山中ファクター以外の遺伝子を用いたiPS細胞樹立(その2) | 再生医療が描く未来 -iPS細胞とES細胞-

山中ファクター以外の遺伝子を用いたiPS細胞樹立(その2)

山中ファクター以外の遺伝子を用いたiPS細胞樹立」の続きです。

(10年6月26日追加)
中国科学院のGang Peiらのグループにより、E-カドヘリンを介した細胞間接着がiPS細胞樹立に重要であることを示した論文が発表されました。

Stem Cells. 2010 Jun 2. [Epub ahead of print]
E-cadherin-Mediated Cell-Cell Contact is Critical for Induced Pluripotent Stem Cell Generation.
Chen T, Yuan D, Wei B, Jiang J, Kang J, Ling K, Gu Y, Li J, Xiao L, Pei G.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20521328

Peiらはまず、Oct4-GFPレポーターを持つMEFを用い、レトロウイルスでOct4, Sox2, Klf4, c-Mycの4因子を導入した際のiPS細胞樹立効率を改善する化合物をスクリーニングし、2000個以上の化合物の中で10個がGFP陽性コロニーの形成を促進することを見出しました。
おもしろいことに、このうちの二つ、ApigeninとLuteolinは、E-カドヘリンの発現を上昇させることが知られているが、特定の細胞種でE-カドヘリンの発現を上昇させることが知られているその他の化合物であるSACはスクリーニングの結果、ネガティブであることが分かりました。
また、ApigeninもしくはLuteolinを最適化した濃度で用いるとAP陽性コロニーおよびOct4-GFP陽性コロニーの数が約4倍増加する一方、SACは効果がないことが確認されました。
また、この効率向上は、E-カドヘリンタンパク質レベルとよく相関することが示され、Apigeninは量依存的にiPS細胞形成を促進し、それは内因性E-カドヘリン発現の促進能と相関することが分かりました。さらに、MTT解析により、ApigeninとLuteolinの両方が細胞増殖を抑制することが明らかとなり、iPS細胞形成能の向上は細胞増殖を促進することによるものではないことが示唆されました。
次に、Apigeninは、E-カドヘリン発現を制御することが知られているTgf-β経路のシグナル伝達因子であるSmad2を直接的に阻害することが報告されていることから、ApigeninとLuteolinがTgf-β経路の制御を介してE-カドヘリン発現を促進しているのか調べたところ、どちらの処理によっても直接的にSmad2発現が減少することが示されました。

次に、Oct4, Sox2, Klf4, c-MycもしくはOct4, Sox2, Klf4をOct4-GFP MEFに導入して出現するコロニーをピックアップして得られたiPS細胞株(4F-iPS, 3F-iPS)において、E-カドヘリンタンパク質がES細胞と同レベルで発現している一方MEFでは見られないのに対し、N-カドヘリンや他の古典的カドヘリンがMEFで発現しており、多能性細胞では発現していないことを確認しました。
また、タンパク質局在を調べたところ、MEFはE-カドヘリンとタイトジャンクションタンパク質ZO-1を発現していない代わりに、主に細胞質に蓄積しているN-カドヘリンが高レベルで存在し、カドヘリン結合パートナーであるβ-cateninも細胞質に局在していたのに対し、iPS細胞は、E-カドヘリン、β-catenin、ZO-1が同時に膜局在しており、N-カドヘリンが完全に欠損していることが示されました。
次に、iPS細胞形成におけるE-カドヘリン、SSEA1、Nanogの発現変化を観察したところ、驚いたことに、E-カドヘリンは4リプログラミング因子が発現し始めるウイルス感染後d2で活性化され、数日間さらに発現上昇し、定常状態に至るのに対し、Nanogはd8まで検出できないことが分かりました。
また、免疫蛍光染色により、E-カドヘリンタンパク質は、d4には明確に検出できるのに対し、SSEA1はd6まで検出できないことが示されました。
おもしろいことに、N-カドヘリンの発現はd3で減少し、後に全ての集団において抑制された発現で維持されることが分かり、E-カドヘリンや、epithelial-mesenchymal transition(EMT)のような多くの他の生物学的なプロセスとは逆であることが示されました。
また、形態変化を起こしている細胞でE-カドヘリンが発現しており、細胞膜に局在している一方、N-カドヘリンはこれらの細胞では発現抑制されているのに対し、周囲の細胞は典型的な線維芽細胞様の形態を示したままであり、これら二つの細胞グループ間で境界ができることが示されました。

