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うぇるかむ!

今話題になっている、人工多能性幹細胞(iPS細胞)や胚性幹細胞(ES細胞)などの万能細胞、クローン、生殖補助医療技術などの話をしていきたいと思います。
このブログの趣旨は、今この分野でとてつもないスピードで進展している研究について説明し、専門分野以外の方々にも興味を持っていただくことです。よって質問は大歓迎です!
ここさえ見ていれば再生医療のトピックスが分かるようなデータベースになることを目指しています。
一つ一つ説明するととてつもない時間がかかりますので専門用語が多いのには多少目をつぶって下さいm(__)m
代わりに質問で対応できればと思っております。
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2014-04-26 00:00:10

詳細記事目次

テーマ:ブログ
はじめに
専門用語解説   専門用語の質問の受付   専門用語集および用語質問受付
ウィキベディア   胚性幹細胞(ES細胞)、人工多能性幹細胞(iPS細胞)のウィキペディア記事へのリンク
幹細胞って何?   幹細胞・TA細胞(前駆細胞)・分化細胞の定義
多能性   分化能の一つである多能性の説明
再生医療に関する3つの誤解   臓器置換から細胞移植への移行、幹細胞とガン化、幹細胞とクローン
将来の再生医療-遺伝子治療との融合-   遺伝病の根治に向けた将来の治療法についての戦略
テロメアについて   iPS細胞とクローンにおけるテロメア長
mixiとの連動   このブログとの連動コミュニティー

胚性幹細胞とクローン技術
ES細胞って何?   ES細胞の定義・能力
ES細胞ができるまで   ES細胞樹立に至るまでの歴史、テラトカルシノーマ、EC細胞、EG細胞
ES細胞樹立時における倫理的問題の回避法   受精卵を破壊しないES細胞の樹立法について
拒絶反応回避とクローン技術   セラピューティッククローニングと呼ばれる技術の歴史、捏造事件
ヒトクローンにおける倫理的問題の回避法   ヒトクローン作出の回避とレシピエント卵の確保について
エピブラストステムセルとヒトES細胞   マウスES細胞とヒトES細胞の違い、EpiSCs、FAB-SCs、rESCs
エピブラストステムセルとヒトES細胞(その2)
ES細胞中のサブポピュレーション   ICM様(原始外胚葉様)ES細胞とエピブラスト様ES細胞
ES細胞における自己複製の基底状態   Mek/Erk, GSK3, FGF経路阻害による未分化性維持とラットES細胞
ES細胞からの生殖細胞分化誘導   体外でES細胞から卵および精子を作出する試み
ES細胞とiPS細胞の違い   iPS細胞が生まれた経緯、ES細胞研究のメリット・必要性

人工多能性幹細胞
iPS細胞って何?   京都大学 山中伸弥先生によるiPS細胞の第1報 すべてはこの1報から始まった
第二世代マウスiPS細胞   ほぼES細胞と同等の能力を持つiPS細胞の作製について
コロニーの形態によるiPS細胞の選抜法   薬剤選抜なしでの樹立、全身がiPS細胞に由来するマウスの作製
ヒトiPS細胞の樹立   ヒトiPS細胞樹立に関する第1報から第4報、および第6報についての詳細
ガン遺伝子c-MycなしでのiPS細胞の樹立   iPS細胞のc-Myc再発現によるガン化の回避、L-Mycでの代用
肝臓および胃の細胞からのiPS細胞の樹立   レトロウイルス挿入を減らしてガン化リスクを低減
iPS細胞樹立に必要な導入遺伝子発現時間の解析   薬剤誘導系による導入遺伝子発現の必要時間の解析
独バイエル社ヒトiPS細胞論文詳細   特許問題で話題になったヒトiPS細胞樹立に関する論文
Bリンパ球・すい臓β細胞からのiPS細胞樹立   終末分化細胞からもiPS細胞が樹立可能なことの証明
統合ゲノム解析を通したiPS細胞樹立メカニズムの解析   樹立メカニズム解析とDnmt・転写因子阻害効果
ヒトiPS細胞樹立効率の改善とNILベクター使用の試み   ヒトiPS細胞第7報の詳細
化学的・遺伝学的手法を組み合わせたiPS細胞の樹立   化合物による代用、G9a・MEK・PRMTの阻害、PS48
小分子化合物によるiPS細胞樹立効率の改善   Dnmt阻害、HDAC阻害(VPA、酪酸)、8-Br-cAMP
神経幹細胞からのiPS細胞樹立   神経幹細胞・神経前駆細胞からの少数の遺伝子によるiPS細胞樹立
複数の細胞種からの遺伝的に均一なiPS細胞の樹立   薬剤誘導系による複数の細胞種からのiPS細胞樹立
Wntシグナリングの刺激によるiPS細胞樹立効率の改善   Wnt経路の刺激による樹立効率改善
難病患者からのiPS細胞樹立   将来の再生医療およびiPS細胞の病因解明・創薬への応用への第一歩
薬剤誘導系によるヒトiPS細胞の樹立   ヒトiPS細胞の樹立に必要な導入遺伝子の発現時間を解析
アデノウイルスを用いたiPS細胞の作製   一時的な遺伝子発現誘導によるiPS細胞作製の第1報
ウイルスを使わないでiPS細胞を樹立   プラスミド、エピソーマル(EB)、minicircleベクターによる一時的な遺伝子発現誘導でiPS細胞作製
髪の毛一本からのヒトiPS細胞樹立   ケラチノサイトからの急速で効率的なヒトiPS細胞樹立
シグナル阻害によるiPS細胞樹立法の改善   Mek/Erk経路およびGSK3の阻害剤を用いたiPS細胞の樹立法
山中ファクター以外の遺伝子を用いたiPS細胞樹立   p53 siRNAとUTF1、Esrrb、ESCC miRNA、Sall4、Nr5a2、Tbx3、Rem2、TCL-1A、YAP
山中ファクター以外の遺伝子を用いたiPS細胞樹立(その2)   E-Cadherin、Prmt5、miR-93、miR-106b
マウス・ヒト以外の種でのiPS細胞樹立   山中ファクターを用いた他種でのダイレクトリプログラミング
マウス以外の種におけるマウスES細胞様ES/iPS細胞の樹立   マウス以外の種でのノックアウト動物作製への応用、MEK/ERK, GSK3, AKL5阻害、p38阻害、Forskolin
マウス以外の種におけるマウスES細胞様ES/iPS細胞の樹立(その2)   低酸素培養、NANOG強制発現
単一ベクターによるiPS細胞樹立   ポリシストロニック発現ベクター、Cre/loxPシステムの応用、phage integrase
特定の組み合わせの薬剤誘導リプログラミング因子を持つマウス   代替因子探索ツールの作製
多能性誘導におけるリプログラミング因子の役割    iPS細胞誘導におけるOct4, Sox2, Klf4, c-Mycの機能
多能性誘導におけるリプログラミング因子の役割(その2)
iPS細胞からの生殖細胞分化誘導   iPS細胞を介して体細胞から卵・精子を体外で作製するための研究
piggyBacトランスポゾンを利用したiPS細胞の樹立法   トランスポゾンによる外来因子挿入のないiPS細胞樹立
末梢血・臍帯血等の様々な組織からのiPS細胞樹立   採取が容易な組織からのヒトiPS細胞樹立
末梢血・臍帯血等の様々な組織からのiPS細胞樹立(その2)
リプログラミング関連DNAメチル化変化の解析   iPS細胞樹立に伴うエピジェネティックな変化の解析
リプログラミング関連DNAメチル化変化の解析(その2)
タンパク質によるiPS細胞の樹立   細胞膜透過性組換えタンパク質によるiPS細胞の樹立
真の多能性を示すマーカーの探索   TGを経ないで導入したレポーターによる選抜、厳密なマーカーの探索
iPS細胞とES細胞の遺伝子発現の違い   iPS細胞に特徴的な遺伝子発現
iPS細胞とES細胞の遺伝子発現の違い(その2)
iPS細胞株の安全性のバリエーション   由来する細胞種・樹立法が違うiPS細胞におけるガン化リスクの違い
p53,RB経路によるiPS細胞樹立の抑制   p53,RB経路の抑制によるiPS細胞樹立効率の改善
p53,RB経路によるiPS細胞樹立の抑制(その2)   Vitamin C、Rem2
p53,RB経路によるiPS細胞樹立の抑制(その3)   capase 3, 8、増殖率との関連
低酸素培養によるiPS細胞樹立効率の改善   培養時の酸素濃度がiPS細胞樹立に与える影響
TGFβシグナリング阻害によるiPS細胞樹立効率の改善   ALK5阻害剤(EMD 616452、SB431542)
iPS細胞樹立に有効な線維芽細胞中のサブポピュレーション   リプログラミングに有効なマーカーの探索
センダイウイルスを用いたiPS細胞の樹立   センダイウイルスによるゲノム挿入のないiPS細胞樹立
異種成分を含まないコンディションでのヒトiPS細胞樹立   GMP準拠細胞提供への第一歩
ジーンターゲティングによるiPS細胞の樹立   ゲノム上の安全な位置への遺伝子導入によるiPS細胞樹立
線維芽細胞リプログラミングにおけるMET   Epithelial-to-mesenchymal transition(EMT)、TGFβ、BMP
iPS細胞における起源細胞由来エピジェネティックメモリーの残存   起源細胞種と分化能との関連
合成mRNAの導入によるiPS細胞の樹立   抗ウイルス応答を受けないように改変した合成RNAの利用
miRNAを用いたiPS細胞の樹立   miR-302,367,372,200c,369を用いたiPS細胞樹立

