長らく封印してきたエジプト旅。
オマーンに続いて、いやオマーン以上に不愉快なことの多い旅だった。
何がそう不愉快かって・・・( ´艸｀)
それは・・・
“不幸な”エジプト記
の始まり始り～
これまでの”不幸”話はこちら
：
1) 出だしは悪くなかった
2) エジプトを舐めるな ！
11) イブラハム、いったい何者？
12）He’s good!
13) サンダルウッドの精油がほしい！
16）まさか、カメラまで！？
18) 気を取り直して、考古学博物館見学
19）水タバコで休憩を取る人々
22) やはり、グルだったか！
23) これ、ミント油でしょ？
24）爆発！開き直ったか！
25) つける薬がない
27)サソリに気をつけてね
28)暗闇の砂漠でアイラブユー
29)出発時刻を間違えた
30)助けて！
31)この旅は呪われている
32)水浸しの指定席
33)完全なる、四面楚歌
34)彼は乗客です！えええっ！
35)結婚しよう！
36）不幸は続いた…
他にもこんなことが！
第37話： 怒りはその国の基準に従って表すべし
ホテル・ルクソールの偽サインボードを掲げて、自分はそのドライバーだと言ったナジムに、別のホテルへ連れていかれてしまった私
「このホテルのほうが、新しくて、安くて、サービスが良いから」と微笑みさえ浮かべるナジム
前話「不幸は続いた」の続きです。
はぁ？
「そんなのは、私が決めること」
ナジムの微笑みに腹が立った私は、続けた。
「私がホテル・ルクソール（仮）に支払った5泊分の代金を全額返金してもらった上で、このホテルの宿泊料をあなたが支払うっていうなら、ここに泊まってもよくてよ？」
私はそのときの気分で行動する旅を好むため、前もってホテルを予約したりはしない。
旅をしながら、前日か前々日くらいに、現地で予約することは多々ある。
しかし、ルクソールのホテルに関しては、予め決めていた。
クリスマスのピークシーズンであること、ナイル川を眺められる部屋に泊まりたかったことが、その理由だった。
代金も決済済みだった。
穏やかに流れるナイル川：朝焼けだったか？夕焼けだったか？
「それはできない」
予想通りの答えが返ってきた。
「できないなら、さっさとここを出て、私のホテルに連れていきなさい！」
私はあえて怒りを表した。
ただですら、温厚な日本人は海外では舐められやすい。
女1人となるとなおさらだ。
まして、ここは男尊女卑の思想がはびこる、エジプトである。
そして、「怒りは“その国の基準”に従って表すべし」ということを、今までの経験から学んでいた。
私の怒りに対してすぐに車を出すと思いきや、ナジムが続けた。
「そのホテルの代金はもう支払ったのですか？」
「そうよ。だから、他のホテルに泊まる気なんてないわ」
「いくら支払ったのですか？」
鬱陶しい！
この期に及んで、まだ自分のホテルへ誘導しようとする魂胆が見え見えだった。
「あなたには関係のない話です」
私は、ナジムに
「今すぐ私をホテルル・クソール(仮)まで乗せていかないのなら、営業妨害をされているホテルと警察にあなたがしていることを話す」
と伝えた。
ナジムはそこで折れた。
やれやれ。
一難去ってまた一難。
エジプトに到着してからというもの、“不幸”に襲われっぱなしだった
しかし、私はこのとき、次の不幸が足音を立てて近づいていることに全く気づいていなかった。
羊頭スフィンクス：カルナック神殿とルクソール神殿をつなぐ参道にて
羊頭は、アメン神を表している。あごひげのところにあるのはネクタネボ1世(だったかな？)の像
※本日コメント欄を閉じてします。残念です
次回へつづく・・・
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