次に、E-カドヘリンの強制発現によりiPS細胞樹立を促進できるか調べるために、レトロウイルスを用い4もしくは3因子と共にヒトE-カドヘリンをOct4-GFP MEFに導入したところ、4因子を用いた場合、AP陽性もしくはOct4-GFP陽性コロニー数が4倍(0.5%→2%)、3因子を用いた場合、3-4倍増加することが分かりました。
なお、E-カドヘリンを用いて樹立されたiPS細胞は、ES細胞様の形態を示すこと、AP, SSEA1, Nanog陽性であること、胚様体およびテラトーマ形成を介して三胚葉に分化できること、キメラ寄与能を持つことが確認されています。
次に、iPS細胞樹立におけるE-カドヘリンの役割を調べるために、4因子とともにE-カドヘリン shRNAをOct4-GFP MEFに導入したところ、d10でのAP陽性コロニー数は約80%減少、d16でのOct4-GFP陽性コロニー数は約75%減少することが分かり、これはE-カドヘリンのタンパク質レベルの減少と一致することが示されました。
ちなみに、MTT解析により細胞増殖に差は見られないことも分かり、観察された効果は細胞増殖と無関係であることが示唆されました。
また、ヒトE-カドヘリンの再導入がiPS細胞樹立のレスキューに十分であるのか調べたところ、これにより、リプログラミング効率が正常レベルにまで回復することも分かりました。
次に、マウスES細胞において、カドヘリン結合を阻害することにより細胞間接着を欠損させることが知られているHAVを含むペプチド(SHAVSA)およびこの機能不全カウンターパートであるSHAVSAの存在下でiPS細胞を樹立したところ、5mM以上のSHAVSA処理でリプログラミング効率の低下が見られるようになり、10mMではリプログラミング効率が約60%にまで減少するのに対し、SHGVSAでは影響がないことが示されました。
また、DECMA-1でE-カドヘリンを阻害することによっても同様の効果が得られることを確認しました。

次に、リプログラミングにおいて、E-カドヘリンは細胞間接着の接着にのみ関与するのか、細胞内シグナリングにも関与しているのかを調べるために、β-catenin結合ドメインを欠損した変異体(EΔ71)、全ての細胞内ドメインを欠損した変異体(EΔC)、Trp-2 to alanine点変異を持つ変異体(W2A)を用いてみました。
まず、4因子を導入したMEFにおけるE-カドヘリンノックダウン効果をどのコンストラクトがレスキューできるのか調べたところ、驚いたことに、β-catenin結合ドメインを欠くEΔ71はリプログラミング効率を完全にレスキューできたのに対し、細胞内ドメインを全て欠いたEΔCでは部分的にしかレスキューできず、W2Aではレスキュー効果がないことが分かりました。
次に、これらの変異体を4因子とともに強制発現させてみたところ、EΔ71とEΔCはiPS細胞樹立に影響を与えなかったのに対し、接着相互作用にドミナントネガティブな効果を示すW2Aではリプログラミング効率が有意に阻害されることが分かりました。
これらより、E-カドヘリンの接着能がiPS細胞樹立に重要であることが示唆されました。




