東大生は『勉強しなさい』と言われたことがない②
先日の続きです↓
東大生は『勉強しなさい』と言われたことがないのか? | 2022中学受験終了 -A stitch in time saves nine- (ameblo.jp)
私個人のn=1の体験談ベースで恐縮ですが、東大生が親に『勉強しなさい』と言われたことがない、という都市伝説の真実に迫っていきたいと思います。
まず前回は中学受験までを振り返ってみました。中学受験までで、親に『勉強しなさい』と言われなくても勉強したのは、以下のような要因があったと述べました。
①学習内容への知的好奇心
②成績が上がることの喜び
③負けず嫌い
では大学受験においてはどうだったかを振り返ってみます。
高校2年生までのモラトリアム
さて、私は首都圏の名門といわれる男子中高一貫校に入学しました。どことは言いませんが、誰もが知る学校です。
そこで私は完全に中弛みしました。モラトリアムです。笑
実は中1の最初のころまでは成績は結構よかったのです。学年でもトップクラスでした。まだ最初だったので、定期テストもまじめに何週間も前から勉強しました。もちろん親に何も言われなくてもです。
しかし、学校に慣れ、友人が増えて、さらに部活が忙しくなってくると、今の学校での勉強の意義についてふと疑問に思ってしまったのです。笑
中1の終わりから中2くらいでしたかね。学校の成績が良くても、高校受験もなく、また大学受験にもまず関係ありません。当時はAO入試なんてものも広く行われてないです。高校から勉強して大学受験さえ合格できればいいじゃん、ということに気が付いてしまったんですね。
それから私の成績はダダ下がりです。授業もろくに聞かず、定期テストの勉強もろくにせず、塾にも通っていない状態です。トップクラスだった成績がドーンと落ちました。しかもそのイマイチな成績についても、「どうでもいいじゃん」と思っていました。
負けず嫌いだったはずの私ですが、学校の成績で負けることには何も感じなくなりました。以下なぜか説明します。
モラトリアムの価値
私がこのような考え方になったのは、周囲の友人たちの影響が確実にあります。
最難関レベルの男子中高一貫校ではありがちなのですが、学校の成績がいいことに価値を見出さないタイプがかなりの割合でいます。そんなことよりも部活やスポーツ、文化祭などの活動で目立った方がカッコいい、という価値観です。ガリ勉と周囲から思われることを過度に恐れているというんでしょうかね。笑
このような風潮の背景について考えますと、最難関校ではみんな「頭がいい」ことは所与の事実なんです。ここでいう「頭がいい」というのは「学校の成績がいい」ということではありません。才能、ポテンシャルみたいなものです。この学校に入学できている以上は、みんな才能は十分ある、ということが共通認識なのです。
そういう環境では、「学校の成績がいい」ということは自慢にはならないんですね。「ただまじめに勉強している」ということの証にしかなりません(まあ大人になって思うと、それも一つの美徳なんですが)。もし学業で仲間の尊敬を得ようとすれば、それこそ○○オリンピック金メダルとか、そのレベルの実績が必要になります。
だから多くの男子最難関の生徒は、勉強よりも他の活動に力を入れるのです。開成や筑駒の文化祭に行ってみるとよく分かると思います。皆んな異常に一生懸命じゃないですか?
私は勉強ではなく、そちらの方面に負けず嫌いが発動することになったわけです。
ただ私は、このモラトリアムの価値は非常に大きいと思っています。中高一貫校に入れる大きな理由の一つです。せっかく6年間あるのですから、最低限、中学生の間くらいは勉強よりも好きな活動を第一に過ごすべきです。その中で、直接的ではないにせよ、将来につながる何かを得られると思います。それは一つのプロジェクトを皆でまとめ上げる力だったり、友人との絆だったり、楽しい思い出だったりです。
もともと好きな科目
ちょっと話がそれました。
さて、そんな私の成績ですが、ダダ下がりといっても、いわゆる『深海魚』ではなかったと思います。まあ深海魚の定義が何かは不明ですが、成績下位にはりついているような感じではなかったです。何やかやで真ん中あたりはキープしていました。
これは結局自分の興味のある科目は勝手に勉強していたからですね。というより趣味です。私の場合は英語と数学です。この二科目はすごく興味があったので、勝手に勉強していました。ガリ勉と思われたくなかったので、授業はろくに聞いていないのですが、数学はチャート式なんかで暇なときに勉強してましたし、英語は趣味でペーパーバックなんかを読んだり、英語のラジオを聴いたりしてました。
数学と英語への興味が強かったのは、結果的に非常に大学受験には役に立ったと思います。
まあ私の例を出すまでもなく、最難関レベルの学校に入るような子は、純粋に興味の持てる好きな科目の1つや2つあるものです。ガリ勉でなくても「好きな科目」は自ずとやればすぐにできるようになります。
これは上にあげた①学習内容への知的好奇心が身を助けた例の一つになりますね。
さて、そうこうしているうちに高2になりました。
中学入学からここまで、親に勉強しろと言われたことは一度もありませんでした。今にして思えば、私の親はよく何も言わずにこれたものだと思います。
息子が私と同じような感じだったら、苦言の一つくらいは言いたくなりそうなものですけどね。笑
また長くなりましたので、大学受験勉強時代の話はまた次回とさせて頂きます。
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