その他の多能性幹細胞
ES細胞と体細胞の融合技術   ES細胞と融合させることによる体細胞の幹細胞化について
多能性生殖幹細胞(mGS細胞・gPS細胞)   精巣由来の多能性幹細胞の発見について
単為発生ES細胞(pES細胞)   再生医療への応用のための単為発生ES細胞の作出
多能性成体前駆細胞(MAPCs)   骨髄由来の体性幹細胞の多能性・可塑性
卵の幹細胞   卵の新生、骨髄・末梢血・皮膚由来の生殖細胞

※この記事は常にトップに配置しています。※
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2014-04-26 00:00:00

iPS研究所:初期化中、発生初期胚に似た状態と判明

テーマ:iPS細胞(基礎)
京都大iPS細胞研究所の高橋和利講師と山中伸弥教授らの研究グループは、ヒトの体の細胞からiPS細胞(人工多能性幹細胞)ができる途中で、受精卵の分裂開始後しばらくして現れる細胞に似た状態になることが分かったと発表した。iPS細胞がさまざまな細胞に変化する能力を得る仕組みの解明につながると期待される。英オンライン科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに24日、論文が掲載された。
体の細胞に4種類の遺伝子を入れると約1%がiPS細胞に変化するが、細胞内で何が起きているかは未解明だ。研究グループは、iPS細胞になる細胞をより分け、変化の各段階で働く複数の遺伝子を解析した。すると、20日目の細胞内の遺伝子の状態が、発生の初期の胚に現れる「原条」と呼ばれる構造の細胞と似ていた。
原条の細胞は将来、筋肉や腸などさまざまな細胞になる。iPS細胞を作る際に、原条の細胞で働く遺伝子FOXH1も入れると、効率が大幅に上がったという。
(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20140425k0000m040093000c.html?fb_action_ids=633526633392370

iPSへの「関門」発見 京大チーム、作製効率アップ
ヒトの皮膚などの細胞がiPS細胞(人工多能性幹細胞)に変わる道筋の途中に、iPS細胞になるために必ず経なければならない「関門」のような状態が存在することを、京都大iPS細胞研究所の高橋和利講師らが突き止めた。「関門」を通りやすくなるように遺伝子操作を加えると、iPS細胞の作製効率が約40倍に高まった。
山中伸弥教授も名を連ねた論文が英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版に24日掲載された。iPS細胞は体の細胞で四つの遺伝子を働かせるとつくれるが、実際にはほとんどの細胞が途中で元に戻ってしまう。高橋さんらはiPS細胞になれる細胞だけを判別し、その過程を詳しく観察。最初に働かせる4遺伝子とは別の、特定の遺伝子が働く状態があることを発見した。この遺伝子の働きを初めから強めてやると、iPS細胞になる効率が大幅にあがった。
この状態は、受精後1週間の胚(はい)に一時的に見られる細胞とよく似ていた。高橋さんは「体の細胞が初期化するときの関門が、受精卵が分化していく途中段階と似ているのは驚きだ」と話している。
(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASG4R6673G4RPLBJ003.html

ヒト細胞の初期化、「原条」状態誘導で促進-京大が解明
京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の高橋和利講師、田辺剛士研究員らの研究グループは、ヒト体細胞が「原条(プリミティブストリーク)」と呼ばれる中胚葉や内胚葉のもとになる細胞の状態を経て初期化されることを突き止めた。ヒト細胞の初期化途中で、細胞が原条を構成する中内胚葉の目印となるマーカー遺伝子を強く発現していたという。
iPS細胞は「山中4因子」を導入して分化多能性を再獲得するが、そのメカニズムで不明な点も多い。高橋講師らは初期化を効率よくするための“二次的イベント”の存在を想定。そこでiPS細胞の候補となる途中段階の細胞としてTRA―1―60陽性細胞の遺伝子発現を解析した。その結果、初期化途中の20―49日目の細胞で原条様中内胚葉(PSMN)に類似していることが分かったという。PSMNに特徴的なマーカーの活性化も確認した。
これらを踏まえて高橋講師らはiPS細胞への初期化時に、原条の状態を経ているとし、この状態を誘導すると初期化効率が高くなるとみている。そのうえで原条形成にかかわるFOXH1というたんぱく質がヒト線維芽細胞の初期化を促進することを見いだした。
(日刊工業新聞)
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020140425eaak.html




高橋先生、田邊さん、おめでとうございます!!
以前CDBセミナーでお話されていた内容ですね。
おもしろいですねぇ~

論文はこちら。

Nature Communications 5, Article number: 3678 doi:10.1038/ncomms4678
Received 27 October 2013 Accepted 17 March 2014 Published 24 April 2014
Induction of pluripotency in human somatic cells via a transient state resembling primitive streak-like mesendoderm
Kazutoshi Takahashi, Koji Tanabe, Mari Ohnuki, Megumi Narita, Aki Sasaki, Masamichi Yamamoto, Michiko Nakamura, Kenta Sutou, Kenji Osafune, Shinya Yamanaka
http://www.nature.com/ncomms/2014/140424/ncomms4678/full/ncomms4678.html

During mammalian embryonic development, the primitive streak initiates the differentiation of pluripotent epiblast cells into germ layers. Pluripotency can be reacquired in committed somatic cells using a combination of a handful of transcription factors, such as OCT3/4, SOX2, KLF4 and c-MYC (hereafter referred to as OSKM), albeit with low efficiency. Here we show that during OSKM-induced reprogramming towards pluripotency in human cells, intermediate cells transiently show gene expression profiles resembling mesendoderm, which is a major component of the primitive streak. Based on these findings, we discover that forkhead box H1 (FOXH1), a transcription factor required for anterior primitive streak specification during early development, significantly enhances the reprogramming efficiency of human fibroblasts by promoting their maturation, including mesenchymal to epithelial transition and the activation of late pluripotency markers. These results demonstrate that during the reprogramming process, human somatic cells go through a transient state that resembles mesendoderm.

CiRAのプレスリリースはこちら
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2014-03-14 23:00:00

STAP細胞についての雑感2

テーマ:STAP細胞
会見開かれましたね。
CDBでは所内で同時中継も行われ多数の方が来られていました。
関係者ではないもののやはりみんな興味あるんでしょう。
STAPがどうなろうと、他のCDB研究者、理研の研究者の方々に迷惑がかかるような方向にはいかないで欲しいと思います。
これは皆さん同意されると思いますが、理研が日本を代表する研究機関であることは変わりないわけですし、これ以上風評被害が広がらないことを願います。

ところで今日の会見を見て思ったことが一つあります。

理研の上層部の方々は、調査中だからということで筆者の方々にコメントを控えるように要請しておられるみたいで、竹市センターも話されていましたが、CDBとしては会見を開くつもりだったのに上層部の判断で先送りされたようです。
しかし、今の状況を見ると、やはり筆者の方々に出てきてもらって真実を堂々と話してもらうのが一番だと思います。
iPSと比べて優れているというSTAPの最初の発表の仕方がまずかったのは誰が見ても明らかだと思いますし、これ以上、過ちを繰り返すのはやめて欲しいと思います。
私の知っている限り、筆者の方々はコメントあるいは質問に対する回答をしたがっておられます。

今日の会見では間違った発言もありましたし、やはり第三者ではなく、本人達にも早期に弁明の機会を与えてあげてもいいのではないかと思います。
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2014-03-09 16:00:00

STAP細胞についての雑感

テーマ:STAP細胞
STAP細胞に関する最近のメディア、一部ネットの動きについてちょっと苦言を。。

特にマスメディアの皆さん、異常に小保方さんのことをもてはやして科学的に関係のないことまで調べて祭り上げたのは誰ですか?
反省して欲しいと思います。

少なくとも科学者側の人間であれば、最初から捏造だろみたいな色眼鏡をかけた状態で判断するのはいかがなものかと思います。
論文をちゃんと読まない状態で批判している人が多すぎませんか。
TCR関連で批判している皆さん、STAP細胞とSTAP幹細胞の違いをきちんと理解していますか?、大半の実験がT細胞からではなくCD45陽性細胞から出発していることを承知のうえで批判していますか?
確かにもっと良い示し方はあったでしょう。
しかし、今のところ、論文で示されているデータは起こりうる範囲内のものだと思います。
論文の根本、つまり終末分化細胞を酸処理することでリプログラミングが起き、キメラ形成可能な細胞が取れる、を覆すような事実はないのではないでしょうか。

個人的な意見としては、今は何より再現実験ができるかどうかに注力すべきと思います。
今、嘘だと決めつけて、こういうことで日本勢が何も動かないでいる間に海外勢が一気に抜き去らないか心配しています。
再現性さえとれればメカニズムの解明も進み、STAP細胞自体の増殖や、STAP幹細胞の効率的樹立、成体、ヒトからのSTAP細胞樹立なども進む可能性があります。

ヤニッシュあたりが再現に成功したらそれはもう、あっという間ですよ。。

[追記1]
コメント欄に書きましたが、一応ここにもSTAP幹細胞におけるTCR rearrangementについての考察を補足しておきます。

1週齢のCD45陽性細胞をソートしてきたとして、その中に含まれるrearrangementが起こったT細胞はほんの一部分だけ、大半はB細胞でしょう。
そういう雑多な集団のうち、酸処理後生き残った細胞の数十%がOct3/4-GFP陽性の細胞になるわけです。
つまりこの時点でrearrangementが起こったT細胞由来のSTAP細胞はごく一部だけということが想定されます。
一方、Oct3/4陽性のSTAP細胞のサンプルにおいてTCR rearrangementが見られたことから、少なくとも一部分は確かに終末分化細胞がリプログラミングを受けてOct3/4陽性に変化したことが示唆されます。
批判の対象となっている「STAP幹細胞ではTCR rearrangementが見られなかった」という点につきましては、調べたのが8ラインということですので、上記のようにSTAP細胞そのものがT細胞由来のものがごく一部であることからすると、確率的に言ってT細胞由来のものが含まれないということは全然あり得る話だと思います。
もっと数を増やしていけばT細胞由来のものが取れる可能性もありますし、万一取れなかったとしてもT細胞由来STAP細胞からのSTAP幹細胞への変化は難しいという結論になるだけで、STAP細胞自体がT細胞由来のものが含まれるという結果を覆すものにはならないと思います。
同様に、STAP細胞由来のキメラにおいてTCR rearrangementが見られなかったとしても、インジェクションしたSTAP細胞の一部のみがキメラに寄与するであろうことを考えると、起こりえないことではないことだと思います。
厳密に言うと、終末分化細胞由来のものはキメラにならないという可能性は完全に消えるわけではないのですが、感覚的にもはや屁理屈に近い気もします。
B細胞由来のものが含まれるか調べたり、調べる数を増やせば解決するのではないでしょうか。

