【マンガ感想】
『ファイブスター物語 13巻 (永野護)』
ファイブスター物語 (13) (100%コミックス)
永野 護 KADOKAWA/角川書店 2015-08-08 by G-Tools |
過去記事はこちら → ファイブスター物語関連記事
【あらすじ】
「ファイブスター物語」13巻は魔導大戦まっただ中! 詩女の思惑、列強の狙い……戦局はどうなる? そしてソープとラキシスも戦場へ!!
ということで、13巻の感想のつづきです。
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★『ダイ・グ・フィルモア5皇帝』と『詩女・フンフト』(107ページ~)
『ダイ・グ』は、詩女・『フンフト』に謁見するために聖宮ラーンにやってくる。 『ダイ・グ』は聖宮ラーンには直接入らず、初代フィルモア帝国皇帝が歩いたという旧街道(花の街道)を歩いて聖宮ラーンに向かっていた。 その途中で、『ダイ・グ』は『クリスティン・V』に“初代フィルモア皇帝と詩女”の物語と、そして自分の決意を語りかける。 そして、詩女『フンフト』に謁見することとなったわけだが、そこで描かれたのは衝撃の内容であった・・・。
というのがこの項目のあらすじです。
『ダイ・グ』が『剣聖・慧茄』・『クリスティン・V』等を連れて、詩女『フンフト』に謁見するために聖宮ラーンやってきたとことから始まります。 フィルモア帝国におけるこの謁見の最大の目的は、『ダイ・グ』と詩女『フンフト』を結婚させること。 もちろん、この計画はフィルモア帝国の元老院主導の計画でして、フィルモア皇帝と詩女が結婚することで、フィルモア帝国をナカカラに移転させる際に、旧ハスハの民の反発を和らげようという考えです。 そのため、フィルモア帝国元老院は、すでに聖宮ラーンの神官の半分以上を懐柔しており、詩女『ナカカラ』に抵抗させないように手を打っているようです。
で、この項目の最初の注目点は、『ダイ・グ』と『クリスティン・V』との花の街道での会話ですね。
『ダイ・グ』は『クリスティン・V』に、詩女『ラーン』とフィルモア帝国初代皇帝『サイレン』の出会いと、星団歴451年に起こった「詩女暗殺計画」と、『クリスティン・V』が付けている「十字の耳飾り」の由来を語りました(詳しくは、映画『花の詩女 ゴティックメード』を参照)。 そして、最後に『ダイ・グ』は「余はいかなる事があろうともこの地に剣は向けぬ!この大地に決して剣は向けぬ」とフィルモア帝国初代皇帝『サイレン』が詩女『ラーン』に言った言葉を『クリスティン・V』に語りました。 残念なことに、現時点で、世界情勢・・・とくにフィルモア帝国元老院の動きなどさっぱり知らない『クリスティン・V』には、その言葉の真意を汲み取ることはできず、ポカーンとしてしまうわけですが・・・。 恐らく、『クリスティン・V』がこの言葉の本来の意味を知った時・・・その時が『ダイ・グ』との別れの時になり、そして『ダイ・グ』の言葉・意思を引き継いで生きていくことになるのでしょうね。 それも全て3068年~3069年の出来事となりそうです。
次の注目点は、『ダイ・グ』と詩女『フンフト』ですね。
妖艶な格好の『フンフト』は『ダイ・グ』に会うなり、早速、人払いできるテラスに誘います(+クリスティン・Vも誘う)。 『フンフト』からは、“歴代のフィルモア皇帝と詩女”の思い出が語られつつも、『ダイ・グ』が『フンフト』に会いに来た理由を言い当てます。 そう、『ダイ・グ』の目的は『フンフト』を后として迎えること。 詩女である『フンフト』は当然そのことを事前に気付いており、その真意を『ダイ・グ』に尋ねます。 『ダイ・グ』は滅びゆくカラミティ星からフィルモア民をナカカラに移住させる計画を話します。 『ダイ・グ』本人としてはフィルモア民とミノグシア民の平和的な共存を目指す移住を理想としているようですが、フィルモア帝国としては武力でナカカラを制圧し帝国民以外の人間を排除する移住を計画しているようです。 その『ダイ・グ』の言葉に『フンフト』は一切表情を崩さずにいたので、『ダイ・グ』の真意も、フィルモア帝国の真意も事前に知っていたのでしょうね。 『フンフト』自体、この結婚話に反対の意思を示していないので、このまま結婚まで行ってしまいそうですが・・・・、個人的には『ナトリウム・桜子』とか『ノルガン・ジークボゥ』の反応が読んでみたいですね。 特に『桜子』の方の親子関係がどのような感じのか気になりますし・・・。