Mesenchymal to Epithelial Transition(MET)との関連が興味深い論文ですね。




(11年3月14日追加)
アラバマ大学バーミンガム校のTim M. Townes、Hengbin Wangらのグループにより、マウスES細胞においてPRC2は少なくとも3つの追加のサブユニット(JARID2, MTF2, esPRC2p48)を含み、これらは分化細胞と比べ、マウスES細胞で高発現していること、これらのノックダウンはPRC2を介したH3K27のメチル化レベルを変え、ES細胞において分化関連遺伝子の発現を誘起すること、これらを一緒に発現させることで、Oct4, Sox2, Klf4を介したマウス胎児線維芽細胞(MEF)からiPS細胞へのリプログラミングを促進できる一方、これらの遺伝子のノックダウンもしくはノックアウトは有意にリプログラミングを阻害すること、これらの遺伝子はMEFに導入されるとH3K27メチル化を制御し、細胞系列特異的遺伝子発現の抑制を加速すること、in vitroにおいて協同的にPRC2のヒストンメチル化酵素活性を刺激することを示した論文が発表されました。

Stem Cells. 2010 Dec 23. [Epub ahead of print]
PRC2 Complexes with JARID2, MTF2, and esPRC2p48 in ES Cells to Modulate ES Cell Pluripotency and Somatic Cell Reprograming.
Zhang Z, Jones A, Sun CW, Li C, Chang CW, Joo HY, Dai Q, Mysliwiec MR, Wu LC, Guo Y, Yang W, Liu K, Pawlik KM, Erdjument-Bromage H, Tempst P, Lee Y, Min J, Townes TM, Wang H.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21184506?dopt=Abstract

ES細胞多能性とリプログラミングを制御するためのPRC2複合体」をご参照下さい。




(11年5月9日追加)
慶応大学の須田年生先生らのグループにより、始原生殖細胞(PGC)の形成において重要なBlimp-1, Prdm14, Prmt5が体細胞の多能性幹細胞へのリプログラミングにおいても機能し、なかでもPrmt5が顕著で、Prmt5, Klf4, Oct3/4を用いてマウス胎仔線維芽細胞(MEF)をジャームラインキメラ形成能を持つiPS細胞にリプログラミングできることを示した論文が発表されました。

J Biol Chem. 2011 Mar 25;286(12):10641-8. Epub 2011 Jan 26.
A Germ Cell-specific Gene, Prmt5, Works in Somatic Cell Reprogramming.
Nagamatsu G, Kosaka T, Kawasumi M, Kinoshita T, Takubo K, Akiyama H, Sudo T, Kobayashi T, Oya M, Suda T.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21270127

須田先生らは、1) リプログラミング間の初期PGCにおいて主に発現している、2) 初期PGC発生において役割を持つ、3) 多能性EG細胞樹立に関与している、という判断基準を満たす候補遺伝子としてBlimp-1(Prdm1), Prdm14, Prmt5を選びました。
まず、この3因子を様々な組み合わせでOct3/4, Sox2, Klf4, c-Mycとともに、Nanog-GFPレポーター遺伝子を持つMEFに導入したところ、3因子それぞれを単独で発現させてもNanog陽性コロニーは現れないこと、Blimp-1, Prdm14, c-Mycを導入するとES細胞様の形態を持つ初代コロニーが現われるが、たまにNanog-GFPを発現するコロニーがわずかに出現するだけでほとんどはそうではなく、Nanog-GFP陽性コロニーも増殖できないことが分かりました。
なお、Blimp-1はES細胞で発現しておらず、ES細胞における過剰発現で細胞増殖を抑制してしまうことから、Blimp-1は誘導期にのみ働く因子であると考えました。

一方、Prmt5, Klf4, Oct3/4を導入した場合、ES細胞様初代コロニーが現われ、その多くがNanog-GFP陽性であることが分かりました。
また、このNanog-GFP陽性コロニーは成長でき、安定細胞株として維持することができることが分かり、PKO(Prmt5, Klf4, Oct3/4)細胞と名付けました。
PKO細胞は、ES細胞に類似した増殖率を示すこと、内因性のOct3/4, Sox2, Klf4, c-MycおよびES細胞特異的遺伝子であるNanog, ECAT1, Eras, Rex1を発現しているのに対し、MVHおよびBlimp-1を発現していないこと、ES細胞様のグローバルな遺伝子発現を示すこと、Oct3/4およびNanogの制御領域が脱メチル化されていること(ES細胞と比べるとOct3/4遺伝子座はメチル化レベルが高かった)、Igf2r遺伝子座のDNAメチル化が体細胞型のインプリンティングパターンを維持していること、テラトーマを介して三胚葉分化すること、キメラ形成を介して生殖細胞に分化でき、キメラマウスに高度に寄与し、ジャームライントランスミッションすることが示されました。

