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最近は企業研修が私の全クラスの8割くらいです。
そちらでもお目に掛かりましょう。
1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書/藤尾秀昭監 24314
★★★★★
Kさんという前前職の先輩から
「小野チャンこの本読んだ?」とLINEを頂戴した。
Kさんの職場では会長さんがこの本を全社員に配布された、という。
そういえばこの本、
途中まで読んでいてまだ読み切っていなかった(汗)。
巻末の引用先を見るとほとんどすべて
過去の致知の記事なのだが、
ほとんど覚えが無く、
嬉しいやら悲しいやら新鮮である。
人物を知る五つの基準 森信三 哲学者
人を知る標準としては、第一には、
それがいかなる人を師匠としているか、
ということ であり、第二には、その人がいかなることをもって、
自分の一生の目標としているかということであり、
第三には、その人が今日までいかなる事をして来たかということ、
すなわちその人の今日までの経歴であります。
そして第四には、その人の愛読書がいかなるものかということであり、
そして最後がその人の友人いかんということであります。
大よそ以上五つの点を調べたならば、
その人がいかなる人間であり、
将来いかなる方向に向かって進むかということも、
大体の見当はつくと言えましょう。
しかしながら、翻って考えるに、今申した ようなもろもろの点は、
結局は一つの根本に帰するかと思うのです。
たとえば、自分の一生の目標を何と立てるかということも、
結局はその人が、師の人格に照らされて
初めて見出されるものであって、
人間は師をはなれては、
生涯の真の目標も立たないと言ってよいでしょう。
またいかなる書物を愛読するかということも、
結局は師の教えの光に照らされて、
おのずから見えて来ることでしょう。
またその人の過去の来歴というようなことも、
その人が自分の師を発見しない間は、
いろいろと彷徨して紆余曲折もありましょうが、
一たび心の師が定まった以上は、
迷いもおのずから少なくなり、
また自分一人では決し得ないような大問題については、
師の指図を仰いで身を処しますから、
結局大したつまずきもなくなるわけです。
かくして今友人関係において、真に尊敬するに足る友人とは、
結局は道の上の友ということでしょう。
したがって道の上の友ということになると、
結局は師を共にする場合が多いと言えましょう。
つまり同門の友というわけです。
森信三先生によれば、
師、一生の目標、今日までの経歴、
愛読書、その友人が人物を知る五つの基準、と。
これはしっかり心にとめておきたい。
逆説の日本史5 中世動乱編/源氏勝利の奇蹟の謎/井沢元彦 24313
★★★★★
源平合戦から承久の変まで。
鹿ケ谷の陰謀から壇ノ浦の戦いくらいまでは
源義経の話を何度も読んでいて得意だったが
それ以降もイメージできるようになったのは
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」のお陰だナ。
最後の方はうんざりするくらい暗殺の連続であったが。
本書はここが面白いと思った。
室町末期の社会の構造というのは、
この鎌倉初期の社会に比べても、
さらにバラバラなものだった。
これに対して、信長はこれを「統一」し、
より「効率的」なものに変えようとした。
簡単に言えば「大行革」である。
最初のうち庶民は喝采した。
当時の社会構造は現代と似通っており、
特定の圧力団体が相互に利権で結ばれていて、
庶民の生活を圧迫していたからだ。
しかし、信長が「日本人離れ」した西洋的論理で
「不自然(不合理)」を糾していけばいくほど、
人々は信長についていけなくなる。
挙句の果ては「本能寺」だ。
あれは決して偶発的に起こった事件ではない。
織田信長・井伊直弼・大久保利通、この三者の共通点は、
独裁的権力を確立して
国家を改革(その方向性には違いがあるが)をした
政治家ということと、もう一つ全員殺されている、ということだ。
これに「暗殺説」のある源頼朝、足利義満、
と並べると一目瞭然だが、
日本人はこういう政治家を畳の上では死なせない、のである。
殺されてはいないものの「憤死」ということなら、
後鳥羽上皇、後醍醐天皇がこのリストに加わる。
いずれにしても、「日本人離れ」した「不自然」な人達である。
日本以外ではこの「不自然な人達」を
「英雄」というのだろう。
日本人は本能的には「英雄」を嫌う民族なのだ。
逆説の日本史4 中世鳴動編/ケガレ思想と差別の謎/井沢元彦 24283
逆説の日本史3 古代言霊編/平安建都と万葉集の謎/井沢元彦 24264
学校では教えてくれない日本史の授業 謎の真相/井沢元彦 24244
逆説の日本史10 戦国覇王編/天下布武と信長の謎/井沢元彦 24088
知的戦闘力を高める 独学の技法/山口周 24312
★★★★★
3年ぶり3回目。
本書はこの先、独学によって学んだ知識を
どのようにストックしておくかという点についても説明していきますが、
このストックの際に、常に「学んだ知識」と
「抽象化によって得られた仮説」をセットにして
ストックすることを心がけるということです。
具体的には、次の質問について、
自分なりの答えを書いてみることをお勧めします。
1.得られた知識は何か?
