黒澤明 「赤ひげ」 (1965) | It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

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スキー大好き、ゴルフ、読書、映画、演劇、音楽、絵画、旅行と他の遊びも大好き、元々仕事程々だったが、もっとスキーが真剣にやりたくて、会社辞めちまった爺の大冒険?




【予告編 Nekonote Cinemaチャンネル 2020/12/15公開:3分48秒】




【作品紹介:Wikipediaより引用】


原作は山本周五郎
「赤ひげ診療譚」(1958)で、江戸時代後期の享保の改革で徳川幕府が設立した小石川養生所舞台に、そこに集まった貧しく病む者とそこで懸命に治療する医者との交流を描く。

決して社会に対する怒りを忘れない老医師の赤ひげ (三船敏郎) と、長崎帰りの蘭学医である若い医師 保本登 (加山雄三) との師弟の物語を通して、成長していく若い医師と、貧しい暮らしの中で生きる人々の温かい人間愛を謳いあげた映画である。

第39回キネマ旬報ベストテンで1965年公開日本映画第1位に選ばれた他、第26回ヴェネツィア国際映画祭で男優賞 (三船敏郎)などを受賞した。



【結末までのネタバレありのあらすじ:hm-hmネットをご参照下さい。】




【感想】

この映画は、山本周五郎の「赤ひげ診療譚」 (1959)という連作短編集を原作としており、映画も小説どおり大きく主要登場人物·舞台は同じで、4~5つのエピソードが語られる。先日記事にした「隠し砦の三悪人」(1958)の様なストレートなお話とは違い、原作の題名どおり、小石川養生所の赤ひげとあだ名される初老の医師と様々な患者との、診療譚である。しかし、そこに起承転結を付けているのは、赤ひげの元で働くことになる保本登 (加山雄三) の成長物語。この映画のもうひとりの主人公だ。

また、この映画は、黒澤明監督作品で、三船敏郎主演/出演の最後の映画である。「酔いどれ天使」(1948)からこの「赤ひげ」(1965)までの18年間で、黒澤監督作品で、三船が主演/出演していない作品は「生きる」(1952)のたった1本のみである。考えてみると、黒澤·三船の共作は全て白黒作品である。ふたりのカラー作品が観て観たかったのは、私だけではあるまい。

黒澤明というと、どうしても侍があり主人公のアクション映画のイメージが強いが、この作品は「生きる」(1952)と同様、ヒューマニスト黒澤の面目躍如。ひとつひとつが泣かせるエピソードであり、3時間を超える長い映画ではあるが、貴方は時間を忘れてこの映画に見入ることになるだろう。これを観て、医療の道を志し、医師になられた方も多いのではないだろうか。



【スタッフ·キャスト等:Wikipedia (上矢印) より引用】

スタッフ編集

監督:黒澤明
原作:山本周五郎(『赤ひげ診療譚』より)
脚本:井手雅人、小国英雄、菊島隆三、黒澤明
撮影:中井朝一、斎藤孝雄
美術:村木与四郎
音楽:佐藤勝

キャスト編集

新出去定(赤ひげ):三船敏郎
保本登:加山雄三
佐八(車大工):山崎努
お杉(女中):団令子
おなか(佐八の恋人):桑野みゆき
狂女:香川京子
おとよ:二木てるみ
おくに(六助の娘):根岸明美
長次:頭師佳孝
森半太夫(養生所の医師):土屋嘉男
五平次(むじな長屋差配):東野英治郎
和泉屋徳兵衛:志村喬
登の父:笠智衆
きん(娼家「櫻屋」の女主人):杉村春子
登の母:田中絹代
松平家の家老:西村晃
六助:藤原釜足
まさえ:内藤洋子

上映時間:3時間5分
公開日:1965年4月3日
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鑑賞日:2021年9月23日
場所:TOHOシネマズ日本橋



