年間365冊×今年22年目 武道場主 兼 投資会社・コンサル会社   オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

★受講生募集中★
クラス運営方針、講師紹介、申込は下記リンク

からどうぞ


●グロービス経営大学院(MBA)経営戦略クラス講師
 ・26年10月期オンライン(隔週土曜日)14~17時【満員御礼開講中】
 ・26年10月期東京校(隔週火曜日)19~22時【満員御礼開講中】
 ・27年1月期オンライン(隔週土曜日)14~17時【満員御礼】
●グロービス経営大学院(MBA)
  マーケティング・経営戦略基礎クラス講師

 ・26年10月期名古屋校クラス(隔週土)10~13時【開講中】
●グロービスマネジメントスクール(GMS)
  マーケティング・経営戦略基礎クラス講師

 ・26年10月期東京校クラス(隔週金)14~17時
  【満員御礼開講中】

最近は企業研修が約8割。そちらでもお目に掛かりましょう。



★荒谷流武道松戸支部道場門人募集★

体術(合氣道)・剣術(鹿島の剣)・他武器などを教えます。
武道経験者~初心者不問。毎週平日夜&土曜日午後。詳しくは こちら をどうぞ。


1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

マンガでわかる トヨタ流の生産方式とマネジメント/高木徹 26298

 

★★★★★

オペレーション戦略の参考書として。

JIT、自働化、平準化、生産管理、かんばん、カイゼン、アンドンなど

トヨタ生産方式には独自の専門用語が多いが

本書でかなりイメージが湧き、解像度がグッと上がった。

とくに「アンドン」はだいぶ従前に想像していたものと違ったな。。

 

あと本書が良いのは工場のライン、生産現場での

トヨタ生産方式の活用ではなく、

新製品開発やマーケティング、

販売の現場での応用例であること。

 

これは何度も読み返そう。

 

 

トヨタの元工場責任者が教える 入門 トヨタ生産方式/石井正光 26297

 

★★★★★

オペレーション戦略の予習として。

2005年発行とのことで20年前であることに一瞬躊躇いを覚えたが

トヨタ生産方式の基本は変わらないだろう、と思って。

 

トヨタ生産方式の緻密な体系に改めて感動する。

本書が特に面白いナ、と思うところは

 

 小さな会社に導入するために、私がやってきたこと

 

 トヨタ方式を「海外に」導入する

 

のところ。

この膨大な体系に対してどこから手を付けるべきかを教えてくれる。

致知 2026年11月号 夢なき者に成功なし 26296

致知 2026年11月号 夢なき者に成功なし 対談

致知 2026年11月号 夢なき者に成功なし

★★★★★

「夢なき者に成功なし」

ああ、吉田松陰先生の名言からの引用だな、

と思い読み始める。

 

今回も凄い方々が山のように登場。

日本の底力を感じるなぁ。

 

    前人未到の地平を拓く ~不可能を可能にする生き方~
    金出武雄(カーネギーメロン大学創始者記念全学教授)
    浅川智恵子(日本科学未来館館長)

 

金出武雄先生はかなり前にご著書や

羽生善治さんとの対談本を読んだことがあった。

対談者の浅川智恵子さんの半生にも驚く。

この障碍者である浅川さんの講演でのエピソード、

 

 金出 僕の隣で聞いていた有名企業のCEOが

 言ったことをまざまざと思い出します。

 「いやあ、どっちが障碍者なんでしょうかね」

 浅川さんを見ていると、我々の方が制約に囚われているのではないか、

 と思わされる。さすが言い得て妙だなと思いました。

 

たしかに。


    志あるところに必ず道はできる
    上甲 晃(志ネットワーク「青年塾」代表)
    橋本志津(Ark館ヶ森会長)

 

にも驚き、


    かくして途上国に希望の光を灯してきた
    吉岡秀人(特定非営利活動法人ジャパンハート創設者/小児外科医)
    山口絵理子(マザーハウス社長兼チーフデザイナー)

 

は感動し、ミャンマー在住の親友に共有。

    一念を抱き続ければ夢は実現する
    荒木水都弘(「あら輝」店主)
    木村泉美(「大工町鮨人」店主)

 

ではこの二つの鮨屋に行きたい!と喉を鳴らし


    ダイヤモンド半導体が人類の未来を創る
    嘉数 誠(佐賀大学特任教授)

 

で、日本、いや世の中にこんな途方もない技術があったのか!