2.その知識の何が面白いのか?
3.その知識を他の分野に当てはめるとしたら、
どのような示唆や洞察があるか?
これを何度も繰り返しているうちに、
個別具体的な情報に接した際に、
それを同時に抽 象化するという、
一種の「頭の使い方のクセ」が身についてきますので、
倦まずまず、 場数を踏むことを心がけてもらえればと思います。
まるでグロービスの講義の後の
「振り返り」みたい。
学んだことを定着させストックとしてアウトプットするためには
必要なプロセスなのだね。
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?/山口周 24274
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?/山口周 22217
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?/山口周 21098
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?/山口周 18255
ビジネスモデル全史/三谷宏治 24311
★★★★★
9年ぶり2回目。9年間も再読していないとは勿体ないことをした。
「コースの定理」と IT革命によって、企業組織は縮小する
1931~32年、アメリカを旅した若きイギリス人経済学者
ロナルド・コース( Ronald Coase、 1910 ~ 2013)は、
フォードやGMの巨大工場群を見て考えました。
「企業というものは、なぜ存在するのだろう?」
「なぜ個人と市場だけじゃだめなんだ」
世の中には市場というものがあり、
必要なものはほとんどなんでもそこから調達できます。
なのになぜ資本家は「企業」という括りをつくり、
そこになんでもかんでも詰め込もうとするのでしょう。
コースは自らのその素朴な問いに対して、
『企業の本質』( 1937)で簡潔な答え
(のちに「コースの定理」)を示しました。
・企業は、市場から調達するより社内で
やる方が安い(取引コストが低い)限り拡大する
確かに、フォードが巨大な垂直統合モデルである
リバー・ルージュ工場を建設したのは、
外部からそれらを十分に安く・大量に
調達することができなかったからでした。
91年、コースは『社会的費用の問題』( 1960)での功績も合わせ、
ノーベル経済学賞を受賞します。
しかしちょうどその頃から、逆の現象が顕著になってきました。
インターネットの登場により、さまざまなサービスの
取引コストが劇的に下がったことで、
企業組織が縮小(機能分離)を始めたのです。
特に定型的な業務や人件費率が高い業務は、
どんどん外部化されるようになりました。
IBMやアクセンチュアなどのグローバル企業による
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスが、
それに拍車をかけました。
IT関連は台湾・インドに、生産関連は中国・東南アジアに、
カスタマー・コンタクトセンターはインド・中国・アイルランドに、
といった国際分業も急速に進みました。
企業内に(本質的に)残り得るのは、
非定型で創造的な一部の業務だけになる。
それが「コースの定理」の帰結でもありました。
「ビル・ジョイの法則」企業組織はネットワーク化する
コースと同時代のノーベル経済学賞学者
フリードリヒ・ハイエク( Friedrich August von Hayek、 1899 ~ 1992)は、
別の視点で企業組織の弱点を述べていました。
『社会における知識の利用』( 1945)で彼は、
「知識は人々の間で偏在しており、
統制された組織ではその分散的な知識を
手に入れることができない」と主張しました。
それができるのは自由市場だけだというのが彼の持論でした。
それを45年後、サン・マイクロシステムズの共同創始者