また、内因性のPrmt5が山中因子によるリプログラミングに寄与できるのか調べるために、Oct3/4, Klf4, Sox2の3因子もしくはc-Mycを加えた4因子を導入した上、Prmt5をノックダウンしてみたところ、c-Mycの有無に関わらずNanog-GFP陽性コロニーが減少(4因子の方が顕著)することも示しています。
なお、PKO細胞の作製効率は従来法よりも低く、時間もかかることから、新しい仕組みでリプログラミングが起きていることも示唆されています。




おもしろいですねぇ~
生殖細胞形成とリプログラミングの関連は大いに興味があります。
以前、学会でPGCに山中因子を入れると1因子だけでそれっぽいものができると発表されていたのはどうなったのでしょうか。




また、マサチューセッツ大学のTariq M Ranaらのグループにより、3つのmiRNAクラスター(miR-17-92, miR-106b-25, miR106a-363)がリプログラミング初期に高度に誘導されること、非常に類似したseed regionを持つ、miR-93およびmiR-106bを含むいくつかのmiRNAが、iPS細胞誘導とmesenchymal-to-epithelial transitionを促進する一方、それらの阻害は有意にリプログラミング効率を減少させること、Tgfbr2およびp21がそれらのmiRNAの直接的な標的であり、それらの遺伝子のsiRNAノックダウンにより確かにiPS細胞誘導が促進されることを示した論文が発表されました。

EMBO J. 2011 Mar 2;30(5):823-34. Epub 2011 Feb 1.
Small RNA-mediated regulation of iPS cell generation.
Li Z, Yang CS, Nakashima K, Rana TM.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21285944

Ranaらはまず、iPS細胞誘導における転写後遺伝子発現制御の役割を調べるために、レンチウイルスshRNAベクターを用いてOct4-GFP MEFにおいてAgo2, Dicer, Droshaのノックダウンを行った上でOct4, Sox2, Klf4, cMyc(OSKM)を導入してみました。
すると、d14でのアルカリフォスファターゼ(AP)陽性コロニー数はどの場合でも劇的に減少することが分かり、OSK(3F)を導入した場合でも同様の結果が得られることが分かりました。
なお、GFP陽性かつAP陽性コロニーの定量により、Ago2ノックダウンでリプログラミング効率が劇的に減少することが確認された一方、細胞増殖は影響を受けないことが分かりました。
この際、shAgo2感染MEFでもいくらかGFP陽性コロニーが観察されたことから、これらのコロニーを詳しく調べたところ、shRNAは確かに挿入されており、発現も活性化されていることが確認されましたが、調べた全てのES細胞特異的マーカーの発現が認められた一方、分化誘導においてNanogがサイレンシングできないことも分かりました。

次に、以前発表された結果に基づき、マウスES細胞において高度に発現している9つのmiRNAクラスターそれぞれについて代表的な2つのmiRNAの発現を、OSKM導入後d0, 4, 8, 12で解析したところ、miR-290やmiR-293クラスターのような多くのES細胞特異的miRNAは、d8まで誘導されない一方、おもしろいことに、miR-17-92, miR-106b-25, miR-106a-363, miR-302b-367を含むいくつかの他のクラスターでは、誘導後d4までに様々な程度で発現することが分かりました。
また、その3つのクラスターの発現はリプログラミングd4で高度に誘導され、非常に類似したseed regionを共有していることも分かりました。
さらに、以前の報告通り、cMycのみでもd4にmiR-17-92, miR-106b-25, miR-106a-363クラスターの発現を誘導できるが、4つ全てのリプログラミング因子を発現された場合が最も多くの発現を誘導でき、その強発現が高いリプログラミング効率と相関することも示されました。