とまたまた驚いた。

でも一番驚いた、というかショックだったのは

    いまこそ吉田松陰の志に学ぶ
    川口雅昭(桃李塾塾長)

 

のここ。


 「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、

  計画なき者に実行 なし、実行なき者に成功なし。

  故 に夢なき者に成功なし」
 これは吉田松陰の言葉として知 られているようですが、

 明らかに 松陰の言葉ではなく、

 後の時代の 人がつくった偽作です。

 

ええええっ!偽作とは。。

志研修で何回も引用・紹介してきてしまった。。

確かに松陰先生が「夢」とか「計画」って使うかな?

何だか現代語ぽくないか?

という一抹の疑問と不安はあったのだが。。

 

[4巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン4 Win-Winでいこう 26295

 

★★★★★

グロービス経営大学院やマネジメントスクール、企業研修において

人系の推薦図書を求められたら

真っ先に挙げるのがこの「7つの習慣」の「プライベートコーチ」

本はかなり分厚く氣合いが必要だが

Audibleのプライベートコーチは適当な長さなので

繰り返し繰り返し聴けるのがとても良い。

 

競争してはいけない、Win-Winの道はないかを

もっと考えるべきと説く。

昨日もグロービスマネジメントスクールで

マイケル・ポーター先生の「競争戦略」を説明してたけど、

「競争」などしなくてもこの世の中充分楽しく豊かに生きていける。

 

 

[4巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン4 Win-Winでいこう 26170

[4巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン4 Win-Winでいこう 25353

[4巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン4 Win-Winでいこう 25248

[4巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン4 Win-Winでいこう 25135

[4巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン4 Win-Winでいこう 24228

[4巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン4 Win-Winでいこう 23345

 

[3巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン3重要なことを実行しよう 26162

[3巻] 7つの習慣 プライベートコーチ レッスン3 重要なことを実行しよう 25337

[3巻] 7つの習慣 プライベートコーチ レッスン3 重要なことを実行しよう 25246

[3巻] 7つの習慣 プライベートコーチ レッスン3 重要なことを実行しよう 25130

[3巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン3重要なことを実行しよう 24215

[3巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン3重要なことを実行しよう 23341

 

[2巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン2 ビジョンを描こう 26265

[2巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン2 ビジョンを描こう 26155

[2巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン2ビジョンを描こう 25298

[2巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン2ビジョンを描こう 25242

[2巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン2ビジョンを描こう 25090

[2巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン2ビジョンを描こう 24168

[2巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン2ビジョンを描こう 23331

 

[1巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン1主体的にいこう 26250

7つの習慣プライベートコーチ レッスン1 主体的にいこう 25333

1巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン1主体的にいこう 25294

[1巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン1主体的にいこう 25236

[1巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン1主体的にいこう 25084

[1巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン1主体的にいこう 24155

[1巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン1主体的にいこう 23319

 

[7巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン7 自分を磨こう 26218

[7巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン7 自分を磨こう 26093

[7巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン7 自分を磨こう 25277

[7巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン7 自分を磨こう 25213

[7巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン7 自分を磨こう 25012

[7巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン7 自分を磨こう 24144

 

[6巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン6 シナジーを発揮しよう 26207

[6巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン6 シナジーを発揮しよう 26089

[6巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン6 シナジーを発揮しよう 25262

[6巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン6 シナジーを発揮しよう 25194

[6巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン6 シナジーを発揮しよう 25037

[6巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン6 シナジーを発揮しよう 24075

 

[5巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン5 相手を理解しよう 26189

[5巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン5 相手を理解しよう 25358

[5巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン5 相手を理解しよう 25257

[5巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン5 相手を理解しよう 25187

[5巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン5 相手を理解しよう 25014

[5巻] 7つの習慣プライベートコーチ レッスン5 相手を理解しよう 24021

 

 

