英語学習と中学受験についての考え方 | 2022中学受験(息子)と2027中学受験(姪) -A stitch in time saves nine-

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2022中学受験を終了した男子を持つ父のブログ
淡々と息子の学習(主にテスト)の記録をつけていたブログです。
息子は開成・筑駒をはじめ受験校全てに合格しました。
現在は2027年組の姪っこの中学受験アドバイザーです。

 

  英語学習と中学受験

 

教育熱心な家庭ではおそらく悩みどころになるのは、「英語教育と中学受験のバランス」だと思います。

 

最近英語が小学校の教科化し、一部の中学では一般入試でも考査対象に取り入れられているようですが、難関中学ではまだそこまではいっていません。

 

そうすると、英語学習をするとなると、中学受験の勉強とは別に行わなければならないわけです。

 

英語をどこまで力を入れて、いつまでやらせるか、各家庭により考え方は違うと思いますが、今日は私の考えを書きたいと思います。

 

  英語学習の重要性

 

子供の英語の習得は、私は非常に重視しています。英語の能力が向上し、コミュニケーションができるようになると、世界が果てしなく広がります。

 

英語のニュース、論文、文学作品などで、和訳されていないものに触れることができるようになります。また、プライベートの友人、仕事上の関係、ビジネスの範囲も広がります。日本語のみが通じる世界よりも何倍もの広さの世界にアクセスすることができるのです。

 

今後自動翻訳が進化してくと、英語の勉強なんて意味がなくなるのでは?という見解もあります。もしかするとそのような社会がすぐくるかもしれませんが、「自分の口で英語を話す」のと「機械を通して伝える」のとでは、人間関係、信頼関係構築の上では差があるではないかなあと思います。また機械を通した英語が自分の意図しているものと合致しているかの判断はつけられるようにしておきたいところです。

 

私自身も、子供の頃からある程度英語に力を入れて勉強してきており、英語ができなければ今のようなキャリアを築くことができなかっただろうなと思っています。

 

息子にもこのことは昔から口を酸っぱくして伝えており、理解はしてくれているようです。

 

  英語学習の開始時期

 

なお、英語学習の開始時期については、いろいろな研究があると思いますが、日本語ネイティブとしての能力を捨てない限りは、日本語能力(というより言語能力一般)の骨格が定まる時期、人によりますが7-10歳くらいがその開始の適齢期だと考えています。これより早いと、母国語の習得に悪影響が出る可能性が出てくるとの研究があります。

 

そして、若いうちは特にリスニングとスピーキングに重点を置くべきと考えています。

 

以前も書きましたが、英語のリスニング能力、発音能力の習得は若ければ若いほどいいのです。大きくなってからこれらを向上させるのは、不可能ではないですがより多くの時間を割く必要が出てきます。

 

皆さんの周囲にも帰国子女の方がいらっしゃると思いますが、帰国子女でも英語能力、特に発音に差があるのはお分かりになると思います。発音のよい方は、海外にいた時期がだいたい小学生以下の時期です。発音についてはそこまでネイティブ感ないなあ、という方は、中高生時代に海外にいた、という方が多いと思います。少なくとも私の周囲ではそうです。

 

というわけで、英語学習は小学校低学年から中学年に開始し、特にリスニング・スピーキング能力に力を入れるべき、と考えています。息子についてもそのような方針で、小学校の頃は英会話など中心で英語学習をさせてきました。

 

  中学受験との兼ね合い

 

しかし、一般入試で難関中学を受験するとなると、この英語学習をいつまで続けるかが問題です。

 

今の中学受験のカリキュラム上、6年生になるとどこかに通って英語学習を続けるというのは難しくなると思います。特に秋以降はそんな余裕はありません。

 

オンライン英会話などを活用する、という手はあるかも知れませんが、それが本人の息抜きになるという場合を除いて、6年生の中学受験の学習の合間にそれをするのは物理的にも精神的にも難しいでしょう。

 

一番怖いのはどっちつかずになってしまうことです。英語学習を無理やり続けることで、志望中学に不合格になってしまっては本末転倒です。個人的には、6年生の1年間くらいは中学受験に集中した方がよいように思います。

 

逆に5年生まではまだ余裕があります。従って、2年生、3年生くらいから始めて、5年生一杯までは英語学習に相応の時間を割く、というのが一番いいかなと考えています。それまでは、例えば英会話学校や英語塾に週2回程度通い、自宅でもきちんと毎日短時間でも学習する、ということをしておいて、ある程度英語能力を基礎をつけ、6年生の1年間はスッパリ中断して中学受験勉強に集中する、という感じがよいのではないでしょうか。

 

なお、私はこの小学生の英語学習の時期に読み書きの学習(公文英語など)をメインにするのはもったいないと思っています。もちろん文法などを全くやらなくていいわけではありませんが、文法や読み書きについては、中高生になってからでも力をつけるのに全然問題ありません。むしろ、一般的言語能力が高くなる中高生時代にこそ文法や読解に力を入れた方が効率的とさえ思います。

 

