【作品紹介:「TSUTAYA HPよりの引用】
フランスの有名な戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』の舞台を戦国時代に置き換え翻案した時代劇で「無法松の一生」の稲垣浩が脚本と監督を務めた。撮影は「燈台」の山田一夫、音楽は「女と海賊」の伊福部昭が担当。三船敏郎が人一倍大きい鼻を持つ武士を演じた。
豊臣秀吉がこの世を去って一年。石田三成十人槍の一人で、鼻が人一倍大きい駒木兵八郎(三船敏郎)の家に、乳兄弟の千代姫(司葉子)が訪ねてくる。
兵八郎は姫に想いを寄せていたが、自分の容姿が醜いことを自覚していた。姫は恋人の苅部十郎太(宝田明)が新たに十人槍に入ったので、力添えをしてほしいと頼んできた。
兵八郎は十郎太と親友となったが、十郎太は女の扱いにまったく不慣れだった。兵八郎は親友のために、千代姫への愛の言葉を教えたり、本人に代わり愛の手紙を送ったりするようになるのだった。
3月30日に記事にした「無法松の一生」(1958)の僅か1年後に公開されたこの作品。フランス🇫🇷の有名な戯曲「シラノ•ド•ベルジュラック」の翻案である。
考えてみると、「無法松の一生」も同戯曲のストーリーに大変似ている。両映画🎞の脚本も勤めた稲垣浩監督は、男が一途にひとりの女性への思いを吐露することなく胸に秘めて生きていくという「純愛」が、非常に好きな様だし、そんな似た感じの映画が2年連続で制作された、しかも日本映画の黄金期に、ということは、このモチーフは、日本人🇯🇵の琴線に余程触れるとみえる。
いやいや、「シラノ•ド•ベルジュラック」はフランス🇫🇷の戯曲だから、男の純愛が好きなのは、日本人🇯🇵に限ったことでは無いのだなと。
そんな主人公を日本の「侍」を具現するかの様な、三船敏郎という男優が演じているのだから堪らなく良いのである。
【スタッフ•キャスト等:「映画.com」よりの引用】
【三船敏郎 主要出演作品】
谷口千吉 「銀嶺の果て」 (1947)
黒澤明 「酔いどれ天使」 (1948)
黒澤明 「静かなる決闘」 (1949)
谷口千吉 「ジャコ萬と鉄」 (1949)
黒澤明 「野良犬」 (1949)
黒澤明 「醜聞」 (1950)
木下恵介 「婚約指輪 エンゲージリング」 (1950)
黒澤明 「羅生門」 (1950)
黒澤明 「白痴」 (1951)
稲垣浩 「無法松の一生」 (1958)
黒澤明 「隠し砦の三悪人」 (1958)
稲垣浩 「或る剣豪の生涯」 (1959)
稲垣浩 「日本誕生」 (1959)
岡本喜八 「暗黒街の対決」 (1960)
松林宗恵 「ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐」 (1960)
ジョン・フランケンハイマー 「グラン・プリ」 (1966)
小林正樹 「上意討ち 拝領妻始末」 (1967)
岡本喜八 「日本のいちばん長い日」 (1967)
熊井啓 「黒部の太陽」 (1968)
丸山誠治 「連合艦隊司令長官 山本五十六」 (1968)
岡本喜八 「座頭市と用心棒」 (1970)
テレンス・ヤング「レッド・サン」 (1971)
中島貞夫 「日本の首領 野望編」 (1977)
熊井啓 「お吟さま」 (1978)
中島貞夫 「日本の首領 完結編」 (1978)
スティーヴン・スピルバーグ「1941」 (1979)
舛田利雄 「二百三高地」 (1980)
山田洋次 「男はつらいよ 知床慕情」 (1987)
熊井啓 「千利休 本覺坊遺文」 (1989)
熊井啓 「深い河」 (1995)
No.11271 Day 4289