[追記2]
テラトーマ免染写真の件ですが、このような記事を書いた直後にそのような話が出てきて、正直かなり衝撃を受けています。。
科学的なことは批評できますが、こういう問題については何とも言えませんので結論が出るまで静観したいと思います。

[追記3]
朝日新聞に出ていたのでコメント欄ではなくこちらに堂々と書きます。
変な噂が流れていますが、Natureの論文について日本勢はみんな撤回に同意しているのですが、バカンティとNature誌が撤回を渋っていて撤回できないみたいです。
朝日新聞には明確に書かれていませんがNature誌も渋っています。
ちなみにテラトーマ写真については極々一部の人は知っていた可能性は否定できませんが、プロトコールを出した時点ではN先生を始めみんな知らなかったようです。
一気に空気が変わりましたし。
まぁ今日の会見で明らかになるのを期待しています。

[追記4]
忘れてましたが、もう一つ、気になる噂にも回答すると、N先生が胎盤にもなるES細胞を持っているとのことですが、Cdx2強制発現によりTS細胞になるES細胞であって、それ自体が胎盤にもなるES細胞はなくて、見たこともありません。
胎盤に寄与しているように見える写真があったとすれば、それはExtraembryonic mesoderm由来の組織ではないでしょうか。
2014-03-05 19:00:00

体細胞からのSTAP細胞変換培養のための必須な技術的TIPS

テーマ:STAP細胞
STAP細胞を作製する際のコツが発表されました。
そのうちProtocol Exchangeにも出ると思いますが、とりあえず丹羽研のHPで公開されています。

こちらです。
Essential technical tips for STAP cell conversion culture from somatic cells
2014-01-30 03:00:00

体細胞の多能性への刺激惹起性運命変換

テーマ:STAP細胞
理研CDBの小保方晴子先生、ハーバード大学のCharles A. Vacantiらのグループにより体細胞を酸処理してストレスに晒すことで多能性を獲得するようにリプログラミングしたという論文が発表されました。

Nature 505, 641–647 (30 January 2014) doi:10.1038/nature12968
Received 10 March 2013 Accepted 20 December 2013 Published online 29 January 2014
Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency
Haruko Obokata, Teruhiko Wakayama, Yoshiki Sasai, Koji Kojima, Martin P. Vacanti, Hitoshi Niwa, Masayuki Yamato & Charles A. Vacanti
http://www.nature.com/nature/journal/v505/n7485/full/nature12968.html

Here we report a unique cellular reprogramming phenomenon, called stimulus-triggered acquisition of pluripotency (STAP), which requires neither nuclear transfer nor the introduction of transcription factors. In STAP, strong external stimuli such as a transient low-pH stressor reprogrammed mammalian somatic cells, resulting in the generation of pluripotent cells. Through real-time imaging of STAP cells derived from purified lymphocytes, as well as gene rearrangement analysis, we found that committed somatic cells give rise to STAP cells by reprogramming rather than selection. STAP cells showed a substantial decrease in DNA methylation in the regulatory regions of pluripotency marker genes. Blastocyst injection showed that STAP cells efficiently contribute to chimaeric embryos and to offspring via germline transmission. We also demonstrate the derivation of robustly expandable pluripotent cell lines from STAP cells. Thus, our findings indicate that epigenetic fate determination of mammalian cells can be markedly converted in a context-dependent manner by strong environmental cues.

小保方先生らはまず、1週齢のOct4-GFPレポーターを持つマウスの脾臓からCD45陽性細胞をソートし(これにより確かに終末分化細胞由来であることが示せる、後述)、様々な種類の強くかつ一時的な物理的・化学的な刺激に晒すことでリプログラミングが起こるか検証しました。
LIFおよびB27を添加したDMEM/F12培地を用いて数日浮遊培養後、Oct4プロモーターの活性を調べたところ、低pH処理(pH5.4-5.8で30min)が最も効果的にOct4を誘導できることが分かり、7日間の培養後Oct4-GFPを発現する多数の球状コロニーが出現することが明らかになりました。また、この際、CD45陽性細胞が減ってOct4陽性細胞が出現することも示されました。
次に、CD45陽性細胞のうち、CD90(T細胞)・CD19(B細胞)・CD34(造血前駆細胞)陽性、陰性に分けて低pH処理をすると、T細胞、B細胞を含む細胞集団では分けていないCD45陽性細胞と同様d7で生存細胞の25-50%がOct4-GFP陽性になる一方、造血前駆細胞ではほとんど(<2%)Oct4-GFP陽性にならないことも示しました。
なお、LIF+B27培地で最も効率よくOct4-GFP陽性細胞が現れ、EpiSC培地では起こらないこと、d0-2でのLIFの存在・非存在はd7におけるOct4-GFP陽性細胞生成の頻度に影響がない一方、d4-7でのLIF添加では十分でないことから、LIF依存性はd2-4から始まることも明らかにしています。
また、d1では生存細胞のほとんどが依然としてCD45陽性・Oct4-GFP陰性であり、d3で全体細胞数がd0の1/3から1/2に減少、比較的弱いシグナル強度ではあるものの生存細胞全体のかなりの数がOct4-GFP陽性になり、d7で有意な数のOct4-GFP陽性CD45陰性細胞(生存細胞全体の1/2-1/3)がOct4-GFP陰性CD45陰性細胞と異なる集団を構成すること、最初の数日後、GFPシグナルが徐々に現れる一方、CD45免疫活性はOct4-GFP発現を示す細胞において徐々に減少すること、d5までにOct4-GFP陽性細胞同士が接着し癒着によってクラスターを形成することを示しました。
さらに、Oct4-GFP陽性細胞は小さい細胞質を持つ特徴的な小さい細胞サイズを示し、元となったCD45陽性リンパ球とくらべて異なる核の微細構造も示すこと、d7でのOct4-GFP陽性細胞は非処理CD45陽性細胞およびES細胞よりも小さいこと、低pH処理CD45陽性細胞の直径はOct4-GFPが発現し始める前の最初の2日で減る一方、GFP発現の開始は細胞分裂を伴わないことが示され(EdUの取り込み起こらないことでも確認)、極稀に存在する未分化細胞のコンタミでないことを示すためにFACSで精製したCD45陽性細胞およびCD90陽性CD45陽性T細胞由来のOct4-GFP陽性細胞においてT細胞受容体遺伝子であるTcrbのゲノム再構成が起こっていることを確認しました。

次に、d7のOct4-GFP陽性スフェアは多能性関連マーカータンパク質(Oct4, SSEA1, Nanog, E-cadherin)およびマーカー遺伝子(Oct4, Nanog, Sox2, Ecat1, Esg1, Dax1, Rex1)をES細胞と同レベルで発現していること、d3の時点ではそれらのマーカーの中程度の発現が見られる一方Flk1やTal1といった初期造血マーカー遺伝子も発現していること、d7のOct4-GFP陽性細胞はOct4およびNanogプロモーター領域の脱メチル化が起こっていること、in vitroで三胚葉に分化誘導できること、マウスに移植するとテラトーマが形成されるがOct4-GFP陽性細胞が残存しているようなテラトカルシノーマはできないこと、GFP強陽性細胞からのみテラトーマができること、GFP強陽性細胞は多能性マーカーを発現しており初期細胞系譜特異的マーカー遺伝子を発現していない一方、GFP弱陽性細胞はいくつかの初期細胞系譜特異的マーカー遺伝子(Flk1, Gata2, Gata4, Pax6, Sox17)を発現しておりNanogおよびRex1を発現していないことを示しました。
以上より、多能性状態への変換が起こっていることが示されたことから、低pHのような強い外部刺激による体細胞から多能性細胞への運命変換を‘stimulus-triggered acquisition of pluripotency’(STAP)、できる細胞をSTAP細胞と名付けました。
なお、樹立条件ではSTAP細胞はほとんど増殖しないこと、染色体数に大きなグローバル変化が見られないことも示しています。

次に、STAP細胞は、マウスES細胞と異なり、LIF含有培地中で自己複製する能力が乏しく、乖離培養下で効率的にコロニーを形成できないこと(ROCK阻害剤であるY-27632存在下もしくは部分的乖離後の高濃度培養条件下であっても同様)、ES細胞マーカータンパク質Esrrbの発現が低いこと、ES細胞と異なり~40%のメスSTAP細胞でH3K27me3 fociが見られること、EpiSCとも異なりKlf4陽性であり上皮タイトジャンクションマーカーであるclaudin 7およびZO-1陰性であることを明らかにしました。

次に、1週齢Oct4-GFPマウスの脳、皮膚、筋肉、脂肪、骨髄、肺、肝臓組織からでも変換効率は変わるものの、調べた全ての組織においてd7でOct4-GFP陽性細胞の出現が観察できることを示しました。

次に、マイクロナイフを用いて小片にマニュアルで切ったSTAP細胞ブロックをマウス胚盤胞期胚にインジェクションすることで高度から中程度の寄与を示すキメラ胚が得られ、かなりの率でキメラマウスが生まれて正常に発生することを示しました。
また、調べた全ての組織に寄与すること、キメラマウスから子孫が得られジャームライントランスミッションすること、さらには、四倍体胚補完法により全身がSTAP細胞からなるE10.5の100%キメラも得られることも示しました。

