年間365冊×今年22年目 武道場主 兼 投資会社・コンサル会社   オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

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文藝春秋 2026年6月号 26133

 

★★★★★

恐らく大学生以来、の文藝春秋。

 

 東京極秘対談 ティール×トッド 世界は終末を迎えているのか

 池上彰×佐藤優 “暴れ獅子”トランプと“女豹”高市の生きるか死ぬか

 

に惹かれて買った。あまりのボリュームに積読が長くなり、

もう次号が発売してしまったようだが(笑)。

 

お目当ての二つの対談、ともに興味深い。

特にエマニュエル・トッドとピーター・ティールは話がかみ合うのか?

という怖いもの見たさもあったが、

そういえばピーター・ティールはスタンフォードの学位は哲学であったね。

ティールが言いたいこと言ってトッドが受け止めている感じ。

 

他にも

 

 今をときめく経営者の「二度とあんな思いをしたくない」
 わが人生最大の失敗〈経営者篇〉

 

 ファイターズの選手たちに何を仕掛けたか
 ボス新庄監督の魔法
 鈴木忠平

 

 成田悠輔の聞かれちゃいけない話⑬
 Ado 私の不登校体験
 Ado × 成田悠輔

 

 二刀流、藤井名人に挑む
 将棋連盟の若き常務理事が最高峰の舞台へ辿り着いた
 糸谷哲郎(日本将棋連盟常務理事) 

 

 有働由美子のマイフェアパーソン88/

 ゲスト・杉村太蔵(元衆議院議員・投資家)

 

など面白い記事が満載。

致知はかなり「人間学」に力を入れている一方、

文藝春秋はもう少し肩の力が抜けて

恐らく致知には一生登場しない雑多な人が

好き勝手言っている感じでそれもまた良かった。

 

週刊ダイヤモンド 5/16日号 予算3000万円台からのマンション購入術 26132

 

★★★★★

今回の週刊ダイヤモンドのメインテーマは

 

 予算3,000万円代からのマンション購入術

 

というもの。

東京23区の新築マンションの平均価格が

1億円を超えたというニュースもある中での記事。

「不動産には理由が無く『割高』な案件はゴロゴロしているが、

 理由が無く『割安」な案件は無い」が

長年不動産業界で生きてきた私の信条であり、

キケンなタイトルの特集だなぁ、と心配になる。

 

 高経年マンションの「表層リフォーム物件」にご用心

 

など良心的な記事もあるが、

「欲しい欲しい!」となってしまった方々のブレーキになるかどうか・・・

 

個人的には第二特集である

 

 志賀見聞録

 自動車産業の半世紀とミライ

 

が面白い。


 過去編  ゴーン経営の功罪

 1999年、倒産寸前だった日産自動車に

 「コストキラー」として送り込まれたカルロス・ゴーン氏。

 彼はそれまでの日本的経営の聖域 にメスを入れ、

 劇的なV字回復を実現させた。

 しかし、かつて「経営の師」と仰いだ側近の志賀俊之氏は、

 最前線で分かち合った再建の歓喜とともに、

 変節していくゴーン氏の姿と、ゆがんでいく経営の歯車を

 間近で目撃することになる。

 四半世紀を経て日産が 再び経営危機に直面している今、

 「ゴーン経営」 が日本の自動車産業に残した真の功罪を浮き彫りにする。

 

ここは熟読する。

 

ルネッサンス ― 再生への挑戦/カルロス・ゴーン 19153

ルネッサンス ― 再生への挑戦/カルロス・ゴーン 14083

 

で抱いたカルロス・ゴーン氏と

その後の事件の彼とのギャップが埋めきれなかったが

最側近であった志賀俊之さんの「変節」で少しだけ肚落ちしたかも。

「名経営者」とどれだけ煽てられても、

調子にのってはダメなんだ。

 

 

経済で読み解く世界史/宇山卓栄 26131

 