7つの習慣-成功には原則があった!/スティーブン・R・コヴィー 20098

7つの習慣-成功には原則があった!/スティーブン・R・コヴィー 15205

7つの習慣―成功には原則があった!/スティーブン・R・コヴィー 13324
7つの習慣―成功には原則があった!/スティーブン・コビィー 13004
7つの習慣―成功には原則があった!/スティーブン・R. コヴィー 11289
7つの習慣―成功には原則があった!/スティーブン・R. コヴィー 11047

ザ・ゴール コミック版/エリヤフ・ゴールドラット ジェフ・コックス 26294

 

★★★★★

オペレーション戦略の参考図書として。

先輩講師が本書を激押しされていたので、

「原典」の前に読んでみる。

 

確かに良く整理されていてとても読みやすく、

大事なポイントが理解しやすい。

 

 新しい指標は3つ

 「スループット」販売を通じてお金を作り出す割合

 「在庫」販売しようとするものを購入するために投資した

 すべてのお金

 「業務費用」在庫をスループットに変えるために費やすお金

 

おお、そうだった、そうだった。

 

 ボトルネックがある場合、工場の能力はボトルネックに等しい。

 スループットはボトルネックが決定しているんだ。

 ボトルネックの1時間あたりの生産能力イコール

 工場の生産能力なんだ。

 工場全体の総費用をボトルネックの総運転時間で

 割った金額が本当のコストになるのだよ。

 

そうそう。

 

 「リソースを使用する」ことと「リソースを活用する」ことは違う。

 「リソースを活用する」とは目標を達成するために

 リソースを使うことなんだ。

 

なるほど。ここの使い分けは味わい深い。。

 

 ステップ1 制約を見つける

 ステップ2 制約をどう徹底活用するか決める

 ステップ3 他のすべてをステップ2の決定に従わせる

 ステップ4 制約の能力を高める

 ステップ5 ここまでのステップで制約が解消したらステップ1に戻る。

 この5つの集中ステップを繰り返すことでスループットを

 向上させ続けることができるんだ!

 

そうだった、そうだった。

 

 「学ぶことの最大の障害は答えを教えることではないか?

  それは、自分で答えを見つける機会を永久に奪ってしまうからである。

  自分で論理的に考えて、答えを見つけ出すのが、人が学ぶための

  唯一の方法だと私は信じている」

 

・・・全く完全に同意。

でも受講生から質問されると、ついつい「答えらしきこと」を

答えてしまうんだよなぁ。。

瞬間的な満足度はあがるし。。

 

 

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か/エリヤフ・ゴールドラット 13196

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か/エリヤフ ゴールドラット 06127

「イスラエル人」の世界観/ 大治 朋子 26293

 

★★★★☆

興味はありつつ、いろいろな本を読みつつ、

結局よく分からないイスラエル。

 

 「イスラエルのユダヤ人は、隣人であるパレスチナ市民が

  苦境にあえいでいるというのに、

  なぜあれほど無頓着でいられるのか」
 「彼らはいったい、どのような世界観の中に生きているのか」

 

という著者の問いにこたえようとした本書。

つまりは日本人の延長上で考えたら大いに見誤る、

日本人とは全く異なる世界観、価値観の人たちなんだな、

ということなんだろうな。

愛国の罠/佐藤 優 26292

 

★★★★☆

 

「愛国心」は持つべきものだとは思うけど

排外性と背中合わせの怖さもある。

佐藤優さんの「愛国の罠」で存分に語られる。

 

てっきり過去捕まった時のこと、

佐藤優さんの主観的なことが

もっと書かれているかと思ったら

それよりもスターリンやヒトラーの登場回数の方が多かった、

というのはちょっと予想外だった。

 

一寸先は闇/五木寛之 佐藤優 26268

 

人たらしの流儀/佐藤優 26244

 

トランプの世界戦略/佐藤優 26219

 

読書の技法: 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門/佐藤優 26214

読書の技法/佐藤優 13318 ★★★★☆

 

第三次世界大戦を阻止するのはトランプしかいない/佐藤優 26206

 

教養としての世界の名言365/佐藤優 監修 26153

 

危ない読書 教養の幅を広げる「悪書」のすすめ/佐藤優 26095

 

最後の停戦論 ウクライナとロシアを躍らせた黒幕の正体/鈴木宗男 佐藤優 26059

 

民主主義の危機 忍び寄るポピュリズムと強権主義/佐藤優 26033

 

