すべて思い通り、 私が引き寄せた運命 | 立ち止まったハートが前進する!未来が視える奇跡リーディング

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」

第三十四話 すべて思い通り、 私が引き寄せた運命

 

 

生きて生きて、生きのびてきたのは、彼のためだけ

愛されている自信が、ない

傷つくのは、こわいですか?

私はコンフェイト

女として生まれ、女を武器に、天下を取る

妻の策略

野心と快感の扉

Are You Ready?

この野望を叶えるためなら、どんな手段でも取る

命がけで私の野望を叶える男

天下人の愛妾

二度と女に生まれてきたくない

だったら、私が強くなればいい

本当に欲しいものは、どんな手段を使ってでも手に入れる

女としては最低だが、母としては当然

それも一つの愛の形

本当に嫌な女だ

私が一番、愛されている

お金は何のために使う?

I am a woman 今の自分から自由になる

よこせ よこせ 私に子種をよこせ!

欲しいものは欲しいと望み、手を伸ばすからこそ、与えられる

神は強い思いを持つものに味方する

運は強気なものに微笑み、その背を押す

自分の存在価値を、認められますか?

愛しすぎる女たち

親の期待に添って生きる子どもたち

正直に言おう、きらいだ、大嫌いだ!

今あなたが生きている現実は、すべてあなたが引き寄せたもの

愛に満たされて

私を抱きなさい

私が本当に愛した男

 

千姫を城外に逃した後、城の中にはいくつも火の手が上がった。
赤く燃える炎は、まるでのろしのようだ。
城の中にも内通者がいたのだろう。
彼らは火を放ち、私と秀頼の逃げ場をなくしてどんどん追い詰める。
城に残っていた者達は慌てふためき、右往左往した。

「城の外に逃げ出したいものは、すぐ逃げだしなさい!
命を粗末にしてはいけません。
我らに追随する必要は、ありません。
さぁ、早くお逃げなさい!」

私は立ちあがって叫んだ。
 

だがその言葉は建前だ。
嘘だ。

みんないなくなればいい。

私は秀頼と二人で、この世に別れを告げたかった。
そのための観客は、できるだけ少ない方が良い。

「さぁ、お前達ももうこの城から出なさい。
家康もあなた達の命までは取らないでしょう」

これまで誠心誠意を込め務めてくれた大蔵卿局と治長親子にも伝えた。

「いいえ、茶々様!
私は茶々様の母親代わりです。
どうしてあなたをここに残し、自分だけが生き残れましょうか。
あなた様の気持ちや、思いは誰よりもこのわたしが一番存じております」

大蔵卿局は強く首を振った。

さすが大蔵卿局だ。

生まれた時から、ずっとそばにいてくれたことはある。

そして彼女の鋭い眼力は、私がこの世で一番愛した男が、秀頼だということを見抜いていた。

「淀様、私もずっとおそばにおります。
私がおらねば、誰が淀様を送り出すのでしょう。
それに、約束しました。
私は最後まで、淀様と秀頼様のそばにいると」

治長も膝をついて言った。

「そうか、二人ともありがとう。

私達は幸せですね」
心底そう思った。

そして、秀頼を見た。
千姫を失った秀頼は、抜け殻のようにぼんやり立ちすくんでいた。

母親なら、生きる気力を失った息子を見るのはつらいだろう。

だが、女としての思いが勝った。

もう少しで彼を私だけのものになる、というゾクゾクする喜びが、足の先から駆け上がった。

失格なのだ、私は。

人間としても、女としても。

 

不良品の私が出来るのは、精いっぱいの愛を込め彼を瞳で抱きしめること。

大丈夫、もうすぐ楽になる。
極楽浄土で、母上や父上が待っていて下さる。
そこに一緒に行きましょう。

兄の鶴丸もいる。

そこでしばらく過ごし、今度また生まれ変わるの。
今度こそ母と息子ではなく、男と女として平和な時代に。

そして結ばれるの。

私の夢であり願い。
さらに瞳に思いを込め、見つめる。

あなたに抱かれたい。
今度こそ、心も身体も・・・

今世など、どうでもいい。

今の私には来世の方が大事だ。

喜びで満ち溢れ、子宮からエクスタシーに達する。

 

