最近の若者気質
私もオジサンなので、最近部下になる若者の気質の変化にはいろいろと物申したくなることがあります。笑
今日は日々職場で感じる若者の自律心の格差拡大について書きたいと思います。
現代における家庭教育の重要性にも関わってくる話ですので、よろしければ以下ご笑覧ください。
自律心の格差
最近、そうですね、特にここ5年くらいでしょうか、職場に入ってくる若者の意識の格差が拡大していると感じます。
私の職場はかなりセレクションの厳しいところなので、新卒で入ってくる若者のスペックは、皆一様にピカピカです。
有名・難関大学を優秀な成績で卒業し、英語能力も高い、そんな若者が多いのです。
もちろん、その中でも成績や英語能力などに差はありますが、それは入ってからの仕事の能力にはそこまで関連してきません。
むしろ一番関係してくるのは、自律心だと感じでいます。
そして、この自律心が強固か否かに関し、優秀な若者間でも格差が広がっていると思うのです。
自律心とは
ここで自律心の定義を明確にしておきす。私がいう自律心とは、自分の行動を統制・制御しようとする心、すなわち、自分で決めた規範や基準に従い、自分の意志により行動を統制・制御しようとし、自分の行動を正しい方向に向かわせようとする心、とします。
私は、この自律心が、特に若者が仕事の力(だけではなくあらゆる能力もですが)を向上させる上で非常に重要だと考えています。
自分で決めた規範や基準、例えば、「毎日何があっても業界の勉強を1時間はする」とか、「上司に成果物を上げる時は、どんなものでも3回は必ず見直しをする」とか、何でもいいのです。それが正しい行動、仕事でいえば仕事のクオリティの向上に結び付くものであれば。
しかし、この個々の自律心の強固さは、最近の職場の若者を見ていると、大きな差がついていると言わざるをえない状況になっています。これを「自律心格差」と言いたいと思います。
自律心の低い若者は、どんなに優秀なスペックを持っていても、極端に言えば「言わなければわからない」ということになります。
最初のうち若者が職場において能力が不足していることは、誰もがそうなので仕方がないです。しかし、そこから仕事のクオリティを上げるための努力を、自分で規範や基準を考えて、自らを律して実行できるかは極めて重要です。それがなければ、成長しませんし、いつまでも仕事の能力が低いままです。
私が感じるのは、自律心の高い若者は、これまで通り(あるいは昔以上のスピードで)成長していくのに対し、自律心が低い若者は、低いまま低空飛行を続けてしまうことになり、この成長スピードの格差が年々広がっているということです。
仕事と教育の環境の変化
この自律心格差の原因を考えるに、私は学校教育現場や職場環境が、総じて学生や若者に優しくなったことにもあるように思います。
現代の若者は、「蝶よ花よ」は言い過ぎかもしれませんが、「厳しい指導」は受けてきていません。もちろん体罰などもってのほかですし、言葉による𠮟責なども現代の学校では難しいでしょう。
生徒に何か正すべき点があったとしても、それを教師がきちんと指摘して、直させることは、おそらく現代の学校教育では昔よりも難しくなっているものと思います。何かあればそれはすぐにハラスメントになってしまわないか、問題になるのではないか、という気持ちが先に立つでしょうし、そうであれば見て見ぬフリをして卒業させてしまった方がいい、という方向に傾いてしまいます。
職場も同様です。もちろん暴言やパワハラがNGなのは言うまでもないことですが、仕事への取組み姿勢や、根本的に修正するべきことがあれば、本来厳しく言わいといけない場合も考えられます。しかし、現代におけるマネジメント層は、問題となることを恐れ、「何も指導せず黙ってその若者を見限る」という方向に傾きがちになってしまいます。
私は決して昭和のようなスパルタ式が正しいと言いたいわけではありません。これは時代に伴う環境の変化であって、パワハラや暴言などがなくなるのはありうべき姿だと思いますが、問題は若者の側で、そのような環境の変化に伴いより強固な自律心が必要となっていることに気づいていない(と思われる)ところです。
自律心の涵養の主役は家庭教育か
学校教育や、職場環境においても自律心は涵養できないとすれば、残る砦は家庭ということになります。
その点で、私は家庭の教育の重要性は非常に増しているのではないかと考えています。
なお、誤解して頂きたくないのは、学校で厳しい指導がないのだから家庭ではスパルタ式でビシビシやった方がいい、ということではありません。中高生になってまで、勉強スケジュールを親が決めて無理にやらせる、などというのは、自律心の涵養と真逆のものです。
家庭で親が子供に行うのは、自分で考え、自分を律することの重要性を教え、それができるようにサポートすることです。もちろん、時には厳しい言葉が必要になることもあるでしょう。しかし、最終的なゴールは、自ら目標を定め、そのために必要な規範や基準を自ら考え、それを遂行できるように律することができるようになることです。
上記のような教育は、これまではある程度学校教育でも期待できていたところだったかも知れません。しかし現代の環境においては、家庭でも意識して、子供の自律心の養成というものをしっかり考えなければいけない時代となったように思います。
最難関校ではどうか
ここまでは一般論として述べてきましたが、「厳しい学校での指導は期待できない」という点は、筑駒や御三家では昭和の時代からそうなのかもしれませんね。笑
ではなぜ、そのような最難関校の卒業生が社会において活躍できている例が多いのでしょう。もちろん、昔から「自律心格差」みたいなものはあったのかもしれませんし、その上澄みの卒業生が活躍しているだけ、という見方もあるでしょう。最初から才能が違うから当然、という見方もあるかも知れません。
ただ、私が考えるに、その要因は「優秀な友人との交流」が自律心涵養の一つの機会になっているように思います。いわゆる最難関校には、飛びぬけて優秀で、活動的で、かつリーダーシップもある友人が身近にいます。学校の教師から厳しい指導を受けなくても、その身近な友人たちから、自ずと自律心というものを学べる環境にある、と言ったら言い過ぎでしょうか。
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