次に、3つのmiRNA(miR-25, miR-93, miR-106b)のみを含むmiR-106b-25クラスターについてさらに解析したところ、miR-93とmiR-106bは同じseed regionを持ち、両方が4リプログラミング因子によって高度に誘導されることが分かりました。
そこで、OSKMもしくはOSKを導入したOct4-GFP MEFにd0およびd5でmiRNA mimicsをトランスフェクションしたところ、d11でのGFP陽性コロニー数が4-6倍増加することが分かりました。(Nanog陽性コロニー数でも確認。AP陽性コロニー数の増加は見られなかったことからmiR-93, miR-106bはiPS細胞コロニーの成熟を促進することが示唆された。)
また、miR inhibitorを用いてそれらのmiRNAをノックダウンすると、GFP陽性コロニー数が劇的に減少することが分かりました。
なお、miR-25 mimicはiPS誘導を促進しなかったのですが、ノックダウンでは~40%までリプログラミング効率が減少することも示されました。
次に、最近リプログラミングの初期においてmesenchymal-to-epithelial transition(MET)が必要であることが同定されていることから、miR-106bがMETを促進するのか調べてみたところ、OSKM, OSKのどちらでもE-Cadherin発現が有意に増加すること、miR-106bのノックダウンが劇的にE-Cadherinの誘導を減少させることが示されました。

次に、それぞれのmiRNAを用いて得られたiPS細胞株について、GFP陽性であること、Nanog, SSEA1陽性であること、ERas, ECatI, 内因性Oct4が発現していること、マウスES細胞に類似した全ゲノムmRNA発現プロファイルを示すこと、Nanog遺伝子座のプロモーターにおいて脱メチル化が起きていること、胚様体およびテラトーマを介して三胚葉分化できること、キメラマウスに寄与し、生殖細胞にも寄与できることが示されました。

次に、miR-93とmiR-106bのリプログラミング効率促進メカニズムを調べるために、miR-93 mimicsをMEFに導入し、そのターゲット遺伝子を解析したところ、有意に発現が減少する遺伝子が3倍濃縮されることが示され、これらはiPS細胞において低い発現を示すのに対し、増加する遺伝子はそのような濃縮が見られないことが確認されました。
また、発現プロファイルのpathway ontology analysisにより、TGF-βシグナリングやG1/S移行経路というiPS細胞誘導に重要な二つのj経路がmiR-93によって制御されていることが示されました。
なお、TGF-βシグナリングではTgfbr2が最も発現減少する遺伝子の一つであり、miRNA target site predictionにより、miR-93とそのfamily miRNAの二つの保存標的領域が3'UTRにあることが示唆され、以降の解析対象に選びました。
また、G1/S移行に関してはp21を解析対象としたところ、miR-93およびmiR-106bの発現は、効率的にTgfbr2およびp21のタンパク質レベルを減少させ、p21 mRNAレベルは~25-30%まで減少する一方、Tgfbr2は~60-70%まで減少することが示され、この抑制は、OSKMおよびOSK誘導でも確認されました。
さらにluciferase assayにより、p21およびTgfbr2がmiR-93およびmiR-106bの直接的な標的であることも示され、Tgfbr2もしくはp21を抑制することで確かにリプログラミングを促進できることを確認しました。

最後に、miR-93およびmiR-106bと同じseed regionを共有する他のmiRNAでもiPS細胞誘導を促進できるか調べるために、miR-17およびmiR-106a mimicsの導入でもmiR106b-25クラスターで見られたのと同様にリプログラミングを促進できること、 TGFBR2およびp21タンパク質が減少することを示しています。




miRNAの関与についての論文が相次いで発表されています。
順々に更新していきますので、今話題のmiR-302の論文はもう少々お待ち下さい。。