だが今ここに身体のある現実は赤い火の手に追われていた。

熱波で熱くなり黒い煙が、私達を城の奥へ奥へと追いつめる。
気づけば私達の周りには、大蔵卿局とその息子の治長、治長の息子治徳他数名の者たちだけだった。
親子三代私達に尽くしてくれた、治長の一族。
一人残された治長の妻を思った時、それまで一度も気にしなかった彼の家族を初めて思い出した。

「ありがとう。
礼を言います。
私と秀頼のために、そなた達まで道連れにしてしまうのは、本当に心苦しい。
だがそなた達がいなければ、私達は旅立てない。
心から感謝します」

これだけは心を込め、彼らに頭を下げた。

そう言って、彼ら一族を見渡し治長と目が合った。
 

その時、まだ乳兄妹として遊んでいた幼い頃を思い出した。

治長と浅井の城の庭で、おはじきを隠した宝さがし。
彼は自分が先に見つけたおはじきを、わざと私が見つけやすいよう、その場所に導いた。
そうやって治長はいつも、私をあたたかく見守ってくれた。
あのまま小谷城での平和な時間が続いたら、私は本当に治長のことを愛せたかもしれない。
けれど妹や自分を守るため秀吉に抱かれた時から、男を誰も信じられず愛せなくなった。
いや、愛、という感情を封印した。

 

私は死への覚悟を決めたように青白い顔をした秀頼を見た。

秀吉にまったく似ていない秀頼の横顔。

秀吉など愛せるわけがない。
だが秀吉以外の男も、愛せない。
愛したら、自分が苦しむだけ。
愛したとて、結ばれるはずのない現実を知るだけ。
自分が辛くなって苦しむのは、わかっていた。
だから自分の感情のすべてを封印した。

封印を解き放ってよかったのは、自分の子どもへの愛だけだった。
それだけはどれだけ大っぴらに表現しても、許される。
正々堂々と親と子の愛として、愛を表現できた。

だけど私の愛は、母と息子のラインを超えた。
秀吉が亡くなり私が後見人として母親の役目を手放した時から、秀頼を一人の男性として見るようになった。

あの頃の秀頼は乾いた大地が水を吸収するように、どんどん知識を吸い取り賢くたくましくなっていった。
わずかに治長の面影を宿した、横顔のラインが美しい秀頼。
細くて長い指の秀頼。
私の心を震わす声を持つ秀頼。

その一つひとつが、私の身体と心をときめかせる。
禁断の愛だとわかっている。
だけど、何が悪い?
私は何もしていない。
ずっと心に秘め、その思いに気づかぬよう、固く目を閉じていただけだ。
自分の最後がわかったからこそ、その戒めをほどいた。
この世に残された最後の時間に、自分に正直になっただけだ。

もし治長の嘆願が通り生かされていたら、一生自分の気持ちを封印し生きていくはずだった。

だがそれは生き地獄のような苦しみだ。

だから、これでよい。
これでよいのだ。

私は自分の人生を肯定するように、一人うなずいた。

すべて思い通り、私が引き寄せた運命。


さぁ、残り時間はあとわずか。

私があなたに伝えられるのも、あとわずか。

最後に私があなたに伝えたいこと、それは・・・・・・


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あなたが自分に正直になれるのは、いつですか?

 

この世に別れを告げるその時でしか、自分に正直になれませんか?

 

自分に正直になるのは、怖いですか?

 

自分に正直に生きたら、どうなると思うのでしょう?


あなたがこの世で残された時間は、どれだけあるかわかりません。

 

悔いがないよう、精いっぱい人生を生きましょう。

 

 

 

11月12日(日)2024年のあなたを写します

 

11月13日(月)新月 写真で変わる未来を撮影するコラボです

 

 

 

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