次の注目点は、『クリスティン・V』と詩女『フンフト』ですね。
『クリスティン・V』は、上記のイベントで、『ダイ・グ』が詩女・『フンフト』と結婚してしまうかもしれないことにショックを受けることとなりました。 そんな失意の『クリスティン』の前に突如、詩女・『フンフト』がやってきます。 機嫌の悪いのでケンカ腰に対応する『クリスティン』に対して、『フンフト』は子供をあしらうように対応し、そして、『クリスティン』のフィルモア帝国での未来予測を話します。 その未来とは「クリスティンが元老院の言いなりとなって、帝国の色々な男性の相手をして強い騎士を産むことを強制される」というもので、同時刻の元老院ではそのことが実際に話題になっておりました。 さすがに相手が詩女であってもその侮辱的な未来予測に剣を抜こうとする『クリスティン』に対して、『フンフト』は話を止めず、「十字の耳飾り」の本来の意味を説明し、そして過去の詩女を召喚し、“詩女の予言”を『クリスティン』に授けました。
・・・ということで、“詩女の予言”により、本当の意味の『ダイ・グ』の死亡フラグが立ってしまいました(残念)。 そして同時に、『クリスティン』が『ダイ・グ』の言葉・意思を引き継いでいくというフラグも立つこととなりました。 『フンフト』にとっても“ミノグシア”にとっても、『ダイ・グ』の意思を継いでくれる人物がフィルモア帝国のトップにいるということが一番であることは間違いないわけで、これからは全力で『クリスティン』をサポートしていくこととなったようです。 とはいえ、『フンフト』自体、ラーンから離れることが出来ないと思われるので、やはり『クリスティン』の成長が重要となってきそうですね。 3068年~3069年に起こるであろう『ダイ・グ』の死亡イベントまでに、精神面での成長するイベントが描かれるのかが気になりますね。 個人的には、「ダイ・グの死亡→精神面の成長」よりも、「精神面の成長→ダイ・グの死亡」の方が読んでみたいので・・・・。
最後の注目点は、聖宮ラーンの現状ですね。
聖宮ラーンでは、詩女を守る“AP騎士団ラーン王宮支隊”と、詩女を事務的にサポートする“神官+官僚”の大きく2つのグループがあるようです。 「詩女が交代すると同時にすべての高官や神官は引退する」という聖宮ラーン独特のしきたりがあるため、通常の場合、詩女が変わると全てが一新するわけですが、『フンフト』の不祥事による突如の詩女引退→『ムグミカ』が聖宮ラーンではなくハスハントで政務を行ったということで、聖宮ラーンでは上記のしきたりが守られず、第一期の『フンフトの詩女時代』の“神官+官僚”が『ムグミカの詩女時代』から今まで居座っているようです(しかも、『フンフト』が再び詩女になったので、余計に偉そうに堂々と居座っている)。 そんな状態のため、現在聖宮ラーンの多くの“神官+官僚”は保身に走ることとなり、フィルモア帝国の元老院に買収されてしまっているようです。 一方、“AP騎士団ラーン王宮支隊”の方は、一応騎士団ですので、フィルモア帝国に買収されている様子は無く、詩女『フンフト』を守るために様々な行動を行っているようですし、今回のフィルモア皇帝と詩女の謁見+フィルモア皇帝と詩女の結婚話に対して反対の意思を示しているようです。 ということで、聖宮ラーンはかなりややこしい状態にあるようで、今後、どのように描かれていくのか・これらのややこしい状態を解決するイベントが描かれるのか、気になるところですね。
★フィルモア元老院(122ページ~)
『フィルモア皇帝』と『詩女フンフト』が出会っていた頃、フィルモア帝国のナカカラ駐屯地では、元老院による元老会議が開催されていた。 『アネッサ・ティルバー女王』・『エイデンス・アルク・レーダー王』・『アドー・バルバロッサ王』など、普段表舞台に立たず、裏からフィルモア帝国を動かしている面々が続々と登場し、今後のフィルモア帝国のさまざまな動向が描かれることとなった。
というのがこの項目のあらすじでして、『ミヤザ・ヘクゼイ帝国官房長官』・『ビオレート・トライトン』・『ブルーノ・カンツィアン』というフィルモア帝国の“表の顔”達が元老院の解説役として登場し、謎だった元老院の内情が描かれることとなりました。
まず、最初の注目点は、元老院ですね。