【黒澤明監督作品】
①「姿三四郎」 (1943)
②「一番美しく」 (1944)
③「続 姿三四郎」 (1945)
④「虎の尾を踏む男達」 (1945)
⑤「わが青春に悔いなし」 (1946)
⑥「素晴らしき日曜日」 (1947)
⑦「酔いどれ天使」 (1948)
⑧「静かなる決闘」 (1949)
⑨「野良犬」 (1949)
⑩「醜聞」 (1950)
⑪「羅生門」 (1950)
⑫「白痴」 (1951)
⑬「生きる」 (1952)
⑭「七人の侍」 (1954)
⑮「生きものの記録」 (1955)
⑯「蜘蛛巣城」 (1957)
⑰「どん底」 (1957)
⑱「隠し砦の三悪人」 (1958)
⑲「悪い奴ほどよく眠る」 (1960)
⑳「用心棒」 (1961)
㉑「椿三十郎」 (1962)
㉒「天国と地獄」 (1963)
㉓「赤ひげ」 (1965)
㉔「どですかでん」 (1970)
㉕「デルス・ウザーラ」 (1975)
㉖「影武者」 (1980)
㉗「」 (1985)
㉘「夢」 (1990)
㉙「八月の狂詩曲」 (1991)
㉚「まあだだよ」 (1993)


【三船敏郎主要出演作品】
谷口千吉 「銀嶺の果て」 (1947)
黒澤明 「酔いどれ天使」 (1948)
黒澤明 「静かなる決闘」 (1949)
谷口千吉 「ジャコ萬と鉄」 (1949)
黒澤明 「野良犬」 (1949)
黒澤明 「醜聞」 (1950)
黒澤明 「羅生門」 (1950)
黒澤明 「白痴」 (1951)
森一生 「荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻」 (1952)
千葉泰樹 「東京の恋人」 (1952)
谷口千吉 「吹けよ春風」(1953)
本多猪四郎 「太平洋の鷲」 (1953)
黒澤明 「七人の侍」 (1954)
稲垣浩 「宮本武蔵」 (1954)
杉江敏男 「天下泰平」 (1955)
杉江敏男 「続 天下泰平」 (1955)
稲垣浩 「続 宮本武蔵 一乗寺の決闘」 (1955)
黒澤明 「生きものの記録」 (1955)
稲垣浩 「宮本武蔵 完結編 決闘巌流島」 (1956)
成瀬巳喜男 「妻の心」 (1956)
黒澤明 「蜘蛛巣城」 (1957)
黒澤明 「どん底」 (1957)
千葉泰樹 「下町 ダウンタウン」 (1957)
稲垣浩 「無法松の一生」 (1958)
黒澤明 「隠し砦の三悪人」 (1958)
稲垣浩 「或る剣豪の生涯」 (1959)
稲垣浩 「日本誕生」 (1959)
岡本喜八 「暗黒街の対決」 (1960)
黒澤明 「悪い奴ほどよく眠る」 (1960)
黒澤明 「用心棒」 (1961)
稲垣浩 「ゲンと不動明王」 (1961)
黒澤明 「椿三十郎」 (1962)
稲垣浩 「どぶろくの辰」 (1962)
松林宗恵 「太平洋の翼」 (1963)
黒澤明 「天国と地獄」 (1963)
岡本喜八 「」 (1965)
黒澤明 「赤ひげ」 (1965)
岡本喜八 「血と砂」 (1965)
谷口千吉 「奇巌城の冒険」 (1966)
ジョン・フランケンハイマー 「グラン・プリ」 (1966)
小林正樹 「上意討ち 拝領妻始末」 (1967)
岡本喜八 「日本のいちばん長い日」 (1967)
熊井啓 「黒部の太陽」 (1968)
ジョン・ブアマン 「太平洋の地獄」 (1968)
稲垣浩 「風林火山」 (1969)
蔵原惟繕 「栄光への5000キロ」 (1969)
丸山誠治 「日本海大海戦」 (1969)
岡本喜八 「赤毛」 (1969)
沢島忠 「新撰組」 (1969)
岡本喜八 「座頭市と用心棒」 (1970)
テレンス・ヤング「レッド・サン」 (1971)
中島貞夫 「日本の首領 野望編」 (1977)
熊井啓 「お吟さま」 (1978)
中島貞夫 「日本の首領 完結編」 (1978)
スティーヴン・スピルバーグ「1941」 (1979)
舛田利雄 「二百三高地」 (1980)
山田洋次 「男はつらいよ 知床慕情」 (1987)
熊井啓 「千利休 本覺坊遺文」 (1989)
熊井啓 「深い河」 (1995)





No.11847    Day 4740
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