ビル・ジョイ( William Nelson Joy、 1954 ~)がこう表現しました。
〈ジョイの3法則〉
1 頭のいい社員は仕事をしない」
2 もっとも頭のいい人間の大半は、企業のためには働かない
3 よって、イノベーションはよそ(企業の外部)で生まれる
つまり、「非定型で創造的な一部の業務」を担うべき優秀な人材ほど、
辞めてしまって企業の中には囲っておけない、というのです。
ここ、前回、ぼんやり読み飛ばしてしまったらしい。
うっすらイメージしていたことを100~80年も前に
明確に言語化されていたなんて。。
あとここ。グロービスのマーケティング・経営戦略基礎講師としては
悩ましいところ。
アマゾンのベゾスは尋ねられても「競合」の名前を決して挙げません。
それは彼の掲げる「顧客中心主義」に反するというのです。
「メディアに対して最大の競合他社の名前を挙げる。
これは競争相手中心であることの明らかな兆候です。
競合の一挙一動にじっと目をこらし、
それがうまくいけば、迅速に真似をする。
この戦略はある意味難しい。
だが、誰かの後ろについていくのは、
顧客ではなく競争相手が中心にいるということです
ベゾスが目指すものは、競合の打破でも真似でもなく、
顧客を起点とした新しいビジネスの創造であり、
新しいやり方の発明なのです。
ECはもちろん、 AWSも電子書籍&キンドル端末も、
配送無料サービスもそれだからこそ生まれたのです。
グーグルのペイジは「競合主義」をもっと痛烈に批判します。
「多くの会社の経営のやり方は、間違っている」
「毎日会社に来てやることといえば、
自分と似たようなことをやっている会社を負かそうとすることだけ。
そんな仕事のどこが面白い?」
「メディアは、われわれがスポーツのように
互いに競争していると書き立てたがる。
でもイノベーションがそんなところから生まれた例はほとんどない」
「だから僕の仕事でダイジなのは、みんなが改善じゃなく
飛躍( leap)に取り組むよう仕向けることだ」
「Gmailもそうだった。検索サービス企業に過ぎなかった僕たちには、
ウェブメールというだけで飛躍だったが、
結局、他社の 100倍の無料保存容量を
提供するサービスができあがった。
改善を目指す企業だったら、
こんなことは絶対起こらなかっただろう」
ビジネスモデル革新が「持続的競争優位」につながるのは、
その意味では「結果論」だということです。
私たちは本質的には、競合に勝つためでなく、
新しい市場を、そして未来を創造するために働いています。
そのイノベーションの源であり、
実現手段でもあるビジネスモデル革新に挑みましょう。
私たちの、そして未来を生きる子どもたちのために。
ジェフ・ベゾスもラリー・ペイジもまったくその通りだと思う。
ここまで徹底的に「顧客中心主義」を貫くことが出来れば。
正しく決める力/三谷 宏治 09179
正しく決める力/三谷 宏治 09152
伝わる書き方/三谷宏治 15122
戦略思考ワークブック【ビジネス篇】/三谷宏治 15097
いまは見えないものを見つけ出す 発想の視点力/三谷 宏治 10044
crmマーケティング戦略―顧客と共に/三谷 宏治 09071
突破するアイデア力 ~脱常識の発想トレーニング~ /三谷 宏治 09056
小さな会社☆社長のルール/竹田陽一 24310
★★★☆☆
3回目。ブログ書き始めて、社長になってからは2回目。
【新版】小さな会社★儲けのルール/竹田陽一 栢野克己 17050
人をひきよせる天才 田中角栄【合冊版】/木村周司 田中京 24309
★★★★★
田中角栄の日中国交正常化までの半生を漫画にしたもの。
マンガ化された田中角栄が私のイメージとはあまり重ならず、
なかなか没入しにくいナ、と思っていたが
最終章の日中国交正常化では
「百戦錬磨の毛沢東や周恩来が生きているうちでないと・・・」
くらいの話しか、他の田中角栄本では書かれていなかったと記憶する。
これほど周恩来と激しく交渉し、親台湾派から命を狙われるくらいの