フィルモアの元老院は、王族・貴族・重要人物のみで構成され、一般国民は参加できません。 一般的な国家運営は帝国議会が行いますが、国家そのものの運営や君主の決定は元老院が行うようです。 その元老院の調停役を行っているのが『バルバロッサ王家』で、現在、その当主・『バジル・バルバロッサ』が隠居してしまったので、『バジル』の甥・『アドー・バルバロッサ』が元老議長代理となり元老院を仕切っているようです。 本来、調停役として徹してきた『バルバロッサ家』ですが、この『アドー・バルバロッサ』はかなり野心的な考え方を持ち合わせた人物で、最高判事の『アレク・レーダー』や参謀の『アネッサ・ティルバー バリトー王国女王』と共に元老院・司法院を支配しつつあるようで、皇帝である『ダイ・グ』の結婚話を進めたり、システム・カリギュラの“シオの門番”と契約し何かしら事件を起こそうとしているようです(とはいえ、元老院の強権を発動し続けると騎士団からの反発が起こる可能性が高いので、かなり慎重に話を進めているようです)。 ちなみに、この3人は、これからも長く悪役として活躍するそうなので、読者としても長い付き合いになるそうです(残念)。
で、次の注目点は、今巻から登場してきた『バルバロッサ王家』ですね。
『バルバロッサ王家』はフィルモア帝国の前身・“ドナウ帝国”の頃から存在している王家です。 フィルモア帝国の初代皇帝・『サイレン皇帝(フィルモア1)』の副官を務めた『ボットバルト・デュー・バルバロッサ王』の活躍により、フィルモア3大王家の一つに数えられるようになりました(映画『花の詩女 ゴティックメード』を参照)。 それ以降の『バルバロッサ王家』は、元老院の調整役として帝国を支えてきたようでして、現在の当主・『バジル・バルバロッサ』も前皇帝・『レーダー8世』と喧嘩しながら元老院を運営してきたようです。 今、『バルバロッサ王家』の代表として表舞台に出てきているのは『アドー・バルバロッサ』という『バジル・バルバロッサ』の甥筋の人物ですが、実は、『バジル・バルバロッサ』には息子・『モーズ・ボルガ・レーダー王』と、娘・『ジェイン・ボルガ・フィルモア女王』という2人の子供がいるようです。 名前から判るとおり、子供なのに『バルバロッサ』の名前を継いでいないようでして・・・、甥筋の『アドー・バルバロッサ』が出張ってきた理由がここら辺にあるような気がしますね。 とりあえず、魔導大戦の間は、『バルバロッサ家』を中心に描かれていくと思われますので、彼らがどのような行動を行うのか非常に楽しみであります。
最後の注目点は、『ブラウ・フィルモア女王』ですね。
元老院会議に遅れてやってきて、『ビオレート・トライトン』・『ブルーノ・カンツィアン』というフィルモア帝国の筆頭騎士達を圧倒した彼女ですが、正体は前回の記事の『リリ(璃里)』こと『ジークママ』です(笑)。 前回登場したときはかなりふざけていましたが、こっちの姿が本来の彼女の姿でありまして、全フィルモア王家の筆頭王家の家長です。 何故、全フィルモア王家の筆頭王家と言われるかと言いますと、“フィルモア・ウエスト(太陽王国)”の系統の筆頭王家である『ボルカ・レーダー王家』と、“フィルモア・イースト(ドナウ帝国)”の系統の筆頭王家である『ドナウ・ブラウ・フィルモア王家』の両方の血を引いている特別な王家であるためです。 最大の特徴は、最後のカーテンと呼ばれるほど表舞台に出てくることのないところでして、本編でレーダー王家の人物である『ビオレート・トライトン』ですら詳しくこの王家の内情を知らないという描写が描かれました(実際に、彼女の娘で皇位継承一位の皇女・『茄里』の居場所は、『元老議長』と『ダイ・グ』の2人しか知らないそうです)。 そんな王家ですので、今後、詳しく描かれることは少ないと思いますが、この王家が表舞台に出てきたとき、フィルモア帝国の最後が近づいてくるのだと思います。
ちなみに、彼女の部下に『メリー・マーカス』という女性が出てきましたが、映画に出てきた“皇帝騎士・ハイランダー”『シャンディー・マーカス・ハロルドラント王女』の子孫に当たります。 彼女の『ハロルドラント王家』は“フィルモア帝国の武家の筆頭王家”と呼ばれるほど強い騎士を輩出してきたらしく、『クリスティン・V』も彼女の子孫にあたるようです。 なので、本編に出てきた『メリー・マーカス』もかなり強い騎士だと思われまして、わざわざ登場してきたのでしょうからいずれその活躍が描かれるのだと思います(たぶん)。 個人的には、彼女が将来、皇位継承一位の皇女・『茄里』の部下になるのか、それとも『ノルガン・ジークボゥ』の部下になるのか非常に気になるところですね。 『茄里』はバルバロッサ王家にいるし、『ノルガン・ジークボゥ』は家出中だし・・・。 うーむ。
