それも一つの愛の形 | 立ち止まったハートが前進する!未来が視える奇跡リーディング

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」

第十六話 それも一つの愛の形

 

生きて生きて、生きのびてきたのは、彼のためだけ

愛されている自信が、ない

傷つくのは、こわいですか?

私はコンフェイト

女として生まれ、女を武器に、天下を取る

妻の策略

野心と快感の扉

Are You Ready?

この野望を叶えるためなら、どんな手段でも取る

命がけで私の野望を叶える男

天下人の愛妾

二度と女に生まれてきたくない

だったら、私が強くなればいい

本当に欲しいものは、どんな手段を使ってでも手に入れる

女としては最低だが、母としては当然

女ではなく、母として生きる

 

 

give and takeそれも愛の一つの形

 

天正17年9月13日、私は鶴丸と共に大阪城に入城した。

そのため山城淀城から大阪城まで、豊臣の権勢を誇るように絢爛豪華な大行列が従った。
大阪城に着いた私は抱いていた鶴丸を乳母に預け、華やかな輿から降り大阪城に足を踏み入れた。

厳しい暑さだった夏の光がまだ名残をとどめていた。
てらてら光るおでこに汗をかいた秀吉が満面の笑顔で、私達を迎えに出た。

秀吉は鶴丸が生まれてすぐ、彼を自分の後継者に決めた。

父親として当然だ。

「おお、鶴丸、ようやく来たか!!
ほれ、ほれ!!」

鶴丸を見るなり顔中をくしゃくしゃにした秀吉は、両手を伸ばした。
乳母から鶴丸を奪い、鶴丸を抱いてあやす様子を、傍らにいる妻の寧々は静かに見ていた。

私は寧々に、ほんのわずかだけ頭を下げた。

 

寧々に会うのは、久しぶりだった。
伯父信長が生きていた頃、初めて寧々に会った。
柔らかな笑みをたたえた彼女に華やかさはないが、凛とした芯の強い女性だと感じた。

内心よく秀吉の妻になったな、と驚いたことを覚えている。

次に会ったのは、私達姉妹が北ノ庄城を出て秀吉に保護された時だ。
私達の元に、寧々もよく顔を見せた。

私や妹達にも何かと世話をしてくれた寧々だったが、その目がいつも笑っていない事に気づいた。
この時からすでに彼女は夫が私に惹かれているのを知り、警戒していたのだろう。

寧々は私が鶴丸を産んだことを知り、どんな気持ちだったろう、と秀吉のそばに立つ寧々の顔を盗み見た。


「ほれ、これが豊臣の跡継ぎの鶴丸じゃ」

秀吉は鶴丸を抱き、寧々の方を向かせ寧々に鶴丸を抱かせようとした。
こんな女に私の大事な鶴丸を抱かせたくない!

母親としての本能で、反射的に鶴丸に手を伸ばそうとした。

その時

「関白様、そろそろ鶴丸君(きみ)は、お乳の時間でございます」

私より早く大蔵卿局が動いた。

兎のようにすばやく秀吉のそばに走り、頭を下げて伝えた。
彼女の言葉は丁寧だったが、有無を言わせない力があった。

寧々と私の目線が合う。
「おお、そうじゃったか!鶴丸、お腹がすいたか。
さぁ、たんと乳を飲んでこい」
秀吉は女のパワーゲームに気づかず何も疑わず、寧々に向けていた身体を大蔵卿局に向け、名残惜しそうに鶴丸を彼女に預けた。

「よくやった、大蔵卿局!」

私は心の中で拍手喝さいし、一歩前に出た左手をそっと元に戻した。

だがこの目で見た。
 

寧々は秀吉にうながされても、鶴丸を抱くために手をさし出そうともしていなかった。
やはりこの女は鶴丸のことなど何とも思っていない。

それは確信にも似た母親の本能だった。

背筋はぞわりと震えた。
寧々の微笑みの裏側にある氷のように固まった冷たい憎悪を感じ、また身体が固くこわばる。

それでも私はこの大阪城で生きていく、鶴丸と。

そう心に誓い、城に案内された。

 

私達の部屋は、大阪城の中でも一番陽の当たる、見晴らしのよい広い場所だった。

真新しい畳の匂いがし、床の間には美しい白百合が飾られ、甘い香りを放っていた。

白百合は亡き母上がすきだった花だ。

これは偶然だろうか。

だが旅で疲れた体に、白百合の匂いは強すぎ頭を刺す。

侍女に白百合を花瓶ごと、他の部屋に移すよう命じた。

部屋を開け放ち、部屋にこもった濃密な甘い香りを外に逃す。

ここは寧々の部屋から一番離れた部屋だそうだ。

ようやく匂いが薄れた部屋で身体を横たえ、これもすべて寧々の采配かと考え。

あの鶴丸を見る冷たい目つき。

他のものには感じなくても、私にはわかる。

寧々もきっと秀吉の子が産みたかったにちがいない。

なのに身ごもる事はないまま、寧々の子宮は女としての役目を終えた。

もし秀吉を本当に愛しているなら、どんな手段を使っても彼が望むものをあげればよかったのだ。

秀吉を本当に愛しているのか、夫を愛しているから他の男に抱かれたくないのか、どちらだろうと思っていたら、まぶたが重くなった。

 

目覚めると、私の様子をうかがっていた大蔵卿局がお茶を運んできた。

身体を起こし庭を眺めると、夏の名残の日ざしと秋をふくんだ風が残っていた眠気をぬぐい取る。

熱くて飲めないお茶を手にすると、また寧々の顔が浮かんだ。

私は秀吉に対し、愛はない。
だが彼が私を鶴丸の母とし、権力と地位を与えてくれることは感謝する。
当然だ。
彼が欲しいものを、私は与えた。
その対価とし、揺るぎない地位と権力を受け取る。
give and take 

それも一つの愛の形だ。

 

 

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愛にはいろんな形があります。

 

形のない愛もあります。

 

それでもそこに愛はあるのです。

 

 

あなたが望むのは、どんな愛でしょう?

 

その愛を得たあなたは、今と何かが変わりますか?

 

 

11月12日(日)2024年のあなたを写します

 

11月13日(月)新月 写真で変わる未来を撮影するコラボです

 

 

 

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