伝え方の作法 どんな相手からも一目置かれる63の心得/池上 彰 佐藤 優 25304

 

世界史の分岐点 激変する新世界秩序の読み方/橋爪大三郎 佐藤優 25299

 

イスラエルとユダヤ人 考察ノート/佐藤優 25241

イスラエルとユダヤ人 考察ノート/佐藤優 23344

 

佐藤優の特別講義 戦争と有事: ウクライナ戦争、ガザ戦争、台湾危機の深層 25217

 

メンタルの強化書/佐藤優 25062

 

世界のエリートが学んでいる哲学・宗教の授業/佐藤優 25046

 

人生の極意/佐藤優 25022

 

知性とは何か/佐藤優 24061

 

佐藤優の地政学入門/佐藤優 23301

 

トッド人類史入門 西洋の没落/エマニュエル・トッド 片山杜秀 佐藤優 23285

 

宗教の現在地 資本主義、暴力、生命、国家 池上彰 佐藤優 23254

 

人生の役に立つ聖書の名言/佐藤優 23007

 

欧米の謀略を打ち破り よみがえるロシア帝国 副島隆彦 佐藤優 23004

 

調べる技術 書く技術/佐藤優 22127

 

「暴走する」世界の正体 最強論客が読み解く戦争・暴力・革命/宮崎学 佐藤優 22038★★★☆☆

 

勉強法 教養講座「情報分析とは何か」/佐藤優 18281★★★☆☆

 

 
 
 

週刊ダイヤモンド 9/19・26合併号 税理士リバイバル!AI時代の給与・出世・序列 26291

 

★★★★☆

AI時代の税理士事情。

編集ノート、に全てがある。

 

 今回、税理士を取材して最も強く印象に残ったのは、

 多くの人が「選ばれる税理士と選ばれない税理士の最終的な

 分かれ目は、その人自身の魅力にあ る」と語っていた点です。

 AIが急速に台頭する今、大手がコンサルティング化 を進めようと、

 個人で活動しようと、最終的な差別化の鍵を握るのは

 コミュニケ ーション能力や真摯さといった

 「人間力」にほかならないようです。

 ところで、私は長年の埼玉西武ライオンズファンです。

 先日引退した栗山巧選 手は多くの野球人に愛されましたが、

 彼の最大の魅力も圧倒的な人間力でした。

 自身に厳しく向き合い、ファンにも常に真摯であり続ける姿勢です。

 AIが進化し、事業環境がいつどう変化するか読めない今だからこそ、

 問われ ているのはこうした属人的な資質といえます。

 AIに淘汰されるのではなく、む しろ追い風として

 利用する側であり続けるには、栗山選手のように

 あらゆる物事に真摯に向き合う精神こそが必要なのだと感じます。

 (大日) 

 

やっぱり、そうだよねぇ。

 

「リベラル」がうさんくさいのには理由がある/橘玲 26290

 

★★★★☆

相変わらず「ホントのこと」をまっすぐド直球に投げ続ける

橘玲さんの本。この本は初めての様だ。

面白いところ、たくさんあったのだが、

ブラック企業(今はホワイト化してるらしい)で

鍛えられた身としてはここが面白い。

 

 ブラック企業が批判されるのは、新卒の正社員を大量に雇い、

 残業代を払わずに最低賃金以下で働かせ、使い捨てていくからです。

 こうした「ビジネスモデル」は、

 人材が無尽蔵に供給されることを前提にしています。 

 2007年の世界金融危機に端を発した景氣低迷で

 労働市場の需給がゆるんだことで、

 この「価格破壊」が可能になりました。

 

 ところがアベノミクスによる景氣回復で、少子高齢化の日本が今後、

 労働力の枯渇に悩まされることがはっきりしてきました。

 

 需要と供給の法則では、

 供給が少なければ少ないほど価値は高くなっていきます。

 人手不足によってブラック企業のビジネスモデルは崩壊し、

 やがて市場からの退出を迫られることになるでしょう。

 

 皮肉なことに、道徳的な批判や政府の規制ではなく、

 市場原理によってブラック企業問題は解決されるのです。

 

面白いなぁ。ブラック企業を是正するのは

市場原理だった、というのは。

市場原理、恐るべし。

[新訳]留魂録 吉田松陰の「死生観」/松浦 光修  26289

 

