自分を赦す、ということ | 立ち止まったハートが前進する!未来が視える奇跡リーディング

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」

第三十五話 自分を赦す、ということ

 

 

生きて生きて、生きのびてきたのは、彼のためだけ

愛されている自信が、ない

傷つくのは、こわいですか?

私はコンフェイト

女として生まれ、女を武器に、天下を取る

妻の策略

野心と快感の扉

Are You Ready?

この野望を叶えるためなら、どんな手段でも取る

命がけで私の野望を叶える男

天下人の愛妾

二度と女に生まれてきたくない

だったら、私が強くなればいい

本当に欲しいものは、どんな手段を使ってでも手に入れる

女としては最低だが、母としては当然

それも一つの愛の形

本当に嫌な女だ

私が一番、愛されている

お金は何のために使う?

I am a woman 今の自分から自由になる

よこせ よこせ 私に子種をよこせ!

欲しいものは欲しいと望み、手を伸ばすからこそ、与えられる

神は強い思いを持つものに味方する

運は強気なものに微笑み、その背を押す

自分の存在価値を、認められますか?

愛しすぎる女たち

親の期待に添って生きる子どもたち

正直に言おう、きらいだ、大嫌いだ!

今あなたが生きている現実は、すべてあなたが引き寄せたもの

愛に満たされて

私を抱きなさい

私が本当に愛した男

すべて思い通り、 私が引き寄せた運命

 

 

私は秀頼を子どもの頃のあの子を抱くように、抱きしめた。

「もうよいのですよ、秀頼。
あなたは、よくやった。
豊臣をここまで続かせたのは、あなただからできたのです」

母親として、秀頼をほめた。
それは秀頼がずっと欲しかった言葉だ。

どれだけ千姫や家来たちに褒められても、彼の自己肯定感は母親に認められることでしか埋められなかった。

ようやく彼は欠けていたピースを手に入れた。

秀頼が何よりそれを求めていたことを認めていたことを、知っていた。


だが、言えなかった。
それを言葉にすると、私は母親としてしか生きられなくなる。
でも、もういい、と思えた。
だから秀頼が欲しかった言葉を伝えた。
それは本当のことだから。

「母上・・・・・」

秀頼が泣きそうな声でつぶやいた。

「もう、よい。
もう、よいのです」
もう、よいと何度も繰り返し、言った。

それは、自分自身に伝えた言葉だ。

もう、よい

息子を男として愛した自分も、赦す。
何もかも、自分を赦す。

生きて生きて、生き延びてきたのは、彼のため。
秀頼がいたから、この世界が輝いた。
秀頼がいたから、自分を偽って生きてこられた。

私は勇気を出し、最後だから言える言葉を口にした。

冷たくなった秀頼の頬を両手で挟み瞳を見つめ、万感の思いを込めて伝えた。

「愛している。
あなただけを・・・・・・」

私はようやく、本当の気持ちを開けた。
長い間、閉じ込めていた思いを言葉にできた。
心のつかえが取れた。

もう何も思い残すことはない。
徳川がこの国を治めようと、どうしようと、すきにすればいい。
私達は先に逝く。

生涯、ただ一度だけ口に出した言葉
「愛している」

秀吉にも治長にも言えなかった言葉。
秀頼はきっと母親として息子の自分を愛している、と受け取っただろう。
だけど、それでもいい。

言葉に出せたことが、本当に幸せだ。
あの世にいく寸前、喜びが頭の先からつま先まで、エクスタシーで満ち満ち溢れた。
自分の言葉に酔っているのかもしれない、と目を閉じた。

