*事前準備
【対策はしっかりと】
(「倍率」も考え方しだい)
自衛官というと、防衛大学校や曹候補生は別にして、ワシの若い頃は「○鹿でもなれる」と言われていたものです。
実際、自分の名前すら満足に書けないような人がいたとか、試験官が頭を抱えている受験生にそれとなく答えを指し示した・・・という逸話は有名。
しかし現代は全くそうではないうえに、予備だから易しいというわけでもありません。
しっかり試験が実施されるので、ちゃんと対策をしないといけません。
気になる試験の倍率は、例年4倍前後だそうです。
ちなみに大災害が発生した後は応募が増加する傾向にあり、今年も能登の大震災が発生した直後でもあったため、ワシとしては最初から落ちる気マンマンでした。
おまけに(当然ですが)年齢的に大学生さんなど若い方の応募が多く、そうなると必然的に筆記試験の平均点がUPすることになり(現役の勉強世代なので)、我々オッサンとしてはそれだけ不利になります。
なので仕事に追われいわゆる「勉強」から遠ざかっているオッサンとしては、少なくとも筆記試験はどうにか復習によってそこそこの点数を取るよう努力するしかなく、他の作文や面接で若い方々との差をつけるしか勝ち目はありません。
戦術で言えば、筆記という背後を敵に攻め込まれない程度に防御を固め、作文・面接で敵に対し攻勢に出る、ということですね。
でもオッサンなら、それくらいの競争率なら過去の人生で何度もかいくぐってきたでしょうから、「倍率が4倍もある」ではなく「倍率が4倍しかない」と考え方を変えて臨んでみると気持ちが楽になるのではないでしょうか。
(過去問を入手しよう)
ワシも当然「過去問集」を探してみたのですが、実は予備自補の対策本があまりなく、そこが困りました。
自衛官候補生や曹候補生の受験対策本は大きな本屋なら普通にあるのですが、予備自補の過去問は本屋を何店舗も回っても見つけられませんでした。
ちなみに防衛省HPで、過去問だけであればネットで見ることもできます(こちら)が、予備自補の過去問は載っていません。
もっとも、出題のおおよその内容や傾向は自衛官候補生のものでもいいとは思います。
ワシは、数年前に予備自補を受験した知人から対策本を借りました。
ネットで売っているものを購入する際は、なるべく年度の新しいものにしましょう。
※広報官サマにもらった虎の巻には、学科試験の内容について記載がなかったので、ワシにとって対策本は必須でした。
(負けるなオッサン)
前述のように、予備自補の試験じたいの倍率は、例年4倍前後です。
ただ、その後の3年間の訓練をクリアし任官する、つまり「予備自衛官になる」という意味での倍率は、20~30倍くらいになるそうです。
それはつまり、予備自補になってから途中で脱落する人が多いということ(最後に1割しか残らないこともある)。
ただ、社会人なので仕事や子育てとの両立ができないという事情で途中で断念するのは仕方ないと思います。
しかし実際には、「会社や親に言われてイヤイヤ受験した」という元々やる気の低い層の他、「思ってたんと違う」という勘違い層も多いのだとか。
そんな「すぐやめることが明白」な層に試験で負けるのは、非常にもったいない。
というわけで、本当に国防を考えて「もうオッサンだけど何かのお役に立てれば・・・」という殊勝な気持ちで応募しようというおっさん各位におかれましては、そういうイヤイヤ層や勘違い層には負けてほしくないのです。
さあおじさん方、ワシの屍を越えて進め!
【健康・身体に気を遣おう】
(体力測定は無い)
消防や警察の試験では体力測定があるようで、自衛隊も当然あるだろうと観念していましたが、担当官サマに聞いたら体力測定はないとのことでした。
受験だけを考えれば助かる話ですが、体力が劣っていれば合格しても教育訓練で死ぬ思いをすることになるので、ワシのようなおっさんは日頃から運動をしておくべきでしょう。
まあ結果的には無駄になるとしても、この受験を機会に自身の体力・健康に気を遣うことにもなるので、それはそれで良かったなと思います。
(健康に留意)
せっかく試験に受かっても、健康診断で落ちてしまってはもったいない。
もともと定められている身体上の基準をクリアしていても、身体検査の血圧や尿検査でひっかかっては元も子もありません。
おっさんは特に身体や内蔵のアチコチにガタがきてるので、日頃の会社での定期健康診断の結果は気にするようにし、改善できる生活習慣はぜひ改善してみましょう(わしはジョギングを始めたりお酒を減らしたりしました。その程度ではあまり効果がないですが…)。
日頃とかく後回しにしがちな「口腔」の健康ですが、虫歯や欠損歯がたくさんあるとダメ。
ただし治療が完了してあればOKだそうなので、試験を受けると決めたら早々に歯医者に行ってチェックしてもらうべきです。
悩ましいのが腰で…
おっさんであれば誰しも腰は「やって」ると思います。
腰痛はあっても「5年以上無症状で再発の恐れがないもの」とのことですが、実際に腰痛なんていつまた起こるか分かりません。
もちろん常に腰が痛くて歩けない…とかいう人はアウトですが、そうではない人はココはある程度ぼやかしても仕方ないのではないかと思うところです(個人の感想です)。
ワシは30代で椎間板ヘルニアをやりましたが、その当時腹筋背筋をさんざんやらされたら治りました(マクロファージがヘルニアを食ってくれたのかも)。
(つづく)
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