次に、STAP細胞は樹立条件では自己複製能が限定されているものの、胚環境下ではSTAP細胞クラスターの小断片が胚全体へと成長したことから、増殖できるような培養条件を探索したところ、慣習的なLIF+FBS培地や2i培地では追加の継代で維持することができなかったのに対し、ES細胞のクローナルな増殖を促進することが知られている副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)がSTAP細胞コロニーのアウトグロースを支持できることが分かりました。
MEFもしくはゼラチン上でこの培地を用いて培養すると、STAP細胞クラスターの一部が成長し始め(単一クラスター培養の場合10-20%のウェルでアウトグロースが見られ、1wellにつき12クラスターの場合>75%で見られた)、高いレベルのOct4-GFPを発現したままマウスES細胞のように増殖することが示されました。
なお、7日間のACTH培地での培養後、元となったSTAP細胞と異なり、単一細胞として継代できるようになり、2i培地中で増殖し、少なくとも120日間指数関数的に増殖することが明らかとなり、この細胞をSTAP幹細胞と名づけました。
最後に、STAP幹細胞は多能性細胞のタンパク質およびRNAマーカーを発現していること、Oct4およびNanog遺伝子座が低メチル化状態にあること、ES細胞と同様の核微細構造を持つこと、in vitroで三胚葉に分化誘導できること、in vivoでテラトーマを形成できること、胚盤胞インジェクションによりキメラマウスに効率的に寄与しジャームライントランスミッションすること、四倍体胚補完法によりマウスを作出でき成体にまで発生し次世代を作製できること、STAP細胞と異なり、Esrrbを発現しておりH3K27me3 fociも見られないことを示しています。




さらに、理研CDBの小保方晴子先生、笹井芳樹先生、山梨大学の若山照彦先生らのグループにより、STAP細胞はES細胞と異なり、胚盤胞インジェクション解析により胚体および胎盤組織の両方に寄与できるという論文が同時に発表されました。

Nature 505, 676–680 (30 January 2014) doi:10.1038/nature12969
Received 10 March 2013 Accepted 20 December 2013 Published online 29 January 2014
Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency
Haruko Obokata, Yoshiki Sasai, Hitoshi Niwa, Mitsutaka Kadota, Munazah Andrabi, Nozomu Takata, Mikiko Tokoro, Yukari Terashita, Shigenobu Yonemura, Charles A. Vacanti & Teruhiko Wakayama
http://www.nature.com/nature/journal/v505/n7485/full/nature12969.html

We recently discovered an unexpected phenomenon of somatic cell reprogramming into pluripotent cells by exposure to sublethal stimuli, which we call stimulus-triggered acquisition of pluripotency (STAP)1. This reprogramming does not require nuclear transfer2, 3 or genetic manipulation4. Here we report that reprogrammed STAP cells, unlike embryonic stem (ES) cells, can contribute to both embryonic and placental tissues, as seen in a blastocyst injection assay. Mouse STAP cells lose the ability to contribute to the placenta as well as trophoblast marker expression on converting into ES-like stem cells by treatment with adrenocorticotropic hormone (ACTH) and leukaemia inhibitory factor (LIF). In contrast, when cultured with Fgf4, STAP cells give rise to proliferative stem cells with enhanced trophoblastic characteristics. Notably, unlike conventional trophoblast stem cells, the Fgf4-induced stem cells from STAP cells contribute to both embryonic and placental tissues in vivo and transform into ES-like cells when cultured with LIF-containing medium. Taken together, the developmental potential of STAP cells, shown by chimaera formation and in vitro cell conversion, indicates that they represent a unique state of pluripotency.

小保方先生らは、STAP細胞をマウス胚盤胞期胚にインジェクションすると、60%のキメラ胚において胚体のみならず胎盤や胎膜にも寄与することを見出したことから、まず、Oct4-GFP強陽性STAP細胞の遺伝子発現を調べ、ES細胞と異なり、多能性マーカー遺伝子のみならずCdx2のような栄養膜マーカー遺伝子も発現していることを明らかにし、単純に多能性細胞とTS様細胞の混合によって説明できるわけではないことを示しました。
また、STAP幹細胞はSTAP細胞と異なり胎盤組織に寄与しないこと、栄養膜マーカー遺伝子を発現していないことを示しました。
次に、STAP細胞をTS細胞様の細胞に変換できるか調べるために、Fgf4存在下で培養したところ、7-10日までに扁平な細胞コロニーが成長し始めることが分かり、その細胞は栄養膜マーカータンパク質であるintegrin α7(Itga7)およびeomesodermin(Eomes)、およびCdx2などのマーカー遺伝子を強く発現していることが示されました。
それらの細胞はFgf4存在下においてトリプシン乖離により3日に1回30継代以上効率的に増殖できることが明らかとなり、Fgf4-induced幹細胞と名づけました。
また、Fgf4-induced幹細胞は、胚盤胞インジェクション解析において53%の胚において胎盤寄与が見られ、キメラ胎盤中、胎盤細胞全体の~10%に寄与していることが示されました。
なお、Fgf4-induced幹細胞は、中程度のGFPシグナルを示し、TS細胞と異なり、中程度のOct4を発現していること、わずかではあるものの胚体組織にも寄与すること、転写レベルはかなりあるにも関わらず核におけるCdx2タンパク質蓄積のレベルが細胞質のレベルと比べて変わらないこと、Fgf4非存在下では7-10日の間に徐々に死滅し、TS細胞と異なり巨大な多核細胞に分化しないことも分かりました。

次に、ゲノムワイドなRNA-seq解析を行い、STAP細胞はSTAP幹細胞、Fgf4-induced幹細胞、ES細胞、TS細胞とともにクラスタリングされ、元となったCD45陽性細胞とはともにクラスタリングされない一方、STAP細胞はそのクラスターにおける残りの細胞種とは外れているのに対し、STAP幹細胞はES細胞と近くクラスタリングされること、Fgf4-induced幹細胞はES細胞およびSTAP幹細胞のサブクラスターを含むクラスターを形成する一方、TS細胞はこのクラスターからは外れていることを示し、Fgf4-induced幹細胞がそれらの多能性細胞と近い関係にあることが示唆されました。
さらに、Fgf4-induced幹細胞にSTAP幹細胞がコンタミしている可能性を排除するために、Fgf4-induced幹細胞はJAK阻害剤処理してもOct4-GFP、多能性マーカー、栄養膜マーカーの発現に影響しないこと、Fgf4-induced幹細胞は栄養膜マーカーItga7強陽性であることも示されました。

また、Fgf4-induced幹細胞は、LIF+FBS培地で4日間培養すると、形態変化を起こし、強いGFPシグナルを示すES細胞様のコンパクトなコロニーを形成し始めることが分かり、その細胞は多能性マーカーを発現する一方栄養膜マーカーを発現していないこと、テラトーマを形成できること、栄養膜マーカーItga7強陽性のFgf4-induced幹細胞からそのES様細胞を作製できるがItga7弱陽性細胞からはほとんどできないことも示されました。
さらに、Fgf4-induced幹細胞の生存はTS細胞と同様、FGF-MEKシグナルに依存しており、MEK阻害剤であるPD039501によるMEK活性の阻害は広範囲の細胞死を引き起こすが、LIF+FBS培地へのPD039501の添加はFgf4-induced幹細胞からのES様細胞の形成を強く阻害すること(Fgf4-induced幹細胞が死ぬことの二次的な影響ではないことも示している)も示されました。

最後に、H3K4me3およびH3K27me3のChIP-seq解析を行い、STAP幹細胞(およびSTAP細胞)は多能性マーカー遺伝子(Oct4, Nanog, Sox2)、バイバレントパターン遺伝子(Gata2, brachyry, Nkx6-2)、栄養膜マーカー遺伝子(Cdx2, Eomes, Itga7)の遺伝子座においてES細胞のそれと似たH3K4およびH3K27トリメチル化蓄積パターンを示すのに対し、Fgf4-induced幹細胞における蓄積パターンは、Oct4, NanogにおけるH3K4トリメチル化、栄養膜マーカー遺伝子におけるH3K27トリメチル化の低レベルの蓄積がFgf4-induced幹細胞で見られTS細胞で見られなかったのを除き、TS細胞のそれとより近くマッチすることを示しています。




The ディープインパクト。。

理研、万能細胞を短期で作製 iPS細胞より簡単に」で紹介した論文の詳細記事です。
2014-01-29 22:00:00

理研、万能細胞を短期で作製 iPS細胞より簡単に

テーマ:STAP細胞
理化学研究所などは、様々な臓器や組織の細胞に成長する新たな「万能細胞」を作製することにマウスで成功した。30日付の英科学誌ネイチャーに発表する。iPS細胞よりも簡単な方法で、短期間で効率よく作製できるという。人間の細胞でも成功すれば、病気や事故で失った機能を取り戻す再生医療への応用が期待される。
成功したのは理研の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダーらで、米ハーバード大学や山梨大学との成果。
iPS細胞は複数種類の遺伝子を組み込むことで作る。小保方リーダーらは、マウスの細胞を弱い酸性の溶液に入れて刺激を与えることで、様々な組織や臓器の細胞に育つ能力を引き出した。「刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得」の英語の頭文字からSTAP(スタップ)細胞と名付けた。
研究グループは生後1週間のマウスの血液細胞の一種のリンパ球を採取。水素イオン濃度指数(pH)が5.7の液体に30分浸して培養すると、2~7日目で万能細胞になった。成功率は7~9%でiPS細胞の1%未満より高く、作製に要する期間もiPS細胞の2~3週間よりも短い。リンパ球以外にも、皮膚や肺、心臓の筋肉などの細胞からも作れた。
新しい万能細胞を培養したり、マウスの体内に移植したりすると、神経や筋肉、腸など様々な細胞に変化することを確認した。マウスの胎盤に移植することで、新しい万能細胞が育ってマウスの胎児になることも確認した。
まだ生まれて間もないマウスという限られた成果で、人間に応用できるかどうかは不明。iPS細胞では、人間の皮膚や血液の細胞から様々な臓器や組織の細胞ができることが確認されている。研究グループは他の動物や人間の細胞から新しい万能細胞を作る研究も始めた。
(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG2901L_Z20C14A1MM8000/

