【菊と稲荷】の始まりの物語はコチラです→『プロローグ。』
<あらすじ>
『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』
その言葉と共に、六甲山の高取神社で
「神様」という存在に、接続してもらった私。
前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さまの
子狐眷属の姿も確認できるようになり、
奇妙な共同生活(?)が始まっていた。
***
ご神饌。神饌とは、神への捧げ物。
その「酒」は「裂け」であり、
「米」は「込め・籠め」なのではないかと気がついた
西宮神社での時間。
菊「…………」
神に供えたご神饌から、御神酒はよく振舞われる。
そして西宮神社ではそのすぐ後にお米も用意されていて、続けて口にする。
菊「裂けを体験し、すぐに込めも体験する……」
酒も米も、素材は同じ。「米」である。
私は『即位礼正殿の儀』で陛下の黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)姿を拝見した時、
もみがついた状態の「米」に見えた。
菊「ただ見えただけなんだけど……中の装束は白色でいらしたし、
西宮神社さまの宮司さまや神職さまが真っ白装束で、
白米っぽいなーって思ったのもあったけど……」
黄櫨染御袍は、お米ではなく「太陽」を象徴した色らしい。
菊「そっかー。お米は太陽の色を映してるのかもね」
子狐2「ママ、この絵ってなに?」
菊「ん? どれ?」
子狐2「この黒いの」
黒いのって(笑)
菊「福太郎さんの顔やん(笑)」
子狐2「顔? ???」
菊「あ、確かに顔っぽくないね。
こういうお面があるんだよ♪」
子狐1「どっちが上?」
どっちが上ってキミ……(笑笑)
菊「確かにこういう "上から見ても下から見ても" 的な
だまし絵みたいなのってあるけどさ♪」
などと言いつつ、ひっくり返して福太郎さんの顔を見てみた。
菊「………あれ」
なんか額のしわが……打ち寄せる波みたいに見えない?
そう思うと、福太郎さんの髭が……
富士山みたいな山に見えてきた……
菊「……………」
てっぺんの山から左右に斜めに描かれているものは「川」
その「川」は「石」?みたいなものに止められてる。
そしてくるんと両側に描かれているものは……流れっぽいけど……
「川」なのか「土石流」なのか……「溶岩」なのか……
子狐1「赤いのは何かな?」
菊「福太郎さんの口だけど……そこだけ赤いの気になるね。
何か赤いものがあるんじゃないかな」
そこで調べてみるとありました。
画像を公式サイトからお借りしました。
赤が鮮やかなご神域。
その公式サイトにもあった絵を探してみたところ……
菊「富士山をてっぺんに、赤いお宮を挟んで下は駿河湾。
まさに福太郎さんのお顔をひっくり返した配置図になるよ……」
その部分もおでこの部分にある……と思った。
実際の福太郎餅は、烏帽子を被っているデザイン。
でも「烏帽子」って、こんなカタチだっけ?
だんだん福太郎餅自体のデザインも、
その高くなっている部分が富士山に見えてきた。
そしてあごひげみたいなチョンとした部分が
位置的に『三保の松原』……
神が降り立つ御神体のある場所。
菊「ちょっと待って。
よもぎの花言葉ってなんだっけ……」
福太郎餅の本体部分の緑色は、よもぎの色である。
その意味を知りたくなった。
ヨモギ全般の花言葉
「幸福」
「平和」
「平穏」‥‥‥
子狐2「? どうしたの?」
菊「この黒いお面のデザインも福太郎餅のデザインも……」
真ん中はポッカリ空いて、その空間は保たれてるよね。
子狐1「………」
菊「これって……この真ん中スペースって、人の暮らす町を表してるんちゃう?」
子狐2「町?」
三嶋大社参拝後に、割狐塚稲荷神社というところにも参拝した。
そこは不思議な場所で、約1万年前に富士山から流れた溶岩が固まりできた
「溶岩塚」の上に鎮座されていた。
タクシーで移動中に運転手さんに「珍しいですね」と言うと、
「いやー、いっぱいあるよ」と返答された。
溶岩の跡がいっぱいある。
ここはそういう場所……。
菊「だからさ、溶岩だけじゃないと思うけど、
とにかくこの "人の暮らす土地" だけには
自然災害で起こる "流れ" を避けられるように……」
福太郎さんの顔は、
真ん中が守られているんじゃないだろうか。
福太郎餅自体にもヨモギを混ぜてある事で、
そこには「幸福」や「平穏」という祈りも入っている事になる。
子狐1「やっぱり……神社さまの名物団子って、
内緒で神様の祈りや守護がインストールされるようになってるんだね」
子狐2「美味しいからじゃんじゃんインストールしちゃうよね♡」
……単なる私の考察だけど。
菊「……アリな気がするんだよね。だってさ」
子狐2「だって?」
子狐1「他にもあるの?」
……こちらでございます。✨
三嶋大社周辺では、うなぎ料理が有名です。
そして、三嶋大社の神使は「うなぎ」です。
調べてみると、うなぎはナマズよりも地震を察知するのが早いらしい。
だからナマズよりも早く、逃げてしまうというのを読んだ。
菊「うなぎをインストールする事で、その危険察知能力みたいなのを
人々に授けたいのかなって」
子狐1「……………」
子狐2「……………」
菊「………………」
その作戦、美味しいし、
まんまとインストールしちゃうよね。
菊「口にしてのインストールかあ……」
再度思い出す、西宮神社で生まれた考察……。
「酒」は「裂け」であり、
「米」は「込め・籠め」なのでは?
子狐2「お酒って、ママ飲まないの?」
菊「あー。頭痛くなるから飲まないのよね💧」
子狐1「みんな頭痛くなるの?」
菊「そんな事ないかな……好きな人、いっぱいいるしね」
子狐2「お酒飲んだらどうなるの?」
菊「フラフラゆらゆらしちゃうんかなー」
……………。
実際、揺れてしまう。って気がついたッ💧
菊「……なんか怖いわ。同音の言葉💧
"お酒" を "お裂け" で"地震" とイコールとして、
それ飲んだら揺れるとか……まんまやん💧」
昔々は漢字はない。
"音" のみの大和言葉で日本人は暮らしていた。
菊「そう考えると、響きの一致は侮れない。
たくさんの祈りや守護がその響きの中にある気がする……」
口に入れてのインストール。
融合。
統合。
大地の力と太陽の光と水から生まれる「米」
そこには日本の神々が映っているのではないだろうか。
古来の神々も、記紀の神々も。
日本人はそれを主食としてきたからこそ、
神が近いのではないだろうかと思った。
《続く》
⛩【菊と稲荷】次のお話はこちら*
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謎多き、美しき神の驚愕の真実についてお話し頂きます。
まだご登場頂いていない神様なので、ここでその御影が掴めたらいいなあ……✨と
楽しみにしています♡
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TEL/FAX 0744-42-6432
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*2019年春の連載『ヒルコノミコト』はコチラです。