★三色の娘(168ページ~)
フィルモア帝国北部ンビドーにて、『バジル・バルバロッサ大王』と『ドル・パーマネント・レーダー8』が2人で『元老院』と『クリスティン・V』について話し合いを行い、ナント、『バジル大王』から『クリスティン・V』を『レーダー8』の養女にするように提案がなされる。 このことについては、詩女『フンフト』からも同じような提案であったようでして、『レーダー8』は『クリスティン・V』を養女にすることを決める。 その後、『バジル大王』の前に、三色の娘・『“皇女”茄里』が登場し、裏切り者であり兄でもある『ノルガン・ジークボゥ』を処刑するために、ノイエシルチス“氷グループ”を率いてハスハに向かうこととなってしまう。
というのがこの項目のあらすじです。
注目点は、『クリスティン・V』を『レーダー8世』の養女にするという話ですね。
これは詩女『フンフト』が考えた作戦でして、元皇帝・『レーダー8世の権威』と『パーマネント・レーダー王家の力』を使って、『クリスティン・V』を元老院の野望から守ろうというのが一番の目的です。 このことにより『クリスティン・V』はレーダー王家に入ることとなり、元老院ですら彼女に手を出すことが出来なくなりました。 また、このイベントにより後の世のフィルモア皇帝になるという『レーダー9世』という人物が、『クリスティン・V』の旦那か子供である可能性が高くなったような気がしますね。 映画が伏線となるならば、ファティマ“エスト”を連れていた『ノルガン・ジークボゥ』が『クリスティン・V』と結婚して『レーダー9世』を名乗る・・・という感じになりそうですが・・・。
もう一つの注目点は、やはり三色の娘・『“皇女”茄里』が登場ですね。
現時点で存在自体が謎の人物です。 兄である『ノルガン・ジークボゥ』を殺そうとしていますし、母親である『ブラウ・フィルモア女王』とは一緒に住んでおらず、『バジル大王』の所で世話になっている。 設定集によれば、性格は冷酷で残忍で、ミラージュナイトよりも強いらしいですが、目的や行動に統一性が無い模様。 ということは、兄を殺害するというのはただの口実であって、好き勝手に暴れるために魔導大戦に参戦してきた可能性がありそう(笑)? で、彼女が魔導大戦に参戦することでどのような影響が起こるのかがかなり不明。 彼女の存在を知っているのは『元老議長』と『ダイ・グ』のみですし・・・。 うーん、とりあえず、再登場が気になるキャラクターですね。
★『ジャコー』の登場(198ページ~)
突如始まった戦闘で『ヘアード』は意識不明となってしまい、『マグダル』と別れることとなる。 その『マグダル』が偶然にもNPOの救護船に救われ、衛星軌道上の難民ステーションに送られる。 そのことを聞いた『ヘアード』は、『ランドアンド・スパコーン』と別れ、単独で迎えに行くこととなった。 しかし、その難民ステーションが『ヘアード』が着く前に、“オーダ宇宙海賊”に襲われてしまい、『マグダル』が再び行方不明になってしまう。 海賊に襲われた後の難民ステーションに辿り着いた『ヘアード』は、そこで治安騎士団を率いている『ジャコー・クオン・ハッシュ』と出会い、宇宙海賊とブローカーを追うこととなった。
というのがこの項目のあらすじです。
ついに大人になった『ジャコー』が登場しました。 イラスト通り格好良く成長しておりまして、言動も大人になっております。 確か、硬派なキャラクター設定だったと思うので、このまま真面目な感じで描かれていくといいな~、と。 でも、デザインズ2には『ママドア・ユーゾッタ女侯爵』との漫才が示唆されているので、さすがにそのときだけは真面目モードは無理そう(笑)。