新しい万能細胞作製に成功 iPS細胞より簡易 理研
理化学研究所などが、まったく新しい「万能細胞」の作製に成功した。マウスの体の細胞を、弱酸性の液体で刺激するだけで初期化が起き、どんな細胞にもなれる万能細胞にかわる。いったん役割が定まった体の細胞が、この程度の刺激で初期化することはありえないとされていた。生命科学の常識を覆す画期的な成果だ。29日、英科学誌ネイチャー電子版のトップ記事として掲載された。
理研発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダー(30)らは、新たな万能細胞をSTAP(スタップ)細胞と名付けた。STAPとは「刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得」という正式名を英語で表記した頭文字だ。
iPS細胞(人工多能性幹細胞)よりも簡単に効率よく作ることができ、受精卵を元にするES細胞(胚〈はい〉性幹細胞)と同じぐらい遺伝子を傷つけにくいため、がん化の恐れも少ないと考えられる。
作り方は簡単だ。小保方さんらは、マウスの脾臓(ひぞう)から取り出した白血球の一種のリンパ球を紅茶程度の弱酸性液に25分間浸し、その後に培養。すると数日後には万能細胞に特有のたんぱく質を持った細胞ができた。
この細胞をマウスの皮下に移植すると、神経や筋肉、腸の細胞になった。成長途中の受精卵に入れて子宮に戻すと、全身が元はリンパ球だった細胞だけでできた胎児に育った。これらの結果からSTAP細胞は、どんな組織にでもなれる万能細胞であることが立証された。
酸による刺激だけではなく、細い管に無理やり通したり、毒素を加えたりといった他の刺激でも、頻度は低いが同様の初期化が起きることも分かった。細胞を取り巻くさまざまなストレス環境が、初期化を引き起こすと見られる。
さらに、脳や皮膚、筋肉など様々な組織から採った細胞でもSTAP細胞が作れることも確かめた。
STAP細胞はiPS細胞やES細胞より、万能性が高い。さまざまな病気の原因を解き明かす医学研究への活用をはじめ、切断した指が再び生えてくるような究極の再生医療への応用にまでつながる可能性がある。
ただ、生後1週間というごく若いマウスの細胞でしか成功しておらず、大人のマウスではうまくいっていないという。
万能細胞に詳しい中辻憲夫・京大教授は「基礎研究としては非常に驚きと興味がある。体細胞を初期化する方法はまだまだ奥が深く、新しい発見があり、発展中の研究分野なのだということを改めて感じる」と話す。
■山中伸弥教授「重要な研究成果、誇りに思う」
京都大iPS細胞研究所長の山中伸弥教授は「重要な研究成果が、日本人研究者によって発信されたことを誇りに思う。今後、人間の細胞からも同様の手法で多能性幹細胞(万能細胞)が作られることを期待している」とのコメントを発表した。
     ◇
〈万能細胞〉 筋肉や内臓、脳など体を作る全ての種類の細胞に変化できる細胞。通常の細胞は筋肉なら筋肉、肝臓なら肝臓の細胞にしかなれない。1個の細胞から全身の細胞を作り出す受精卵のほか、少し成長した受精卵を壊して取り出したES細胞(胚(はい)性幹細胞)、山中伸弥・京都大教授が作り出したiPS細胞(人工多能性幹細胞)がある。万能細胞で様々な組織や臓器を作れるようになれば、今は治せない病気の治療ができると期待されている。
(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASG1Y41F4G1YPLBJ004.html

新たな万能細胞発見、iPSより簡単に作製
細胞に強い刺激を与え、iPS細胞(人工多能性幹細胞)のように様々な組織や臓器に変化する細胞を作る新手法をマウスの実験で発見したと、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)と米ハーバード大などの国際研究グループが30日付の英科学誌「ネイチャー」に発表する。
外部からの単純な刺激だけで、細胞の役割がリセットされるという発見は、生命科学の常識を覆す研究成果だ。研究グループは今後、再生医療への応用も視野に、人間の細胞で同様の実験を進める。
今回の手法は、細胞に強い刺激を与え、様々な組織などに変わる多能性を持たせたのが特徴。研究チーム代表の同センターの小保方おぼかた晴子・研究ユニットリーダー(30)らは、こうした現象を「刺激によって引き起こされた多能性の獲得」という意味の英語の頭文字から、「STAP(スタップ)」と呼び、作製した細胞をSTAP細胞と命名した。
研究チームは、マウスの脾臓ひぞうからリンパ球を取り出し、酸性の溶液に約30分間漬けた上で、特殊なたんぱく質を加えて培養し、2~3日で多能性細胞に変化させた。
また、細いガラス管(直径約0・05ミリ)の中に細胞を何度も通すなどの物理的な刺激や、化学物質による刺激でも多能性を持つことを確認した。リンパ球細胞だけでなく、筋肉や神経などの細胞でも、同様の結果を得た。
動物の体は1個の受精卵が分裂と変化を繰り返し、成長していく。いったん血液や皮膚、脳、内臓など体の組織や臓器になった細胞は、他の細胞に変化することはないとされていた。
この定説を覆したのが、一昨年にノーベル賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授だ。2006年、マウスの細胞に4種類の遺伝子を入れて細胞の状態を受精卵に近い状態に戻し、どのような組織や臓器にもなる多能性を持たせ、iPS細胞と名付けた。07年には人間の細胞でも成功した。
一方、STAP細胞の作製方法はiPS細胞よりも簡単で、効率が良いという。iPS細胞の課題であるがん化のリスクも低いとみられる。
(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20140129-OYT1T00996.htm

新万能細胞:作製に成功 簡単でがん化せず 理研など
マウスの体細胞を酸性の溶液に浸して刺激を与えることで、iPS細胞(人工多能性幹細胞)のようにさまざまな細胞に変化できる新たな万能細胞を作製することに成功したと、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)など日米の共同研究チームが発表した。作製が容易で、iPS細胞で問題になるがん化や染色体への影響も確認されていない。また、iPS細胞では作れなかった胎盤への変化も確認され、より受精卵に近い状態に逆戻りさせる高い能力を持っていると考えられる。30日付の英科学誌、ネイチャーに掲載される。
今回の万能細胞は「STAP(スタップ)細胞」(刺激惹起<じゃっき>性多能性獲得=Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency=細胞)と名付けられた。細胞が刺激を受け、受精卵に近い状態に逆戻りする性質(初期化)があることを証明したのは初めて。
研究を中心に進めた同センターの小保方晴子(おぼかた・はるこ)・研究ユニットリーダー(30)によると、マウスのリンパ球を弱い酸性(pH5・7)の溶液に30分間入れた後、別の培養液に移すと、2日以内にリンパ球が本来の性質を失った。細胞の数は7日目に約5分の1に減ったが、残った細胞のうち3~5割が万能細胞特有の性質を示した。
これらを別のマウスの受精卵に移植すると、体のあらゆる部分にSTAP細胞からできた体細胞が交じったマウスが生まれ、STAP細胞がさまざまな細胞に変化することが証明されたとしている。
今回、万能細胞の作製効率はiPS細胞より高く、作製期間もiPS細胞の2~3週間より短かった。また、リンパ球の他にも皮膚などの細胞で成功したほか、細胞を細い管に通す▽毒素をかける--など、さまざまな「ストレス」を与えることでも初期化できたという。
動物の体は、元は全ての種類の細胞になる能力を持った1個の受精卵から始まる。一度、特定の細胞に変わると元に戻らないが、山中伸弥・京都大教授が細胞に4種類の遺伝子を入れて、初期化に成功、iPS細胞と名付けた。初期化は核移植(クローン技術)でも可能だが、今回の方法は、遺伝子の導入も核移植も必要としない。
今後はヒト細胞での作製が課題となる。成功すれば、再生医療や創薬など幅広く応用できるほか、初期化のメカニズムの解明によって、体内で細胞を若返らせたり、老化やがん、免疫などの研究に役立つ可能性がある。
小保方リーダーは「研究をさらに進めれば、体の中での臓器再生やがんの抑制技術に結びつく可能性がある。夢の若返りも目指せるかもしれない」と説明した。
【ことば】万能細胞
皮膚や心臓、胃、腸など体のさまざまな器官の細胞に変化できる細胞。再生医療への応用が期待され、ES細胞(胚性幹細胞)や、山中伸弥・京都大教授が作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究が続けられている。初期の受精卵の細胞のように、胎児の全ての細胞に変化できる能力を特に「多能性」という。
◇発見者は30歳女性
STAP細胞の研究を主導した理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子・研究ユニットリーダー(30)は千葉県松戸市出身。2006年早稲田大先進理工学部応用化学科卒。早稲田大大学院に進んだ後、東京女子医大先端生命医科学研究所の研修生として再生医療の研究を始めた。博士課程1年だった08年から約2年間、米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授の研究室に留学し、今回の成果につながる研究を開始。11年に理研の客員研究員になり、13年3月から現職。
◇従来法と比較必要…iPS細胞(人工多能性幹細胞)を開発した山中伸弥・京都大iPS細胞研究所長の話
マウスの血液細胞に強いストレスを加えると、多能性が誘導されることを示した興味深い研究であり、細胞の初期化を理解する上で、重要な成果である。医学応用の観点からは、iPS様細胞の新しい樹立法ともとらえることができ、人間でも同様の方法で体細胞において多能性が誘導された場合、従来の方法とさまざまな観点から比較検討する必要がある。
(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20140130k0000m040087000c.html

