自衛隊装備レプに新たな刺客!? | ちょんまげインプの部屋

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これであなたも立派な変態。
今後ともどうぞよろしくっす。

(以前、ちょんまげのついたインプレッサに乗っていたのでこんなタイトルです)

自衛隊系の各種レプリカは、その装備品の種類別で各社のレプリカ製品を紹介してきましたが、最近かなりレベルの高いレプリカを出してる方がいらっしゃるので、ちょっとその方に絞って紹介していきます。

それは企業ではなく個人で、「PX-Joshima(ジョウシマ)」さんとおっしゃる方。

ちなみにワシはお金出して購入してるので、忖度せずに思ったことを書きますよ…

 

 

【待望の"空デジ鉄帽ゴムバンド"】

最初に

「おっ?えっ?おっ?」

となったのが、空自のデジタル迷彩の鉄帽覆い用のゴムバンドレプリカ。

これはPX(空自はBX?)品もなく(もしかしたらどこかにあるかもだけど)、官品が出回るわけもないため、せっかく空デジの鉄帽覆いレプが登場しても、コスプレとしてはこのゴムバンドがネックとなっていました。

中には空デジ生地をテープ状に折って縫って応急処置をしてる方もいらっしゃいましたが、どう見ても違和感が…。

実はワシもこのゴムバンドを特注できないかと思案していたのですが、色味の指定等々困難がありすぎ、他のレプリカ製作もあって手をつけられないままになっていました。

それをまあ、よく再現したもので・・・

さてこのレプリカ。

さすがに官品と同じゴムの質感とはいかず、ちょっとぼってり厚め。

どうやって作ったのかは分かりませんが、ただのゴムバンドにプリントしたのではなく、色ごとに織ったとか…?なんだろ?コレ。

実物バンドに比べると(写真でしか見たことないですが)、色味が鮮やかなのと、迷彩パターンが大きいように思えます。

とはいえ経年で色あせすることもあるので、これを使い続けるといい感じになるのかもしれません。

ちなみに「6」の形をした金具は単体ではなかなか見つからず、そのせいかこのレプに付属する金具は黒っぽい艶消し(官品は銀色)のもの。

まあこの金具はバンド通しに隠してしまえばいいので問題ナシ。

ヤフオクでの価格は3,300円とお高めですが、特注にはとんでもない金額がかかるし、仮にもし官品が出品されたらおそらく競って競って競りまくりマン超えになるであろうから、「これ一択」と言えるでしょう。

うん!

素ん晴らしい!

今まで陸自のゴムバンドで代用して我慢してた空デジ勢の皆さん、なくなる前にヤフオク(ココ)に急げ!

 

 

【まさかの"砂漠迷彩鉄帽ゴムバンド"】

次にPX-Joshimaからリリースされたゴムバンドは、なんと陸自の砂漠迷彩。

これもまた空デジ同様、近年せっかく出来のいい砂漠迷彩の鉄帽覆いが入手できるのに、鉄帽ゴムバンドがないのです。

というわけで、また入手。

迷彩パターンは、官品のソレではなくPX品の模様になっていますが、それはどうも工場のミスのようです。

本当は官品風の、もっと横長な模様になるはずだったとのことでした。

これも特注となると㌧でもない金額になるはずで、工場のミスは痛いですね…。

で、実物のゴムバンド同様、表裏でパターンが反転するようになっています。

が、惜しいことに色味がかなり鮮やかめ。

うーん。

Mファクトリー製の覆いに合わせると、こうなります。

全体的にもう少し暗めに持ってくると合うかもしれません。

エスグラ製の覆いに合わせると、こんな感じ。

エスグラ製の方が若干色が明るめなので、こちらのほうならギリギリ合うかも?(エスグラのは覆いの形状がイマイチですが)

これもヤフオク(ココ)でお値段3,300円。

ただ、思えばコレ、染めQとかで少し全体的に暗くなるように漬けてみたら、案外いい感じになるんじゃ…?

求ム、挑戦者!

