本当に嫌な女だ | 立ち止まったハートが前進する!未来が視える奇跡リーディング

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」

第十八話 本当に嫌な女だ

 

生きて生きて、生きのびてきたのは、彼のためだけ

愛されている自信が、ない

傷つくのは、こわいですか?

私はコンフェイト

女として生まれ、女を武器に、天下を取る

妻の策略

野心と快感の扉

Are You Ready?

この野望を叶えるためなら、どんな手段でも取る

命がけで私の野望を叶える男

天下人の愛妾

二度と女に生まれてきたくない

だったら、私が強くなればいい

本当に欲しいものは、どんな手段を使ってでも手に入れる

女としては最低だが、母としては当然

それも一つの愛の形

私は特別扱いされるべき女

 

 

聚楽第で過ごした幸せな時間。

それは、シャボン玉のように儚かった。

この年、私は何者かの念に押されるよう、慌ただしく住いを移った。

秀吉が天下統一する上で、まだ手に入れてなかったのは関東と東北だった。
秀吉は関東の北条氏や諸大名達に従うよう促したが、北条氏政・氏直親子は従わなかった。
彼らと戦うため秀吉は春、小田原征伐に出陣した。
その際、私と鶴丸は大阪城に帰るように言われ、聚楽第に大いに心を残しながらここを去った。
秀吉のいない大阪城を采配するのは、北政所である寧々だ。
このたびは戦の留守中を守る寧々に大人しく従い、よくよく彼女を観察した。

 

大蔵卿局が寧々の事を詳しく教えてくれた。

寧々は下級武士の娘で、秀吉とお互い好きあったもの同士で一緒になったそうだ。

「ありえない」

私は耳を疑い、驚きのあまり手にした干菓子をポトリ、と落した。

若き日の秀吉と寧々が動物のようにむつみ合う姿が浮かぶ。
それはとても下卑て見えた。

政略結婚が当たり前の我らには、考えられない。

しばらく開いた口がふさがらず、フリーズした。

大蔵卿局は畳に落ちた干菓子を侍女に拾わせ、新しい菓子を運ばせた。

私はその菓子に手もつけず、脇生(きょうそく)にひじを置き、秀吉と寧々夫婦の強い結びつきの原点に気づいた。
 

彼らは二人で一人だ。

私と治長が決して表に出せない秘密を共有したように、彼らも同じものを乗り越えここまで来たにちがいない。
だからこそ柴田の父を倒し、下級武士から下剋上を成しえ、天下統一への駒を進められた。

秀吉と共に成り上がった寧々だからこそ、彼女は誰にもわけへだてせず平等に接しているのだ。

そう思うと、喉の奥がムズムズするかゆみを感じ、かきむしりたくなった。
寧々のようなことは、私にはできない。

それに誰も私にそのようなことなど、求めていない。

わかっている。
秀吉は寧々に母のような包容力を求め、私に女を求めた。

喉の奥のかゆみを押しとどめる為、ひとくち生姜湯を飲んだ。

生姜の辛みが喉のつまりを押し流した。

秀吉はもう寧々を女として見ておらず、長らく彼女を抱いていないはず。
だから寧々は自分の存在価値を見いだす為、忙しく働き自分に仕事を与える。

 

傍らにいる侍女に命じ、螺鈿の小箱から鏡と紅を取り出させた。

鏡を侍女に持たせ、小指で真っ赤な紅を唇にさす。

紅が肌になじむよう、舌で上唇にのせた紅を舐めた。

「本当にお美しゅうございます」

ほぉ、と大蔵卿局や侍女達からため息が出た。

大蔵卿局が赤い紅をさした私を見て、誇らしげに笑みを浮かべる。

もう一度鏡をのぞくと、白い肌に真っ赤な紅が映えた薔薇のような女がいた。

それが私だ。

女としての優越感が沸き上がる。

寧々が秀吉の閨だけなら、彼女は女としてのエクスタシーを知らないだろう。

あるいは彼との陳腐なセックスで、エクスタシーを感じたのかもしれない。

どちらにしを気の毒なことだ、と声に出して笑いそうになるのを抑えた。

どこに寧々の耳があるかわからない。

 

ある日、寧々が私を訪ねてきた。

「淀殿、お願いがございます」

侍女が出したお茶に目もくれず、いきなり本題に切り込んだ。
「秀吉から手紙がまいりました。

急ぎ、小田原城に向かってくれませんか?」
丁寧な言葉だが、有無も言わせない上から目線の命令だった。

「なんでしょう?いきなり」

ムッときた私は、寧々に噛みついた。

「どうやら小田原城は、長期戦になるようです。
そして秀吉は力を得る為、あなたにそばにいて欲しいそうです」

寧々は袂から取り出した手紙を広げた。


「秀吉の手紙にはこう書いてあります。

ーお前の次にすきな淀を、ここに呼んで欲しいー

と。

これは秀吉の頼みです。

豊臣の勝利のためです。

さ、淀殿、急ぎ支度を。

小田原までお願いいたします」

にこやかに微笑む言葉の裏側に、犬でも追い立てるような強い悪意を感じた。
わざわざ秀吉の手紙を読んで聞かせる面の皮の厚さ。

本当に秀吉と似たもの夫婦だ、と思った後、一番大切なことに気づいた。

「ちょっと待って!

鶴丸はどうなるの?」

愛する我が子のことを思い、心臓が止まりそうになった。

「北政所様、私が小田原城までいくのは構いませんが、鶴丸も一緒に連れて行ってもよいでしょうか?」

と身を乗り出し、尋ねた。

寧々はニッコリ笑った。

「何もご心配せずとも大丈夫です。

鶴丸君は、私が面倒見ます。
どうぞ淀殿は何もご心配せず、安心して秀吉のところに行き、豊臣のために尽くして下さいな」

有無も言わせない命令。

仮面のような笑顔をはりつけ、寧々が答えた。

それは彼女のどす黒さを目立てさせる。

寧々の顔が悪魔に見えた。

「やられた!

寧々は、鶴丸と私を引き離すチャンスを狙っていたに違いない」

私はうつむいて、唇を噛んだ。
本当に嫌な女だ。


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嫌な女

 

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