酸の刺激だけで万能細胞作製 新型「STAP」理研が成功
弱酸性の刺激を与えるだけの簡単な方法で、あらゆる細胞に分化できる万能細胞を作製することに理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)のチームがマウスで成功した。人工多能性幹細胞(iPS細胞)とは異なる新型の万能細胞で、再生医療の研究に役立つと期待される。29日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
体の細胞を万能細胞に作り替えるには、初期化という作業で受精卵の状態に逆戻りさせる必要がある。iPS細胞は遺伝子を使って初期化するが、今回の方法は酸性の溶液に浸すだけで簡単なのが特徴。開発した小保方(おぼかた)晴子研究ユニットリーダーらは、全く新しい万能細胞として「刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得(STAP=スタップ)細胞」と命名した。
研究チームは生後1週間以内のマウスの脾臓(ひぞう)から、血液細胞の一種であるリンパ球を採取し、水素イオン指数(pH)5・7の希塩酸溶液に約30分浸して刺激。これを培養すると数日で初期化が始まり、STAP細胞に変わった。
作製したSTAP細胞は、神経や筋肉などの細胞に分化する能力があることを確認。実際に別のマウスの受精卵に注入し、仮親に移植して子を生ませると、STAP細胞は全身に広がり、あらゆる細胞に変わることができる万能性を持っていた。
再生医療への応用研究が進むiPS細胞は遺伝子操作に伴うがん化のリスクがあり、初期化の成功率も0・2%未満と低い。これに対しSTAP細胞は、外的な刺激を与えるだけなのでがん化のリスクが低く、初期化成功率も7~9%。成功率が高いのは生後1週間以内のマウスの細胞を使った場合に限定されることなどが課題だが、研究チームはメカニズムを解明し再生医療への応用を目指す。

STAP(スタップ)細胞 あらゆる細胞に分化する能力がある万能細胞の一種。酸性溶液で体の細胞を刺激して作製する。STAPは「stimulus triggered acquisition of pluripotency」(刺激惹起性多能性獲得)の略。
(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140129/scn14012921150000-n1.htm

新たな「万能細胞」作製成功 マウスで理研、iPSより簡易
さまざまな組織や細胞になる能力を持つ「万能細胞」を新たな手法で作ることに、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)のチームがマウスを使って成功、30日付の英科学誌ネイチャーに発表した。同様の能力を持つ人工多能性幹細胞(iPS細胞)や胚性幹細胞(ES細胞)とは違う簡単な作製法で、使う際の安全性も優れているという。人の細胞で作製できれば再生医療への応用が期待される。
体細胞を弱い酸性の溶液に入れ、刺激を与え作った世界初の手法。「刺激惹起性多能性獲得」の英語の頭文字からSTAP(スタップ)細胞と命名した。
(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201401/CN2014012901001943.html

刺激与え万能細胞=iPSより簡単「STAP」-マウス実験で成功・理研
マウスの血液や皮膚などの細胞を弱酸性液に浸して刺激を与えるだけで、人工多能性幹細胞(iPS細胞)のようにさまざまな細胞になる万能細胞ができたと、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の小保方晴子研究ユニットリーダーらが30日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
山中伸弥京都大教授らは遺伝子を細胞に入れることで受精卵の状態に逆戻りさせる「初期化」を行ってiPS細胞を作ったが、今回の方法は、より短期間で効率良く万能細胞ができる。小保方リーダーは「iPS細胞とは全く違う原理。人に応用できれば再生医療のみならず、新しい医療分野の開拓に貢献できる」と説明。この万能細胞を「刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得(STAP)幹細胞」と名付けた。
(時事ドットコム)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014012900918

新たな万能細胞開発 iPSより効率的に 神戸の理研など
体の細胞に酸性の溶液で刺激を与えるだけで、人工多能性幹細胞(iPS細胞)などと同様、あらゆる臓器や組織になれる「万能細胞」を作ることに、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市中央区)などのグループがマウスの実験で成功した。作製に2~3週間かかるiPS細胞に対し、最短2日間ででき、成功率や使う際の安全性も高いという。効率の良い万能細胞の作製に加え、生体内での臓器再生や細胞の若返りなど、医療の新たな応用に期待が高まる。
「動物の細胞は外からの刺激だけで万能細胞にならない」という通説を覆す画期的な発見で、成果は30日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。
万能細胞には、受精卵を壊して作る胚性幹細胞(ES細胞)、体細胞の核を卵子に入れて作る方法(クローンES細胞)もあるが、倫理的な問題が指摘される。一方、iPS細胞は同センターで世界初の臨床研究が進むが、特定の遺伝子を入れて作るため、遺伝子が傷ついてがん化しやすい。成功率が0・1%程度にとどまるという課題もある。
グループは、オレンジジュースと同程度の強さの酸性で体温に近い37度の溶液が入った試験管に、マウスのリンパ球などの体細胞を入れ、30分間にわたり刺激。75%の細胞は死んだが、生き残った25%の細胞のうち、その30%が万能細胞になった。外からの刺激で多能性を獲得することから「刺激惹起性多能性獲得細胞(STAP細胞)」と名付けた。
iPS細胞では不可能な胎盤を含め、神経や筋肉、腸管上皮など、あらゆる細胞に分化できることを確認。受精卵が一定分割した段階で注入し、STAP細胞だけでできたマウスも作った。培養法を改良し、ES細胞並みの高い増殖能力も実現できた。
同センターは今後、ヒト細胞への適用と仕組みの解明を目指し、強力に研究を進めるという。小保方晴子研究ユニットリーダー(30)は「酸性の刺激で細胞の状態が制御できるようになれば、老化やがん、免疫など幅広い研究に役立つかもしれない」と話す。
(神戸新聞)
http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201401/0006671555.shtml




小保方さんおめでとうございます!!

てか今晩深夜発表だったはずなのになぜかもう出ててびっくりしました。
どこが最初にエンバーゴ破ったんやろ。。

今晩深夜にNatureにArticleとLetterで2報出ますので興味有る方は寝ずに待っていてはいかがでしょうか。
iPS細胞に匹敵する世紀の発見と言っても過言ではない成果ですので。
ヒトでもできて誰でも再現できるようになれば全てをひっくり返すポテンシャルがあります。

理研のプレスリリースは「こちら

※訂正します。23時現在、もう論文が掲載されています!
Nature 505, 641–647 (30 January 2014) doi:10.1038/nature12968
Received 10 March 2013 Accepted 20 December 2013 Published online 29 January 2014
Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency

Haruko Obokata, Teruhiko Wakayama, Yoshiki Sasai, Koji Kojima, Martin P. Vacanti, Hitoshi Niwa, Masayuki Yamato & Charles A. Vacanti
http://www.nature.com/nature/journal/v505/n7485/full/nature12968.html

Here we report a unique cellular reprogramming phenomenon, called stimulus-triggered acquisition of pluripotency (STAP), which requires neither nuclear transfer nor the introduction of transcription factors. In STAP, strong external stimuli such as a transient low-pH stressor reprogrammed mammalian somatic cells, resulting in the generation of pluripotent cells. Through real-time imaging of STAP cells derived from purified lymphocytes, as well as gene rearrangement analysis, we found that committed somatic cells give rise to STAP cells by reprogramming rather than selection. STAP cells showed a substantial decrease in DNA methylation in the regulatory regions of pluripotency marker genes. Blastocyst injection showed that STAP cells efficiently contribute to chimaeric embryos and to offspring via germline transmission. We also demonstrate the derivation of robustly expandable pluripotent cell lines from STAP cells. Thus, our findings indicate that epigenetic fate determination of mammalian cells can be markedly converted in a context-dependent manner by strong environmental cues.

Nature 505, 676–680 (30 January 2014) doi:10.1038/nature12969
Received 10 March 2013 Accepted 20 December 2013 Published online 29 January 2014
Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency
Haruko Obokata, Yoshiki Sasai, Hitoshi Niwa, Mitsutaka Kadota, Munazah Andrabi, Nozomu Takata, Mikiko Tokoro, Yukari Terashita, Shigenobu Yonemura, Charles A. Vacanti & Teruhiko Wakayama
http://www.nature.com/nature/journal/v505/n7485/full/nature12969.html

We recently discovered an unexpected phenomenon of somatic cell reprogramming into pluripotent cells by exposure to sublethal stimuli, which we call stimulus-triggered acquisition of pluripotency (STAP)1. This reprogramming does not require nuclear transfer2, 3 or genetic manipulation4. Here we report that reprogrammed STAP cells, unlike embryonic stem (ES) cells, can contribute to both embryonic and placental tissues, as seen in a blastocyst injection assay. Mouse STAP cells lose the ability to contribute to the placenta as well as trophoblast marker expression on converting into ES-like stem cells by treatment with adrenocorticotropic hormone (ACTH) and leukaemia inhibitory factor (LIF). In contrast, when cultured with Fgf4, STAP cells give rise to proliferative stem cells with enhanced trophoblastic characteristics. Notably, unlike conventional trophoblast stem cells, the Fgf4-induced stem cells from STAP cells contribute to both embryonic and placental tissues in vivo and transform into ES-like cells when cultured with LIF-containing medium. Taken together, the developmental potential of STAP cells, shown by chimaera formation and in vitro cell conversion, indicates that they represent a unique state of pluripotency.
2013-11-20 00:00:00