 

 

【地味に嬉しい"V8覆い"】

一般人でも入手できる鉄帽覆いの最上級はやはり「防衛庁共済組合品」ですが、今はもう共済品はなく、市場からも共済覆いは払底してしまっています。

なので不本意ながら、イマイチな覆いや、あるいは出処(でどころ)を言えない覆い(笑)を使うほかないのが令和の現状でした。

特にV8用(後部にカウンターウェイト袋がついてる)の覆いなんて市場になく、数年前にエスグラから販売されるようになりましたが、やはり質感としてはイマイチ(すんません)。

※なのでワタシは、共済覆いを個人改造してもらったV8覆いを使っています(←反則技)

最近、MファクトリーからV8覆いが売り出されることがありましたが、数量限定ですぐ売り切れてしまうのが難点(もちろんワシはGETしましたが)。

そんな中、PX-JoshimaからV8覆いレプが登場し・・・当然GET。

サイズは中号と大号があります。

で、届いた覆いを手持ちのヤフッパチ大号に被せます。

(ゴムバンドは手持ちのもの。製品には付属しません)

色味も悪くない。

素材はポリエステル+コットンでしょうか?

ウェイト袋もしっかり再現。

前のネジ穴も開けられています。

また、銘板は裏側に縫い付けられてはいませんが、銘板が縫い付けられているのと同様な縫製線が再現されています。

こういう細かい再現は良いですね。

 

では、いじわるなことをしてみましょう。

他のV8覆いと色味の比較を。

真ん中が、基準としての共済組合品(ただしウェイト袋は個人改造してもらったもの)。

共済品はビニロン+コットンの混紡で、全てはここが基準となります。

いちばん上がMファクトリー製で、官同生地なのか、共済品の色味に近い感じがします。

共済品の下がこのPX-Joshima製で、画像にするとちょっと色味が鮮やか。

まあ並べて比較してしまうとこうなりますが、単体で見れば気になりません。

(この他、エスグラ製のV8覆いもありますが、色褪せさせてしまっているので比較せず)

 

難点を上げるとしたら、2点。

まずは、面ファスナーのオスの部分に強力タイプのものが使われていること。

強力タイプのほうが粘着力が強く、長期間続くのですが、ウェイト袋の部分は常にゴムバンドが接するため、ゴムバンドにひっついてゴムがケバケバになりやすい。

覆い前部の、内装にひっかけるこのテープも、オスの粘着力が強いのはいいのですが、必要以上に強いので内装を傷つけてしまいかねません。

ここはメス側と同様の、普通のオスにしてもらいたいものです。

あとは、生地がちょっと擦れに弱いかな?という点。

↑の画像の耳の辺りに白い線が出ているのが見えますが、この覆いを鉄帽に装着したまま保管したりリュックに入れた運んだりしていたら、カドの部分が色落ちしてしまいました。

まあ他のポリエステル系の覆い、特に空自野戦迷彩のレプリカ生地等もそうで、擦れると色落ちしやすいので、ある程度は仕方ないでしょう。

わざわざ難点を挙げたのは、そもそもコレが良い製品だからであって、例えば一時期よくあったPX品の覆い等は、難点ばかりなのでわざわざ紹介するほどでもない…というわけです。

お値段はヤフオク(ここ)で6600円。

 

 

【驚くべき"リアル鉄帽レプ"】

そんなこんなで気になっていたPX-Joshimaブランドですが、なんとリアルな鉄帽本体のレプをリリースする予定…という話を聞きつけ、居ても立ってもいられず、試作品を購入させてもらいました。

それで受け取ってみると・・・なんすかこれ!?

うおおぉ・・・・・・

これはリアル!

