*対策(勉強)
ここは過去問題集や対策本に頼るのが近道です。
【適性試験】
(適性試験1)
適正試験は2つに分かれていて、1つめは軽易な計算や照合、図形、文章問題です。
これは「勉強する」というよりは、「こういう問題が出るのか」と知っておくことが重要。
出題そのものは社会人にとって深く考えなくても解けていけるようなレベルで、過去問を解いておけば慣れるので大丈夫。
慣れていないと、問題じたいは簡単なのに「設問の意図が分からない」ということになってしまいます。
ただ設問が多いので、素早くサクサク解けるように練習しておきましょう。
(適性試験2)
これは性格診断のようなもの。
深く考えずポンポンと回答することが必要です。
気を付けたいのは、例えば
「誰かの悪口を言ったことは一度もない→はい/いいえ」
という問いがあったら、模範解答としては「はい」と答えたいところですが、実際に誰かの悪口を言ったことがない人などいないので、「はいと回答→嘘をついている」とみなされてしまいます。
もちろん「いつも誰かをコロしたい」というような設問があった時に「はい」を選択したら落ちると思います。
ちょっと勘ぐってしまうような質問もありますが、ここは変に自分を良く見せようとしないことが大事です。
というか、勘ぐっているような余裕がないと思いますが・・・
【学科試験(一般教養)】
基本的には選択問題なので、ある程度の点数は稼げると思いますが、やはり予習は必要。
で、このいわゆる学科試験は5年くらい前に内容が変更されているので気を付けましょう。
もともとの予備自補の学科試験は高校入試(=中学卒業)レベルで、かつ科目は国語数学社会理科英語の5教科でした。
それが科目が国語数学社会の3教科に絞られ、反対にレベルが高卒程度にUP。
なのでそれより前の対策本をアテにしてしまうと、出題されない理科や英語まで勉強するハメになってしまいますし、国語数学社会も実際の試験のレベルに届かなくなってしまいます。
ワシが借りた対策本は、まさにその変更がある前のものだったので、少し戸惑いました。
苦手な英語がなくなったのは良かったのですが・・・
(国語)
国語は得意なので勉強しないでも大丈夫だと思っていたところ、過去問で意外に読めない漢字があったりして慌てました。
あとは日常的に使うことのない古文・漢文が出てくるのもちょっと参りました。
とはいえ「古文・漢文は設問からある程度回答が想像できる」ので、あくまで日本語の読解力が試されると思います。
しかし勘弁してほしいのが、日本文学。
そんなん、「坊ちゃん」くらいしか知らないわよ…。
(数学)
数学は、簡単な計算から分数、方程式・・・と次第に難しくなっていきますが、学業を離れて数十年の身にとっては「分数の割り算ってどうすんだっけ?」「方程式って何だっけ?」というところからでした。
つい最近まで学生だった方には問題ないでしょうけど、長年社会人をしてきた人は、とにかく過去問をたくさん解いて傾向を把握し、その傾向から出題範囲を想定して復習しておくしかないと思います。
中学1年で数学をドロップアウトしたワシとしては方程式が新鮮で、ひとり「数学ってすげえ!」と感動していました・・・(あの時のクソ気ち○い数学教師にお礼がしたい)。
(社会)
社会は、歴史や地理、公民(政治や世相、時事問題)があります。
歴史といっても日本史だけでも深いのに、世界史で考えなければならないうえに古代から現代までと範囲が広いので覚えるのはキツい。
地理も、日本だけでなく世界のアレコレから出題されるし、地図を見て覚えるだけではないので手に負えません。
政治や時事問題も、日本だけでないところがまた難しいところで、日頃からTVのニュースでもいいから見ておくしかないですね。
とにかく出題範囲が広いので、真面目に勉強しようとしても社会人の手に負えるシロモノではなく、これはもうなんとなく知識を広げるようにするしかないでしょう(だからこそ過去問をやるのが大事)。
「ここだけは押さえておけ」という部分はしっかり勉強して、あとは自分の雑学知識に頼るしかないでしょうか・・・。
【作文】
論文(技能公募)は題材について客観的・専門的に書くものですが、作文は「自分はこう思う」という主観を書くものです。
論文よりはるかに簡単で、また出題傾向も応募の動機に関すること、あとは最近の自衛隊関連のニュースにまつわること等なので、それほど難しいことはありません。
