描いています。
おにぎりの感想からすると内容的には
そんなに、この表紙ほど暗いイメージはありませんでした。

「あなたに会うのは、この次、雪が降ったとき」

そんな一説があります。
実際にその後に雪は降った。
でも彼女の思いはかなわなかった。
そんな雪降る夜を描きました。


1冊目〈LAST/石田衣良 著〉
2冊目〈スパイラル・エイジ/新津きよみ 著〉
3冊目〈ジウⅠ・ジウⅡ・ジウⅢ/誉田哲也 著〉
4冊目〈無制限/渡辺容子 著〉
5冊目〈金のゆりかご/北川歩実 著〉
6冊目〈ブレイクスルー・トライアル/井園 旬 著〉
7冊目〈凍える牙/乃南アサ 著〉
8冊目〈逃亡作法/東山彰良 著〉
9冊目〈笑う警官/佐々木譲 著〉  
10冊目〈バージョンアップ/小泉すみれ 著〉
11冊目〈殺し屋シュウ/野沢尚 著〉
12冊目〈告白/湊かなえ 著〉
13冊目〈ジャンプ/佐藤正午 著〉  
14冊目〈転落/永嶋恵美 著〉
15冊目〈君に舞い降りる白/関口尚 著〉
16冊目〈サマータイム /佐藤多佳子 著〉
17冊目〈ビンゴ/西村健 著〉
18冊目〈ランドリー/森淳一 著〉
19冊目〈チョコレートゲーム/岡嶋二人 著〉
20冊名〈誘拐症候群/貫井徳郎 著〉
21冊目〈ストロベリーナイト/誉田哲也 著〉
22冊目〈ルアーに恋した日/喜多嶋隆 著〉
23冊目〈青空の卵/坂木司 著〉
24冊目 〈プラナリア/山本文緒 著〉
25冊目〈ゆび/柴田よしき 著〉
26冊目〈働く女/群ようこ 著〉