サイズは大号なのですが、計ってみると重さが1.2kg。

88式鉄帽の当初型の重量は、おおよそで特大1.3kg、大1.2kg、中1.1kg、小1.0kgと分かりやすい区分けになっていて、その1.2kgにちょうどはまるわけです(2型はちょっと軽くなってる)。

個人的には、鉄帽レプは重厚であるほうがいいものの、ずっと被ることを考えれば軽いほうがよく、重さまで官品同一とするのはどうかとも思いますが、それは置いておけば素晴らしい再現度でしょう。

ちなみにこれは海自っぽいグレーですが、この先陸自っぽいODのものもリリースされるかもしれません。

フチはゴムではなく一体成型で、費用面でゴムは断念したとか。

それでも十分にソレっぽい。

実物はフチがゴムですが、塗装のおかげで一体成型にも見えるので、この整形処理はいいと思います。

表面のザラザラは、とても自然な感じ。

近年の鉄帽は表面がツルツルなようなので、それもラインナップしてくれないかなあ。

鉄帽ネジも、実物同様希少なマイナスが奢られています。

後ろから。

帽体内側の中心には、官品っぽい刻印が。

個人的には、サイズ表記は必要だと思っていますが、ここまでリアルに再現してしまうと実物だと勘違いした人が変に騒ぐかもしれず、そう考えるとサイズ表記だけにしたほうがいいのにな・・・とは思います。

しかし驚くのは、けっこういい内装も付属すること。

これまでも各鉄帽レプ製品には内装が付属し、キャロッパチは別格でなかなかいい再現度でしたが、他のレプリカは正直なところどれもイマイチ。

とはいえ内装は「被ってしまえば見えない」ため、多くの皆さんはしぶしぶそのまま使うか、あるいは戦人・LEMといったメーカーの内装に替えるか、もしくは出処の言えないゴニョゴニョ…でした。

それが、この内装はなかなかしっかり&それっぽく作られています。

ただ、この試作品は工場のミスとかで、ハンモックがポリエステルでなくナイロンになっています(汗取りバンドは実物っぽい感じ。これはポリエステルかな?)。

このように色味が違いますが、量産版では両方とも色の濃いほうに修正されるようです。

汗取りバンドも官品っぽく再現されていますね。

ただ、V8覆いと同様、面ファスナーのオスが強力タイプになっているのが難点。

とはいえこの内装だけでも販売してくれたら、多くの自衛隊装備勢が狂喜することでしょう。

なんせ、現代はリアルな覆いも顎紐もレプがあるのに、内装がないので…。

ただ、官品と同じ厚みの帽体ならそのままコイツの内装が合いそうなものですが、レプによって穴の位置が微妙にちがうのでピッタリいくかどうかは不明。

特にこのレプの内装は、ネジ穴が4mmくらいで小さく(官品内装は5×10mmの長穴)、穴ずれに対処できないので…。

 

さて、ネジ。

マイナスネジの他、2型っぽい丸ナットとステンレスワッシャが付属します。

当初版鉄帽の三角カン(ハンモックを止めるナット)は高額なので、そこまでは再現しなかった様子。

ちなみにこのハンモックの面ファスナーのメス側は2型っぽく長めに縫い付けられているため、ここにパッドを6個くっつければそのまま2型にもなります。

丸ナットはアタマの形状が丸まっていて官品とは違うのですが、ネジサイズ+ピッチは官品と同じで、長さはハンモック部の6か所は2型官品と同じの10mm、他のうなじ当て・顎紐用の部分は5mmと変化をつけていて、実に芸が細かい。

ネジは、ドライバーで回し続ければそのうち塗装がはげてしまいそうですが、きっちりと焼き付け塗装でもしたのか、数回つけはずしした程度では塗装ハゲはありませんでした。

しかし実はネジで惜しい点があり…。

官品のネジはハンモック部分とその他の部分で長さが違うものが使われているのですが、この試作品は全て首下10mmのネジで統一されています。

官品の初期型は、ハンモック部のネジは首下12mm(うなじ当て部は11mm)、顎紐部は17mm。

2型はハンモック部は首下13ミリ?(仕様書がぼやけていて判別不能)で、穴埋めネジが首下9mmとなっています。

初期型として使う分にはいいのですが、問題は2型の顎紐。

丸ナットが長さ10mmあっても、ハンモックに顎紐のハトメの厚みも加わる関係で、この製品付属の首下10mmのマイナスネジでは長さが足りないのです。

なので2型顎紐をつける場合、せっかくの塗装済のマイナスネジは外し、市販の14mm程度のプラスネジにするしかありません。

せっかく2型風のナットワッシャを使っていても2型の顎紐が使えないのは勿体ないので、ここは改良を期待したいところ。

 