★★★★★

世界史を経済・財政面から読みとく、というもの。

とても面白いのだが、古代からはじまり中世、近代、現代と

どうしても長くならざるを得ず、中高の授業のように

ヘッドヘビーで力尽きる(苦笑)。

現在に参考にすべきなのは近現代なのだろうが。。

 

 ユスティニアヌス帝の時代の末期、 

 550年頃から、ヨーロッパの温暖化がはじまります。

 この温暖化はイギリスでも、ブドウが収穫されワインが

 製造できたというほどの急激なものでした。

 

1500年前も温暖化が進んでいた、とのこと。

現在の温暖化は長期変動によるものなのか?

CO2など人間由来のものなのか?

その合わせ技なのか?

という問いをここで思い出す。

 

 当時、ヨーロッパには紙幣はなかったため、

 マルコ・ポーロは交鈔を見て驚きました。

 『東方見聞録』にも、元の紙幣について、以下のように記されています。

 「ハンは一切の支払いを紙幣で済ませ、治下の全領域に、

  これを通行せしめる。流通を拒めば死刑になるので、

  誰一人として、授受を拒む者はいない。

  実際のところ、どの地方でもどんな人でも、

  いやしくも、ハンの臣民たる者なら誰でも、

  快く紙幣での支払いを受け取る。

  というのも、彼らはどこへ行こうと、紙幣で万事の支払いができる」 

 

 元王朝に来訪したモロッコの大旅行家イブン・バトゥータも

 旅行記『三大陸周遊記』で、交鈔について記しています。 

 

 しかし、元王朝も最終的には、宋王朝と同じく、

 禁じ手の紙幣増刷という誘惑に勝てず、

 交鈔の濫発によってインフレを引き起こし、経済を混乱に陥れます。

 これは次の王朝の明王朝も同じです。

 明は宝鈔という紙幣を発行し、当初は発行限度額が守られ、

 規律が保たれていましたが、次第に禁じ手の

 紙幣増刷に依存するようになります。 

 

 このような経緯を反省し、 17世紀に成立する清王朝は紙幣を発行せず、

 実物貨幣の銀貨を流通させました。 

 

 北宋、金王朝、南宋、元王朝、明王朝などの中世の中国王朝は全て、

 紙幣増刷により、財政を補塡し、市場の信用を失い、衰退、

 もしくは滅亡しています。

 前王朝の負債を一掃するべく、新王朝が成立するも、

 やはり、紙幣増刷に麻薬のように依存し、信用を失い、

 次の王朝へ移行していくというパターンが繰り返されました。

 

歴史は繰り返す、というがこの頃の紙幣増刷という麻薬と

現在の世界とは条件など何が同じで何が違うのだろう?

このあとリフレ経済の元祖?も登場しその功罪が書かれていたが、

ブログへの転記はまた次回に譲る。
 

小さな人生論/藤尾秀昭 26130

 

★★★★★

2年ぶり20回目。

何度読み返しても、やはりここが好き。

 

一隅を照らす

 「古人言く、径寸十枚、これ国宝に非ず。
  一隅を照す、これ則ち国宝なり、と」

 伝教大師最澄『天台法華宗年分学生式』の
 冒頭に出てくる言葉である。
 これは最澄の師、唐の湛然の著
 『止観輔行伝弘決』にある次の話を踏まえている。

 むかし、魏王が言った。
 「私の国には直径一寸の玉が十枚あって、
  車の前後を照らす。これが国の宝だ」。

 すると、斉王が答えた。
 「私の国にはそんな玉はない。
  だが、それぞれの一隅をしっかり守っている人材がいる。
  それぞれが自分の守る一隅を照らせば、
  車の前後どころか、千里を照らす。これこそ国の宝だ」と。

