今後の首都圏の中学受験人口
WEB版の『さぴあ』に以下のような記事がありました。
こちらで掲示されているデータを見ると、全国の公立小学校在籍者数は学年毎に徐々に減少していきます。
現6年(2024年組):約102.3万人
現5年(2025年組):約100.7万人
現4年(2026年組):約99.6万人
現3年(2027年組):約98.6万人
現2年(2028年組):約97.7万人
現1年(2029年組):約94.3万人
だいたい毎年1万人ずつ減少していく感じです。
しかし、東京都に限ると異なるトレンドになります。
現6年(2024年組):約9.75万人
現5年(2025年組):約9.80万人
現4年(2026年組):約9.92万人
現3年(2027年組):約10.09万人
現2年(2028年組):約10.06万人
現1年(2029年組):約9.82万人
現3年(2027年組)まで徐々に増加するのです。
ここ近年の人口の都心回帰の流れの影響が見られます。
ちなみに上記の人数はあくまで現時点での数字です。今後さらに都心回帰が進めば、各学年の人数はさらに増加する可能性があります。例えば、現1年は現状9.82万人ですが、あと5年で2000人増加すれば、受験学年時には10万人を超えるわけです。
そして、過去5年の1都3県の中学受験率のトレンドは以下のようになっています。
2020年組:14.3%
2021年組:14.3%
2022年組:14.6%
2023年組:15.0%
2024年組:15.3%
このように中学受験率も徐々に上昇しています。
つまりここから言えるのは、現2年生の2028年組までは、首都圏の中学受験の厳しさは変化がないか、より増していく可能性があるということです。
中学受験率はどうなるか?
もちろん今後の毎年の6年生人口が増加しても、中学受験率が低下すれば、競争率は低下します。ではそのようなトレンドは考えられるでしょうか?
中学受験率は日本の経済状況と密接に関連しています。
これについては以前、以下の記事で詳細に検討しました。
現在の景気がいつまで続くのかはわかりません。もし不況に突入すれば、中学受験率もほぼ間違いなく低下することなります。
中学受験はお金がかかります。私立中学に入学後の授業料もそうですが(但し、東京都では私立高校の授業料は来年度から無償化するようです)、受験のための塾・家庭教師の費用などの家計負担も大きいです。ある程度経済的余裕がないと中学受験はできません。従って、中学受験率は経済状況の影響を強く受けるのです。
ただ、その予測は難しいので、我が国全体の経済状況は今とあまり変わらないものと仮定して考えてみます。
東京都の子育て世代の世帯年収推移
次に我が国全体の経済状況とは別に、東京都の子育て世代の世帯年収のトレンドをみたいと思います。
以下のような東京都が公表している調査があります。
これによると、東京都において、小学生までの子供を養育する世帯の世帯年収1000万円以上の割合は、2017年の21.2%から、5年後の2022年には31.1%になっているようです(調査結果の概要8ページ)。
つまり、世帯年収の比較でいえば、東京都では比較的裕福な子育て家庭が増加しているということです。
これが首都圏において中学受験率が近年上昇していることの大きな要因だと思います。
このトレンドが続くようであれば、おそらく中学受験率は高止まりか、さらに上昇する余地もあるかと思います。
まとめ
以上からすると、我が国の経済状況が下振れしない限り、東京都への近年の都心回帰による6年生人口の漸増と比較的裕福な子育て世帯の増加による中学受験率の高止まりから、向こう3-4年は首都圏における中学受験の厳しさは大きく変わらないと予測されます。
正直、2027年組姪っ子アドバイザーとしては、少子化で2022年組の息子の時よりも6年生人口は減少するはずだからと少し楽観視しているところがありました。今年の私立中学受験者数が昨年と比べて少し減少したというニュースもあり、そろそろピークアウトかなとも思っていました。
しかし上記のように検討してみると、少なくとも姪っ子世代までは相変わらず厳しいままだろうという予測となり、ピークアウトはまだ先のようです。改めて気を引き締めないといけないなと感じます。
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中学受験総括⑥-6年開始から夏休み前まで(1週間スケジュール)
中学受験総括⑫-6年9月から12月(必須の模試と他塾模試の必要性)
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