  中学入学後の英語

 

さて中学入学後に英語学習を再開します。5年生までに基礎を固めておき、英語耳と英語口(あまりそのような表現は使いませんね。笑)を作っておけば、そこから英語能力を伸ばしていくのは比較的容易です。

 

ただ、そこからは本人次第で勉強を継続、というのが自然な流れだと思いますので、親は口を出さずに見守っていくのが理想です。英検○級受検しろ、などという時代は終わりにするべきです。示唆くらいは与えてもいいと思いますが。ちなみに我が家はもう見守るだけになっています。

 

息子が最近言っていたのは、帰国子女の子には当然敵わないものの、リスニングや会話は結構クラスでも得意な方とみなされているらしく、我が家の英語教育方針にようやく感謝する気持ちになったらしいです。笑

 

  最難関校の英語レベル

 

ちなみに、帰国子女枠のない最難関校でも、生徒の中にはやはり帰国子女の子もいます。英語もネイティブ並みで最難関校在学なんてほんとに天は二物を与えているなと思いますね。

 

息子としては、英語がメチャメチャできる子が友達にいるのはすごくありがたいと言っていました。なんでもすぐに聞くことができるし、勉強になることが多いそうです。特に発音なんかは先生に聞くよりその友人に聞いた方がいいそうです。海外に住んでいた時の面白い話もいろいろ聞いているそうで、とても刺激を受けています。

 

しかし、注意としては、当然ながらそのような子ばかりではありません。大半は普通に日本でずっと過ごしてきた子です。英語学習も中1スタート、という子もたくさんいます(というかいくら最難関校でもむしろそれが普通)。ただ、もともとの能力が高いからか、息子曰く、英語を頑張っている子はゼロスタートでもすぐにできるようになるそうです(逆にやる気のない子は本当にヤバイらしいですが。笑)。

 

そのような話を聞くと、小学校時点での英語学習は、やれるならやっておくに越したことはないけど、第一志望に合格してからでもいくらでも追いつける、という程度のものなのかもしれないなあと思ったりします。でも耳と口は英語慣れをしておいた方がいい、というのは譲れないところなのですが。

 

何かの参考になればうれしいです。

 

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↓難関校受験生には特におすすめできる国語記述問題対策の参考書です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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我が家の中学受験総括記事はこちらです↓

中学受験総括①-項目の検討と前書き

中学受験総括②-開始時期と塾・校舎選び

中学受験総括③-塾の掛け持ちについて

中学受験総括④-6年開始から夏休み前まで(算数)

中学受験総括⑤-6年開始から夏休み前まで(国理社)

中学受験総括⑥-6年開始から夏休み前まで(1週間スケジュール)

中学受験総括⑦-6年夏休み

中学受験総括⑧-6年9月から12月(1週間スケジュール)

中学受験総括⑨-6年9月から12月(サンデーサピックス)

中学受験総括⑩-6年9月から12月(過去問)

中学受験総括⑪-6年9月から12月(平常・土特)

中学受験総括⑫-6年9月から12月(必須の模試と他塾模試の必要性)

中学受験総括⑬-6年冬期講習・正月特訓

中学受験総括⑭-6年1月の家庭学習(総論・算数)

中学受験総括⑮-6年1月の家庭学習(国理社)

中学受験総括⑯-入試前日

中学受験総括⑰-前泊について

中学受験総括⑱(最終回)-中学受験 思い付きメモ

中学受験思い付きメモ 補足①-プラスαについて

中学受験思い付きメモ 補足②-自然・社会への興味

中学受験思い付きメモ 補足③-辞書・辞典

中学受験思いつきメモ 補足④-『中学への算数』の使い方

中学受験思いつきメモ 補足⑤-保護者の留意点その1

中学受験思いつきメモ 補足⑥-アンガーマネジメント

中学受験思いつきメモ 補足⑦-子供のやる気を引き出す

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↓これまでに書いた低学年~5年生くらいまでに使用した家庭学習用問題集に関する記事です。

5年生で取り組んだ問題集 算数編

東京出版 算数「ステップアップ演習」

5年生で取り組んだ問題集 国語編

【レビュー】「中学受験国語 選択肢問題の徹底攻略」

5年生で取り組んだ問題集 理科・社会編

低学年時に使った問題集 算数編

5才頃からのパズル本

 

↓社会科を得意とする子向けに、さらに一歩先に行くためオススメの本の紹介です。

社会科でさらに一歩先行く資料集・読み物 歴史編

社会科でさらに一歩先行く資料集・読み物 公民編

 

↓以下は主に6年生向けのオススメ問題集に関する記事です。

英俊社『合格トレイン 理科計算問題』はオススメ

東京出版『図形の必勝手筋』はオススメ

東京出版『必ず解きたい算数の100問』

『記述問題の徹底攻略』シリーズの使い方

 

↓以下は幼少時のオススメ知育玩具などに関する記事です。

幼少時の知育玩具や教材(就学前①)

幼少時の知育玩具や教材(就学前②)

幼少時の知育玩具や教材(就学前③)

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