とはいえ、全体的に見れば「まんま官品じゃね?」と言えるものですし、これを例えばVショーとかで無言でぽんと置いておいたら、陸自装備勢も「えっ?」と言うこと請け合いなのですが、それでは次に数値としてのサイズはどうでしょう。

というわけで官品の仕様書のサイズと比べてみます。

といってもワシに測れるのは帽体の前後・左右のサイズくらいなものですが…。

まず官品は、仕様書によれば「大号:前後282ミリ・左右248ミリ」。

PX-Joshima製は前後283ミリ・左右245ミリ。

素人計測なので誤差はありますが、前後はほぼ官品同一。

左右は5ミリ少ない結果となりましたが、実は他のレプも結構違いがあるので、これまた官品に近いサイズと言ってよいと思います。

※ワシが大好きなヤフッパチ(大)は前後283・左右251と、計測誤差も考慮すればほぼ官同サイズ。

ちなみに中サイズは、仕様書では官品:前後276・左右240ミリですが…

*A製品:前後276・左右235ミリ

*B製品:前後285・左右242ミリ

*C製品:前後282・左右240ミリ

*D製品:前後275・左右243ミリ

と、意外にも結構バラバラ(製品誤差・計測誤差もあるので2~3ミリくらないなら同寸と見て良い)。

そこから考えれば、PX-Joshima製の鉄帽レプは重さもそうですし、寸法としても官品そっくりと言えるということになりますね。

ただ、現状はPX-Joshima製の鉄帽レプは大号しか予定されていないそうで、ここはぜひ中号のリリースもお願いしたいところです。

 

ところで、内装付属、覆いは同じPX-Joshima製のV8覆いがあるとして、顎紐をリリースしてないのは何故?という疑問が生ずるのですが、それは「顎紐はちょんまげインプ製のレプリカをお勧めしたいので」との有難いお言葉でした。

お値段はまだ細かくは決まっていないそうですが、3万円くらいになりそうとのことでした。

 

 

【まだまだ他のビックリ新製品もありそう】

ほんと、このリアル鉄帽レプには驚くばかりでしたが、PX-Joshimaではまだ複数の、そして自衛隊装備勢にとってはかなり待望のレプリカ製作計画があるそうです。

もっともこういうモノは計画倒れになることも多いのでココでは言いませんが、これからも目が離せなくなってきました。

ワシも注目していきます!

 

 

※追記

【暗視装置基台のアシ】

88式鉄帽にも、暗視眼鏡(JGVS-V8)を装着することができるのですが、本体もそうですがマウントも専用レプリカがないので、よく似た米軍仕様のマウントを使うことになります。

しかしこのマウント、取り付けがけっこう大変。

なぜかというと、ネジ孔が合わないから。

といって鉄帽のネジ孔を長穴加工するのもな・・・ということで思いつくのが、マウントの足をペンチ等でちょっと広げる技。

それで↑画像のように、どうにかむりくり鉄帽のネジ孔にネジを噛ませて装着することができます。

しかしこれだと、アシのツメがしっかり鉄帽のフチにかかりません。

このように、ツメがちゃんとかからず、これで重量物である暗視眼鏡を乗せると、ネジだけで荷重を受け持つことになってしまい、不安定だし不安です。

そこでどうしたものかと思ってたらPX-Joshimaさんが意外なものをリリースしてくれました。

それが、この88式鉄帽マウント用のアシ。

もともとのレプマウントについていたアシと交換するだけ(ネジ止めです)。

※もともとのレプのマウント本体のネジ孔が左右でずれているのは仕方ない・・・

これを88式鉄帽にあてがってみると、ネジ孔にピッタリ!

これはうれしい!

そしてフチはこの通り。

しっかりくわえこみました!

こりゃあいい!

ヤフオクで2500円で、これがあるだけで無駄に加工しなくて済むので嬉しいですね・・・。