で、設定集の設定。 『ジャコー』は惑星カーマントーでのとある事件がきっかけで魔導大戦へ参加していくという記述があります。 惑星カーマントーは、現在、『惑星カーマントー・ドーマ連合』という旧AP騎士団ダンダグラーダ(ワンダン・ハレーがいたAP騎士団)を中心とした勢力が支配していると思われまして、恐らく、この勢力は旧ハスハから独立しているのだと思います。 現在のところ、今回の“マグダルを探せ事件”がその惑星カーマントーで起こる事件なのか、それとも宇宙自体の何かしらの問題が惑星カーマントーで起こるのかは不明です。 個人的な考えとしては、『マグダル』自体、宇宙海賊に捕まったわけでは無いので、もしかしたら『マグダル』とは関係ない・・・例えばフィルモア帝国とかシステム・カリギュラなどが惑星カーマントーで何か事件を起こし『ジャコー』が関わっていくという感じなのではないかと予想。 まあ、その場合、『ヘアード』がここにいる必要性を感じないわけですが・・・。
★ツラック隊(218ページ~)
北部ミノグシアにあるベラ国のナカカラ国境沿いの国際エアポート。 そこに“星団最強のバカップル”が到着すると、ちょうどそこにベラ国のAP騎士団“ツラック隊”の支隊長・『ナルミ・アイデルマ』がボロボロのGTMに乗ってきて、近くでGTM戦が行われていることを伝え、そして、その国際エアポートにいる人々を非難のためにベラ国へ誘導することとなった。 その場に居合わせた“星団最強のバカップル”は支隊長・『ナルミ・アイデルマ』の人柄を気に入ることとなり、目的地を“スバース市”から“ツラック隊”に変更し、“ツラック隊”のGTMを修理すること決める。
というのがこの項目のあらすじです。
ついに『天照陛下(レディオス・ソープ)』と『ラキシス(ファナ)』の主人公がついに魔導大戦に参戦することとなりました。 現在、“ツラック隊”自体、動けるGTM“バーガ・ハリ”がわずか6騎までに減っているらしく、『天照陛下』が修理することで戦況が大きく変化することは間違いなさそうです。 さらに、ここから『エルディアイ・ツバンツヒ』と『ファティマ“ビルド”』と『ワンダン・ハレー(騎士廃業中)』が加わることが発表されているので、物語の中心が“ツラック隊”になることは間違いないでしょうね。 ちなみに、『ナルミ・アイデルマ』のパートナー・『ファティマ“ビューリー”』は『ミース・バランシェ博士』のファティマです。 魔導大戦では若き“ファティマガーランド”のファティマが多く登場してくるようですね。
で、やはりこの項目の注目点は、『ナルミ・アイデルマ』ですね。
ベラ国出身のAP騎士で、若くしてベラ国のツラック隊支隊長に任命され女性です。 大雑把な性格だけど責任感は強いようなので、騎士団長としての適性はあるらしい。 まあ、これからツラック隊には『天照陛下』に『ラキシス』、『エルディアイ・ツバンツヒ』に『ワンダン・ハレー』と個性的なメンバーが集まり、彼女が纏めていけたのでしょうから騎士団長としての才能があるのは間違いないですね(しかも、設定集によれば、『アイシャ』までやってきそうな雰囲気もある)。 魔導大戦の主人公の一人であるらしく、魔導大戦の最後まで登場し、魔導大戦後は“ラーン支隊長”に出世する予定。 また、聖宮ラーンの聖導王朝騎士団“アイル・フェルノア”の騎士団長・『キャナリア・アイデルマ』という謎の人物と一部名前が一緒なので、魔導大戦のみの捨てキャラではなく、魔導大戦後も何かしらの形で登場してくるのかも?
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【総評】
9年ぶりの最新刊でした。
正直なところを言えば、『ロボットのデザイン変更』は失敗だったな、と。
デザイン自体が悪いというわけでは無いですが、とにかく一つ一つロボットに個性が無くそっくりで、区別が付き難いのが難点です。 例えば、この漫画がカラー漫画であったならば印象は変わったのかもしれませんが・・・。 なので、これからは新型GTMが発表されたとしても、「すげー!格好いい!誰が乗るんだろう!?」とか思わずに、「へー、誰が乗るの?」くらいの感想になりそうなのが残念です。
とはいえ、ロボットのデザイン変更以外の部分は、素晴らしかったですね!!
続きが読みたくなるストーリー展開は見事ですし、怒涛のごとく登場してくる新キャラクターも違和感なくストーリーに溶け込んでおります。 今冬に発売される予定らしい『デザインズ5(リッターピクト)』も絶対に発売日に手に入れたいと思えるほどに、13巻は面白かったですよ。
点数的には
100点
です。
・・・しかし、「GTM飽きちゃったから、MHに戻しちゃお!!」とかいう感じに手のひら返しをしてもらえないかな~(笑)。 永野先生だったら読者も「しょうがないな~、このセンセは~」って感じで受け入れられると思うんですけどね~(笑)。
では、ここまで。