装備自作(その23)11.4mm短機関銃負い紐 | ちょんまげインプの部屋

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いらっしゃいませ、変態(いろんな意味で)の部屋へ。
これであなたも立派な変態。
今後ともどうぞよろしくっす。

(以前、ちょんまげのついたインプレッサに乗っていたのでこんなタイトルです)

今回は、自分が欲しいわけでもないのに作ってしまいました・・・。

 

 

陸自の銃の負い紐はコンプリートしたぜ!と一時はいい気になっていましたが、厳密には達成できていません。

足りなかったのは、11.4mm短機関銃、通称「グリースガン」(M3/M3A1)の負い紐。

とうに退役してしまっているうえにエアソフトガンも持っておらず、完全に認識外だったというわけです。

で、以前とある方からグリースガンの負い紐レプリカの打診があったのですが、前述のようにあまり興味がなかったことと、あとはどうでもいい(?)金具が意外に高くつくこともあり、そのまま凍結していたのでした。

やはり自分がサバゲで使うような銃でないと、気分がノりません。

 

それから数年。

ワシの作業部屋には、計画したもののお蔵入りになった各種レプ用に買っておいた部品がたくさんあります。

その中で、いつかは作るぞと意気込んでいたまま萎んだものがあり、その部品として亀甲ホックが大量に余っていたのでした。

久しぶりに部品の棚卸をしていた際にその亀甲ホックをしげしげと眺めていたら・・・グリースガンの作るか!と相成ったのでした。

はい、自分でも意味が分かりません。

 

 

というわけで早速部品の調達にかかったのですが、いくつも難関が。

とはいえ他のレプリカ製作に比べれば、たいしたことない難関です。

まず‥基本となる25mm幅のビニロン紐ですが、これは89式小銃負い紐レプリカで使用したものがそのまま使えそう。

すでに89負い紐レプの製作を終えていたので再度取り寄せたところ、価格がなんと数年前の1.6倍。

コロナと戦争でいろんなものの値段が上がっていますが、まずここが痛いところでした。

次はエイトカン(8の字カン)。

探せば銀ギラギンのものはありますが、希望のメッキのものは小売りされておらず、自分でまとめて購入しメッキ替えもしてもらわないといけません。

当然、金具を購入したいつものお店にメッキ替えも依頼するわけですが、近年は金具屋さんやメッキ屋さんの廃業が相次いでるそうで、これまでいろいろ無理を聞いてくださったところに頼めなくなり、そのせいでメッキ費用が大幅UPしたり。

末端のボール先止めも新たに買い足したのですが、こちらも数年前に比べて1.5倍の値上げ。

ああもう・・・。

 

ただ、部品は相当な値上げはあったものの、どうにか揃いました。

残る問題は、亀甲ホックです。

ホックにはオスとメスがあり、オスとメスそれぞれが2つの部品で生地を挟み込む形でくっつけられています。

で、亀甲ホックは現代はあまり使われなくなり、そのせいか専用工具が少ない&高い。

オスを取り付けるためには、一般的には専用の打ち台と打ち棒を使い、ハンマーで叩き込むのですが、それだと音が出るうえにミスの可能性もある。

マンション住まいの身としては音はNGですし、ミスも減らしたい。

(一般的な打ち具)

ワシもずっとこの打ち具を使っていましたが、斜めに打ってしまったり、傷がついてしまったり…ということがたまに発生しました。

それならハンドプレスを使えばいい…となるのですが、この亀甲ホックのハンドプレス用コマは市販品でありません。

金具やさんに相談したところ・・・

「過去に企業さんの特注で作ったことがあるので、イケますよ」

と。

ヌシの挑戦は受けねばなるまい!・・・ということで。

まさか工具の特注をするまでになってしまうとは…。

これでミスしらず!音なし!

あとは亀甲ホックのメス側の穴を開ける穴あけ。

以前は丸い穴と4か所の線穴を別々の工具で空けていましたが、これも手間とミスがあるため、一気にできる穴あけを導入。

しかしこの穴あけ、1万円台後半です・・・(吐血)

 

 

・・・というわけで、それやこれやの小さい難関をいくつも突破して完成させたのが、コレ。

グリースガンのエアソフトガンを持ってないので装着確認ができませんが、銃の左側面の前後につけられた負い紐環に、この負い紐の前後をひっかけるだけ。

大量に余っていた亀甲ホックを活用しようと思って始めたものが、それ以外の部材や工具を仕入れたせいでえらい出費になってしまったという、いかにもワシらしい本末転倒芸です。

 

なお、このスリングの大元は、米軍のM1カービンのもの。

大戦時のM1カービンのスリングは、素材がコットンだったり、先止め金具がボール先止め(Dチップ)でなく蝶型(Cチップ)だったりしました。

またM1カービンの銃床の右側のくぼみにオイラー(細長い円筒)を介してスリングを引掛けるカタチ。

それが戦後になってからはヒモの色味が替わったり、先止め金具がCチップからDチップになったりという変更がされています。

M3グリースガンも同じスリングを使用していて、そこから陸自仕様のものが作られた・・・ということでしょうか。

 

おそらく東京マルイなどのメジャーなメーカーがグリースガンの電動ガンでも作っていれば、どこかの企業サマが陸自仕様の負い紐レプリカを販売していたでしょうけど、そういうことがないせいか、陸自仕様の負い紐のレプリカがありません。

中には色味の全然違うもので我慢しているグリースガンユーザーもいらっしゃるでしょうから、そんな方にこの負い紐をお勧めします。

 

 

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