本感想35「ラッシュライフ」 | それいけ ツナガー!!

本感想35「ラッシュライフ」

ツナガー・おにぎりです。
通勤中はもっぱら読書...
活字離れもあり、折角良い本が読まれずに終わるのは寂しい。

そこで本の感想
読んだ上でデザイナー・おにぎり(←本業です)が
表紙デザイン(装丁)デザインしてみました。
1冊でも手に取って読んでもらえたら
皆さんとつながりが持てるような気がします。
(注意:懐具合もありまして本は全て文庫本です、あしからず...)

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それいけ ツナガー!!

vol.35
ラッシュライフ〈伊坂幸太郎 著〉
新潮文庫


仙台を中心に異なった5つのストーリーが交差する小説。

空き巣の黒澤
盗みに入ったら必ず盗品メモを残す一風変わった泥棒。
逆に大学時代の友人に盗みに入られ転職を考える。

画商の戸田
金で買えないものはないと傲慢な拝金主義者。
また彼に翻弄され振り回される志奈子。
戸田が持ちかけた大きな賭けで行く末が決められてしまう。

画家志望の河原崎
新興宗教の教祖・高橋にひかれている青年。
自殺した父親の幻影に戸惑い悩む。

ハローワーカー・豊田
40社連続で不採用の失業者。
駅前で出会った犬とともに強盗を試みる。

精神科医の京子
サッカー選手・青山とそれぞれの配偶者殺害を計画。
しかし運転中に人を引いてしまい。
計画は思わぬ方向へ進んでいく。

ちょっとしたきっかけで人生を大きく左右したり
わずか数分の違いで別の人生が待っていたなど、
それぞれが人生の分岐点に差しかかって
時には5つの話が交差し、お互いに影響を及ぼし
そして何らかの結果を生み出していくような感じの物語。

冒頭に記述がありますが
ラッシュには多くの英語が存在し
Lash、Lush、Rash、Rush.....
時には苦痛、華麗な、せっかちな、突進など、
いろいろな意味を含んでいます。
この小説もそんな多くの要素が入り混じっています。
2009年に堺雅人主演で映画化されています。

どの話も先が読めない展開で面白いが
5つのストーリーが同時に進み交差するため
一度読んだだけでは分からない点もあります。
5つ章に別れた短編で
同じ登場人物が顔を出す展開のほうが
良かったかもしれません。


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では読み終わったうえで
おにぎりが感じたイメージで
「ラッシュライフ」の表紙をデザインしてみました!

それいけ ツナガー!!































人生初! って大げさなものではありませんが
泥棒・黒澤をモチーフにだまし絵風のイラストを描いてみました。

本書挿絵ににだまし絵が登場し、
ストーリーもだまし絵のごとく構成されている点で
こんなデザインにしてみました!


これまでの感想&表紙デザイン---------------------------------------------------(=⌒▽⌒=)


〈青空の卵/坂木司〉 〈オテル モル/栗田有起〉

〈君に舞い降りる白/関口尚〉 〈求愛/柴田よしき〉 〈金のゆりかご/北川歩実〉 〈告白/湊かなえ〉  〈凍える牙/乃南アサ〉  〈殺し屋シュウ/野沢尚〉

〈サマータイム /佐藤多佳子〉  〈ジウⅠ・ジウⅡ・ジウⅢ/誉田哲也〉  〈ジャンプ/佐藤正午〉   〈ストロベリーナイト/誉田哲也〉  〈スパイラル・エイジ/新津きよみ〉

〈チョコレートゲーム/岡嶋二人〉  〈転落/永嶋恵美〉  〈逃亡作法/東山彰良〉

〈バージョンアップ/小泉すみれ〉  〈働く女/群ようこ〉 〈100回泣くこと/中村航〉 〈ビンゴ/西村健〉 〈プラナリア/山本文緒〉 〈ブレイクスルー・トライアル/井園 旬〉

〈無制限/渡辺容子〉

〈誘拐症候群/貫井徳郎〉  〈雪が降る/藤原伊織〉  〈ゆび/柴田よしき〉   〈夜の果てまで/盛田隆二〉 〈呼人/野沢尚〉

〈LAST/石田衣良〉   〈ランドリー/森淳一〉 〈 リアルワールド/桐野夏生 〈リピート/乾くるみ〉 〈ルアーに恋した日/喜多嶋隆〉

〈笑う警官/佐々木譲〉