がん化率低いiPS 京大チーム、選別方法を発見

テーマ:iPS細胞(基礎)
さまざまなiPS細胞(人工多能性幹細胞)の中から、がんになりにくい細胞となりやすい細胞を簡単に見分ける方法を、京都大のチームが見つけた。三つの遺伝子の働き方を調べるだけで判別。再生医療に使える品質が高い細胞を低コストで選び出すのに使えそうだと期待される。
iPS細胞は作り方などによって、一株ごとに質が微妙に異なる。たとえば神経細胞に育てようとしても、一部の細胞が未成熟なままで残り、後でがんになりやすい株もある。
京大iPS細胞研究所などのチームは、人間のiPS細胞40株などを神経細胞に育てた。このうちiPS細胞7株では未熟な細胞が1割以上残り、マウスの脳に移植するとがんができた。この7株を、そのほかの高品質の株と比べると、特定の遺伝子の働きが活発化しているという共通した特徴が見つかった。
チームは、このうち3個の遺伝子の働きを調べるだけで、品質の悪い株を特定できると確認。細胞を移植する実験など手間のかかる作業をしなくても、神経細胞の再生医療に使える株を選別するのに役立つ可能性があるという。成果は米科学アカデミー紀要で近く発表する。
(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/OSK201311180122.html

iPS細胞:質悪いもの事前に見分ける 山中教授ら開発
京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授らの研究グループは18日、移植すると腫瘍化する恐れがある人工多能性幹細胞(iPS細胞)を事前に見分ける方法を開発したと発表した。将来、再生医療にiPS細胞を利用する際、質の悪いものを移植前に選別する技術につながる可能性があるという。19日付の米国科学アカデミー紀要のオンライン版に掲載される。
研究グループによると、ヒトのiPS細胞を神経細胞に分化させた際、一部のiPS細胞で10%以上の細胞が未分化のまま残っていることが分かった。これをマウスの脳に移植すると腫瘍ができた。
研究グループは、正常に分化したiPS細胞と、腫瘍化したiPS細胞の遺伝子の働きを比較したところ、腫瘍化したiPS細胞に共通して強く働く遺伝子群があることを発見。この中から指標となり得る三つの遺伝子を特定した。
従来、iPS細胞の質は分化させてみないと分からなかったが、指標となる遺伝子の有無を調べれば、分化させる前にiPS細胞の質を予測することができるという。グループの神戸大大学院医学研究科の青井三千代助教(幹細胞生物学)は「iPS細胞を分化させる前に比較的簡単な方法で質を見分けられるため、再生医療の時間やコストを削減できる可能性がある」と話している。
(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20131119k0000e040157000c.html

「質の悪いiPS細胞」判別法、山中教授ら発見
iPS細胞(人工多能性幹細胞)のうち、腫瘍になりやすいものを見分ける目印となる3種類の遺伝子を発見したと、京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授らのグループが発表した。
再生医療への利用が期待されているiPS細胞の品質向上に役立つ成果で、米国科学アカデミー紀要に近く論文が掲載される。
再生医療ではiPS細胞を、病気やけがで傷ついた細胞や組織に代わる細胞に変化させて移植する。ただ、うまく目的の細胞に変化せず腫瘍化する、質の悪いiPS細胞もあるため、これを効率よく見分ける技術の開発が課題だった。
今回、グループは人の皮膚や血液などからiPS細胞を40種類作製し、神経細胞に変化させて遺伝子の働き方を調べた。その結果、マウスに移植すると腫瘍を作るiPS細胞が7種類見つかった。これらの細胞ではHHLA1、ABHD12B、C4orf51と呼ばれる3遺伝子が、質の良いiPS細胞より5~10倍強く働いていた。グループの高橋和利講師は「iPS細胞の質の確認では、数百万円かけて全遺伝子を調べていた。3遺伝子だけのチェックなら1回2万~3万円で済む」と話している。
(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20131118-OYT1T01564.htm

京大、安全なiPS細胞を選別 3種類の遺伝子目印に
京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長と高橋和利講師らは、様々な種類の細胞に変化できるiPS細胞を神経細胞に育てたとき、がんになる危険性の高いタイプを見分ける手法を開発した。3種類の遺伝子を目印に選別できる。安全で移植に適した細胞だけを取り出せるようになれば、再生医療の応用に弾みがつく。成果は米科学アカデミー紀要(電子版)に19日掲載される。
iPS細胞を再生医療に用いる際、治療したい患部の細胞に変化させて移植する。ところが、その中に変化していないiPS細胞が混ざっていると、奇形腫と呼ばれる腫瘍ができ、がんになる恐れがある。
複数の提供者から作った45種類のiPS細胞を培養して神経細胞に成長させて比較した。その結果、100%近く神経細胞になるiPS細胞がある一方で、80~90%しか変化しない品質の悪いものもあった。品質の悪いものはマウスの脳に移植すると奇形腫ができた。
品質の良いiPS細胞と悪い細胞のそれぞれで遺伝子の働き方を調べたところ3種類の遺伝子の働き方が違っていた。
(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO62776770Y3A111C1TJM000/

京大・神戸大、ヒトiPS細胞の品質を大規模解析手法で見分け
京都大学iPS細胞研究所の高橋和利講師、大貫茉里研究員、神戸大学大学院医学研究科の青井三千代助教らの研究グループは大規模解析の手法を用い、ヒトiPS細胞の品質を見分けることに成功した。再生医療において、品質の悪いiPS細胞を早期段階で除去することが可能になるとみられる。
研究グループがヒトiPS細胞49株、ヒトES細胞10株を同一条件で培養し、遺伝子発現やDNAメチル化に違いがあるか調べたところ、iPS細胞とES細胞を区別できなかった。一方、すべての細胞は80%以上の効率で神経細胞への分化が確認された。ただ一部のiPS細胞株では10%以上の未分化細胞が残る。このため、神経細胞への分化誘導後、マウスの脳に移植するとテラトーマ(奇形腫)の形成につながるという。
高橋講師らは細胞株の遺伝子発現の比較で、品質の悪い株に高く発現する13の候補遺伝子の中からHHLA1、ABHD12B、C4orf51の3遺伝子に着目。この指標となる遺伝子発現の有無によって、神経細胞への分化誘導や移植実験をせずに品質の悪いiPS細胞を予測できるとみている。
(日刊工業新聞)
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020131119eaae.html

低質iPS判別の遺伝子=除去で効率化可能に-京大
未分化細胞が残りやすい人工多能性幹細胞(iPS細胞)を見分ける遺伝子を、京都大iPS細胞研究所の山中伸弥所長らの研究グループが見つけた。質の悪いiPS細胞を除去することで、研究や臨床応用などの効率化が可能になる。論文は18日、米科学誌電子版に掲載された。
研究グループはiPS細胞40株、胚性幹細胞(ES細胞)10株を使って、それぞれ神経細胞に分化誘導させた。このうち、iPS細胞7株では神経細胞への未分化細胞が10%以上残った。分化が良好なiPS細胞と比較して遺伝子の状況を調べたところ、未分化細胞が多く残った細胞株には特定の三つの遺伝子があることを突き止めた。
質の悪いiPS細胞由来の神経細胞をマウスの脳に移植したところ、腫瘍ができた。同研究グループの青井三千代助教によると、三つの遺伝子があるかどうかを確認することで、iPS細胞の質を判別できるという。
(時事ドットコム)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013111900037

品質良いiPS細胞の選別法開発 山中教授ら京大チーム
腫瘍になりやすい人工多能性幹細胞(iPS細胞)を見分け、移植に適したものを選び出す方法を、京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授のチームが開発し、18日付の米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。
iPS細胞はさまざまな細胞や組織に変化させて、再生医療に応用することが期待されているが、腫瘍化も懸念されている。
チームは「早い段階で品質を見極められれば、良いiPS細胞だけをストックして使え、安全性向上やコスト削減につながる」としている。
(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201311/CN2013111801001888.html

iPS細胞 悪い特徴を見分ける方法開発
iPS細胞の中で、体のさまざまな組織へと変化しやすい細胞と、あまり変化せず、後にがん細胞などになるおそれがある細胞を見分ける方法を、京都大学などの研究グループが開発しました。医療に応用する際、安全性を高める技術として期待されています。
開発したのは、神戸大学大学院医学研究科の青井三千代助教と京都大学iPS細胞研究所のグループです。
iPS細胞の中には体のさまざまな組織へと変化しやすい細胞と変化しにくい細胞があり、このうち変化しにくいものは、後にがん細胞などに変わるおそれがあると指摘されています。
そこで研究グループが神経細胞に変化しやすい細胞とそうでない細胞を分析したところ、あまり変化しない細胞では特定の3つの遺伝子が活発に働いていることを突き止めました。
研究グループは、ほかの種類の細胞への変化にもこの遺伝子が関わっている可能性があるとみて、医療に応用する際、この特徴を持つ細胞を取り除くことで、安全な治療ができるのではないかと期待しています。
青井助教は「どのiPS細胞を使えばいいかを早く正確に見極められる可能性があり、安全性の向上につながると考えられる」と話しています。
(NHKニュース)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131119/k10013161281000.html

「悪い」iPS細胞の判別成功 再生医療の効率化に
京都大学・山中伸弥教授らの研究グループが、分化しにくい、いわゆる「質の悪い」iPS細胞を見分けることに成功しました。
iPS細胞は皮膚細胞などから作り出すことができ、神経や筋肉などさまざまな体の部分になることができる「万能細胞」と呼ばれています。これまでiPS細胞の「良しあし」について、判別は難しいといわれていました。しかし、今回の研究で、ある一定数のiPS細胞を解析した結果、分化しにくい、いわゆる「質の悪い」iPS細胞に共通の遺伝子が存在することが分かりました。また、これらの遺伝子を含むiPS細胞をマウスの脳に移植した際、腫瘍(しゅよう)を形成したということです。この成果により、再生医療などで利用する際、早い段階で質の悪いiPS細胞を取り除き、時間とコストを軽減できるということです。
(テレ朝news)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000016315.html