まさに四面楚歌での戦いであったのかと改めて感銘を受ける。
かの国は日本に対してはいろいろ厳しいことを言い続ける一方
「井戸を掘った人」田中角栄への感謝を未だに忘れないのは
この命がけの交渉によるものだったのだ、と。
小さな人生論2/藤尾秀昭 24308
★★★★★
十四回目。
やはり安岡正篤先生の言葉が響くなぁ。
「どんな一事、一物からでも、
それを究尽すれば、必ず真理に近づいていき、
ついには宇宙、天、神という問題にぶつかるものだ」
―安岡正篤
一休禅師の道歌
分け登る麓の道は多けれど
同じ高嶺の月を見るかな
を思い出す。
宇宙、天、神という問題に激突し、
木っ端微塵になっているなぁ(笑)。
安岡先生のこの言葉のあとには
何が続くのであろうか。
週刊ダイヤモンド 10/26号 物流大戦 24307
★★★★☆
今回の特集は物流。
物流に携わるベンチャーの経営顧問をしており、
興味もあるし勉強もしなければならない分野。
物流分野もM&Aで大再編が起こっているとのこと。
よくわからないのがM&Aの理由、メリット。
2024年問題などになっている「ヒト」や人件費コストが大きく、
M&Aのメリットをどうやって享受するのだろうか??
本号を読んでもよく分からなくて、
KKRなどは買収企業の所有する不動産に目をつけた、
とのこと。。ますますよく分からなくなってきた。
今回、特に「おお」と唸ったのは
佐藤優さんの「次世代リーダーの教養」
最終的に進次郎さんに議員票が集まらなかった原因は、
”野田佳彦 ファクター”でしょう。
自民党総裁選の4日前に行われた立憲民主党の代表選挙で、
野田元総理が勝ちました。
泉健太さんの再選か枝野幸男さん勝利に終わっていたら、
自民党の新総裁は進次郎さんになっていたはずです。
百戦錬磨の野田さんと対峙するとなると、
経験の浅い進次郎さんでは議論で太刀打ちできないと危ぶまれました。
枝野さんが相手でも勝てないかもしれませんが、
枝野さんには日本共産党の色が付き過ぎていますから、
選挙になれば怖くありません。
それに対して野田さんは、保守です。
予算委員会や党首討論で進次郎総理が立ち往生すれば、
次の次の総選挙で与野党の議席が逆転し、
政権交代に至る可能性がある。
そう予測すると、野田さんと互角に戦える石破さんに
泣く泣く投票せざるを得なくなった。
つまり自民党の個々の議員は、
自らの生き残りのために石破さんを選んだわけです。
なるほど。。石破茂さんが自民党総裁選でなぜ勝てたのか、
一番納得のいく説明だったかと。
予算委員会など国会で戦う前に
解散総選挙が行われて大勢の自民党の議員が討ち死したのは
やはり想定外だったのだろうね。。
イノベーションの競争戦略/内田 和成 24306
★★★★★
「イノベーション」という言葉もビッグワードで
この言葉を言っただけで満足してしまい、
思考停止になることの多い危険なもの。
その「イノベーション」を内田和成先生が
実に分かりやすく紐解いて下さる。
イノベーションとは、これまでにない価値の創造により、
顧客の行動が変わること。
「顧客の価値観・態度が変わって、
結果として生活やビジネス上の行動が変わったか?」という
問いに対する答えが「YES」のものがイノベーションなのだ。
顧客がその製品やサービスを利用し、
顧客の行動が二度と元には戻らない不可逆な状態となってはじめて、
社会を変化させたということが言える。
逆にそれができていないのであれば、
世の中には何も変化を起こせていない。
それはイノベーションでも何でもない。
言い換えると、顧客の行動変容を先に起こしたものが、
イノベーションの勝者になるということである。
iPhoneの例に見るように、
その際に自社が独自に技術革新を
起こしているかどうかは関係ない。
おお、実に分かりやすい。
「画期的」であるだけで「イノベーション」という
言葉を安易に使ってしまいがちだが
大いなるヒントを頂戴出来たと思う。