
ニュータイプの時代/山口周 24258

★★★★★
3年ぶりの再読。
前回の感想は一言で言えば
戸惑いと面白さを感じる本、
だったが今回は面白さ、が戸惑いを圧倒し、付箋だらけに。
今回特に響いたのはここ。
「痛み」はなぜあるのか?
痛みという感覚を好ましいと思う人はあまりいません。
にもかかわらず、私たち人間をはじめとした霊長類には
この感覚が備わっています。これはなぜなのでしょうか?
生物は、進化のかなり早い段階で「痛み」という感覚を
備えるようになったことが知られてい ます。
これはつまり、生物の進化という過程において
「痛み」という感覚を持っていることが、
個体の生存・繁殖に有利に働いたということです。
この示唆を上下にひっくり返してみれば、
痛みの感覚に鈍くなるということは、
その生物の生存・繁殖にリスクをもたらすということになります。
さて、一般に日本では「痛み」に代表される
ネガティブな感覚・感情に対して「我慢する」ことが
美徳だと考えられていますね。
深刻な事故が相次いでいるにもかかわらず、
なぜか一向に廃止される氣配のない
小学校の組体操に関する指示書を先日読ませてもらったのですが、
デカデカと「痛いのはみんな同じ、弱音をはかない」などと
トンデモないことが書いてある。
このようなことを平氣で言う人は、
なぜ生物が「痛み」という感覚を進化の過程で
持つに至っ たのかということを今一度考えてみてはいかがでしょうか。
前回はここを武道家にとって
「都合の悪い指摘」として読み流していた様だ。
「痛さに鈍感になる」のではなく「痛さに対しても敏感になる」
と同時にその痛さへの反応をどのように選択するのかは自由自在に選べる。
そのような武道家になりたい。
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