★★★★★

「志」研修などによく触れる吉田松陰先生最後の魂の叫び。

 

 今、江戸にいる久坂玄瑞、中谷正亮、高杉晋作などの友人たちも、

 私とは意見がちがいます。私と彼らのちがうところは、ただ一つ……。

 それは、私は、ひたすら忠義のために行動しようとしているのに、

 彼らは、“その行動を起こすことによって、

 どのような成果をあげられるのか”などと、

 そんなことばかり考えて、結局、何も行動しないところです。

 

 たぶん五人の門人たちは、心のなかで、こう思ったのではないでしょうか。

 “私たちも国を憂えています。

 もちろん、いざとなったら、決死の行動もいといません。

 ただし、今は時期が悪いと思います。

 決死の行動をしても何の成果もあがらないでしょう。

 ですから、もうしばらく静かにしているべきだと思います……と、

 私たちは、ただそういうことを申し上げただけなのに、

 それに対する先生の言いようは、あんまりではないですか”。

 

 ところが、松陰は、“成果があがりそうなら行動するが、

 あがりそうになければ行動しない”という彼らの発想や態度そのものが、

 そもそも氣に入らなかったのです。

 松陰からすれば、どのような最悪の状況下でも、というよりは……、

 最悪の状況下であるからこそ、立ち上がらなくてはならないのです。

 “今こそ誰かが立ち上がらなくてはならない”と思った時には、

 その行動によって、何かが変わる可能性が高かろうが、低かろうが……、

 また、自分たちが生きようが、死のうが……、

 そんな「結果」などは何も考えず、真っ先に“自分”が立ち上がる……。

 それこそが、松陰の考えるところの、

 ほんとうの「忠義」の心のある人の姿でした。

 

これは実に痛い。

自分も成果をつい考えてしまう。まだまだまだまだ。

 

 でも、「僕は忠義をする積り。諸友は功業をなす積り」という

 

一言で表すと、この通り。

 

 言うまでもないことですが、

 松陰は生前から“危険人物”あつかいされていました。

 たとえば、松陰が松下村塾で教えていたころ、

 門田吉勝という若者が、松陰のところまで訪ねて行き、

 入門を願い出て、いざ入門となった時、父親から、

 こういうことを言われたそうです。

 「松陰先生は、まったく狂氣沙汰である。

  あのような狂人学者に入門しては、

  いつその罪が親兄弟・親戚にまで及ぶかも知れない。

  強て入門するとなれば、今夜ただちに親族会議を開き絶縁する。

  しかる後、汝の意に任かして行動するがよい」(福本椿水『松陰余話』)

 そのため門田は、とうとう入門を諦めたそうですが、

 そのことについて後年は後悔していたそうです。

 そのころ、松下村塾に近づくということが、

 どれほど“リスクの高い行い”と思われていたか、

 ということを示す逸話でしょう。

 

これは考えるところ、思うところ、あるなぁ。。

以下、吉田松陰の兄の後年の言葉。

 

 古来より、『光陰矢のごとし』と言われておるが、そのとおりじゃ。

 皆さんは第一に、時間を大切にするということを、心がけねばなりませぬぞ。

 時間をおろそかにして、うかうか過ごしていると、

 この私のように、何一つ成しとげることができないまま、

 歳をとってしまいますからな……。 

 そのことについて、弟の松陰の言葉で、

 わしが今でも覚えておることがあるのじゃ。

 ある年の元旦に、わしが、こう言うた。

 『弟よ、今日は一年中で、いちばんめでたい元旦だから、

  一日だけ、学問を休もうではないか』

 すると弟は、ニッコリと微笑んで、こう言うたのじゃ。

 『兄さん、そのお言葉は、まことにありがたく思いますが、

  今日という日は、今日かぎり消えていきます。

  この貴重な一日を、ムダに費やすことはできません』

 そう言うて、弟は読書にふけっておった。

 こんな見るかげもない、小さな私塾のなかからでも、

 あれだけの偉い人たちが出たのじゃ。

 皆さんは、立派な学校で、文明開化の教育を受けておるから、

 定めし、偉くなられるのじゃろう。

 どうか勉強して、善い人におなりなさい」(平野岑一『長州之天下』)

 

正月もなく学び続ける。

自分もかくありたい。

 

1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>