愛しすぎる女たち | 立ち止まったハートが前進する!未来が視える奇跡リーディング

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」

第二十七話 愛しすぎる女たち

 

生きて生きて、生きのびてきたのは、彼のためだけ

愛されている自信が、ない

傷つくのは、こわいですか?

私はコンフェイト

女として生まれ、女を武器に、天下を取る

妻の策略

野心と快感の扉

Are You Ready?

この野望を叶えるためなら、どんな手段でも取る

命がけで私の野望を叶える男

天下人の愛妾

二度と女に生まれてきたくない

だったら、私が強くなればいい

本当に欲しいものは、どんな手段を使ってでも手に入れる

女としては最低だが、母としては当然

それも一つの愛の形

本当に嫌な女だ

私が一番、愛されている

お金は何のために使う?

I am a woman 今の自分から自由になる

よこせ よこせ 私に子種をよこせ!

欲しいものは欲しいと望み、手を伸ばすからこそ、与えられる

神は強い思いを持つものに味方する

運は強気なものに微笑み、その背を押す

自分の存在価値を、認められますか?

 

 

秀吉という後ろ盾を失った私は、秀吉の遺言に従い秀頼と共に大阪城に移った。

私は息子の生母、豊臣の母として誇り高い女王として、胸を張り入城した。

秀吉亡き後のこの城こそ、私の城だ、という感覚があった。

ようやく私は自分の根城を見つけた。

だがその城に、女王はもう一人いた。

一見穏やかな顔で私達を出迎えた寧々。

自分の亡き後、寧々と手を取り合い秀頼を補佐するよう命じていた秀吉。

まっぴらでだ。

城に入った当初、どのように彼女を排除し、秀頼に近づけないようにするか考えた。

 

が大阪城で暮らす内、寧々が秀吉の家来達や大名達に絶大な人気があることがわかった。

彼らは寧々を秀吉と同じくらい敬い、その命に従う。

寧々を排除することは、彼らを敵にまわすことだ。

嫌だが、寧々と手を組むしかない。

私はため息をついた。

すべては、秀頼のため。

秀頼のためなら寧々に頭を下げよう、とプライドに白旗を上げた。

実際、寧々はよくやってくれた。

彼女がいたから、秀吉亡きあと勢力を伸ばしてきた徳川家康との仲も保たれていた。

だがやはり私は寧々が疎ましかった。

和を重んじる寧々に対抗するように、私は彼女に反発した。

それが豊臣に不協和音を生み、内側から音を立て崩れていくことに気づかなかった。

 

翌年、大阪城に居づらくなった寧々は城を去った。

寧々が城を去るより、勢力を伸ばしている家康を阻止することで頭がいっぱいだった。

あの時、寧々を引き留めもっとうまく立ち回れば、後の歴史は変わったのかもしれない。

だがそれもわずかな延命策だったのだろうが。

すべては終わった事だ。

とにかく寧々は、私達から去って行った。

 

下の妹の江。

彼女は、家康の息子秀忠に嫁いだ。

秀忠と江との間に生まれた長女千姫は秀頼の許嫁(いいなづけ)だ。

この縁組は、秀吉存命の時に決められていた。

姪の千姫が秀頼の妻になることは、本来であれば喜ばしい。

が今この状況で、千姫の後ろにいる家康を警戒した。

家康の見えない手が豊臣政権の中に伸ばし、侵食することを恐れた。

 

その翌年、豊臣の中で徳川におもねる勢力と反徳川勢力が争い、関ヶ原で戦が起こった。

これにより豊臣は一枚岩で秀頼を支えていないことが露見した。

石田三成が率いた反徳川勢力は、出足こそ好調だったが、いくつもの裏切りと見誤りで敗退した。

私は三成の行動に賛同しながら、この戦を秀頼の勅命とすることを拒んだ。
三成より家康との縁を大切にしなければならなかった。
三成が勝利すれば、その時三成側につけばいい。
その考え、どちらにも味方しない中立の立場を取り、この場を乗り切った。

結局、関ヶ原の戦いは家康が勝利し、三成は処刑された。

これから豊臣はどこに舵を取ればいいのか。

迷った私が頼ったのは、寧々だった。

自分から会いに行ったくせに、寧々を前にすると自分の失態を見せられたようで、何も言えなかった。

黙ったままお茶を手にする私を見あぐねたのか、寧々から口を開いた。

「淀様、豊臣は秀頼様にかかっています。
が、秀頼様はまだあまりにも幼い。
秀頼様をサポートできるのは、母であるあなたしかいません。
あなたまで落飾してしまったら、秀頼様はどうなるでしょう。
どうぞ、淀様は秀頼様をしっかりサポートして下さいませ」

寧々は言った。

私はぬるくなった茶碗を置き、寧々に頭を下げた。

「そうですよね。
私が、しっかりしないといけませんよね。
寧々様、どうぞ今後共、私達親子にお力をお貸しください」

寧々の力がまだ必要だった。

だから秀頼のために寧々に頭を下げた。

「秀頼様は、秀吉のお子ですから私のお子でもあります。
ねぇ、淀様
あなたは私のこと、子どもを産んだ女ではないから何もわからない、と思っていますよね?」

私の気持ちを見透かすように、寧々は痛い所を衝いてきた。
言葉に詰まった私を見つめ、寧々は続けた。

「たしかに私は、子が産めませんでした。
産めるわけなどありませんでした。
でも鶴丸様も秀頼様も、秀吉は本当に可愛がっていました。

あなたは秀吉が本当に望んでいたお子を、彼に与えてくれました。

お子達を得た秀吉の喜びと幸せな姿を見ているだけで、私は幸せでしたよ」

どこか遠くを懐かしむ顔をして寧々が言った。

思い切って、私は一番聞きたかったことを口にした。

「ならば、ならば、なぜ、秀頼が生まれた時、この子が豊臣に災いをもたらす、と言われたのですか?
私はこの言葉がずっと胸に突き刺さっています」

 