京大 良質のiPS細胞の選別方法を発見
iPS細胞(=人工多能性幹細胞)を利用する際、より質の良い細胞を事前に見分け選び出す方法を、京都大学の研究グループが発見した。
発表によると、体細胞から作製したiPS細胞を神経細胞へと分化させ、マウスの脳に移植したところ、1割程度で奇形腫が形成された。その奇形腫のiPS細胞を調べたところ、共通して見られる遺伝子が見つかったという。このことから、今後、iPS細胞を再生医療などで利用する際、この遺伝子を基に質の良いiPS細胞のみを事前に選び出すことができるようになるという。
神戸大学大学院医学研究科・青井三千代助教「なるべく悪いものを除いて、良いものだけのストックをつくって、コストを削減するというようなことができるのではないか」
今後は、ほかの臓器の細胞に分化させる際にも当てはまるか調べるなど、精度を高めていくという。
(日テレNEWS24)
http://news24.jp/articles/2013/11/19/07240572.html

京大研究グループ がんになりやすいiPS判別
京都大学の山中教授らの研究グループが、移植後にがんになりやすい「iPS細胞」を見分ける方法を発見したと発表しました。
京都大学の山中伸弥教授らの研究チームによりますと、人間の皮膚などの細胞から作った40個の「iPS細胞」を神経細胞に成長させたところ、十分に変化しなかったものが7株残りました。
これをマウスの脳に移植したところ、腫瘍ができたということです。
今回の研究で、質の悪い7株には共通する3つの遺伝子が活発に働いていることが分かったということです。
「移植後20年、30年どれくらいがんのリスクがあるのか別の方法で考える必要があるので、(悪いiPS細胞を)判別しておくのは非常に重要」(京都大学 iPS細胞研究所 高橋和利講師)
研究チームは、「『iPS細胞』を備蓄する前に、質の悪いものを取り除いておくことができれば、再生医療の安全性が高まる」としています。
(毎日放送)
http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE000000000000003004.shtml




ぬっきーお疲れ様!!

論文はこちら。

PNAS 2013 ; published ahead of print November 20, 2013, doi:10.1073/pnas.1319061110
Differentiation-defective phenotypes revealed by large-scale analyses of human pluripotent stem cells
Michiyo Koyanagi-Aoi, Mari Ohnuki, Kazutoshi Takahashi, Keisuke Okita, Hisashi Noma, Yuka Sawamura, Ito Teramoto, Megumi Narita, Yoshiko Sato, Tomoko Ichisaka, Naoki Amano, Akira Watanabe, Asuka Morizane, Yasuhiro Yamada, Tosiya Sato, Jun Takahashi, and Shinya Yamanaka
http://www.pnas.org/content/early/2013/11/20/1319061110.abstract

We examined the gene expression and DNA methylation of 49 human induced pluripotent stem cells (hiPSCs) and 10 human embryonic stem cells and found overlapped variations in gene expression and DNA methylation in the two types of human pluripotent stem cell lines. Comparisons of the in vitro neural differentiation of 40 hiPSCs and 10 human embryonic stem cells showed that seven hiPSC clones retained a significant number of undifferentiated cells even after neural differentiation culture and formed teratoma when transplanted into mouse brains. These differentiation-defective hiPSC clones were marked by higher expression levels of several genes, including those expressed from long terminal repeats of specific human endogenous retroviruses. These data demonstrated a subset of hiPSC lines that have aberrant gene expression and defective potential in neural differentiation, which need to be identified and eliminated before applications in regenerative medicine.
2013-10-31 08:00:00

新規ヒト基底状態ナイーブ多能性幹細胞の樹立

テーマ:iPS細胞(基礎)
まだニュースにもなっていませんが、とりあえず速報。
またもHannaです。。

Nature (2013) doi:10.1038/nature12745
Received 19 May 2013 Accepted 10 October 2013 Published online 30 October 2013
Derivation of novel human ground state naive pluripotent stem cells
Ohad Gafni, Leehee Weinberger, Abed AlFatah Mansour, Yair S. Manor, Elad Chomsky, Dalit Ben-Yosef, Yael Kalma, Sergey Viukov, Itay Maza, Asaf Zviran, Yoach Rais, Zohar Shipony, Zohar Mukamel, Vladislav Krupalnik, Mirie Zerbib, Shay Geula, Inbal Caspi, Dan Schneir, Tamar Shwartz, Shlomit Gilad, Daniela Amann-Zalcenstein, Sima Benjamin, Ido Amit, Amos Tanay, Rada Massarwa, Noa Novershtern & Jacob H. Hanna
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature12745.html

Mouse embryonic stem (ES) cells are isolated from the inner cell mass of blastocysts, and can be preserved in vitro in a naive inner-cell-mass-like configuration by providing exogenous stimulation with leukaemia inhibitory factor (LIF) and small molecule inhibition of ERK1/ERK2 and GSK3β signalling (termed 2i/LIF conditions)1, 2. Hallmarks of naive pluripotency include driving Oct4 (also known as Pou5f1) transcription by its distal enhancer, retaining a pre-inactivation X chromosome state, and global reduction in DNA methylation and in H3K27me3 repressive chromatin mark deposition on developmental regulatory gene promoters3. Upon withdrawal of 2i/LIF, naive mouse ES cells can drift towards a primed pluripotent state resembling that of the post-implantation epiblast4. Although human ES cells share several molecular features with naive mouse ES cells5, they also share a variety of epigenetic properties with primed murine epiblast stem cells (EpiSCs)6, 7. These include predominant use of the proximal enhancer element to maintain OCT4 expression, pronounced tendency for X chromosome inactivation in most female human ES cells, increase in DNA methylation and prominent deposition of H3K27me3 and bivalent domain acquisition on lineage regulatory genes7. The feasibility of establishing human ground state naive pluripotency in vitro with equivalent molecular and functional features to those characterized in mouse ES cells remains to be defined1. Here we establish defined conditions that facilitate the derivation of genetically unmodified human naive pluripotent stem cells from already established primed human ES cells, from somatic cells through induced pluripotent stem (iPS) cell reprogramming or directly from blastocysts. The novel naive pluripotent cells validated herein retain molecular characteristics and functional properties that are highly similar to mouse naive ES cells, and distinct from conventional primed human pluripotent cells. This includes competence in the generation of cross-species chimaeric mouse embryos that underwent organogenesis following microinjection of human naive iPS cells into mouse morulas. Collectively, our findings establish new avenues for regenerative medicine, patient-specific iPS cell disease modelling and the study of early human development in vitro and in vivo.
2013-09-24 00:00:00

イスラエル研究所、体細胞ほぼ100%iPSに-障害分子を特定

テーマ:iPS細胞(基礎)
イスラエルのワイツマン科学研究所の研究チームは、体を構成する体細胞がiPS細胞に初期化されるのを妨げる分子を特定した。皮膚などの体細胞からiPS細胞を作製する場合の効率は1%未満と低く、再生医療への応用の課題の一つと見られていた。今回特定した障害分子を取り除いて初期化したところ、マウスとヒトの体細胞を7日以内に100%近くiPS細胞に転換することができた。
特定したのは転写抑制因子複合体の「NuRD」を構成する「Mbd3」というたんぱく質。Mbd3が作れないよう操作した体細胞をもとに、山中ファクターと言われるOct4、Sox2、Klf4、Mycの4因子を導入したところ、ほとんどすべての細胞をiPS細胞にすることができた。
ただ、Mbd3を永久的に取り除くと、作製したiPS細胞の分化に影響を与える可能性があるため、臨床応用に向けては初期化の時だけ一時的にMbd3の働きを不活性化する必要がある。
(日刊工業新聞)
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020130919eaah.html




天才Hannaの論文がNatureに出ました。
独立しても相変わらずいい仕事しますねぇ~
どうしても100%という部分に目が行きがちですが、より注目すべきなのは、Mbd3抑制下では確率論的ではなく決定論的に細胞が同時に一斉にリプログラミングされるというところでしょう。
リプログラミングのメカニズムを探る上で非常に有用な実験系になるのではないでしょうか。

論文はこちら。

Nature (2013) doi:10.1038/nature12587
Received 03 April 2013 Accepted 23 August 2013 Published online 18 September 2013
Deterministic direct reprogramming of somatic cells to pluripotency
Yoach Rais, Asaf Zviran, Shay Geula, Ohad Gafni, Elad Chomsky, Sergey Viukov, Abed AlFatah Mansour, Inbal Caspi, Vladislav Krupalnik, Mirie Zerbib, Itay Maza, Nofar Mor, Dror Baran, Leehee Weinberger, Diego A. Jaitin, David Lara-Astiaso, Ronnie Blecher-Gonen, Zohar Shipony, Zohar Mukamel, Tzachi Hagai, Shlomit Gilad, Daniela Amann-Zalcenstein, Amos Tanay, Ido Amit, Noa Novershtern & Jacob H. Hanna
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature12587.html

Somatic cells can be inefficiently and stochastically reprogrammed into induced pluripotent stem (iPS) cells by exogenous expression of Oct4 (also called Pou5f1), Sox2, Klf4 and Myc (hereafter referred to as OSKM). The nature of the predominant rate-limiting barrier(s) preventing the majority of cells to successfully and synchronously reprogram remains to be defined. Here we show that depleting Mbd3, a core member of the Mbd3/NuRD (nucleosome remodelling and deacetylation) repressor complex, together with OSKM transduction and reprogramming in naive pluripotency promoting conditions, result in deterministic and synchronized iPS cell reprogramming (near 100% efficiency within seven days from mouse and human cells). Our findings uncover a dichotomous molecular function for the reprogramming factors, serving to reactivate endogenous pluripotency networks while simultaneously directly recruiting the Mbd3/NuRD repressor complex that potently restrains the reactivation of OSKM downstream target genes. Subsequently, the latter interactions, which are largely depleted during early pre-implantation development in vivo, lead to a stochastic and protracted reprogramming trajectory towards pluripotency in vitro. The deterministic reprogramming approach devised here offers a novel platform for the dissection of molecular dynamics leading to establishing pluripotency at unprecedented flexibility and resolution.

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