問題集の出題を元にして自分で事前に書く練習をしておけばいいでしょう。
ちなみに文字数は400字前後で、この400字というのは実は意外に短い。
「何を書けばいいのかわからないよ~」と思う人も多いと思いますが、400字となるとそれよりも「どうコンパクトにまとめるか」が大事なのです。
作文はむしろ800字くらいのほうが楽で、400字となると下手すると書き出しの序文だけでも埋まってしまうこともあります。
なのでいかにコンパクトにまとめるか、を意識して、事前にいくつかの題材で400字前後で書き上げる練習しておくといいと思います。
※400字以内というわけではなく、多少オーバーしても大丈夫。
「起・承・転・結」を意識して書ければいいのですが、400字で起承転結をきっちり書くとおそらくオーバーしてしまうので、実際には「起・承・結」くらいではないでしょうか(ワシは作文は予習なしでぶつけ本番で臨みました)。
(↓一般公募にはここまでのは要らないと思います)
【面接】
(入退室は反復練習)
ワシは自他ともに認める立派なおっさんですが、いざ面接される側になるとやはり緊張します。
地本によっては面接の練習をしてくれるところもあるようで、特に社会人経験の少ない人は頼ったほうがいいと思いますが、長年おじさんをしてきた層は単独で練習するだけでいける気もします。
で、ワシが広報官サマに頂いた“虎の巻”には、面接時の入退室のお作法が詳しく書かれていました。
必ずしもその通りでなければいけないということはありませんが、逆に想像しながら悩むより、カタにハメて身体で覚えたほうがむしろ楽。
なので仕事が終わった後に、会社の誰もいない会議室で声を出したり動いたりして反復練習しました(幸い誰にも見られなかった)。
(少なくとも募集パンフはよく目を通そう)
過去問集にも面接の想定問答があると思いますが、地本の広報官サマにも教えてもらえると思いますし、例の“虎の巻”にも想定問答種が載っていました。
しかし冷静に考えると、面接時間はせいぜい20分くらいしかないので、変に難しいことを訊かれることはないはず。
そのため学科試験のような勉強は必要ないですが、予備自補の制度については、少なくともパンフレットは読み込んでおく必要があります(絶対に訊かれるため)。
あとは志望動機をしっかり答えられるようにしておくべきなのと、自分の発言に矛盾が生じないようにしておくことも大事です(矛盾があると後で突っ込まれて焦ることになる)。
本当に「受かりたい」「予備自補から予備自になりたい」という明快で正当な動機があれば、他はなんとかなると思います。
分からない問いに対しては正直に「分かりません」と言うべきで、知ったかぶりは厳禁。
面接は青年のほうがハキハキして好印象を与えやすいと思いますが、会話の際の安定感はおじさん層も負けていないでしょう。
特に敬語はふつうに社会人を続けてきたオッサンなら意識せずともスラスラと使えるのはずなので、そういうのはおじさんの強みです。
(熱すぎる思いはしまっておこう)
これは個人的な感想ですが、いくら自衛隊愛や愛国心があるとしても、あまりそういう強い思いを全面に出さないほうがいいでしょう。
面接官さん方も「変に意識が高いと空回りして周囲になじめず辞めていく」「高尚すぎる思いがあっても現実とのギャップに幻滅して辞めていく」という傾向があることを、経験としてよくご存じなためです。
熱い思いはあってもいいですが、カロリーが高すぎると逆効果。
あるいは、変に自衛隊の知識をひけらかしても「ただのオタクか…」と思われ、そうなると逆に「大丈夫かコイツ」という風に思われることもあると思います。
技能公募なら専門的知識が必要ですが、一般公募でプロを相手に素人レベルの知識を披露しようという時点ですでに対人関係能力に難有りなわけで、それも高評価にはつながらないでしょう。
専門家である技能公募と異なり、一般公募で求められる人材は、「兵隊」です。
重要なのは、与えられた任務をやり遂げようという強い意思と能力であり、あとは命令に従えるかどうか、です。
そこに熱い思いやオタク知識は、必要ないということですね・・・。
(↓予備自補にはここまでのは要らないかなあ…)
(つづく)
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