 この話にこもる真実に深く感応したのが、
 安岡正篤師である。
 爾来、安岡師は「一燈照隅」を己の行とし、
 この一事を呼びかけ続けた。

 「賢は賢なりに、愚は愚なりに、
  一つことを何十年と継続していけば、
  必ずものになるものだ。
  別に偉い人になる必要はないではないか。
  社会のどこにあっても、
  その立場立場においてなくてはならぬ人になる。
  その仕事を通じて世のため人のために貢献する。
  そういう生き方を考えなければならない」

 その立場立場においてなくてはならぬ人になる、
 一隅を照らすとはそのことだ、という安岡師の言葉には、
 私たちの心を奮起させるものがある。

 国も社会も会社も自分の外側にあるもの、
 向こう側にあるもの、と人はともすれば考えがちである。
 だが、そうではない。
 そこに所属する一人ひとりの意識が国の品格を決め、
 社会の雰囲氣を決め、社風を決定する。
 一人ひとりが国であり社会であり会社なのである。

 世界が激しく揺れ動いているいまこそ、
 一人ひとりに一隅を照らす生き方が
 求められているのではないだろうか。

 

志研修のラストで、私の二つの座右の銘をご紹介している。

一つはやはり、一燈照隅 萬燈照国、だ。

 

小さな人生論/藤尾秀昭 24304

小さな人生論/藤尾秀昭 24069

小さな人生論/藤尾秀昭 21360

小さな人生論/藤尾秀昭 21100

小さな人生論/藤尾秀昭 20179

小さな人生論 (小さな人生論シリーズ)/藤尾秀昭 19254

人文知は武器になる/山口周 深井龍之介 26129

 

★★★★★

山口周さんの新刊。

コンテキスト・リーダーシップ 「最高の上司」と「最悪の上司」は文脈で決まる/山口周 26117

と一緒に購入済であった。こちらは深井龍之介さんとの共著。

 

 山口  ところが、いままさに技術革新が起きています。

  A Iの費用が安くなり、与えられた問題を解決するコストが下がると、

 その能力は過剰供給されるので、

 過去の歴史のパターンから考えると、価値が下がるはずなんです。

 

ここまでは山口周さんが他でも繰り返してきたところ。

故堺屋太一先生が説いていた「優しい情知」だ。

 

 過去の歴史から見て、過剰供給されると何が起こるかというと、

 ボトルネックが隣の工程に移動します。第一次産業革命のときに、

 イギリスで織機と紡績機に蒸気機関を組み合わせて、

 糸と布の生産量が飛躍的に上がりました。

 でも布製品の製造工程全体を考えると、

 一つの工程だけスループット(処理能力)が上がっても、

 その前後の工程が目詰まりしたままでは、

 全体のアウトプット(生産量)は増えないんですよね。

 だからその前工程や後工程にボトルネックが移動するということが、

 たびたび起きてきた。

 そのボトルネックを解消しようとするところに、

 イノベーションやビジネスチャンスが生まれてきたんですね。

 

グロービス経営大学院で学んだ

「オペレーション戦略」や

を思い出すところ。

 

 そう考えると、正解を出す能力が上がったいま、

 ボトルネックとなっているのは、次の二つの能力です。

 「おもしろい問いを立てる」能力「出した解を実行する」能力

 しかし、みんな意識せずに、

 相変わらず正解を出せる人を求めています。

 

これも最近の山口周さんがよく仰っているところ。

これまでは「問いを立てる」は「おもしろい」だったかな?

 

本書で「おもしろく」感じたのは深井龍之介さんもさることながら

山口周さんの電通新人時代のダメっぷり。

私もかなりひどかったと思うが、完敗(笑)。

 

コンテキスト・リーダーシップ 「最高の上司」と「最悪の上司」は文脈で決まる/山口周 26117

 

ビジョンとともに働くということ/ 25336

ビジョンとともに働くということ/山口周 中川淳 24149

 

「仕事ができる」とはどういうことか?/楠木健 山口周 25315

 

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?/山口周 25283

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?/山口周 24274

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?/山口周 22217

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?/山口周 21098

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?/山口周 18255

 