「淀様!もうお時間がありません!!」

その時、治長が私を現実に引き戻すように叫んだ。

治長が死への背中を押す。

私は目を開き、治長の方を向きうなずいた。

「わかった。もう、よいぞ」
治長が刀を抜く。

刀の刃に赤い炎がゆらめいた。
愛する秀頼の顔を、しっかり見つめた。
愛おしい面影を胸に刻み、静かに目をつむった。

ああ、ようやく自由になれる、そう思った時だった。

「母上、私も愛しています・・・」

秀頼の声が聞こえた。

私はあまりの衝撃に膝から崩れ落ちそうになった。
なんという幸せを神様は最後の最後に要していてくれていたのだろう。

泣きたいほどの喜びが身体中をかけめぐる。

母として愛されていても、かまわない。
この言葉が聞けただけでも、本望だ。
ありがとう、秀頼・・・・・・

この世を去る段になって、生まれて初めて心から思った。
そして、その思いは言葉になって口からもれた。

「ああ・・・・・
生まれてきて・・・・・
よかった・・・・・・」

治長の刀が大きく振られた。
私の頬にあたたかい喜びの涙があふれた時、胸に治長の刃が突き刺さった。

と同時に、私は身体から抜け出し自由になって、飛び去った。

下には、秀頼が切られている姿が見えた。

「ああ、茶々ってば、もう・・・・・・」
今終えた人生を振り返って、つぶやいた。

そして笑った。

いつの間にか、私は少女の頃の茶々になっていた。

そして横には、すぐ後にきた秀頼がいた。

秀頼も少年の頃の秀頼だった。

私達は手を取り合った。

微笑み合い、何の迷いもなく手をつなぎ、大空を目指した。

崩れて火に包まれる大阪城から抜け出し、天を目指し飛んでいく。

私達の後を追うように、大蔵卿局や治長がついてきた。

どこまでも、飛んでいける。

私達は空にとけていった。

 

私があなたに伝えたいのは、自分を赦す、ということ。

思いが、運命を引き寄せる。
宿命と運命はちがうことを、あなたは知っている?

宿命は、私が浅井家の長女として父上と母上の娘に生まれてきたこと。
女性であること。
戦国時代に生まれてきたこと。
日本に生まれたこと。
変えられないものが、宿命。

運命は、自分の命を運ぶ流れ。
自分が決めた選択により、命が流れていくこと。
これは「自分の思い」で決められる。

 

私はこの「自分の思い」に、ずいぶん長いこと蓋をした。
秀頼を誰よりも愛していることを早く自覚しておけば、もしかしたら秀頼を生かすことができたかもしれない。
自分の保身を図らなければ、豊臣はサイズダウンし生き延びられたかもしれない。

だけど、私はこうやって生きるしかなかった。
たくさんの血を流しながら、それでも一生懸命生きてきた。
豊臣の未来を模索した。
秀頼と生きようと思った。
大蔵卿局や治長も幸せにしたかった。
でも、できなかった。

 

できなかった自分
息子以外の男を愛せなかった自分
女として、母親として、天下人の後見人として、偏っていた自分

そんな自分を、私は赦す。
正当化するわけでもなく、ただ赦す。

人は完璧になどなれない。
偏っていたり、ゆがんだところがあるから、精いっぱい生きようとする。
それでいいのではないか。
自分を卑下しなくてもいい。

どんなに汚い自分でも受け入れることが、赦すこと。
だから、私は汚くてずるい自分を赦す。

私は自分の人生を後悔していない。
強か(したたか)に、この世を生き抜いた。

 

あなたも今いる場所で、どこまでも飛んでいける。
隠していた自分の本音、という翼を開き、自分を赦し、強かに生きていい。

あなたの人生は、あなただけのもの。
誰に何と言われようとも、そうなのだ。

後悔しないよう、生きて生きて生き抜いて。
生まれてきてよかった、と思えるように生き抜いて。
あなたは、愛されているから。

 

終わり

 

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生まれてきてよかった、と思えますか?

 

生まれてきてよかった、と思えたこと・・・

 

どれくらい、ありましたか?


ない、と思った方は、気づいていないだけか、忘れているだけかもしれませんね。

 

きっと、これからたくさんありますよ。

 

そう思える時間を過ごしましょう。


 

茶々さんがあなたに伝えたかったメッセージ

 

どうぞあなたが受け取れますように。

 

 

 

残席2名様!11月12日(日)2024年のあなたを写します

 

残席1名様!11月13日(月)新月 写真で変わる未来を撮影するコラボです

 

 

 

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