大手民間就職なら東大より早慶という説
大手民間就職を目指すなら、無理して東大なんかいかずに中学受験・高校受験・大学受験のどこかのタイミングで早慶に入ればいい、という考えがあります。
少なくとも早慶に入れば、就活において学歴だけで落とされることはまずないと思いますので、一理あるとは思います。
ただ、この説は卒業生数を勘案して考えないといけません。
2023年度大手民間企業就職数
まずは民間大手企業への東大・早慶の就職者数を見てみましょう。以下はダイヤモンド社のネット記事からピックアップしました。
なお、ピックアップした企業は人気と思われる不動産、銀行、証券、商社、コンサル、情報等幅広く代表的な企業を選んでいます。恣意的にならないようにしているつもりですが、まあ私の独断と偏見です。その点ご理解下さい。なお、ある程度ボリュームある採用をする企業でないとそもそもデータが出ていなかったりしますので、例えば就職難度が高いとされる外資金融とか政府系金融機関とかは含んでいません。
まずは就職者数だけで見てみましょう。
東大 | 早稲田 | 慶應 | |
三井不動産 | 2 | 10 | 12 |
三菱地所 | 4 | 9 | 10 |
三菱UFJ銀行 | 23 | 43 | 49 |
三井住友銀行 | 23 | 35 | 46 |
野村証券 | 17 | 28 | 51 |
三菱商事 | 19 | 17 | 29 |
三井物産 | 24 | 14 | 28 |
伊藤忠 | 9 | 23 | 28 |
住友商事 | 12 | 11 | 19 |
東京海上日動 | 23 | 52 | 58 |
アクセンチュア | 57 | 81 | 86 |
野村総研 | 32 | 62 | 70 |
日本IBM | 34 | 59 | 55 |
リクルート | 26 | 52 | 67 |
NTTデータ | 26 | 101 | 75 |
合計 | 331 | 597 | 683 |
このデータだけで見ると、確かに早慶の方がダブルスコアレベルで多く、それなら早慶でいいじゃん、となってもおかしくありません。
潜在的就職希望者数との割合
しかし、この合計数の卒業生数から進学者数を引いた人数(=潜在的就職希望者数)に対する割合を見てみると感想は変わります。卒業生・進学者のデータは各大学のホームページから持ってきたものですので、正確だと思います。
東大 | 早稲田 | 慶應 | |
上記大手民間企業 就職者数合計 |
331 | 597 | 683 |
卒業生 | 3094 | 8562 | 7730 |
進学者 | 1635 | 1822 | 1300 |
潜在的 就職希望者数 |
1459 | 6740 | 6430 |
割合 | 22.7% | 8.9% | 10.6% |
これをどう評価するべきか、というところはありますが、東大卒業生の割合は早慶の割合の倍以上となっています。つまり東大生の方が、早慶に比べてより上記各社の内定は取り易い、ということです。
東大の場合、理系の割合が高く、理系は大学院進学がデフォルトなところがありますので、学部卒業時点で就職する人数は限られています。さらには昨今は減ってきているようですが、昔から官僚志望も多いので、そうではなく「民間」就職を志望する人数はさらに限られます。従って、東大生というだけでかなり就職市場で貴重な存在になるのです。
もちろん東大生だからどこでも余裕で内定が取れる、なんてことはないですが、それでもかなり有利な立場でスタートできるのは間違いないかと思います。
まとめ
というわけで、大手民間就職なら東大ではなく早慶でいい、という考え方は必ずしも正しくないかなと思います。
もちろん色々な考え方があると思いますが、大手民間就職を目指すとしても、東大の方が早慶より比較的有利だ、ということはデータ上も言えますので、東大を目指して努力することで、少なくとも損はないと思います。
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