【夕顔32-3】古文単語「さは」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳
2017年04月17日

【夕顔32-3】古文単語「さは」

テーマ:┗【夕顔】重要古語

源氏物語イラスト訳重要古語ですラブラブ 

 

古文単語でよく出題されるのは、


チェックボックス1.古典特有語

   …現代にない古語。


チェックボックス2.古今異義語

   …現代と意味の異なる古語。


チェックボックス3.死語的現代ワード

   …受験生世代はほぼほぼ使わない語。



…ですが、今回の古語は、

古文特有のフュージョン指示語☆

 

はい、ではいってみましょぉ~♪

٩(๑•̀∇•́๑)و

 

夕顔32のイラスト訳はこちら

 

【今回の源氏物語】

惟光

この西なる何人住む

問ひ聞きたり

のたまへ例のうるさき御心思へども申さ

 

 

――――――――――
今回出てきた古文単語
――――――――――

■【惟光(これみつ)】…光源氏の従者

■【に】…対象の格助詞

■【この】…この家の指示連体詞

■【西】…西の方。西隣

■【なる】…所在の助動詞「なり」の連体形

■【は】…提示の係助詞

■【何人(なにひと)】…どういう人物

■【の】…主格の格助詞

■【住む】…マ行四段動詞「住む」の連体形

■【ぞ】…強意の係助詞(文末用法:疑問を表す)

■【問ひ聞く】…尋ね聞く

■【たり】…存続の助動詞「たり」の終止形

■【や】…疑問の係助詞(文末用法)

■【と】…引用の格助詞

■【のたまへ】…ハ行四段動詞「のたまふ」の已然形

※【のたまふ】…おっしゃる「言ふ」の尊敬作者⇒光源氏

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【例(れい)の】…いつものように

■【うるさき】…ク活用形容詞「うるさし」の連体形

※【うるさし】…わずらわしい。厄介だ

■【御心(みこころ)】…お気持ち。ご趣向

※【御―】…尊敬の接頭語惟光⇒光源氏

■【と】…引用の格助詞

■【は】…強意の係助詞

■【思へ】…ハ行四段動詞「思ふ」の已然形

■【ども】…逆接の接続助詞

■【え―で】…とても~できないで

※【え】…可能を表す陳述の副詞

※【で】…打消接続の接続助詞

■【さは】…そうは。そのようには

※【さ】…そう。そのように指示副詞

※【は】…強意の係助詞

■【申さ】…サ行四段動詞「申す」の未然形

※【申(まう)す】…申し上げる「言ふ」の謙譲作者⇒光源氏

   アップ

単語の意味文法的説明です。

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

――――――――――――
今回の古文単語 「さは」 ☆

――――――――――――

 

 

「さは」は、連語として意味が定着した古語☆

 

現代の、「さようなら」みたいなもので、

古文特有の連語として押さえておきましょう♪

(●‘∀‘●)ノ"

 サゲサゲ↓  サゲサゲ↓

【さは

【副詞】

…そうは。そのようには

 

【接続詞】

…それでは。それならば


  *『学研全訳古語辞典(Webilio古語辞典)』より

 

 

おぉっと…!

 

副詞接続詞があるようですね。

(`・д´・ ;)

 

 

入試でよく出題されるのは、

このうちの副詞のほう☆

 

 

指示副詞なので、

現代文と同様、指示内容が聞かれるんですよ!

(*′•ω•`*;)

 サゲサゲ↓  サゲサゲ↓

惟光に、

「この西なる家は何人の住むぞ。問ひ聞きたりや」

とのたまへば、例のうるさき御心とは思へども、えさは申さで


問)傍線部の意味として最も適当なものを次の中から選べ。

1.惟光は、母を気遣わない光源氏には何も申し上げたくなかったので

2.惟光は、同じことを以前から何度も光源氏に申し上げていたので

3.惟光は、隣家のほんとうの姿を光源氏に申し上げることができないで

4.惟光は、光源氏の女癖が厄介だとはとても申し上げることができないで

5.惟光は、光源氏が自分の母を気遣わないことの遺恨を申し上げないで

  

 

もちろん、

 

「え…で」という陳述の副詞

まず最初のポイント☆

 

 

 

1.惟光は、母を気遣わない光源氏には何も申し上げたくなかった(△)ので

2.惟光は、同じことを以前から何度も光源氏に申し上げていた(×)ので

3.惟光は、隣家のほんとうの姿を光源氏に申し上げることができないで(○)

4.惟光は、光源氏の女癖が厄介だとはとても申し上げることができないで(○)

5.惟光は、光源氏が自分の母を気遣わないことの遺恨を申し上げないで(△)

  

 

かに絞れます。

 

…でも、あとは、

「さは」の指示内容で絞るしかないですね!

(o´・ω・`o)ノシ

 

 

 

 

 

 

 

 

解答……

 

 

【空蝉(第3章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

惟光

この西なる何人住む

問ひ聞きたり

のたまへ例のうるさき御心思へども申さ


 

過去記事リンク

惟光(これみつ)

に(助詞)

こ、これ、この(指示語)

なり(所在・存在)

は(係助詞)

の(格助詞)

ぞ・ぞや

たり(助動詞)  たり②

や(文末)

と(格助詞)

のたまふ

ば(接続助詞)

例の
うるさし うるさし②

おほん(御)

ど・ども(接続助詞)

え(識別)

さ(指示語)

申す(まうす)

で(接続助詞)

 

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→今回のイラスト訳はこちら

→今回のイラスト解釈はこちら