寧々はじっと私の目を見た。

その強い視線に思わず目を背けそうになった。

が、心に刺さった小骨を取るために耐えた。

「あの時、秀吉は秀次に一度関白を譲ったのです。
ですが秀頼様が生まれ、状況が変わりました。

我が子に関白を譲りたい、と願うのは親として当然でしょう。
が、秀次も養子とは言え、秀吉の息子であり、血のつながった秀吉の甥でした。

身内が血で血を洗う争いになることが、目に見えていました。

秀次だけでなく、秀次の一族郎党をすべて殺してしまった責めは、この豊臣が一生背負う事です。
どこかで、その責めを受ける時が来るでしょう。
私はそれを一番恐れ、あの時そう言ったのです」

思わず、座っていた膝を立てて叫んだ。

「秀吉様のやったことが、秀頼に災いとなってくる、とおっしゃるのですか?

秀頼は何もしていないのに、おかしいではありませんか!!」

「哀しい事ですが秀吉が、秀頼様可愛さのためにやってしまったこと。
秀頼様は生まれてくる時に、こうなることを十分わかっていた上で、淀様のところにやってきたのでしょう。

とても勇気あるお子です」

寧々は畳の目を数えるように、そっと目線を下げた。

「秀頼が豊臣のためにすべての災いをかぶる、とでも言うのですか?」

私は寧々に噛みついた。

寧々は顔を上げ、私の目を見た。

「それが、上に立つものの宿命です。
秀吉とてどれだけの血を流し、殺戮を繰り返し、天下を取ったことか。
その責めを受け、幼い秀頼様を残し先に旅立つことになったのです」

我慢できず、ついに立ち上がった。

そのような話を聞きに来たのではなかった。

「私が秀頼を守ります!
あの子に災いなど、寄せつけません!」

 

寧々は静かな目で、私に言った。

「淀様、秀頼様をお守りできるのはあなたしかいません。
でも一つだけ気をつけて下さいね。

秀吉は秀頼様への愛が強すぎ、身内を殺すという間違った方法を取りました。
愛が強すぎると、人はまちがった道を進みやすくなります。
愛しすぎると、人は罪を犯しやすくなるのです。

私もその一人です。
どうぞ、それだけを心にお留め下さい」

私は立ったまま黙って寧々に頭を下げ、部屋を出た。

だが寧々の言葉が、後を追うように耳に残った。

「愛が強すぎると、人はまちがった道を進みやすくなる。
愛しすぎると、人は罪を犯しやすくなる」

 

大阪城に戻る道すがら、輿に揺られ考えた。

我が子を愛するのは、親として当然のはず。

なのに、どこで何を間違える、というのだろう?

「愛しすぎると、人は罪を犯しやすくなる」

またこの言葉が耳元でこだまする。

罪とは何だ?

なぜ秀頼が、秀吉の罪を背負わなければならない?
私が秀頼を一人前に育て、立派な関白にすればいいだけだ。
秀頼が善い政をする支配者になり、みなに尊ばれたらいい。
そうすれば、秀吉の罪も消えるだろう。
秀頼に災いが及ぶことなど、あってはならない。

明るい未来を一生懸命頭で思い描く。

そうなると信じたかった。

が、その光景は霧に包まれたようにぼんやりかすむ。

握り締めた両手に、じっとり汗がにじんだ。

寧々が犯した罪とは、何のことだろう。

ふと彼女のもらした言葉が、枯葉のように心を舞う。
まさか秀吉以外の男と寝ることがあったのか、と彼女への疑惑が持ち上がったが、すぐに消し飛ばした。

寧々のことなど、どうでもいい。

すぐに寧々を思ったわずかな隙間を、秀頼で埋めた。
秀頼を立派な豊臣の跡継ぎに育て、天下を治めてもらうことだけ考えればいい。

秀頼のことを思うだけで、私の心は満たされあたたかくなった。

それが母というものだ。

女だ。


「家康様は、淀様と豊臣秀頼様が光成率いた西軍になど味方していないことを信じております。

大丈夫です。

ましてや秀頼様は、孫の千姫の許嫁。

どうぞ、ご安心ください」
その頃、家康は治長を通じわざわざ伝えにこさせた。

嫌な予感がした。

家康は三成よりも、かなり手ごわい相手だ。

「茶々様、徳川様には十分お気をつけ下さい。
あの方はとても恐ろしい相手でございます。
いずれ、秀頼様の前に立ちはだかるような気がいたします」

声を潜め伝える治長の言葉が、私の背を伸ばさせる。

「私もそう思っている。
だが、今は家康を敵に回すのは得策ではない。
治長、家康に伝えて。
私が心より感謝している、と」

 

愛しすぎて何が悪い。

秀頼を守るため、私の新たな戦いが始まった。

 

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あなたは誰かを愛しすぎたことは、ありますか?

 

損得が絡む時は、愛ではありません。

 

愛は、無条件です。

愛は、信頼です。

愛は、豊かです。

 

あなたの愛、どこに向いていますか?

 

 

 

11月12日(日)2024年のあなたを写します

 

11月13日(月)新月 写真で変わる未来を撮影するコラボです

 

 

 

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