アート思考/山口周 25159

 

ビジネスの未来――エコノミーにヒューマニティを取り戻す/山口周 25116

ビジネスの未来――エコノミーにヒューマニティを取り戻す/山口周 24365

ビジネスの未来――エコノミーにヒューマニティを取り戻す/山口周 23215

 

人生の経営戦略――自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20/山口周 25050

 

自由になるための技術 リベラルアーツ/山口周 24341

自由になるための技術 リベラルアーツ/山口周 24281

 

知的戦闘力を高める 独学の技法/山口周 24312

知的戦闘力を高める 独学の技法/山口周 21101

知的戦闘力を高める 独学の技法/山口周 19009

 

劣化するオッサン社会の処方箋/山口 周 24291

 

ニュータイプの時代/山口周 24258

ニュータイプの時代/山口周 21081

 

世界で最もイノベーティブな組織の作り方/山口周 24169

 

外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術/山口周 24139

外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術/山口周 22353

 

思考のコンパス ノーマルなき世界を生きるヒント/山口周 24119

 

武器になる哲学/山口周 24116

武器になる哲学/山口周 24027

武器になる哲学/山口周 21093

 

世界観をつくる 「感性×知性」の仕事術 水野学 山口周 23279

 

仕事選びのアートとサイエンス/山口周 23243

 

人生を守るための最後の時間術/山口周 23210

 

外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント/山口周 23199

 

仮想空間シフト/尾原和啓 山口周 22280

 

外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~/山口周 21250

視点という教養(リベラルアーツ) / 深井龍之介 野村高文 26128

 

★★★★☆

副題は「世界の見方が変わる7つの対話」で、

 

 第2章 物理学

 物理学での「直感」を手に入れて、判断力を手に入れろ(北川拓)

 

 第3章 文化人類学

 感染症も経済も、世の中はすべて文化人類学の研究対象になる(飯嶋秀治)
 

 第4章 仏教学

 実は極めて論理的な、仏教の世界へようこそ(松波龍源)
 

 第5章 歴史学

 歴史を学ぶことで「ツッコミ力」を磨け(本郷和人)
 

 第6章 宗教学

 キリスト教が、世界を変えた理由(橋爪大三郎)
 

 第7章 教育学

 現代に再びあらわれた「松下村塾」の実践(鈴木寛)


 第8章 脳科学

 感情の仕組みを脳から読み解く(乾敏郎)

 

と実に幅広く、逆に言うと薄く「教養」をなぞった感じ。

あとがきにも近いことが書いてあったが、

一見するとバラバラの分野に思えるが、

意外と同じようなことを言っている感もある。

どの道を辿ってもいずれ同じ高嶺の月を見るのだろうか。

 

多くの専門家が登場するが、存じ上げていたのは

本郷和人さんと橋爪大三郎さんの二人だけ。

著者の深井龍之介さん、野村高文さんに加えて

北川拓さん、飯嶋秀治さん、松波龍源さん、

鈴木寛さん、乾敏郎さんは存じ上げず。

これだけでも自分の知っていることはホンのごく僅かで

世の中には知らないことだらけだ。

 

 

ひとりの商人 岡藤正広 私の履歴書 26127

 

★★★★★

興味を惹く方だけであるが

日本経済新聞の「私の履歴書」を愛読して40年近く。

その中でもとりわけ強い関心と共に読んだ、

伊藤忠商事岡藤正弘会長の私の履歴書。

それが倍近く加筆修正されている

この「ひとりの商人」を改めて読む。

 

私が丸紅に入社したころは、

古くは同根である伊藤忠商事と丸紅はほぼ同格。

売上・利益・株主価値ともに「団栗の背比べ」であった。

それがいつの間に背中が見えなくなり、

三菱商事、三井物産、住友商事ら財閥系商社と肩を並べ、

今や追い抜こうとしている。

それを成し遂げた立役者の一人は

間違いなくこの岡藤正弘会長なのだろう。

 

改めて元商社マンとして面白いなぁ、と思うのが

岡藤会長が58歳まで大阪の繊維一筋でで働いていた、

ということ。

どの総合商社もあまりに広範囲、全世界を相手にする

様々なビジネスを展開しており、

大阪しか知らない、繊維しか知らない岡藤会長を

社長に押し上げた伊藤忠商事の懐の深さを思う。

丸紅や他の総合商社では。。。ありえない。

 

あと嬉しかったのが、岡藤会長が

「社長になった時にやること」リストを作った時に

「MBA中止」とある。

その時に、グロービス経営大学院に来てくれていた

伊藤忠商事の社員を思い出した。

会長が「中止」としている中で、

お忍び?でよく来てくれた。ありがとう。

ポケット修養訓/藤尾秀昭 26126

 

★★★★★

6年ぶり3回目。

素晴らしい「修養訓」で付箋だらけ、なのだが

この森村市左衛門の興した一連の会社の企業研修に

つい先日まで携わらせて頂いたので

ついついえこひいきする。

 
 「損得」より「尊徳」に生きる
 天保十(1839)年に生まれ、一代で森村グループを創業した
 森村市左衛門は、明治四十年、六十八歳の時に
 ある雑誌に要旨次のような談話を発表している。

 「人は正直に全心全力を尽くして、一生懸命に働いて、
  天に貸してさえおけば、天は正直で決して勘定遠いはありません。
  人ばかりを当てにして、人から札を言われようとか、
  褒められようとか、そんなケチな考えで仕事をしているようでは、
  決して大きなものにはなりません。

 労働は神聖なもので、決して無駄になったり骨折り損になどならない。
 正直な労働は枯れもせず腐りもせず、ちゃんと天が預かってくれる。
 どしどし働いて、できるだけ多く天に預けておく者ほど大きな収穫が得られる。
 私は初めからこういう考えで、ただ何がなしに天に貸すのだ、
 天に預けるのだと思い、今日まで働いてきたが、天はいかにも正直。
 三十年貸し続けたのが、今日現にどんどん返ってくるようになりました」

 現代は「損得」を基準に生きている人が多いが、
 昔の人は「尊徳」を基準に生きていたことを、この先人の言葉はしている。

 

今年のゴールデンウイークもほぼ普段通りに働き、

特にこれからの講義の準備に勤しんでいたが、

「天に預ける」ような氣持ちがどこかにあったかも。

確かに「天は正直」で、仕事が最高の道楽化した私にも

既に莫大な利子が土砂降りの様に返り続けている(笑)。

そう言えば期待しなくなってから

むしろ大きく返ってくるようになったかも。

ありがたいことだ。

 

ポケット修養訓/藤尾秀昭 20273

 

活学新書 ポケット修養訓/藤尾秀昭 18194

 

 

 

コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法/名和高司 26125

 

★★★★★

パーパス経営、エシックス経営で面白さに目覚めた

名和高司先生の本。今回は少しベーシックな感じの本を選んでみた。

これがまた面白く、また講義やコンサルティングにすぐ使えそう。

 

 コンサルは、四つの問いを立てて、問題を解決していく。

 

 まず、 WHAT? 

 何が問題なのか?  という問いだ。

 

 次に、 WHY? 

 なぜ、それが問題なのか?  という問い。

 

 ここで、いきなり H OW? 

 いかに問題を取り除くか? 

 にいくのではなく、 

 W H Y   NO T   YET? 

 つまり、なぜまだそれができていないのか?  を考える。

 

 そのうえで、 HOW? 

 それができるようになるためには、どうすればいいか?  を問う。

 

おお。このタイミングでのWhy not yet?は

無意識に実務で結構使っている。

今「社内が縦割りで横連携をしたい」という企業の

長期研修の講師をさせて頂いているが、

「縦割り組織だったことには必然性があったから、では?

 その原因・真因を踏まえずに考えずに組織横断的にする、

 は決してうまくいきませんよ」

と申し上げたばかり。

 

 イノベーションは、ダイナミックな戦略を必要とする。

 イノベーションのチャンピオンともいえるスティーブ・ジョブズは、

 「 Get out of box!」と唱え続けていた。

 私が大好きなジョブズの言葉を、紹介しよう。

 

 The only way to come up with something new

 —something world-changing—is 

 to think outside of the constraints everyone else has. 

 You have to think outside of the artificial limits 

 everyone else has already set.

 世の中を変えてしまうほどの新しいものを生み出すためには、

 みんなが壁だと思い込んでいるものを取り払ってしまうことだ。

 なぜなら、その壁はみんなの思い込みにすぎないからだ

 

なるほど。これはいい言葉だ。

 

マッキンゼーとボスコンの役割の違いを象徴するフレーズがある。

「五年に一回来る非連続のときはマッキンゼー。

 それを組織の力に落とし込むときはボスコン」

 これは、ある企業のトップが、コンサルの使い方を表現したものだ。

 もっとわかりやすく言うなら、「怖いもの見たさならマッキンゼー。

 氣を許して付き合えるのがボスコン」とも。

 ビジネスモデルとしてマッキンゼーは

 割に合っていないことは言わずともわかるだろう。

 五年に一回、三カ月しか使われないで、

 その間の四年間はずっとボスコン。

 マッキンゼーはあまりに損な役回りだ。

 しかし、このことは、それだけ、マッキンゼーが、

 第二部でお話しした MTP( Massive Transformative Purpose)を

 シェイプアップする役割を担っていたことを示している。

 特に大前さんの頃は、

 「あなたはこれでいいの? もっと、こういうことができるはず」と

 顧客を大きく揺さぶっていた。

 遠く未来を見る人にとっては、あるいは、近くしか見えない人にとっては、

 極めて重要な目線を与えてくれる、大切な存在なのだ。

 

マッキンゼーとボストンコンサルティンググループを

共によく深く知る名和高司先生ならではの、この言葉。

裸の王様になりがちな社長に絶対に必要なのは

(かつての?)マッキンゼーの方だが、

自分の任期くらいは神輿に担がれていたいと思う

サラリーマン社長には劇薬過ぎるね。

 

エシックス経営/名和高司 26067

 

パーパス経営―30年先の視点から現在を捉える/名和高司 26030

 

パーパス経営―30年先の視点から現在を捉える/名和高司 25174

 

パーパス経営入門 ミドルが会社を変えるための実践ノウハウ/名和高司 25189

パーパス経営入門 ミドルが会社を変えるための実践ノウハウ/名和高司 25176

パーパス経営入門 ミドルが会社を変えるための実践ノウハウ/名和高司 25168

週刊ダイヤモンド 5/2・9 三菱商事「最強伝説」の終焉 26124

 

★★★★☆

週刊ダイヤモンドさんのまたまた「忖度なし」なタイトル、特集。

だいぶ前に辞めているけど元丸紅社員としては

財閥系商社、特に三菱商事さんは

「絶対王者」「別格」としての記憶が強いが、

伊藤忠商事さんがヒタヒタと迫っている。

 

海上風力を一斉落札した当たりから

「凄いけど、本当に大丈夫?どんなマジックがあるの?」

とモヤモヤしていたが、まさかの撤退にはとても驚いた。

あの誇り高き三菱商事さんがそこまでするか?と。

 

一方、米シェールガスのエーソンへの

1.2兆円買収にも驚かされた。

おいおい、資源や化石燃料依存へ逆戻りか?と。

 

第2特集のホンダさんの記事も複雑な思いで読む。

EV完全シフトは結局のところ快挙ではなく暴挙だった。

「シナリオプランニング」を経営層の皆様が

少しでも学んでいたらこのようなことにはならなかったのでは。

 

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